Chinese inflation slowing
Chinese inflation slowed markedly in November to a 4.2% rate (that’s slow by Chinese standards), indicating both a slowing in that country’s fast-growing economy as well as the possibility of further loosening by the People’s Bank of China. The red line shows oil prices, which are closely tied to demand from China.
中国のインフレが緩和している,ってことなんですな。経済がスローダウンしていることや,今後,中国銀行がさらに金融緩和する可能性があるってことで。
グラフは,石油価格と,中国のインフレ率を並べていますが,かなりの程度連動して動いていることがわかります。07年あたりでは,中国のインフレ率が石油価格より先行し,最近では石油価格の方が先行するようになっていますね。
どうしてでしょうな。初めの頃は,中国の需要の増減を見越して石油価格が動き,最近は,中国の経済が石油価格によって左右されるようになった,
とか,経済構造の変化を読み取ることができる,んでしょうか。
なんせ,中国の自動車販売は今や世界一で,しかも,買い替え需要よりは,新規に自動車を持つそうが多そうで,
石油消費はかなりの伸びであるに違いないですからね。
だとすると,石油価格の変動が,中国経済に与える影響も年々大きくなっているはずで。
こんなハナシもあって,
China is importing inflation as long as it is tied to the dollar
今の欧州の金融危機も,もとは米国の市場操縦に端を発している,米国は危機を脱するためにインフレ策を取らざるを得ず,諸外国も影響を受ける,という立場からのインタビューなんですな。
こうした立場は,バフェットやジムロジャースも以前書いていたような気がしますな。いずれドルは大幅に減価しそうなので米国内に投資はしない,とかいう内容でしたが,リーマンショック以前のモノだったかも知れません。ブッシュ時代の財政赤字積みあがりを批判して・・・。
TGR: Can Europe or China do anything to counteract what's going on in the US?
John Williams: Dump the Dollar. China needs to de-link from the Dollar, and it will be forced to do so. It's importing inflation. If China doesn't want that inflation problem, all it has to do is cut its link with the Dollar, and oil suddenly becomes a lot cheaper.
中国は米ドルを捨てれば良い。人民元の米ドルリンクをはずすべきだ,というかいずれそうせぜさるを得なくなる。ドルリンクはインフレを輸入することなのだ。もし,中国がインフレ問題を回避したいなら,やるべきはドルとのリンクを解除することなのだ。
そうすれば,石油はずっと安くなる。
なるへそ。
さて,そうだとして,ちょっと面白い問題があるんですな。
米ドルは金との連動をはずした後,石油取引を米ドルで行わせることによって,石油本位制に移行し,それによって機軸通貨としての地位を保った,のだとして,
米国経済の弱化によって,ドル決済体制、米ドル中心の体制からシフトしろ,という新興国の主張もリーマンショック当初は聞かれたりもしましたが,
その後,世界的に実体経済が弱り,
通貨の切り下げ競争となり,それどころじゃなくなった,
米ドルが減価して困るのは,オレ達じゃないか・・・。
このインタビューでは,さらに大幅なインフレが米国で発生する,ということを前提に話していて,その時にはドルを支えてゆくのはムリで,米国債を買うのも元のドルリンクも止めるべき,ということを言っているンですね。
だとして,ですな。それってどういうことか,もう少し考えてみるに,
一方で,そうなった場合,人民元がドルに対して大幅に増価することでもあり,中国の製品がドルベースで高くなって売れなくなる。
それは困る。
と,言うジレンマに直面することになる。
米国のインフレ策と,
中国,国内産業の維持,
を同時に対処するためには,中国は米国マーケットに頼らずに回してゆける経済を築く必要がある,ということになるかもですね。
中国の内需拡大策は,国民の不満を緩和するためにそうしている,という文脈で語られることが多いですが,
むしろ,来るべき危機に備えている,
という意味もあったりして。
まあ,足元では,中国の不動産バブル崩壊の方が,わたしゃ心配ですけど。
ワタシが心配することじゃないんですが。
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