知人の体験談だ。
昼食のために近所の町中華に入ると、
いつも混み合っているのに、
その日は珍しく他に客がいなかった。
これはついている。
そう思いながら注文を済ませた。
その後に想定外の事態が待っていた。
なかなか料理が来ないのだ。
厨房からは調理する音が途切れなく聞こえてくる。
しかし料理は来ない。
結局、料理が来たのは20分後だった。
原因は待っている途中でわかった。
UberEatsだ。
出前の注文が大量に入っていたようだ。
調理するあの音は、出前のためだった。
知人曰く、
「見えない行列があったんだ」
見えない行列。
うまいことを言う。
僕も同じような経験をしたことがある。
新型コロナ禍で苦境に陥った飲食店にとって、
当時、UberEatsは救いの神だった。
あの時に導入し、客足が戻ってきた今も続けている店は多い。
だが、大半の店は人員もオペレーションも、
店の客と出前の両方をさばけるようにはなっていない。
だからこういう事態が起きる。
UberEatsを止められない店の気持ちもわかる。
他に客がいないのに待たされることの苛立ちもわかる。
でもさすがにそろそろ改善策を考えないといけないのではないか。
冒頭の知人はインド料理店を経営しているが、
夜はメニュー数を減らすことで店内とUberEatsの両立させることを
試みているそうだ。
他にどんな改善策があるだろうか。