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シャンタラム ムンバイ舞台の逃亡小説

2011-10-31 00:41:31 | 貧困問題
インド訪問の準備の一環で、

スラムに関する本を読んでいたら、参考図書の一覧があって、ムンバイについて書いているらしい本も出ていて、

その本のアマゾンの口コミを読んでみると、その本よりも、こっちの方がムンバイ本としては上だ、No1だ、と書いてあって、

丁度、翻訳が出たトコでした。ラッキー。

シャンタラム〈上〉 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社


これが、長い。

上、中、下と3巻セットで、上だけで700ページもある。

買った時は、ゲッ、て感じでしたが、これが、読みだすとかなり面白いです。
電車の中で読んでて二回とも乗り過ごしかけたぐらいで。

著者の経歴がすごくて、

グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ/著
Roberts,Gregory David


1952年、豪メルボルン生れ。十代から無政府主義運動に身を投じるも、家庭の破綻を機にヘロイン中毒に。1977年、カネ欲しさに武装強盗を働き、服役中の1980年に重警備刑務所から脱走。1982年、ボンベイに渡り、スラム住民のために無資格・無料診療所を開設。その後、ボンベイ・マフィアと行動を共にし、アフガン・ゲリラにも従軍。タレント事務所設立、ロックバンド結成、旅行代理店経営、薬物密輸の後に再逮捕され、残された刑期を務め上げる。2003年に『シャンタラム』を発表し、現在もインドの貧困層を支援するチャリティ活動に奮闘中。

今、ちょうど上巻の中盤あたりを読んでるんですが、設定は著者の経歴とほぼ同じです。自分の経験を元に小説を書いたってことなんでしょうな、ってかすごい経歴ですな。

著者自身がCNNのインタビューを受けてまして、

Gregory David Roberts on CNN Talk Asia Part 2


実際にスラムの診療所まで行ってますね。もうじき、このスラムも開発されて、とか言ってるんで、もう今は他に移ってるかもですな。

本当にあった出来事を元に書いたんならば、なぜメモワールにせず小説の形式で書いたのか、と聞かれて、

私は小説家だからだ、と答えてます。小説は、人間の状態を表現する最も美しく、深遠な方法だ、長いメモワールは誰もが書くが、小説は簡単に書けるもんじゃない、って感じで答えてるようですな。


インタビューでは、幾多の苦境を潜り抜けた後に、あっち側に行っちゃった人、みたいな感じになってますが、

小説は超エンターテイメントで、このナガーイ小説を、飽きないようにあれやこれや、仕掛けを駆使して読ませるんですな、これが。そして、物語を展開させながら、徐々にムンバイのコワーイところを見せてゆく。まあ、前半を読んだだけなんで、まだ、全体がみえてないんですけど。気の効いた会話を交わす登場人物達の描写もカラッとしていて、めんどくさくありません。

とにかくうまい作家の超長編、超エンタメ。

これ、ジョニー・デップ主演で映画化が決まってたんですが、前に進んでいないようですね。ウーン残念。


ムンバイに行くまでに読み終えたいんですが、この分量じゃちょっと無理かな。



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