散歩道がセミロードになる季節がきました。ちょうどセミの羽化が終わるころなのでしょう。歩いて行くと目の前でセミが飛び立ちます。
ポチはなぜかセミが大好き。え、どうしてかって? もちろん食べるのですよ。
飛び立ったセミに果敢にジャンプしますが、成功したためしはありません。たまに、飛び上がったものの草むらに落ちて抜け出せなかったセミがいて
セミ狩りの姿が猫みたいーと思うのですが、これも成功はしません。ただこの日は何匹もが一斉に飛び立ったので,1匹くらいは成功したのでしょうか。草むらに鼻を突っ込んでしばらく動きませんでした。
難を逃れたアブラゼミ。羽にも体にもまだつやがありませんので、ようやく羽が伸びたばかりだったようです。
ところでー
先日犬走りでセミの抜け殻を見つけました。どこからか落ちたとか風に飛ばされてきたとかいうのではありません。おそらくここで羽化したのだと思いますが、この体勢で無事に羽化できたのでしょうか。
今年はすでに2匹も羽化に失敗して飛べないセミを見つけました。
羽が片方ないニイニイゼミ。
先日は二日二晩も弱々しく鳴くセミをやっと草の中に見つけて木にとまらせてやりました。もしかしたらわたしが気づかなかっただけで、毎年これが普通だったのかもしれませんが、今年は大きな木を5本も6本も切ってしまったので、なんだか責任を感じるんです。
何年も土の中で暮らしてやっと外へ出たと思ったら、とまるべき木がなくなってる! まるで浦島太郎じゃないですか。長い間留守をしていて久しぶりにふるさとに帰ったら、そこに帰る家はなかった、なんてね。
ニイニイゼミはわりと低いところで羽化します。
時には草につかまって。 これはいつもの年とかわらないのですが
行き場のないアブラゼミも地面すれすれのカラスウリにつかまっていました。
ちょっとトリケラトプスに見えません?
こちらも草で羽化。
そして、切った後新たな枝が伸びてきた梅には
一番高いところでわたしの目の前くらいなのですが、見える範囲で5匹。一つのまるに2匹いる場所がありますので。 全体では8匹いました。
こちらはモクレンの新枝。地面から1メートルもない高さのところに6個の抜け殻。アブラゼミはだいたい1メートルくらいの高さで羽化するのが多いらしいですが。今まではいろいろな木のいろいろな枝に分散していたものがわずかな枝に集中したものですから、やたらと抜け殻が目立ちます。
そして、空き家になって数年、庭の木も花もすべて取り除かれた砂漠のようなお庭では
柱やら軒下やらに抜け殻だけが残っていました。おそらく木が枯れ死した時点で地下の幼虫も死に絶えたことでしょう。うちはまだ木が生きていますからましな方です。人間は食べるために命を奪うだけでなく、悪意のないまま知らず知らず他の生き物に影響を与えていることを改めて感じます。コロナ禍の今それは人間同士にも言えることですね。
では、抜け殻つながりで、
トンボの抜け殻
貴重な場面にも出くわしました。
カマキリの脱皮です。危うく蔓ごと引きずり下ろすところでした。もう少し早ければ脱皮の最中を目撃できたのに。
もう一つ
家の中にあったクモの抜け殻。
これは体長が五センチくらいにもなる大きなクモで、何年も我が家に住みついています。時々見かけるのですが(それも夜が多い)さすがにぎょっとする大きさです。でもわたしがこれを退治しないわけはー
家の中のゴキブリやその他の虫を食べてくれるからなんです。ああ~、今気づきました。逆に言うと我が家にはえさになる虫がいるからクモが生きていけるのか。あまり自慢になることではなかった・・・