この日は、心配された雨もなく、スケッチ仲間の誘いがあり、東京・新宿御苑へと出向いた。
新宿御苑を訪れたのは、子どもたちが幼少の頃だったと思うが、約30年振りだろうか久しぶりである。
連休中には、家族連れで大変な賑わいだったようですが、この日も新宿門の前には、幼稚園や小学校生が、先生に引率されて整列していた。
サクラ開花時期などには、必ずテレビなどでその賑わいが報道されているが、訪問する機会がなかった。
入門の際に入手した案内パンフによると、徳川家康の家臣・内藤氏の江戸屋敷の一部がルーツといわれており、農事試験場を経て、1906年に皇室の庭園となり、1949年に国民公園となったそうである。
広さ約18万坪の園内は、サクラに代わって新緑が色鮮やかに色づいており、バラやツツジなどが見頃となっていたが、何よりも樹齢数百年?かと思われる、由緒ある大木が何とも見事な樹形なのには驚いた。
新宿御苑といえば、ドコモ・ビルを仰ぐ広大な芝生公園が連想されるが、日本庭園やイギリス風景式庭園、フランス整形庭園、池など、その緑豊かな樹樹の姿にも見所一杯でした。
芝生公園では、園児や小学生が元気に跳び回っていて、園内に声が響きわたっていた。
季節の花では、珍しいハクウンボクボクやユリノキが開花しており、貴重な体験をした。
園内を散策してから、園内中央に3本のユリノキが御苑のシンボル的な樹形を表わしており、吸い付けられるように、スケッチブックを開いていた。
樹樹を描くのは水彩スケッチでも最も難しい課題であるが、それぞれに不満足ながら描きあげてから、園内を散策しながら都心に数少ない自然の森を堪能して、大木戸門から散策路へ移動した。
御苑の北側には、散策路となっており、御苑の守衛などが使用していた旧新宿門衛所、旧大木戸門衛所など昭和初期のレトロな建造物が、何ともスケッチポイントとして魅力的なものでした。
また、散策路には新宿御苑トンネルおよび共同溝に湧き出る地下水をポンプアップし、玉川上水跡に流すそうで、美しいせせらぎが出来ていました。
早速、新宿門側の守衛門に挑戦して、レトロな雰囲気を出すのに苦労したが、これぞスケッチの楽しみを堪能して、再度の訪問を約して御苑を後のした。