しょう爺あーっと宮古

宮古島ではじめたサードライフ。気が向くまま不定期に面白いことあったら伝えます。

魂を逃がしたはなす

2011-03-30 16:23:28 | 怪談ばなす

 

ある日突然、コンクリートの階段に出現した明らかに人が通った痕とは思えないふた筋の傷。

           

階段は人が通るもの、キャタピラを持った車が通ってはいけないっすねぇ。それにしてどうしてもそんなに急いでいたのかなぁ。

それとも先祖の霊が慌てて道を間違えたのかしらん。      まだ寒い島の怪談?でした。

 

今日のお話は、魂を逃がした経験を持つ男の子のはなすです。

小学生の頃、バックしてきたトラックの荷台が頭をかすめ、たんこぶ程度の怪我で帰宅するとオバァが

「あんたは魂を逃がしてしまったから探しに行かないと」といったそうな。

実際の言葉に近い表記をすると

「うう゛ぁー たまっす ぴんがし きしゅーば ぴすーが いかだかーならん」  んーーーーーーー。

さて逃げた魂をどうやって探し、元に戻すというのでしょうか。

眠れない夜が明け、オバァの指示は

「昨日の現場に行って石を三つ拾ってこい」でした。その根拠は、人の体には3つの魂が宿っているという事らしいです。

再びみゃーくふつ(宮古ことば)の表記は  「き°ぬぬ とぅくまんいき いっすぅ みーつ ぴすいくーよー」

ここで疑問です。「うう゛ぁー」とか「き°ぬぬ」はどう発音するのでしょうか。はっきり答えられる同年代以下をまだ知りません。オバァに聞くともっとわかりません。

話を戻すと、この三つの石は、 屋敷に持って帰られると祖母と祖母の姉にあたる神がかっているオバァが、お供え物をしたり、祈祷したり、屋外の屋敷神の御願(うがん)したりして、最後に本人と家族が手を合わせ、深々と頭を下げて魂戻しの儀式が終了したとのことです。

神がかっているオバァは一族には大抵いるらしいのですが、それでも戻らないときは「ユタ」に頼ることになるそうなのですね。

ただ問題は、いつ魂が戻ったか記憶になく、本当に戻ったのかどうか今でも時々不安になることだそうです。

人間の魂は恐ろしい目に会ったり、驚いた拍子に簡単に抜けてしまうそうで、それを屋敷の内外にいるいろいろな神の力を借りて戻してあげる必要があるわけです。

ほら、そこのあなた、魂が抜けていませんか?

逃がした場所がわかっているときはその場所で御願を、逃がした場所がわからないときは、便所神に御願して漂っている魂を連れ戻そうではありませんか。

そうしないと一生魂の抜けた人のままですよ。

(この話は、宮古島方言メルマガ「くまから・かまから」を参考にさせていただきました)


宮古を極める

2011-03-28 17:09:43 | しらべもの

昨日から毎週日曜4回にわたって、爺が所属する「歴史・文化ガイドの会」主催の講習会が開催されます。

宮古島の歴史と文化について学ぼうという、一般公募の講習会です。

          

1回目は30名程集まり、会長の砂川玄正さんを講師として2時間、先史・古代・近代の歴史について学びました。

          

昨年5月には、「宮古島体感検定トライアスロン」に参加し、見事好成績で初級認定を受けましたが、そんな知識ではとてもとても。

まず名前がすごい。

「与那覇勢頭豊見親」聡明なこのブログの読み逃げ族の皆さんなら何とか食らいついて読めますよね。「豊見親」は美味しい泡盛の銘柄でもありますし。

ヨナハセド トゥユミャ と読みまっす。

ではこれは?

「泰川大殿」 読み方というより、もともと呼び名があってそれをヤマトの漢字に当て字したものですから想像を絶します。

「たいがーウプトゥヌ」と読みます。

「タイガーうっず」に近い!

これを踏まえて「大立大殿」は?

「うぷだてぃウプトゥヌ」が正解です。

でも、かたかな読みをしても違う違うといつまでたっても許されません。一発合格は「ウキャン」(うこん)でしたが、未だ不合格は「ンキャフ」(海ぶどう)です。

こうして島の夜はオトーリとともにふけていくのでした。


こんなおうちはいかがですか

2011-03-24 10:06:42 | 旅先

隣の伊良部島にセルフビルドでおうちを建てることを学べる場があります。

その名は

         

土嚢に土を入れて積み上げるというシンプルかつユニークな工法で作られるこのうちは、その土地の土を使い、木をほとんど使わないエコな住宅を売りにしております。

ん?土嚢といえば、知ってる人は知っている、かのM岡先生のソイルバッグを思い出してしまいますねぇ。

         

もともとは戦争や紛争の際に使われる土嚢と有刺鉄線を元にして作られ始めたそうですが、このビレッジではワークショップでこの工法を学べます。(8日間72,000円:2級小型船舶操縦士受験と同じくらい)

主宰者の「中野ヒロシさん」と制作中のトイレの窓部分です。

         

電力、給排水はあらかじめ地中に配管され、これからワークショップで建築物を増やしていくそうですが、中はひんやりと涼しくトイレやシャワー空間としてはまずまずでしょうが、どんな居住空間がとれるのか注目したいと思います。

組み立て方もユニークです。

 

         

続報に乞うご期待!


たーけーの海中公園3

2011-03-23 11:48:29 | しらべもの

海中公園のオープンが迫ってきました。

ホームページも昨日から開設され、一見盛り上がっているようですが.........

http://miyakojima-kaichukoen.com/

2週間前の現場の様子。

       

  

左が展望施設が海中から頭を出した部分、右が陸上の管理棟部分。HPによると管理棟から下に降り、トンネルで展望施設へ移動し、海中を窓から眺めるということらしいのですが........

今日は、........の多い日です。

3月8日の事です。琉球大学、三重大学の講師から教授を経て、現在は名古屋の南山大学教授であらせられる「目崎茂和先生」の講演がありました。先生は知る人ぞ知るあの新石垣空港建設が予定されていた白保のサンゴを守るための運動にも参加された方です。今回は、この海中公園施設付近の海を潜水調査したうえで、現地の海中が観光スポットたり得るかの評価とサンゴの海を守るための提言を行ったものです。

結論からいうと、「現場付近の海中は荒野と化しており、このままオープンしても見るべきものは何もない」という事です。

工事現場のサンゴは移植することとなっていましたが、砂地に移植したため、とても根がつくような状況になく、サンゴがいない海に魚が寄りつくわけもなく、展望室に入った客は墓場のような工事の惨状を目の当たりにすることとなりそうです。

先生は、このままでは見せるものがないのでまたサンゴを移植するか、張り子の虎ならぬ張り子の魚を持ってくるしかないと言っておりましたが..........

先生は、もともと自然地理学者で琉大でサンゴの研究を重ねるうちに風水にはまっちゃったみたいです。風水といってもブームとなっている家相学を基礎としたものではなく、地理と風水についての研究にシフトして、今や神話に中には陰陽五行や風水思想が流れていると看破した人で、はっきりいって変人の類です。話は面白い、脱線する、風水に行きかけて軌道をもとに戻す姿がいじらしい。

地域計画と風土との研究で神に行きついた佐々木綱先生を思い出しました。

講演後、先生の著書「古事記の法則  風水が解き明かす日本神話の謎」を購入しいそいそと帰宅しましたが........

         

こうして、たーけーの海中公園は、議会の審議もそこそこに、調査期間もなく対策もいい加減、宮古の海を自ら壊して見せたシンボルとして末長く語り続けられることでしょう。

なお、市民レベルでの活動内容は下で見ることができます。

http://www.eco2.tv/index.html


まもる君再見!復興支援に一役

2011-03-22 11:54:07 | まもる君トーナメント

まもる君ブランドの新商品が発表されました。

当地の「コーラルベジタブル社」が開発したドリンク「アロエサプライコラーゲン+(プラス)」。

             

ラベルによると

私のこの肌を見てください

南国の強い日差しの中、24時間体制で勤務する私の肌もアロエのおかげで若々しくピチピチに!

って、このコピーで「そっかー、このドリンクで私もまもる君の肌をめざそう」っていう女子がいたら石ぶつけたくなるけどね。

ちなみに吹き出しの「ぷからっさー。どぅーがぱだ、ぴかぅぴかぅ。」

とは「うれしいな。僕の肌はぴかぴかだ。」という意味だそうです。んーーーーーーー。これが宮古島センスなのだ。

このドリンクの売上の一部は東北・関東大震災の義援金として使われることになっているそうです。

ネットショップで販売中ですので石をぶつけられない程度に期待したい人はどーぞ。

そして、いつもは宮古島署の正面に待機してあちらのイベントこちらのキャンペーンに引っ張りだこの「宮古のキャンボー」も参加。コーラルベジタブル社の前で宣伝中。

              

でもやっぱり足元は鎖に繋がれ、M感満載の「キャンボーまもる君」(トーナメント中はキャンペーンまもる君と呼ばれておりましたが改名しました)なのでした。