2ステージ制導入に躍起になっているJリーグが修正案を出した。
正式決定は少し先になるが、以下にその概要をまとめる。
- チャンピオンシップ(CS)は年間勝ち点1位×スーパーステージ(SS)勝者が対戦
- SS出場はステージ覇者2クラブと年間勝ち点2位&3位の最多4クラブ
- SSはステージ覇者の勝ち点大×年間3位、ステージ覇者の勝ち点小×年間2位
- 4クラブの中に重複が出た場合は繰り上げなし
他にも細かい取り決めがいろいろあるが、ワタシの感想は次のひと言に尽きる。
概要をダラダラ並べても、頭の中にイメージが浮かばないので、実例を当てはめる。
年間勝ち点1位が前期も後期も優勝を逃した00年J1(全16クラブ)で考えてみた。
- 年間1位:柏(58)
- 前期覇者:横浜M(54)
- 後期覇者:鹿島(55)
- 年間2位:磐田(55)
- 年間3位:鹿島(55)
カッコ内は年間勝ち点。磐田と鹿島の年間順位の差は得失点差による。
この場合、鹿島が重複するので、SSは3クラブのトーナメント2戦になる。
シードされるのは「ステージ覇者優先&年間勝ち点が多い方」になるので鹿島。
第1戦は横浜M×磐田。会場はステージ覇者優先で横浜Mのホームになる。
第2戦は鹿島×1回戦の勝者。会場は第1戦の結果にかかわらず、鹿島のホームになる。
そして、第2戦の勝者がCSに進出し、柏と対戦する運びになる。
単純な疑問。この方式でも「負け得」は解消されないのではないか?
上記のケースで次のように仮定する。
- 柏が最終節の前に年間1位確定=CS出場権獲得
- 最終節で柏が負けたら、対戦相手が後期制覇
- 対戦相手は年間4位以下が確定
この場合、SSを混戦にする「負け得」のメリットが柏に生じると考える
<事実、00年の柏の最終節は鹿島戦。柏は勝てば逆転で後期制覇だった
この「負け得」を解消するには、ステージ制覇にそれなりの「うまみ」を用意する必要がある。
だが、ステージ制覇に「うまみ」を付け過ぎると、CS制覇の「うまみ」との差が縮まり、
最近のIWGP戦とインタコンチ戦のように、
CS制覇とステージ制覇の「格付け」が揺らぎそうな心配がある。
以上、やや駆け足で語ったが、ワタシがJの修正案に感じた疑問点である。
まあ、前案の失敗があったので、今後はいろいろなメディアやサカオタが
さまざまな考察を重ねるだろう。それらの考察を検証するのが楽しみだ。