無知の知

ほたるぶくろの日記

簡易検査キット

2020-03-13 07:46:35 | 生命科学
クラボウが輸入するそうですね。

ガイアの夜明け(3月10日放送)で日本のベンチャーが開発中との放送もあったと今朝知りましたが、抗原を手に入れるところで頓挫していた様子です。

中国でどの程度このキットが使われているのかは知りませんが、正式な検査法として導入されているのか調べてみました。

環境感染学会のHPに
<中華人民共和国国家衛生健康委員会>
がありました。

これによれば検査法としては2種類上げられています。

-------(抜粋)---------
(1) Pathogenic findings: Novel coronavirus nucleic acid can be detected in nasopharyngeal swabs, sputum, lower respiratory tract secretions, blood, feces and other specimens using RT-PCR  and/or  NGS  methods.  It  is  more  accurate  if  specimens  from  lower  respiratory  tract (sputum  or  air  tract  extraction)  are  tested.  The  specimens  should be  submitted  for  testing as soon as possible after collection.

(2) Serological findings: NCP virus specific IgM becomes detectable around 3-5   days after onset;  IgG  reaches  a  titration  of  at  least  4-fold  increase  during  convalescence  compared  with the acute phase.
-----------------------(ここまで)

(1)で通常のリアルタイム RT-PCRを上げています。そして(2)で抗体の中の一つの種類IgMの検出を上げています。先日のhiさんがご教示くださった記事の抗体検査はこれを使ったものだったかもしれませんね。

IgMの検出とありますが、クラボウのキットの写真にもIgMの表示が見えました。
一応中国では正式に使用されているものではあるようです。

ただ、おそらく『抗体検出』のみではなくPCRも併用しているのではないか、と思います。

ちなみにCDCでの検出法は今でもリアルタイム RT-PCR法となっていました。
感染研も同じくです。

厚労省がこの抗体検査をどう扱うのか、注意したいと思います。

追記:この抗体検査はイミュノクロマトなので、全血が使えるようです。遠心などによる血清分離は必要ありません。