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反戦主義者とタカ派は中国との小競り合いに我慢できるか

「日中有事」の可能性は~日経ビジネス

文中に海南島事件の記述がある。引用すると

引用~

仮に中国軍機が墜落し、中国人パイロットが死亡したらどうなるだろう。これは2001年、海南島沖の南シナ海洋上で米軍用機と中国戦闘機の接触により中国戦闘機が墜落、米軍用機が海南島に不時着し、身柄拘束された、いわゆる海南島事件の先例がある。

 この時は、中国側が押収した米軍用機の返還に合意するまで7週間あまりかかった。当時、私も海南島で現場取材にあたったが、印象としては、交渉は終始、中国側が有利に立って行われた。中国戦闘機の方が挑発的行動を先にとったのだが、人命を失ったのは中国側であり、米国側は米軍用機を乗員もろとも人質に取られる形となった。中国にとってはパイロット1人を失ったことよりも、米軍用機の機体調査が心ゆくまで行えたことの方がメリットだったとも伝えられた。

~ここまで

本文でも記されているがパイロット1人の命の重さが日中で違うために、日中で小競り合いが起き、人命が失われた場合、日本は冷静な対応をとれるかということである。
米国ですら米軍兵士の身柄をアルカイダ?と交渉したのである。 

スクランブルでの接触でなくても、中国漁船や中国警備艇と海上保安庁との小競り合いで日本側に犠牲者が出た場合も含む。

 

恐らく極少数であるタカ派は「報復戦」を主張するであろう、それはそれで小競り合いには我慢できないわけである。

一番恐れるのが「平和か戦争か」の二択での思考しかできない反戦主義者である。小競り合いが起こった以上、それに対処しなくてはならないのであるが、戦争を拒否するあまり、中国との対話を閉ざし、中国の狼藉を容認するような世論が起きることである。
「犠牲者」が出ると、極端な反戦主義者でなくても陥りやすい現象だと思う。こうなると反戦主義者と同じである。

そして対応までの時間を浪費すれば、中国の目的は完了である。

中国は「日本は防衛すらできない」と理解する。

EEZ上の小競り合いだと米国も強い対応をとらないであろうから、中国は日本領海近辺での小競り合いを成し遂げれば完璧である。

幸か不幸かいつでも攻撃できるところは後回しになるであろう。その間、アメリカが叱咤激励し攻撃できる態勢を整えるか、株価の暴落が先かである。アメリカの叱咤激励が効いたとしても日本の地政学上有利は消え去る。

すると中国は沖縄の目の前で漁業を行ったり、海底調査を行うであろう。

 

集団的自衛権とやらも結構であるが、中国との小競り合いのシュミレーションを政府ではなくマスコミが検討して欲しいモノである。タカ派の自制と反戦主義者の覚悟をという意味で。

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