高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

まぁのだより 4月22日記

2024-06-03 09:00:00 | 生産者からのメッセージ
兵庫県 まぁの 小村幸治です。

こんにちは、まぁのです
「まぁの」とはエスペラント語で「手」の意味です。
1993年、肉屋を始める時
「生産と消費が手をつなぐ仲立ちになろう」という意味と、
「一人肉屋として手作業主体のていねいな仕事で職人をめざそう」との思いを込めました。


手をつなぐためには
お互いがよく知らないといけません。
生産者とはこまめに連絡を取り合い、
消費者には可能なところは
直接お肉をお届けして話し込みます。
月刊ミニコミの「de mano」を発行して、
生産の様子、まぁのの思い、
時には消費者の反応などを掲載しています。
夏には消費者と一緒に生産地に出かけ、
2月にはミートミーティングを開いて
生産者に大阪まで来てもらいます。


生産と消費は対等ではありません。
特に日本では一次産業が虐げられていますから、
生産側の真摯な声を
消費者がきちんと受け止めることが、
関係を作る第一歩です。
そしてお互いの事情を
分かりあって仲良くできたら、
生産・消費の枠にとどまらない
豊かな関係が作れるかもしれません。
私としては「あぁ、この人と出会えてよかった!」と思えるような、
お互いが高め合っていけるような関係を夢見ています。

一人肉屋は時代の流れとは真逆な存在です。
町では肉屋の個人商店はまず見かけなくなりました。
大手スーパーのバックヤードに
職人として雇われる立場でしょう。
しかし大手スーパーが
食品流通を牛耳ってしまう姿は、
好ましい社会には見えません。
大手スーパーと町の商店街が
併存できるような社会の方が
人間的ではないでしょうか。
同じように、有機流通業界でも
他県をまたぐ生協連合が席巻してしまう状態は
好ましくないと思います。

まぁのがお付き合いしているグループは
「土といのち」と同じように、
各地域に根差した、地域流通を基本にしたグループです。
私たちがもっと仲良く手をつないで、
「こんな有機流通の形もあるよ」と
社会にアピールすることは、
きっとより良い、人間的な社会への一歩となるでしょう。

(大鹿村 農家カフェBAU前にて)

私は土といのちの皆さんも“仲間”だと思っています。
もっと関係を深めましょう。
世界では争いが絶えませんが、
私たちが手をつなぐことは
きっと争いへのNO!になると信じています。

※ この記事は、NPO法人土といのち『土といのち通信』2024年6月号より転載しました。

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