

竹林「・・・実は、あの山には昔から
神様が住んでいて、神様に会えると
願い事を1つだけ叶えてくれると
言われているんです

それを、主人はいつも淳和に言って
聞かせていました・・・

透明「山の神様・・・。
じゃぁ、淳和くんはその神様に
会っていたのかもしれませんね

竹林「えっ

透明「私が淳和くんを見つけたとき、
彼は誰かと遊んでいるように
見えましたし、言葉というより
音で会話しているような感覚
でしたから

竹林「淳和が・・・でも、きっとそれは
違うと思います・・・

透明「

竹林「淳和はしゃべれないんです・・・

透明「えっ

竹林「正確に言えば、しゃべれなくなったんです

透明「どういうことですか

竹林「淳和は、さきの震災で大好きな父親を
目の前で亡くしているんです・・・

透明「

竹林「お医者さんは、その時のショックが
大きかったために、言葉を失い心を閉ざして
しまっているのではないかと・・・。」
透明「そうだったんですか


立ち入ったこと聞いてしまって・・・

竹林「いいえ

きっと、神様にお願いして主人を・・・
・・・主人を、お父さんを、かえしてくれと・・・

そういうと、竹林さんは泣き崩れた・・・。
こんなに小さい身体で、亡くなったお父さんを
神様にかえして欲しいと願いに・・・。
淳和くんの身体には小さい無数の傷があった、
きっと、淳和くんは必死でお父さんに会いたいと
願ったのだろう・・・

自然と涙がでる・・・。
小さな身体で一生懸命お父さんを追い求める
淳和くん気持ち・・・目の前でお父さんを
亡くした悲劇を一身に背負って、それでも
前向きに生きて、願い、乗り越えようとする
その心に・・・

私は、淳和くんの純粋さに、この子を救いたいと
心の底から思っていた

透明「竹林さん


一度、淳和くんとお話させてもらえませんか

竹林「えっ


透明「あっ



しゃべることは出来なくても、言いたいことは
わかります

今日はもう遅いので、明日にでもお邪魔させて
いただけませんか

竹林「・・・・・透明さんには、淳和を助けて
いただいて申し訳ないのですが・・・

透明「そうですか・・・でも、しばらく吉備さんの
ところでお手伝いをしていますので、
何かあれば、いつでもいってください

竹林「ありがとうございます

当然と言えば当然か

受け入れることなんてできないよな

それに、淳和くんだけじゃない

ご主人を亡くしているんだ

ちょっと、デリカシーがなかった


次の日、事態は急展開する

続く・・・。
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淳和くん、いつか・・・しゃべれる様になりますよね(涙)
竹林さん、淳和くんが心穏やかに暮らせますように。
じゅんなくん、声を失ったとはいえ逞しいですね…!
続き気になります!
このあとの急展開、どのようになっていくのだろう・・・
見守らせていただきます。
そして、透明先生、円さん、皆さんに感謝です{ラブラブ}
純和くんの心の痛みやショックの深さは他人には計り知れないことと思います。 同じ岩手の純和くんが少しでも癒やされますように祈ってます。