いや、全く、メルケルさんの指導力、政治力、政治勘には、しびれます。
Germany pledges nuclear shutdown by 2022
マラソン討議をやって、原発を2022年までに全て廃棄することに決めたんだそうですな。
In Reversal, Germany to Close Nuclear Plants by 2022
BERLIN ― The German government agreed on Monday to phase out all nuclear power by 2022, a sharp reversal by Chancellor Angela Merkel aimed at appeasing the country’s intensified antinuclear movement. The announcement came after marathon talks held at the chancellery on a new report by the Ethics Commission for Security Energy that recommended closing all 17 of the country’s nuclear plants.
激しくなっている反原発運動に応えたもの。エネルギー保障に関する倫理委員会の、17基ある全ての原発を停止するよう提言するレポートに基づくマラソン討議を経て、発表された。
この変わり身の早さ、徹底さ、そして、それを引っ張ってゆけるだけの指導力。指導力ってのは、こういうのを指すんでしょう。
もともと原発推進策をとっていて、古い原発の期限延長を去年決めたとこなんですな。
これが、福島の事故を受けて、反対運動が盛り上がり、地方選挙で原発が争点になって、保守の強い地盤で負けるに及んで、こらヤバイ、と、今回の発表になった、というトコですかね。
まあ、これはメルケルさんの一つの賭けでもあって、産業界の反発やら、有権者の支持が得られるのか、とか、いろいろ問題は出てくるってか、もうで出るみたいですが。野党も手放しで賛成しているようではなさそうです。
そうは言っても、議論に議論を重ねて、こういう決断、発表に至ったわけで、これこそ政治って感じがするんですね。
首相が『こうする』と発表して、他の閣僚が、『わたしゃ聞いてませんよ』、みたいなのは問題外って感じです。
管さんが勝手に発表する、と批判しても良いんですが、じゃあ、日本で、大胆な政策転換を関係者と議論して、まともな結論が出るんだろうかって疑問もあるんですな。なんか検討しようとすると、反対する人達が山ほど押し寄せてきて、あることないこと、恫喝されてつぶされたりして。
専門家も平気でウソとは言わないまでも、テキトーなことを言うことが良くわかりましたね。反対する根拠なんて、いくらでも捏造されるんでしょう。
ってか、まともな議論なんて、そもそもしてなかったりして。
ああ、ドイツがうらやましい。
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