無知の知

ほたるぶくろの日記

秋のはじまり

2010-09-18 13:45:00 | 日記

このところ涼しい日が続いています。それにつれて周りで風邪をひいた方が増えてきました。暑い夏に適応していた身体が涼しい気温に対応できないようです。真冬におとらず冷えに気をつけないといけない季節です。ついつい猛暑のときの服装のままで過ごして「涼しいな~♪」なんてやっていますと、いつの間にかひんやり冷え過ぎてしまっています。でもひんやり~というのが気持ちいいのも確か。そこで首、お腹から腰、膝のみを手厚くケアして涼しい空気を楽しんでいます。

樹々のなかには早々に紅葉をはじめているものもあって、びっくりします。秋が始まっていることを実感します。

ところで難治がんについて少し仕事をしています。現在治療法がほとんどないに等しいがんが二つほどあります。一つは膵臓がんの一部。もう一つはスキルス胃癌です。臓器が異なり、がん化する細胞の種類も全く違います。しかし、いくつか共通項があり、探索の手がかりになっています。どちらも進行の早いがんですが、いろいろ調べてみますと自然に治ることもあるようです。

勇気を出して、誤解を恐れず概念的な話しをしてみます。どちらも炎症反応が非常に重要なファクターになっています。炎症反応は免疫系の病原性微生物に対抗するための重要な武器のひとつです。しかし、それがこのがんにおいては裏目に出ているということです。最近あらゆる発がんの過程で、炎症反応が関係していることがわかってきています。つまりはがんは免疫系の病気といってもいいくらい、免疫系細胞の働きが重要だということです。炎症が激しいために、繊維化が進行し、その増生した間質細胞にくるまれてがん細胞はぬくぬく、ガンガン増え続けていくのです。間質細胞にくるまれているため、がん細胞を除去するのに肝腎な細胞障害性免疫細胞ががん細胞に近寄れないことになっているように思われます。

過剰な炎症反応を鎮め、正しい細胞障害性免疫系が働くように持っていくことが治療を助けることになるかと思います。生活習慣として何かできることはあるのか? についてはもう少し考えてから提案したいと思います。


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