ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

リングサイドで恋をして・第6話/挨拶

2012年05月31日 | RSで恋をして

明日から6月。J1は中断中だが、欧州選手権&ロンドン五輪が近づいてきた。

五輪イヤーの夏と言えば、「こち亀」日暮そして「2号父との初対面」を思い出す。

第6話は、結婚をめざす全ての男に待ち受ける難関をどのようにクリアしたかを振り返る。


96年7月20日。2号の倶知安の実家に挨拶に行った日をよく覚えている。

晴れた暑い日だった。そして、日差しに当てられたのか緊張からか、 

実家に着くやいなや、ワタシの紹介もそこそこに、2号が寝込んでしまった。

「娘さんをワタシに下さい」という男と、その男と初めて向かい合う娘の父が、

クッション役の娘をいきなり欠く緊急事態である。とても場が持たない

2号父「込み入った話は後回しにして、テレビでも見ようか」

ワタシ「そうですね。きょうからアトランタ五輪が始まりますし」

お互いにテレビに場つなぎを求め、押し黙って開会式の様子を眺めていた。

しかし、その沈黙は聖火を点灯する瞬間、異口同音の叫びで破られた。

「うわ!モハメド・アリだ!」

第2話で述べたように、2号父は大のボクシング好き。

ボクシング・ファンとプオタの間で話題を共有するには、

これ以上の人物はいないというレジェンドのご登場である(注1)。

そこから先は「キンシャサの奇跡」とか「猪木戦から20年」とか、

それまでの沈黙がウソのように話題が次々に出てきた。

開会式に続く「金メダル候補の紹介」では、アマレス3連覇を目指していた

アレクサンダー・カレリンの雄姿に「リングスで見たいですね」「ああ、いいねえ」と妄想話。

まさか3年後、カレリンが本当にリングスに登場し、日明兄さんの死に水を取ろうとは

夜が更けて、ようやく2号が起き出したころには、

ワタシ「これからお父さんと男子柔道95キロ超級の試合を見るんだ」

2号父「具合が悪かったら、おまえはまだ寝ていなさい」

主役だったはずの2号をなぜか仲間外れにする有り様

2人のお目当ては、後にプロレス・格闘技界で「暴走王」となる日本代表の小川直也

・・・ではなく、92年バルセロナ五輪で、その小川を破って金メダルを獲得後、

リングスに参戦していたグルジア代表のハハレイシビリ・ダビド(注2)だった。

ところが、いつまで待っても、その試合が放映されない。

ワタシ「やっぱり日本のテレビ局は、小川の試合しか流しませんかね?」

2号父「いや。前回大会の金メダリストだし、映像はともかく、結果は伝えるだろう」

などと気を揉んでいるうちにアナウンス。

「ハハレイシビリ選手は計量の会場に現れず、失格になりました」

深夜にコケる2人。「なんだ、そりゃあ!」とテレビに突っ込んだことは言うまでもない。

そんなこんなで、「2号との交際・結婚への承諾を得る」という当初の目的をやや見失った

きらいはあるが、ワタシはめでたく、2号父と初対面で意気投合できた。

「まあ、2人とも仲よくしなさい。今度はWOWOWのリングス中継の日に遊びにおいで」

翌日には、そんな言葉までいただき、交際のみならず、

実家への出入り&WOWOWのリングス観戦にもOKをもらえた。

7月20日以外の日だったならば、ここまで上手くコトが運んだだろうか?

格闘技が人の心を動かす力、そして「この父にしてこの娘あり」と感じ入った一日だった。


その後、2号の実家には本当によく遊びに行かせてもらった。

リングス中継のみならず、97年6月の「耳かみ事件」があったホリフィールド×タイソン戦や

2号父のお気に入りだった「悪魔王子」ナジーム・ハメド(注3)の試合なども見せてもらった。

しかし、初対面で妄想した99年2月の「前田×カレリン」を2号父が見ることはなかった。

97年11月18日逝去。享年70<W杯初出場・札幌J参入・拓銀破綻と大変な一日だった

この大一番と、97年当時2号のおなかにいた3号を見ずに亡くなったことは今も残念である。

(第7話に続く)


注1・事実、この聖火リレーにはWBAヘビー級王座に返り咲く直前のホリフィールドも

参加していたはずだが、「アリの衝撃」のせいで、よく覚えていない。

注2・グルジア伝統の格闘技「チタオバ」の猛者で、サンビストとしてもかなりの実力者。

同国出身の大相撲幕内力士である臥牙丸の師に当たる。

注3・元WBC・IBF・WBOフェザー級王者。その奇抜なボクシングは、

後に「はじめの一歩」に登場し、鷹村と世界戦を戦ったブライアン・ホークのモデルになった。

良くも悪くも常識外れのスタイルのため、熱狂的なシンパもアンチも生んだ個性派だった。

樺太生まれの昭和一ケタ世代ながら、ハメドを「こいつは面白い」と評価していた

2号父は、かなり柔軟な思考の持ち主だったと考える。


二者択一は無理

2012年05月30日 | 漫画・アニメ・特撮

平日休みの昨日は持ち株会増資の期限日。夫婦で1万円ずつを振り込んだ。

その後は、池袋東武「福岡展」と上野松坂屋「北海道展」を2号とハシゴして、

薬師堂ソンバーユのリップを買い、雪印パーラーのソフトに舌鼓と、いろいろ散財した。

まあ、我が家が東京から吸い上げた金が、わずかだが北と西に流れたと考えてほしい。

そして最近、こんなワタシが買わざるを得ない漫画の新刊が2刊。

ふるさとコミック「北海道」&「福岡」(ともにマガジンハウス)

北海道版はモンキー・パンチ、福岡版は松本零士という「大御所」を含めて、

それぞれ12人ずつが寄稿している。その顔ぶれに不満はないが、

それでも「あの漫画家もいない。この漫画家もいない」という思いは残った。

両地域は漫画家の宝庫だなあと改めて思う。

なお「福岡」の方で、複数の漫画家が「可愛い女の子が多い」と強調しているのは

あくまで私見だが事実と断言する

ワタシが生まれて初めて福岡を訪れたのは、引っ越し先を下見に来た03年8月。

天神を歩く若い女性がみんな可愛く、夏とはいえ、谷間が露わな服装がほとんど。

「ここは・・・パラダイスだ・・・」としばし見とれた。

思えば、ワタシの中の「北海道至上主義」が初めて崩れたのが、この瞬間だったかも。


小岩を歩く③ともの湯

2012年05月29日 | 小岩を歩く

小岩を舞台にした小説・エッセイの代表的作品に、

椎名誠さんの「哀愁の町に霧が降るのだ」がある。

日が差さぬ風呂なしアパート「克美荘」での男3人の共同貧乏生活を描いた自伝的作品。

時代背景は70年代だが、この「克美荘」は80年代半ばまで存在していたらしい。

そんな風呂なしアパートが並んでいた名残か、この界隈は今なお銭湯が多いと思う。

ワタシの自宅から歩いて通える範囲のみでも、少なくとも4軒は存在する

<JR駅南口のレジャー施設「湯宴ランド」は除く

昔ながらの銭湯では、夫とおぼしき遺影を背に番台に座るおばあちゃんとか、

小柄でヨボヨボなのに、いざ脱ぐと大阪市だったら配置転換では済まないような

見事なモノを背中一面に入れたおじいちゃんとか、さまざまな人生に会えるのが楽しい。

前置きが長くなったが、そんな銭湯の中でも、特別な個性派を今回は紹介する。

【ともの湯/東小岩5丁目1の3】

この銭湯の名物は、93年から「運行」を始めた鉄道ジオラマ(HOゲージ)

広さは実に9畳分に及び、男女兼用の休憩ロビーのほぼ半分を占める。

何でも、鉄道模型に1千万円、ジオラマに1千万円をかけたとか(!)

のみならず、ジオラマ内には小型カメラ2基を設置しており、

ロビーのモニター2台で、より臨場感のある映像をおがめる。

親子いっしょに楽しめる銭湯だが、

難点はジオラマに夢中になった子どもたちがなかなか帰ろうとしないことか 

まあ、「早く帰るよ」と言いながら、ケータイで写真を撮り続けている親もけっこう多い。

肝心のお風呂は軟水風呂を売りに、ジェットバスや電気風呂などが並ぶ。

入浴料は大人450円。営業14時~25時。火曜定休(祝日除く)。

主人が長時間、模型を動かしてくれるので、子どもが多い週末の夕方以降がおすすめ。

レンタルのバスタオル(50円)なども用意しているので、遠方の手ぶら客でも大丈夫。

水分と鉄分を湯上がりに補給したい趣味の人は、ぜひ足を運んでほしい。

*アクセス・JR総武線の小岩駅南口から昭和通り商店街を南に直進して徒歩7分

(要は前回紹介した「わたでん」の目と鼻の先)


  • 全日本後楽園大会

週末は新日本のスーパーJrのことばかりが気になっていたが、

他にも重要な大会が各地で目白押しだった。

まずは27日の全日本後楽園大会。アジアタッグは関本・岡林組が防衛。

世界ジュニアはKAIがケニオメから奪還。また、船木が来月17日の復帰を発表。

だが、戻る人あれば去る人あり。征矢匠がアゴの故障で引退。まだ2年目なのに。

  • NOAH有明大会

26日のGHCタッグ戦は秋山・彰俊組が丸藤・ヨネ組に雪辱の防衛。

来月13日は三沢メモリアル大会。30日は高山デビュー20周年大会。

秋山・彰俊組は潮崎を交えて、森嶋・健介・越中組や高山・佐野・金原組と対戦。

彰俊×越中は「平成維震軍対決」として、スレた新日本ファンも注目か。

  • ドラゲー佐賀大会

27日の諸富町でのドリーム挑戦者決定戦は、元気がビーチブレイクで問題龍を撃破。

ツインゲート戦はジミーズが戸澤・サイコン組を下して防衛。

なお、来月9日・10日の札幌テイセン2連戦では

スワン×シーサーのブレイブ挑戦者決定戦や

ジミーズ×ハルク・谷崎のツインゲート戦が決定。

さりげなく道産子選手を大事な試合に絡ませてきたなあ。


分厚い壁

2012年05月28日 | コンサドーレ

札幌とワタシの前に立ちはだかる2勝目の壁<札幌はJ1、ワタシはG1馬券

こうなったら、どちらの心が先に折れるか勝負だ。

もっともワタシの場合、心よりも先にフトコロがギブアップするかもしれないが。

ゴール前 壁穴が安芸 4連敗 2勝目の壁は 崩せないのに


  • J1

川崎3対2仙台 ロスタイム弾を食らって仙台2敗目

G大阪2対3鳥栖 鳥栖、2失点後に3得点。江戸の仇を難波で討つ

磐田4対0大宮 大敗の大宮、気が付けば約束の地・15位

  • J2

熊本2対1山形 熊本、FW武富の2得点で逆転勝ち。キタジ加入の刺激か

大分0対2千葉 6連勝の千葉、とうとう自動昇格圏の2位に浮上

鳥取2対5横浜FC キング・カズ、J最年長得点記録を自ら更新

  • JFL

長崎2対0ホンダ 仙台0対0讃岐 長野2対2金沢 佐川2対3ロック

ホンダを下した長崎が単独首位。長野は金沢のロスタイム弾で痛い引き分け。

ロックが待望の今季初白星。観戦予定の来月10日のYSCC戦まで勝てないかも

と心配していたからひと安心。

  • ホークス

中日に昨季の日本シリーズ(ナゴヤで3連敗)の雪辱を許す黒星で貯金消滅。

先発の岩嵜22歳が3回降板。相手の山本昌46歳よりも早いKOとは不甲斐ない。

  • 日本ダービー

フェノーメノの2着は、ワタシにはまさに超常現象だった。弥生賞6着で見切り、

青葉賞1着にも「2年連続の青葉賞馬の連対はあるまい」と考えたが甘かったorz

  • 新日本スーパーJr

初日の後楽園は、ライガー・田口・デヴィの新日本生え抜きトリオが全滅

レンタル移籍のBUSHIは、スペル・クレイジー直伝の階段上ケブラーダを披露して白星。

PACも名刺代わりの360Sスターで、Sスターの「元祖」ライガーを下した。

一方、全戦欠場となった馬鹿野郎ブラック・タイガーの代役はヤングライオン・高橋広夢に。

きょう28日の千葉大会が初戦となる。

なお、今夏のG1の日程が8月1日に後楽園で開幕、12日に両国で最終戦と発表。

C大阪戦の翌日の5日(日)に大阪大会がある。夏のハシゴ遠征におすすめかも。


日本ダービーの予想

2012年05月27日 | ギャンブル

広島の佐藤寿、9年連続の2ケタ得点おめでとう(血の涙) 

厚別の悔しい黒星を振り返るのは明日に回し、気力を振り絞ってダービーを語る。

3番人気に落とされた桜花賞馬が圧勝したオークスの反動か、

皐月1・2着が差のない1・2番人気だが、そのように単純に考えてよいのか?

二冠牝馬が出た年のダービー馬の戦績を調べたら、次のような傾向が分かった。

  1. 12ケースのうち、皐月1・2着がダービーを制したのは5ケース
  2. ただし、76年以降の7ケースでは1ケースのみ
  3. 皐月未出走の馬がダービーを制したケースはゼロ
  4. さらに、76年以降の7ケースはすべて「皐月からの直行組」が制した
  5. 率直に言って「ダービー一発馬」が目立つ

1は64年カネケヤキ&シンザンや、75年テスコガビー&カブラヤオーなど。

希代の名馬が並ぶが、近年は2の03年スティルインラブ&ネオユニヴァースのみ。

強いオンナがいる年はオトコは群雄割拠ということか。

5は当てはまる馬のファンにはゴメンナサイだが、以下のような馬が並ぶ。

TTG時代の仇花「犯罪皇帝」76年クライムカイザー。

映画で斉藤由貴と共演したのに、サクラスターオーやマティリアルといった

同期の悲劇の陰に隠れた「オラシオン」87年メリーナイス。

ナリタタイシン・ビワハヤヒデと「三強」と呼ばれながら

柴田政人をダービージョッキーにするためだけに走った感が拭えぬ93年ウイニングチケット。

09年ロジユニヴァースや10年エイシンフラッシュも期待に応えているとは言い難い。

よって、皐月で敗れた後にダービーに直行した6頭から、

「勝てる気配はあるが、その後は伸び悩みそうな馬」(ひでえ)を勝ち馬候補にした。

5枠10番ディープブリランテ

皐月3着。CM起用馬でもある上記のウイニングチケットと同じ枠。

鞍上は騎乗停止でG1の2レースを棒に振った悔しさを抱える岩田康誠。

大舞台で爆発し、そして燃え尽きる要素は十分にある。

8枠17番グランデッツア

皐月5着。大外枠が引っかかるが、スプリングSの走りが戻ることを期待。

なお、二冠牝馬が出た年にダービーで敗れた皐月賞馬には

「天馬」トウショウボーイやドバイWCを制したヴィクトワールピサといった名馬が並ぶ。

3枠6番ゴールドシップは3歳世代を代表する名馬となる期待を込めて2着候補にした

<皐月2着の4枠8番ワールドエースも同様

10・17-6・8の馬単4通りに800円ずつ

さらに、4年連続で連対している「ラッキー枠」の1枠1番スピルバーグを押さえて、

10・17-1の馬単2通りに400円ずつ。計6通りに4千円投資

最低で3万円前後、最高で20万円前後の配当が期待できる。

札幌にある程度まとまった送金をするため、競馬の神様の助力を祈る。