無知の知

ほたるぶくろの日記

組織について2

2015-04-06 10:36:28 | 組織

先週は新年度の始まり。今週は入学式など学校の始まり。桜の花も長持ちして、桜の下での記念写真など撮られた方も多いのではないでしょうか。日本中のあらゆる組織が内部を組み替え、新たな気持ちで出発します。

組織であるということは、そこには必ず階層があります。それが緩やかな場合も厳格な場合もありますが、上位者はそれより下位の組織部分の仕事に対し、責任があります。権力がある、というよりもまずは責任があり、その責任を全うするために権力=決定権がある、ということです。基本的には、組織体の大きな目的のために資するかどうか、がその判断の基準になります。あるいは構成員の状況次第では、短期的には目的遂行に反する判断をする場合もあるかもしれません。長期的には正しいと判断できる場合にはそのような判断にもなるでしょう。判断を迷ったら、さらにその上司に諮ることが重要です。

ところで、私が属していた組織のことについてもう少し考えてみます。

大きな組織体では、階層が多く、また多くの人間がいることから評価の軸が多元化しています。しかし、小さな組織では、極端な場合、上と下しかいないということもあるかもしれません。また、階層が少なくトップに立った方がモンスターであると、いくつかある階層が機能せず、一対多という組織になってしまっていることもあります。私がいた組織がそのようなものでした。

このような組織の問題はトップに立った方の質に完全に依存するということです。全ての決定はトップの思いのままになっていきます。そのような状況で、権力の心地よさに完全に浸ってしまうトップであると手が付けられないことになります。自分が物差しであり、他の価値基準を認めない。最近はコンプライアンス委員会の設置が流行で、私の属していた組織にもそれはありました。しかし、その委員会のトップは組織のトップでした。トップについての苦情は誰もどうすることもできないのでした。将軍様の言うことに多くの方が振り回され、右往左往しながら仕事をしていました。

人間に完全はありえません。どんな組織でも、いざという時の場合にストッパーが必要です。トップに権力が集中する場合は特にそれが重要です。そのような組織体を作ることができるかどうか。それが社会の活性化に重要な要件です。

そのために自分はどうすればいいのでしょうか。私の反省は見て見ぬ振りをしていたことです。私は最初の頃、どちらかといえば、将軍様から良い待遇を受けていました。他の方への酷い仕打ちをみながら気の毒だなぁ、と思いつつ、自分に火の粉がかからない間は黙っていました。(続く)


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