つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

おめでとう、寅年が明けました。

2010-01-01 20:26:15 | つぶやき・・

          明けましておめでとうございます。元旦  

エッセイ・従姉妹のたあちゃん
亡くなった母は、大正三年寅年生まれで、よく「私はごおうの寅よ」と
いっていた、強い寅だと言いたかったのだろうか。

九人兄妹の末っ子で、姉達とは大分年が離れていたから、年の近い姪た
ちと親しくしていた。特に近くに住む姪のたあちゃんとは、一見、姉妹
のようだった。
「叔母さん居る?」と声がすると、「たあーか?」母はうれしそうに迎
え、何だか、いつも頭をくっつけて、笑って話をしていた。

たあちゃんは、母より一回り下の寅年で、忠子と言う。忠義の忠と言う
字に寅年で、何となく勇ましく感じるが、はきはきした気持ちのいい人
だ。
5人姉妹の「長女でしっかりもの」、「目から鼻に抜ける」「子供のと
きはずーと級長だった」と、母は、妹のように自慢していた。
同じ長女で、従姉妹同士の私に、聞かせていたような気がする。

母の法事で、仏様と参列者に振舞う団子を作る事があった。義妹が、前
の日から米の粉を用意していた。

「お姉さん作り方を知っている?」と言うので「簡単よ、米の粉にお湯
を使うの、水は駄目、それを丸めて蒸かすのよ」知ったかぶりをして、
長女の貫禄をみせた。

次の日、朝から張り切って、こね台の米の粉にお湯を入れ、団子に丸めよう
としたが、ざらざらと手にくっついて円くならない。義妹と、「何か変だね」と言いな
がら、いびつな団子を蒸かした。硬くてざらざらした、おかしな団子が出来上がっ
た。弟も台所を
いて、「何だ?、これ」と薄笑いを受かべる。

こんな時は、たあちゃんに聞くしかない、電話で事情を話すと、直ぐに来るという。
バイクの音がして、「あら、リ子ちゃん久しぶり」と、大きな笑顔で台所に入ってく
る。

「お湯を入れてから、ちゃんとこねた?、力を入れて、何回もこねるのよ」
こねる、こねるって事を知らなかった。
もう一度、柔らかな、丸い団子を作った。
従姉妹のたあちゃんは、何でも知っている。

課題【明治・大正】から

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エッセイ・暖かいズボン | トップ | 初雪でしょうか・・・ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

つぶやき・・」カテゴリの最新記事