高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

宇和島の石鹸屋だより 5月27日記

2024-07-08 09:00:00 | 生産者からのメッセージ
愛媛県宇和島市 八坂石鹸 増田明宏です。

リサイクル粉石けんを作り続けて


「リサイクル石鹸は、地球を守る」
との信念で、今まで47年間、釜を焚いている。

(この写真は、八坂石鹸HPより転載)

1932年、父の時代には、
工業用の石鹸屋として発足。
家庭用洗濯機(二層式)の普及とともに、
粉石けんがメインで、
原料が無いころ、
じゃこ天屋の廃油を使って
粉石けんを製造していました。
色も黒く、匂いも臭い、
今では考えられない粉石けんで、
当たり前に、汚れが落ちれば、良い時代でした。

私が、石けんの良さを知り、帰宇した頃、
宇和島でも婦人会より依頼があり、
家庭用リサイクル石けんを作るようになった。
水を守る運動が起こり、日本中に広がり、
リサイクル製造工場が出来、
市民がこぞって、
リサイクル石けんを使っていた。
有名なのは、滋賀県。

(1970年代石けん運動の様子:滋賀県HPより転載)

しかしながら、洗濯機の変化とともに
粉石けん使用も低迷していった。
現在、大手の石鹸屋が、
粉石けんの製造を中止し、
液体石けんに力を入れています。
廃油も、バイオディーゼルや、
航空機の燃料として、使用され、
中々入手できなくなっている。

浮き沈みのあるリサイクル石鹸ですが、
形は変わっても、製造、使用され続けると思っています。
私も、まだまだ現役で釜を焚き、頑張っています。

(この写真は、八坂石鹸HPより転載)

リサイクル粉石けん、使いましょう。

※ この記事は、NPO法人土といのち『土といのち通信』2024年7月号より転載しました。
コメント
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