

一か八か

私が予想することが正しければ

今度は、私が神凪の間合いに飛び込む

神凪「
」

一撃二撃三撃四撃
・・・徐々にスピードを上げる


心臓・みぞ落ち・顎・首・脇・こめかみ

ありとあらゆる急所という急所に打撃を繰り出すが、
全て受け流される

身体が温まり、ギアをドンドン上げ続ける透明



やがてスピードは、先程の神凪のスピードに追いつく

すると

神凪「くっ
」

「ドン
ドン
ドドドドドドドドドッ
」



全ての攻撃が当たりはじめる

何発入れただろう

無酸素運動の限界に近づいた時、神凪から
間合いを外す

透明「プハァ~~~~~~ッ 



はぁはぁ
・・・・想った通り
」


目の前には、苦悶の表情を見せ、片膝をついている
神凪の姿があった

神凪「き、きさま・・・・なぜ
」

透明「はぁはぁ
・・・何故わかったか


お前は、先程の攻防で同じスピードで対処された
ことが理解できていなかった

それはつまり、自分のスピードを認識できていない

いや、できなくなっていたと言うべきかな
」

神凪「くっ
」

透明「この部屋には、光の法陣式が組み込まれている

その中心になっているのは、神凪
お前だ


だから、主人である術者の供給が無くても、
無尽蔵に力を行使することができる

しかし、いかな光の法陣でも、お前の存在自体を
司る術式の補正はできない
司る術式の補正はできない

数百年もの間、術式の補正(メンテナンス)を
行われず、ここまでの時間を消費してきたんだ

そりゃ~、術式の書き換えがなければ、ほころびも
出てきてしまうよ
」

神凪「・・・・お前は、ひとつ間違えている
」

透明「
」

神凪「勝ったつもりでいるようだが、我が命を賭して
対峙すれば、お前を屠るなど造作もないぞ
」
対峙すれば、お前を屠るなど造作もないぞ

透明「う~ん
・・・まあ、完全な術式なら、そうだった

かもしれないね
」

神凪「
」

透明「やっぱり、名前を最初に明かしたのは、
失敗だったよ

・・・・・オン
」

突然、空気が重くなる

印を結び、詠唱をはじめる透明



神凪の身体は徐々に、地面に吸い寄せられるように
起き上がれなくなる

神凪「き、きさま
いつのまに
」


透明「支障をきたした術式・・・相手の気質に当てられ
弱ってしまった式神
弱ってしまった式神

ここまでくれば、存在認識は、コチラのほうが上

そうなれば、逆にお前の術式を利用して、
拘束するのなんて、わけないよ

あっ
ちなみに、お前を中心に描かれたその魔法陣は、

攻撃の際に、足で描いたものだけど、上手く描けてる
でしょ
これだけ埃が積もってたら、描きやすかったよ
」


神凪「こ、こんなもの~~~~~っ
」

透明「あっ
ひとつ言い忘れてたけど、


お前を中心に作られていた光の法陣は、力の流れを
変えさせてもらったから、それ以上は供給されないからね
」

神凪「
・・・い、いつのまに
」


透明「やだなぁ~
そんなの自分でやっちゃったんじゃん
」


神凪「
」

透明「あれだよ
あれ
」


透明の指差す方向には、折れた太刀の刃が

神凪「ま、まさか
」

透明「ピンポ~ン
正解


まあ、これは狙ってできるものじゃなかったから、
ラッキーだったけど、お前さんの振り抜いてしまって
折れた太刀は、天井に当たって、地面に刺さっている
んだよねぇ~

その時に、たまたま、光の法陣を作っている触媒に
当たったんじゃないかなぁ~
」
当たったんじゃないかなぁ~


神凪「きさま
まさか、そこまで
」


透明「ちゃうちゃう
偶然だって




そうなれば、いいなぁ~
くらいは想ってたけど
」



神凪「こ、この・・・化物がっぁ~~~~っ
」

透明「ふうっ
・・・化物か・・・・。

お前は、人間を舐めすぎなんだよ
」

続く ・・・。







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