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BtoB営業マンに期待すること

私はメーカー研究所勤務なので、営業は日々使う資材メーカーと、新規に開発していこうとする資材メーカーと実験機器メーカーに限られる。そんななかで営業に求めることを述べてみたい、いわゆるBtoBだ。もちろん理想論だと思うけど。というのは最近ぼんくら営業マンに振り回されてエライ目に遭ったからなのだ。

(1)自社商品の知識が希薄

多品目を扱う実験機器メーカーならともかく日々使う資材はとんでもなく種類が多いというわけではない。細かな仕様の違いとか、その特長を質問していちいち持ち帰るのはどうかと思う。その商品の細かいことを知りたいこともあるが、まずは使ってみたいからの概要を聞いてもピンとこない営業マンは多い。デリバリーや納品スケジュールが気になるのは分かるが自社商品への簡単な技術的な質問ぐらい答えろって言うの。分からなければ技術屋を連れてくればいい。技術屋を連れてきたら来たで、その議論の中身を全然理解していないのはおかしいだろ。商売する気が無いなら研究所に来るな、もう推奨しないから、はっきり言って欲しい「御社とは取引したくありません」と。

(2)商品を使えばどれだけ得になるのか説明できない

展示会で名刺を置いてくると、飛び込みの営業のアポがくる。来る者拒まずなので忙しくなければ会うようにしている。どんなネタがあるか分からないからだ。要望を伝え、その中でどのような提案があるかと聞くとまず困るらしい。自社一押しの製品を説明に来たのにそれはいいからと言われるからだ。彼はそれでもその商品の説明をする。そこで私は必ず「弊社がそれを採用すればどんないいことがあるのか教えてくれ」というと困った顔をするのだ。新商品は高コストであることが多い、一方私が欲しいのは余程需要にマッチしない限り、安い技術が欲しいから。もちろん展示会現地でも電話でも伝えてある。それでプレゼンできないのでは来る意味がよく分からないのだ。

この間「生分解性プラ」の売込みがあった、性能は良さそうな上、コストと実績の返答もまずまずであった。コストはある程度度外視して、技術的に使えるレベルまで経験を積みたかったので良い売込みであった。「カーボンフットプリント的(トータルCO2排出量:原料が植物由来でも原料製作時にCO2を排出していたら論理的に環境対応とはならない)には使う意味があるのか」と質問したら、頭を掻いて「疑問がある」と正直に答えた、経路が複雑なので答えは出ないとも。他社の営業マンに同じ質問をしたことは何度もあるが、意味が通じなかったり、持ち帰ると言って音信不通だとかでその営業マンのような技術対応はほとんど無かった。

研究屋としては常に新しい商材を求めている。コストと性能が合えば直ぐにでも検討したいし、戦略的に経験したい分野があるのも事実。ところが第1印象で「この営業マンは技術的な対応が不可能だ」という烙印を押されたらもう付き合えないのだ。我々が何を欲しているのかを理解できないからだ。

クレーム対応も同様だ。大量生産の品物では現場のミスでクレーム品が届けられることもあるだろう、新規商品に過去の資材を充てていたら不具合を起こすこともあるだろう。そこでの対応がキレイな営業マンは好印象だ。私だってメーカーの一員なので製造トラブルがあることも承知しているし、無茶な対応を求めているのではない。クレームの内容を一報入れてその対応策を練るにあたり、こちらから催促しなければ連絡して来ないとか、近々のスケジュールを守れない・遅れる連絡が無いとか。まぁここまでひどい営業マンにあったのは初めてだったが。

結局、営業マンは御用聞きではないということだ。もちろん飛び込みで自社製品を売り込むことでもない。企業の活動は自社製品を買ってもらうことで顧客に得をさせるという基本的なことなのだ。もちろん価格を下げて売ることだけが顧客の利益ではない。「従来の技術であればこれだけの費用がかかるが、新しい技術では(この点を許容してもらえたら)これだけ安くなります」というような提案能力なのだ。

放っておいても注文が来てデリバリーに細心の注意を払うことを求められる営業職もあるとは思うがそれはペイペイの仕事であろう。新しい注文を取りに行くにはこのような提案能力が必要なのだが、、、、。

そういう営業マンがあまり居ないと思うのは私だけ?

 

参考)事業開発時の成功法則「作る前に売る」「仕入れる前に売る」ビジネス本マニアックス-働くひとのためのスキルアップ ビジネス書エトセトラ-

 

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