やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力勝間 和代ダイヤモンド社このアイテムの詳細を見る |
私の読書の傾向は、ブログを見ていただければ分かるでしょうが、大抵は実生活や仕事に直接役立たない、豆知識系のものが多い。何故かというと、読書に癒しを求めているからで、私が最も癒されるのは、「へぇぇ」とか「そーなんだ!」とか思う時で、シナプスがつながるような快感が疲れを吹っ飛ばしてくれるのである。ということで仕事の延長線上にあるような自己啓発書って、何となく敬遠してきてしまっていた。だから恥ずかしながら、超有名人の勝間和代さんの本を読むのって初めてなのよ。実は去年の秋、弟の彼女に初めて会った時、「あんな、社会的な成功という目的に向かって、無駄なものを切り捨てて、まっすぐ突っ走っていくような生き方ってどう思います?」・・・だったかな?・・違うかも・・・そんなことを聞かれて満足に答えられなかったんだよねぇ。まあ、よく知らなかったけど、勝間さんの発するオーラには「息詰まるような遊びの無さ」を感じていたので、適当に話合わせといたんだけどね。
で、普段は絶対読まないような本なのに、電子書籍になると読めちゃうのは何故だろう。これでiPhoneで読んだ本としては4冊目になる。積読になっている本は全然読み進まないのに、電子書籍ばっかりダウンロードして読んじゃって・・・願わくば、もっと安くならないもんかな?
それはいいとして、初めて読んだ彼女の本から感じられた第一印象は、素直に「エライ」の一言。私ももうちっと自分のことを考え直さなきゃね。彼女の本を嫌う人がいるとすれば、あえて何とは言わないけれど、随所に鼻に付く表現があることかな。読者レビューなんかを見ても、評価が二つに割れてるね。でも彼女の個性を考えれば、それはそれで特定層に強く共感を持たれているということなんで、いいことなんじゃないの?
この本を読んでていいなあと思ったのは、自分一人の努力や自己啓発だけじゃなく、いかに回りの人を巻き込んで、仲間を作り、助け合って目的を達成するか・・ということが主眼におかれていること。能力が発揮できるかどうかは8割外部環境で決まるという話もあり、そういう外部環境を磨くことを意識してするという話だ。自分の得意分野を作り出し、マタイ効果も利用しながら、少しずつ自分に流れが来るように仕向けていくことで好循環を作り出すのであるが、そのために必要な力は以下の4つだとしている。
①しなやか力・・まわりに貢献できるような自分の“長所の種”を見つける力
②したたか力・・周囲との関わりの中で、長所だけに集中する力
③へんか力・・・長所を周囲の環境変化や成長に応じて、変え続けていく力
④とんがり力・・「あの人だったら何かをしてあげよう」と商品として認められる力
4つの力についてのごたくは教科書的かもしれないが、彼女のマッキンゼーでの実体験として、タイプの違う人間と組んだ時に、最初はかみなわなかったけれど、相手の長所を褒めるようになったことから上手く回りだし、最後はお互いの強みを活かせる様になったという話とか、合わない仕事をして苦労した時の話とか、なるほどとうなづける話もいろいろ出てきた。
漫然とした夢や目標しかない場合でも、目の前の絞り込んだ目標に向かって常に100~120%の努力を積み重ねていくと、いつのまにかその過程で新しい夢がポンと見つかる・・とか、自分の時間の3割を常に変化に注ぐ習慣をつける・・・とかは、今からでも始められることだなあ。
・・・ということで、私も夏バテにめげずに、前向きに生きていこう。