ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

さらば札幌男

2023年12月15日 | プロレス・格闘技
今年のプロレス大賞を語った次の日に悲報が舞い込んだ。

木戸修逝く 享年73

数少ない新日本プロレスの旗揚げメンバーがまた1人。
これで存命は北沢幹之とドラゴンの2人のみになってしまった。

木戸修と言えば、忘れ難き異名が二つ。
一つは「いぶし銀」 地味なファイトスタイル。寡黙な性格。
どれほど激しい試合をしても決して乱れない髪形
しかし、神様カール・ゴッチ直伝のレスリングを
ファンは「陰の実力者」と認めて、長く支持していた。
その支持が最も熱狂的だった地に由来するもう一つの異名が「札幌男」
ワタシも今は無き中島体育センターで木戸の試合をいくつか観戦したが、
休憩前のカードがほとんどだったにもかかわらず、
声援ものぼりの数も時にメーンを食っていた印象がある。
入場曲「ブラック・ライダー」が流れる中で、リングに向かう
木戸に寄せられる万雷の「キド・コール」を思い出すと、今でも鳥肌が立つ。
特に記憶にあるのが、懐かしのJ・J・JACKSとのタッグ戦。
道産子の飯塚高史(室蘭出身)との対戦にもかかわらず、
観客は木戸に大歓声を、飯塚に盛大なブーイングを浴びせていたwww

プロレスラーは晩年に経済面でも家庭面でも不幸になるケースが少なくない。
だが、この人はレスリング同様に堅実な生活を送り、副業のアパート経営でも
成功し、長女の愛さんをプロゴルファーに育て上げた。
本当は多くの後進が手本にすべきプロレスラーだと考える。
でもこういう人生を送れる人間はそもそもプロレスラーを目指さない(苦笑)

そして、今回の訃報に悲しみとともに浮かんだ疑問がひとつ。



南千住の回向院にあるこの墓への分骨は検討しないのだろうか?

生前のゴッチはこの弟子を高く評価し、「マイ・サン」(我が息子)と称賛していた。
木戸もゴッチに心酔しており、日明兄さんの追放時に第2次UWFではなく
新日本残留を選んだ理由も「ゴッチさんがいないから」だったとしている
<第2次UWFでゴッチは顧問から外された

むろん遺族の意向が最優先される話だが、この墓の管理に深く関わっている
西村修・文京区議には同名のよしみで、ぜひ分骨について一考してほしい。

  • 欧州カンファレンスリーグ
ディナモ・ザグレブ3対0バルカニ
ディナモは3勝3敗の戦績でグループ2位確定。EL3位グループとのPOに進んだ。
ネコタクは後半33分まで出場し、3点目のPKゲットなど貢献した模様。

今年が50回目の節目

2023年12月14日 | プロレス・格闘技
昨夜の全日本2歳優駿@川崎は1番人気フォーエバーヤングが制した。
馬主はサイバーエージェントの藤田晋社長
馬主にも交流重賞ながら記念すべきGⅠ級レース初制覇となった。
海外遠征も含めて来年が楽しみだ。活躍次第では「ウマ娘」化もありそうな。
父ゲンジ・・・リアルスティールの馬名使用にも許可が出ることを願う。

さて本題。久々にプロレスの話題でも。
12日に東京スポーツの今年のプロレス大賞が発表された。

MVPは内藤哲也 年間最高試合はムタ対中邑真輔(1月1日・日本武道館)

4月にIWGP世界ヘビーのベルトを初めて巻き、その後も防衛を続けて、
来たる「1・4」で内藤とのV5戦に臨むSANADAにはショックな結果になった。
新日本の入門テストをいっしょに受けたかつての盟友にMVPを、
全日本に入門後の師匠(の化身)にベストバウトをさらわれた格好だ。
この低評価を「1・4」で覆せるのか、はたして。
そして完全スルーされた2月の永田さんのメジャー三大王座青覇

それにしても、ムタ対中邑戦は以前に「元日にして今年のベストバウト候補」
という評価を紹介したが、まさか本当にベストバウトに選ばれるとは・・・
「他のプロレスラーは364日間何をしていたのか」と非難する気はないが、
この屈辱をバネに、来年はさらなる熱闘を見せてほしい。

とはいえ、来年も正月早々にベストバウト候補が控えているのだが・・・
1・2NOAH有明大会の丸藤対飯伏というカードなんだけれどね。

  • ACL
ハノイ2対1浦和 ブリーラム2対3甲府 蔚山2対2川崎 横浜M3対0山東泰山

すでに1位突破を決めた川崎に続いて、甲府・横浜Mも1位突破。
甲府はJ2クラブで初めて決勝T進出の快挙を遂げた。
一方で、浦和は敵地でまさかの3敗目。
2位グループ上位に入れず、前回王者が屈辱のグループ敗退となった。
  • 大学選手権
きのうの3回戦は、明治大2対0仙台大 福岡大1対2京産大
4強に勝ち上がった明治大だが、田中克幸は出番なし。
岡田大和がスタメン出場した福岡大はシュート数11対3と攻めたが、
札幌U18出身のGK山本透衣(FC大阪内定)の前に1得点止まり。
21日の準決勝は、筑波大対明治大/流経大対京産大の関東3校&関西王者の
顔ぶれになった。

なお、山本が加入するFC大阪はGK櫻庭立樹(札幌U18→筑波大)の
鳥取移籍を発表。うーむ、J3で札幌アカデミー育ちのGKの玉突き移籍か・・・
どちらも定位置めざして頑張ってほしい。

8強から真夏の祭典を考える

2023年08月10日 | プロレス・格闘技
本題の前に、放牧先で急死した昨年の菊花賞馬アスクビクターモアに菊。
「熱中症による多臓器不全」という死因はショックだった。
前走の宝塚記念(11着)後の予定を調べたところ、
「山元トレセンに放牧」と管理する田村康仁師が6月末に発言していた。
宮城県亘理町のこの施設でも馬が熱中死するとは・・・
少し南にある福島県浜通りの相馬市でも、
相馬野馬追の出走馬2頭の熱中死が報じられたばかり。
競走馬にとって、今年の南東北は夏の避暑先にならないということか。
「ディープ産駒最後の国内クラシック馬」(予定)の冥福を祈る。

さて本題。今夏の新日本G1は4ブロックの1・2位がついに決定。
きょう10日の船橋大会で準々決勝4戦が開かれる。顔合わせは以下の通り
<12日の準決勝@両国は上2戦と下2戦のそれぞれの勝者が対決
  • SANADA(A1位)対EVIL(C2位)
  • オカダ(B1位)対ザック(D2位)
  • フィンレー(C1位)対オスプレイ(B2位)
  • 内藤(D1位)対ヒクレオ(A2位)
「4連続のシングル熱戦&1人が必ず優勝する」
これは夏の甲子園にも通じる準々決勝の醍醐味だろう。
そして、8強の顔ぶれを見ると、各ユニットがバランスよく散らばった。
この顔合わせを踏まえ、今夏のG1の優勝者を予想した。

オスプレイが昨夏の雪辱 外国人2人目の制覇とみる

現IWGP王者のSANADA G1初の3連覇がかかるオカダ
この2人の両国不在は考えにくい。
とはいえ、NJCとの春夏制覇や3連覇はやり過ぎの感もある。
よって、優勝者は下2戦の4人から出ると考える。
フィンレーとヒクレオはまだ顔ではない。内藤はすでに2回優勝した。
導き出される優勝者は残るオスプレイと考える。

「A1位対C2位だがC1位対A2位にあらず」(BとDも同じ)
というねじれたレギュレーションもその推測を裏付けている印象。
船橋大会の内藤とオスプレイの潰し合いを意図的に回避したような。

  • 新日本浜松大会
G1の16日目。Dブロックのラスト4戦を消化。
内藤が棚橋を、ザックが後藤を下し、ともに5勝2敗・勝ち点10。
直接対決の結果を反映して、内藤が1位・ザックが2位で準々決勝へ。
コブはシェインの両リンの道連れに。ザック援護の「TMDKの絆」に屈した。
矢野はコグリンに圧殺されて2勝止まり。
  • 欧州CL
きのう9日(日本時間)にPO3回戦として予定されていた
AEKアテネ対ディナモ・ザグレブが19日に延期の憂き目に
双方のサポともアウエー入りを禁じられたにもかかわらず、
悪名高いBBBが陸路で入国し、試合前夜にアテネサポと衝突。
アテネサポ1人が刺殺され、多数の負傷者・逮捕者を出す事態になった。
騒ぎを起こした時期が95年の嵐作戦(注)と重なる点が気になる。
戦勝記念の余勢を買った暴挙ではあるまいか・・・
ネコタクは早くも欧州サッカーの暗部を体感することになった。
注)8月4日~8日にクロアチア領内のセルビア人勢力を一掃した軍事作戦。BBBからも志願兵が多数参加
  • 夏の甲子園
大会4日目。富山商と鳥栖工の「公立校対決」はタイブレークにもつれ、
鳥栖工が延長12回に3対2でサヨナラ勝ち。初出場初勝利を遂げた。
神村学園は18安打と打線爆発。10対2で立命館宇治を下した。
台風6号縦断で大変な九州だが、きょうのご当地3校の出陣を前に、
まずは佐賀・鹿児島がそろって勝ち上がった。
日大三は先発・安田が被安打2の完封劇。3対0で社を下した。
市立和歌山と東京学館新潟は両校とも2ケタ安打の打ち合いの末に、
市立和歌山が5対4で逃げ切った。

燃える闘魂・アントニオ猪木展

2023年08月09日 | プロレス・格闘技
7日夜のEテレ「グレーテルのかまど」
新日本の棚橋が出演し、故郷・大垣の水まんじゅうをPRしていた。
ただ、番組の構成上「紅渡とご対面」とならなかったのは、
平成ライダー大好きの棚橋には無念だったと察する。
「100年に1人の逸材」は紅音也の台詞をモチーフにしたもの

さて本題も新日本絡み。去る5日に新宿のこの催しに足を運んできた。


先述した「燃える闘魂・アントニオ猪木展」@京王百貨店(15日まで)。
ちなみに、この闘魂ガウンは98年4月4日の引退試合@東京ドームで着用したもの
<見覚えがあったので会場スタッフに確認した


展示物の多くは、東スポ撮影の生前の激闘のスチール写真だったが、
76年6月26日のアリ戦は、公開スパーリングや特別ディナーパーティーの完券
といった京王グループならではの珍品が並んだ。
ただ、試合当日のパンフレットが無かったのが少し残念だった。


言ってくれたら貸し出したのに・・・(写真左・市場価格は1万円程度)

グッズ販売は正直、今は亡き猪木酒場(20年7月までに全店閉店)などで扱った
猪木グッズの在庫一掃セールの印象が否めなかった。金額もかなりお高め。
ただ、客層の中心は購買力十分と思われる中高年の男女だったので、
売れ行きが良いのならば、それに越したことはない。
「燃える商魂」もまた間違いなく猪木イズムの一部である。

  • 新日本横浜大会
G1の15日目。Cブロックのラスト4戦を消化。
フィンレーがエディを、EVILが鷹木を下し、ともに5勝2敗・勝ち点10。
直接対決の結果を反映して、フィンレー1位・EVIL2位で準々決勝へ。
タマは勝ち点9止まり。石井・マイキー・ヘナーレは2勝に終わる。
  • ホークス
楽天に3対9の黒星。8回まで1点を追う展開だったが、
9回に救援陣が決壊し、被安打3・四死球4で一挙に5点を献上orz
6回の近藤の16号同点3ランも空砲に終わった。
  • 夏の甲子園
大会3日目。北北海道代表のクラーク国際は7対1で前橋商を撃破。
2対1で迎えた8回に敵失にも乗じて打者10人の猛攻で一挙5点。
学校としても通信制高校としても歴史的な甲子園初勝利を挙げるとともに、
佐々木啓司監督も駒岩時代を含めて昭和・平成・令和の3元号勝利となった。
日大山形対おかやま山陽の「J2代理対決」は9対2でおかやま山陽に軍配。
こちらも6回に打者11人の猛攻で一挙5点。
花巻東は4対1で宇部鴻城を下す。注目の佐々木麟太郎は3打数3安打。
近江と大垣日大の「隣県対決」は7対2で大垣日大が制した。

翠玉忌に真夏の祭典を語る

2023年06月13日 | プロレス・格闘技
きょうは三沢光晴の祥月命日 14年の歳月が過ぎた。
三沢の「個人商店」の色が強かったNOAHが
今なお存続しているとは正直、考えもしなかった。

そのNOAHから清宮が今夏の新日本G1に参戦する
NOAH勢のG1参戦は16年の丸藤&中嶋以来7年ぶりとあって
どんな化学反応が起きるのか注目されている。
きょうは去る10日にブロック分けと公式戦日程が発表になった
今夏のG1の期待と懸念を語る。まずブロック分けは以下の通り。
  • A:SANADA・海野・成田・辻・ヒクレオ・オーエンズ・ゲイブリエル・清宮
  • B:オカダ・ヨシハシ・タンガ・ファンタズモ・タイチ・オスプレイ・カーン・KENTA
  • C:タマ・石井・鷹木・ニコルス・ヘナーレ・キングストン・フィンレー・EVIL
  • D:棚橋・後藤・矢野・内藤・ザック・ヘイスト・コブ・コグリン
最も注目を集めるのはAブロックか。海野26歳・成田25歳・辻29歳
そして清宮26歳と、次世代のプロレスを担う20代の4人が一堂に会した。
現・IWGP世界王者のSANADAとの対戦も楽しみだし、
新日本が「フューチャーブロック」と称するのも分かる。
もっとも先のSANADA戦で観客の支持が急上昇した辻は
「世代交代に興味はねえ」と拒否反応を示している。
かつて「ニューリーダー軍」とか「闘魂三銃士」とかの
くくりで成功したフロントの思惑にクギを差した格好だ。
高卒後にプロレス入門した他の3人と異なり、
日体大卒・社会人経験の回り道を経た辻ゆえに、
年少の選手にかまっているヒマはない、という主張は理解できる。
「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番強いか決めたらええんや!」
という日明兄さんの匂いもして、むしろ好感を持っている。

とはいえ、今夏のG1の成功がこのホープ4人に託されたのは間違いない。
開幕戦の7・15札幌大会@北海きたえーるの
「海野対成田」「辻対清宮」のカード2戦にその期待がのぞく。
7年前の開幕戦@札幌は、丸藤が当時のIWGP王者のオカダを食った。
清宮が白星発進を再現できるか。辻が有言実行の返り討ちを見せるか。

なお、7・15札幌大会は17時開始。
同じ日に13時開始の新潟戦@厚別を控える札幌サポも何とかハシゴできるのでは。
修平や福森といった新日本ガチ勢の赤戦士もきたえーるに足を運べそうだ。

一方で、今夏のG1には一抹の不安もある。
選手増と過密日程がもたらす故障やリタイアが心配
昨夏は7・16~8・18の34日間に28人参戦の7人4ブロック制。
今夏は7・15~8・13の30日間に32人参戦の8人4ブロック制。
試合時間が30分から20分に短縮されたとはいえ、日程が詰まっているうえ、
選手たちには必ず1大会おきに公式戦が回ってくるので息が抜けない。
また、昨夏はブロック1位のみが決勝Tに進めたが、
今夏はブロック2位も決勝Tに進む望みがある
<8・10船橋大会で準々決勝(ブロック1位対2位の4戦)を開催
1位争いのみならず、2位争いも熾烈になりそうだ。
消化試合が減って熱戦が増えるのはプオタにはありがたいが、
それは選手が負傷するリスクが増えるという要素もはらんでいる。