つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ お彼岸

2019-11-20 10:21:11 | 楽しい仲間

              エッセイ お彼岸  課題【秋・自由課題】 2019年10月11日

            もう二十年近く、地元のグループで里山を歩いている。
            一人だけの男性Oさんは毎月のコースや計画を練ってくれた。
            道中、道草とお喋りで先に歩くOさんに遅れても、黙って待っていてくれる、お兄さんのようだった。

            会が始まってすぐに奥様を亡くされた。
            お弁当はコンビニの物が多かったので、昼食の時は、沢山のおすそ分けが集まった。

            Oさんはガイドブックの他に色々な提案をしてくれた。
            菩提樹池の蛍、ザゼンソウの群生、人が余り立ち入らない里山の奥、落ち葉が深く積った小金沢、
            東京湾の無人島猿島、廃線になった山梨の長いトンネル。
            「行ってみましょう」は、私達にとって冒険だった。

            暫くお休みをしていたが、今年の冬に亡くなられた。
            以前奥様の眠る霊園のことは伺っていたので問い合わせたら、もうお墓に入られたことが分かった。
            彼岸には間に合わなかったが、今月末お墓参りをする。
            お好きだった珈琲をお供えするつもりだ。

 

    

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