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とつぜんSFノート 第48回


 宇宙塵204号を読んだ。これで最終号となる。小生は、さして熱心な宇宙塵の読者ではなかった。それでも、折に触れて目を通していたからさみしい。小生が宇宙塵に入会したのは1972年のことだ。もう40年以上前だ。星群の入会は1974年だから、 星群に入会するより2年前に宇宙塵に入会していたことになる。入会はしたが、熱心な会員ではなかった。作品を掲載してもらったことはない。月例会には一度だけ出席したことがある。
さて、この204号だが、この号まるまる柴野拓美氏追悼に当てている。宇宙塵=柴野拓美なのだから、しごく自然な編集だ。
で、204号の内容だが、目次をここに転記しよう。

特集
柴野拓美と「宇宙塵」-日本SFとともに歩んだ人と雑誌
 戦後文化史に「宇宙塵」と柴野拓美が果たしたもの   長山靖生
 柴野拓美のヒューマニズム-起源としての個人理性   牧眞司
 柴野幸子さんに聞く、家庭人としての柴野拓美さん(インタビュー)
  本当に自由な人だった               柴野幸子 
 柴野拓美と「宇宙塵」の時代-SFに託したもの、ファンダムに期待した
こと(座談会) 小川隆、小浜徹也、鹿野司、牧眞司
宇宙塵アーカイブス
抄録「TOFF第1号レポート」-柴野拓美の国際的なSFファン活動の原点を探る        森東作

 この宇宙塵最終号全巻を使って、柴野さんとはどいう人だったかを著している。ご存命中、小生が柴野さんにお会いしたのは、年に数回だった。必ずお会いできたのが星群祭。それにSF大会や他のイベントでもお会いした。
 いつもニコニコとされ、小生は笑顔の柴野さんしか知らない。ところが、柴野さんは柔和なだけの人ではなかった。攻撃的なところもある人だった。
 柔和で温厚な柴野さんが、攻撃的な一面を見せる場面も小生は知っている。星群祭のプログラムで「星群ノベルズ批評」というのを毎年やっていた。星群同人が作品を持ち寄って、「星群ノベルズ」という作品集を、星群祭にあわせて出していた。その作品集の講評を、その時のゲスト諸氏から批評してもらうのだが、柴野さんからは、この時は、容赦のない批評を頂いた。
 柴野さんは攻撃的な一面はあるが、決して権力的な人ではなかった。権力志向とは無縁の人だった。日本SFファンダムの最高権力者として君臨しようと思えばできたが、決してそういう志向は持たない、大変に謙虚で気さくな人だった。
柴野さんと並んで、日本SF育成の大功労者の福島正実氏は、どうも、多分に権力者志向の強い人だったようだ。そのため、柴野さんと福島さんとはあまり相容れない関係だったのではないか。それは柴野さんがアマチュアの誇りを大切にし、福島さんがプロ意識を強調したのとも通じているのだろう。
 ともあれ、これで宇宙塵という雑誌は終わった。次号がでることはない。日本の第一世代のSF作家で、宇宙塵とは縁のなかった作家は皆無といっていいだろう。かっては、宇宙塵→SFマガジンとういうのが、新人SF作家の花道だった。この道を通ってSF作家として、おもて舞台へと登場した。だから宇宙塵は日本のSFを産んだ母といえよう。柴野さんが日本のSFの父だとすれば、母は柴野さんが創った同人誌宇宙塵だったのだ。
 父たる柴野さんが亡くなり、母たる宇宙塵もこのたび終わった。日本のSFは両親を亡くしてしまった。成人して久しいとはいえ、親を喪った日本のSFはこれから完全に一人で歩いていかなければならない。
 今から、日本のSFの新たな歩みが始まる。
  

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上方落語四天王の継承者たち


 戸田学         岩波書店

 評伝ではなく随筆集である。著者が接した落語家について、さまざまな媒体に書いたエッセイやコラム、紹介文をまとめた本だ。だから、かた苦しくなく、著者の思うままに書かれた文章だから、上方落語家、いや、上方落語という芸能そのものに対する、思い入れ愛着がごく自然に出て、上方落語ファンとして大変に好感が持てる。
第1章 桂米朝
2001年、関西テレビで放送された「桂米朝喜寿祝い 米朝さんの大いなる世界」の紙上再現。この番組、小生は見たはずだ。本書を読んで、あらためて米朝師匠の偉大さを痛感する。願わくば、この時見た師匠のお姿が、最後のナマ米朝でないことを望む。
 第2章 爆笑王 枝雀と仁鶴
 浪速の爆笑王とは枝雀のことを指すのが一般的だが、仁鶴も爆笑王の称号を得ていたとは寡聞にして知らなかった。確かに仁鶴は、三枝(現文枝)とともに上方の人気タレント落語家のはしりだ。ラジオ「ABCヤングリクエスト」、テレビ「ただいま恋愛中」など、番組に出まくり「大発見や~」なんていってた。確かに面白いタレントではあったが、若いころはスピーディーでキレもあったが、噺が一本調子なところがあって、小生はそんに上手い落語家とは思ったことはなかった。とくに晩年はひどいものだ。 
 枝雀は確かに爆笑落語の落語家だが、なんどかこのブログでもいってるが、枝雀は精密機械のような噺をする落語家ではないか。計算づくで寸分の狂いもなく、くすぐりギャグを放つ。若いころの枝雀は、爆笑の影にその計算がちらちら垣間見えることがあった。さすがに晩年になって天衣無縫ぶりが板について真の爆笑落語が完成された。そして、その爆笑王の称号は弟子の雀々が継承していると思うのだが。
 第3章 四天王以後の俊英たち
 先代桂春蝶、桂ざこば、桂小米、桂南光、笑福亭松葉、桂千朝、桂吉朝、桂喜丸たちが取り上げられていた。このうち故人が4人。前途有望な中堅落語家の早死が多いことに愕然とする。この中には入ってないが先代桂歌之助も早世した。なんとも悲しい事実である。
 春蝶が春団治門下で、あと笑福亭が松葉、あと6人が米朝門下。文枝一門がだれも入ってない。桂文珍も取り上げるべき上方の落語家でなないだろうか。それに六代桂文枝がまったく無視されている。文枝だけではない、桂小春団治、笑福亭仁智、笑福亭福笑、桂あやめといった創作落語の落語家はまったくとりあげていないのはどういうわけだろう。
 ともあれ、上方落語好きとしては、読んで損はない本である。
 
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神戸市営地下鉄海岸線をどうする

 神戸の新しい市長が決まった。新市長にはいろいろ課題もあるが、市営地下鉄海岸線の赤字解消も大きな課題だろう。
 小生は通勤にこの地下鉄を利用している。小生の印象でいうと、いつもガラガラという印象はない。朝や休日の昼間は座れないこともある。乗客数はあるていど確保しているのではないだろうか。もともと地下鉄海岸線は、空洞化した神戸臨海部の活性化のために建設された。必要があって出来た地下鉄ではなく、地下鉄を造って必要を創ろうというコンセプトの建設計画だった。その目論見が外れたというわけ。建設着工直後の1995年に阪神大震災が発生、神戸が壊滅的被害を受けたのも大きな不幸だった。
 大きな赤字をかかえてはいるが、この地下鉄は神戸市民の足として定着した。無いと不便である。しかし赤字はわれわれ神戸市民に負担となる。早々に解消する必要があるだろう。
 神戸市営地下鉄海岸線。中央区から長田区まで7.9キロ。他の都市の地下鉄と比べて比較的短い方ではないか。この間に、三宮・花時計前、旧居留地・大丸前、みなと元町、ハーバーランド、中央市場前、和田岬、御崎公園、苅藻、駒ヶ林、新長田、と10の駅がある。一つづつ見て行こう。
 三宮・花時計前。神戸市役所の北側に花時計がある。その地下にある駅。JR,阪神、阪急の三宮駅から、少し歩かなければならないが、その途中に三宮地下街サンチカがある。この駅を北に移動してJR阪神阪急に近づけば、乗り継ぎには便利になるだろうが、サンチカが打撃を受ける。
 旧居留地・大丸前。神戸最大のイベント、ルミナリエの出発点は大丸の前。だからルミナリエの客を見込めそうだが、実際はJRや阪神の元町を利用している人が多いのではないか。
 みなと元町。南にメリケンパーク。すぐ北に南京町。神戸の定番観光スポットに近い。
 ハーバーランド。JRの神戸のすぐそこ。だからJRから乗り換え客が多い。海岸線で最も他の鉄道の駅に近い駅。その名の通り、南のハーバーランドがあるが、ここはあまり景気が良くない。ダイエー、西武、阪急などがあったが軒並み撤退。近くに川崎重工があるが、川重の社員はどうも地下鉄よりJR神戸から通勤している人が多いようだ。
 中央市場前。中央市場が高松線の南側に移転集約され、いまは広大な空き地となっている。イオンが建つらしいが、それにしても広い。イオン以外の土地をどう活用する。
 和田岬。三菱重工/電機が最寄の大企業。三菱重工で造船をやっていたころはけっこう乗降客数もあった。今は三菱重工神戸造船所とはいってるが、商船は造ってない。高松線を挟んでJR和田岬駅と向かい合う。JRを利用する三菱の社員も多い。和田岬線は廃止が検討されている。もし廃止なら地下鉄の客が増えるだろう。三菱頼りの駅といっていい。
 御崎公園。サッカー場のノエビアスタジアムがある。この路線では最も住宅地らしい土地。お寺が多いがマンションも多い。住民が増えるとすればこの駅周辺だろう。
 苅藻。工場街である。
 駒ヶ林。アグロガーデンという大きなホームセンターがある。
 新長田。西の端。JRの新長田、地下鉄西神・山手線に接続している。駅前に大丸があったが撤退した。この駅の副駅名は「鉄人28号前」最寄の若松公園に鉄人28号の実物大の模型がある。
 こうして見ると、イベントがらみでは、ルミナリエの旧居留地・大丸前。サッカー場がある御崎公園。沿線の大企業、川崎と三菱があるハーバーランドと和田岬。どうもライバルはJRではないか。ルミナリエは冬だけ、サッカーは常にない。川崎、三菱への通勤客に地下鉄に乗ってもらうためにはJR以上の便利さ魅力を創らなくてはいけない。あとは中央市場跡地の活用法だがイオンだけに頼っていいのか。住宅地として御崎公園周辺をどうするかだ。
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レ・ミゼラブル


監督 トム・フーパー
出演 ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ

 原作はビクトル・ユーゴーの「ああ無情」この映画はユーゴーの小説を映画化したものではないとのこと。世界中で大ヒットした舞台ミュージカルを映画化したのがこの映画。だから、ミュージカル映画である。登場人物は普通にしゃべらない。セリフはすべて歌で表現される。
 ストーリーはよく知られているだろう。主人公ジャン・バルジャンはパンを盗んで19年間獄につながれる。仮釈放されるが、また教会で盗みを働き罪を犯す。司教に救われ、改心して、偉くなって、市長にまで出世する。
 そのジャン・バルジャンを「逃亡者」のジェラード警部のごとく追うジャベール。薄幸の女ファンテーヌ。ファンテーヌの娘コゼット。これらの人物が、革命動乱の19世紀フランスを舞台に運命の糸を綾錦に織りなして、感動の歴史ドラマとなっている。
 奇をてらわず、文豪の大ドラマを、真正面から映像化してある。こういう物語を映画にして、少しでもずれると、しらけるだけだが、額面どおりの一大歴史絵巻に仕上がっていてなかなかの感動モノである。
 冒頭でいったようにセリフはすべて、フシのある歌で、歌い上げる。日本でいえば歌舞伎か浄瑠璃といったところか。
 ひょっとするとミュージカル映画は小説的表現方法ができる唯一の映画ではないだろうか。小説や漫画といった印刷媒体(最近では電子媒体も)で、表現できて、映画では表現できないもの。それは登場人物の内面の考え、思考ではないか。登場人物が何を考えているのか。小説や漫画では、ごく自然に表現できる。字や絵で書け/描けばいい。ところが映画ではこれができない。登場人物が、何を考えているか。これをどう観客に知らしめる。ナレーションをいれるか、字幕を映すしかないだろう。人物が一人でセリフでブツブツいったら、どっかおかしげなおっさんである。ところがミュージカルだと、歌を歌って、自然に表現できる。この映画をみて、こんなことを思ったしだい。
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たこせん


 たこせんである。たこやきをせんべいではさんで食べるのである。これが、また、たこやきを単独で食うのとは違う食感で楽しめる。せんべいは、このときはえびせんを使ったが、いろんなせんべいを試してみたい。炭酸せんべい、満月ポン、ゴーフル、神戸名物瓦せんべいなんてのはどうだろう。
 なんでも、昭和の時代に大阪の学習塾周辺のたこ焼き屋が始めたらしい。塾通いの子供たちがたこやきを食べ、容器をそのへんに捨てるので、周辺に迷惑がかかる。で、せんべいをたこやきの容器に使えばゴミが出ることがないというわけ。ところで、周辺住民のクレームはたこ焼き屋か塾かどっちに向いたのだろう。たこ焼き屋にクレームが行ったら、お門違いではないか。本当はその子供たちの親を叱るべき。いくら塾に行ってお勉強はよくできるようになっても、そんなマナーが出来てない子供はろくな大人にならない。塾で算数や英語を勉強する前に公衆マナーを勉強すべきではないか。
 ともあれ、そんなアホ親アホ子供のおかげで、こんな楽しい食べ物ができた。
少々、たこやきがはみ出すが、おいしい。せんべいのパリッ、たこやきの生地のグニュ、たこのコリッ。おいしい。たこやきを作ればお試しあれ。
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イカの肉詰めトマトソース煮込み

 

 イカにひき肉を詰めてトマトソースで煮た。いわば、いかめしとロールキャベツの合わせ技みたいな料理だ。ようはロールキャベツのキャベツの代わりにイカを使ったといえば判りやすいか。
 イカは中途半端に加熱すると固くなる。小生がイカ料理をする時は、イカにさっと短時間で火を通すのだが、この料理の場合ひき肉にちゃんと火を通したいから10分ほど煮込んだ。そんな時間イカを煮れば固くなるから、イカは小さい目のものを使った。
 合いびき肉に炒め玉ねぎを混ぜ、塩コショウしてよく混ぜる。パン粉とナツメグは使わなかった。イカのゲソも刻んで混ぜてやる。これをイカの胴に詰めて、ホールトマトとトマトジュースで煮る。煮えたら皿に盛って出来上がり。
 かつお昆布だしで煮て、和風に仕立ててもおいしいだろう。
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最終兵器

 わが国もかの国も、根っこは同じなんだろう。ソネ食い民族なのだ。主食がソネで、大好物がソネなのだ。
 かってはソネは両国で最も豊富に収穫できる穀物だった。栽培面積も広く、多くの国民がソネ作に従事し、国の最も重要な産業だった。
 ひと口にソネといっても、いろいろな品種がある。農A五号という昔からの品種を好む人もいれば、ウワメヅカイという新しい品種を好む人もいる。わが国得意とする品種もあるし、かの国産の方がおいしい品種もある。 両国はソネの取引で、交流を深め、大の友好国だった。世界で最も仲の良い二国だった。国境を接する国どうしこんな仲の良い二国は歴史上かってなかったといわれた。
 それが今では、泥沼の戦争をしている。いつ終わるともしれない戦争。かの国の存在はわが国の存在を否定する。かの国も同じだろう。
 全地球的な気候変動がすべての災いの元だった。両国の年間平均気温が三度下がった。 ソネは比較的温暖な気温を好み、特に開花期に数度でも気温が低いと開花しない。両国はソネの栽培に向かない土地になってしまった。
 晩秋になると、全土で黄金色のソネの実がたわわに実り、両国で大収穫祭が盛大に催された。それが年々収穫量は減り、ソネは貴重品となった。人々はソネの代わりにアジアから伝来したイネを食べて飢えをしのいだ。
 一カ所だけ、昔どおり、ソネが豊富に収穫できる場所がある。両国の国境地帯。そこは気流の関係と、豊富にある温泉によってソネの好む気温が保たれている。両国はその場所の領有権を主張し始めた。

「将軍、博士からお電話です」
「私だ。すぐ行く」
「例のアレ、完成ですか」
「そうだ。ヤツには苦労させられた」
「博士は戦争絶対反対でしたね。よく協力してくれましたね」
「戦争するしないは、われわれ軍人や政治家に任せておけばいいんだ。科学者は命じられた兵器をだまって開発すりゃいいんだ」
 M重工K工場。博士の設計した兵器を試作した工場である。軍の車が駐車場にすべり込んだ。
「あいさつは抜きだ。すぐ実物を見たい」
 将軍が小走りに工場に入る。十トンの天井クレーンが長さ五メートルほどの円柱を運んできた。白髪の初老の男がクレーンのペンダントスイッチを操作している。
「やあ博士よくやった。博士自らクレーン操作か」
「デリケートな物です。私が移動させて将軍にお見せしようと思ってました」
 円筒は静かにパレットの上に置かれた。
「すぐ実験だ」
「実験はできません」
「なぜだ」
「完成品はこれだけです。この一発作るのが精一杯でした」
「ではぶっつけ本番か」
「はい」
「よし、ただちにミサイルに搭載してあいつらに打ち込め。これで本当に戦争が終わるんだな」
「間違いありません。平和が訪れます」

「大統領、大変です」
「あいつらが最終兵器を完成して、わが国に打ち込もうとしてます」
「なに」
「でも、ご安心ください。開発担当の博士を買収して設計図を手に入れてます。わが国でも同様の兵器を完成させてあります。究極の兵器です。やつらを皆殺しにして戦争を終わらせます」
「よし、連中が撃つより先に撃て」

 わが国の基地から一発のミサイルが発射された。かの国の基地からも発射された。二発のミサイルは国境ですれ違って二国の上空で炸裂した。
 爆風はなかった。そのかわりにパラパラと植物の種が落ちてきた。ソネの種だった。晩秋になった。久しぶりにソネの大豊作だった。
「とすると博士は兵器の開発してなかったのですか」
「ワシは戦争は絶対にイヤだ。兵器なんかワシは作らん。友達の農学博士や植物学者に頼んで、低温でも収穫できるソネを開発しとったのだ」
 二国は再びソネが豊富に実る国になった。人々はおいしいソネをお腹いっぱい食べた。
 もちろん戦争は終わった。二国はまた昔の友好を取り戻した。
 
 
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阪急 春日野道


 ごらんのように大変狭い島型のプラットホーム。この駅に停まる普通電車ならいいが、停まらない急行や特急が高速で通過すると少々怖い。
 阪急春日野道である。今は同じ会社になったが、昔はライバルだった阪神と阪急。東西の両端、梅田と三宮を別にすれば、阪神阪急で同じ名前の駅が二つだけある。御影とこの春日野道だ。阪急御影界隈は閑静な住宅地だが、阪神御影は下町といっていいところだ。御影は同じ名前の駅だが、阪神と阪急ではまったく違うロケーションに駅がある。ところが、春日野道は阪神も阪急もおなじような雰囲気のところに駅がある。駅周辺は両方とも気さくな庶民的な街だ。   
この両方の春日野道駅は一つの商店街で結ばれている。阪急春日野道駅を南側に降りると商店街の入り口がある。これが春日野道商店街。神戸の代表的な商店街だ。なかなかにぎわっている商店街だ。決しておしゃれな商店街ではないが庶民的で、気楽にお買い物ができる。
 この商店街を400mほど南に歩くと国道2号線に出る。ここが春日野道商店街の南の端。すぐ目の前の地下が阪神春日野道駅だ。阪神春日野道もホームの幅が狭い島型、しかも地下だから、昔は日本一怖い駅といわれた。しかし2001年に改良工事がなされ、相対式ホームとなり怖い駅ではなくなった。これで阪急の春日野道駅の方が怖い駅となった。昔は同じ名前のみならず、同じようなスリルを味わえる駅だったのだ。
 
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極光星群


 大森望・日下三蔵 編    東京創元社

 毎年吉例、年間日本SF傑作選、第6集目。小生はSF好きだ。しかし、いくら好きといっても、発刊されるすべての雑誌やアンソロジーに目を通すことは不可能。読むべき傑作をずいぶん見逃しているだろう。そういうことを考えると、このような傑作選はありがたい。ただ、どういう人が編集に当たっているかが大切。小生と同じ価値観同じ感性の人が編集者だと、選択されている作品も小生の好みにどんぴしゃなんだが、小生とは違う価値観感性の人が編んだ傑作選だと、実につまらない傑作選となる。これは価値観と感性の問題だ。つまらん傑作選だからといいって、担当編集者が無能というわけではない。その点、この年間傑作選の編集者、大森、日下のお二方は、おおむね小生の好みに合っている。
 なお、この本のタイトル「極光星群」の星群は、小生が所属する同人誌「星群」からとったとのこと。

「星間野球」宮内悠介
宇宙ステーションで野球盤をマジでやるおっさん二人。見破られなければズル、イカサマOK.。宇宙はヒマなんだな。
「氷波」上田早夕里
 土星の衛星ミマスに滞在する宇宙開発用人工知性トリプルツーの元に、地球からタカユキという人工知性がやってきた。タカユキは芸術家で、土星の輪のC環にサーフィンにやってきた。実はタカユキはもう一つ用事があった。
「機巧のイブ」乾緑郎
 時代劇ロボットもの。仁左衛門は遊女羽鳥にほれた。仁左衛門はからくり師釘宮久蔵に羽鳥の機巧人形の製作を依頼する。オチはロボットもの独特のオチ。
「群れ」山口雅也
 動物はなぜ群れるのか。群れの行動に法則はあるか。私の会社は群れ型ロボットを開発している。
「百万本の薔薇」高野文緒
 加藤登紀子の歌でもあったな。旧ソ連。最高指導者の死に備えて、薔薇の研究を命じられた主人公。
「無情のうた」會川昇
 アニメの脚本。
「とっておきの脇差」平方イコルスン
 マンガ。
「奴隷」西崎憲
 どうも今の日本が舞台らしい。車を買うように奴隷が買える。ホームヘルパーやメイドや執事ではない。奴隷である。奇天烈なネタをごく当たり前に描いているのがいい。寓意は感じなかったので西崎さんご安心を。
「内在天文学」円城塔
 円城塔。
「ウェイプスウィード」瀬尾つかさ
 SFマガジン掲載時に読んだ。今回再読。掲載時には前編後編の分載。前編は人気カウンター1位にして後編が楽しみと書いた。ところが後編は5位。このたび一気に読んだらよかった。やはり作品は分載せず、一挙掲載すべき。判りましたか。早川の塩沢くん。
「Wonderful World」瀬名秀明
 なんか中途半端。小説として未完成ではないか。未完成の作品を選んだ大森氏の見識を問いたい。
「銀河風帆走」宮西建礼
 うう、これはいい。非常にピュアなSF魂を感じる。まるでジェイムズ・ブリッシュか堀晃を読んだような喜びを味わった。SFはやっぱりこうでなくっちゃ。久しぶりに本格的宇宙SFを読んだ。ただ、宇宙SFの舞台だけを一生懸命に作って、その舞台上で演じられる芝居の脚本が少々弱いように思う。作者はまだ若いとのこと。楽しみな若い人が出てきた。
 
 
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2013年の阪神タイガースをふりかえる

 2位である。Aクラスだ。蛇足シリーズにも出た。好成績といえよう。しかし、消化不良のままシーズンを終えた感が強い。満腹した。ごちそうさま、とはいいかねる今年の阪神タイガースである。後半戦、特に8月東京ドームの対巨人3連敗以来、何かが抜けた/とりついた、ようだ。一気にモチベーションが下がってガタガタになってしまった。昔、パリーグで行われていた前期後期制だと、後期は阪神は最下位だろう。
 3月に2013年の阪神タイガースという記事で、今年は4番バッターとクロザーが心配だと書いた。不幸なことにその心配は当たった。そのことが判っていたのだろう。判っていながら大きな失敗をやった。ブラゼルの戦力外と久保のクローザー転向である。
 ブラゼルは昨年のチームのホームラン王である。そのたたりか、阪神は12球団最低のホームラン数だ。ブラゼルはロッテに入団して役に立っている。途中入団とはいえ、二桁ホームランを打っている。そのブラゼルをクビにして、コンラッドなどという役立たずを連れて来る。で、また中村GMがアメリカから中古の右長距離バッターをひっぱて来ようとしている。ブラゼルをクビにしたのは誰だ。そいつに責任を取らせなくてはダメだ。今期、巨人に大きく遅れをとったA級戦犯はそいつだ。
 打撃面の最大の懸案事項が4番不在なら、守備面の最大の懸案事項がクローザー不在だ。藤川球児の抜けた穴は埋まらなかった。その使命を受けて、久保が守護神役となったが、大失敗だ。で、早々にファーム落ち。1軍復帰後も中継ぎ敗戦処理など、中途半端な使い方をされた。来期は先発に復帰させるべき。
 今期の阪神タイガースは、投手のがんばりで前半にたくさん貯金をして、後半投手たちが疲れてくると、その貯金を取り崩して、最終的に貯金6の2位。セリーグで貯金チームは巨人と阪神だけ。これは決してほめられたことではない。他の4球団が巨人に負けすぎ、また阪神の下位球団取りこぼしが多すぎたといえよう。
 来期、最悪、メッセンジャー、マートン、スタンリッジ、鳥谷が阪神からいなくなる可能性がある。チームの勝ち頭と4番打者で最多安打打者、内野の守りの要が抜けるのである。大幅な戦力低下は否めない。と、嘆いてはいられない。先発はエース能見を中心に、藤浪の成長、白仁田、秋山の台頭、久保の先発復帰でなんとか回してほしい。リリーフは幸い松田という有望で若いピッチャーが出てきた。福原、安藤、加藤といったベテラン陣に来期も期待するのは酷だろう。場合によっては榎田リリーフ復帰もいいかもしれない。
 投手陣よりもっと心配なのは野手陣だ。このままでは4番は不在のままだ。もしマートンが残留しても、彼は本来4番というタイプではない。現状では新井兄弟の突然変異に期待をかけるしかない。
 ピッチャーはなんとかなるだろう。しかし、長打力不足はなんともならない。やっぱり、どこかからひっぱってくるしかないだろう。

阪神タイガース2013年のMVP

投手
ランディ・メッセンジャー
 2年連続のMVPである。阪神の投手の大黒柱といっていい。なんとしてでも残留させるべき。
次点
福原忍
 久保失敗の後、彼が守護神役を担ってなんとか形を作った。松田が成長するまで老骨にムチうってがんばってほしい。

野手
西岡剛
 みんないってるが、彼が阪神のチームカラーを変えた。彼が塁に出るとなんか期待が持てる。
次点
今成亮太
 勝負弱い阪神打撃陣で、今成は比較的勝負強い。外野守備の上達を望む。

特別功労賞
桧山進次郎
 どうもご苦労さま。次の「神様」が思い浮かばないのは困ったことだ。 
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続・男はつらいよ


監督 山田洋次
出演 渥美清、佐藤オリエ、東野英治郎、ミヤコ蝶々、倍賞千恵子、前田吟

 シリーズ第2作。テレビ版「男はつらいよ」は親父が見つけて「なかなか面白い番組がある」といって、喜んで観ていた。子供の小生も親父の横に座って観た。顔の四角い下駄みたいな男が、病院で芝居っ気たっぷりに、身振り手振りで自慢話をして、同室の入院患者たちを笑わせていた。この病院のシーンがそっくりそのまま、本作でも使われていた。
 本作は、おいちゃんおばちゃんやさくら一家とは別の、寅次郎の家族の物語である。寅の両親は寅の身近にはいない。父は他界した。母は寅を生んですぐ寅の前から姿を消した。おいちゃんおばちゃん、妹さくらといった家族は持っているが、生みの母、実の父は寅にとって、切実に求め続ける存在だろう。
 父はこの世にいない。父のいない寅は、東野演じる坪内先生に父の面影を見たのだろう。坪内先生も寅に、慈父のように接する。笠智衆の御前さまも寅にとって父のような存在だが、御前さまは、あくまで御前さまであって、高い所から寅を説教する。御前さまにとっては寅は息子ではない。寅にとっても御前さまは父ではない。ところが、坪内先生は寅にとって父代理ともいうべき存在ではないだろうか。
 母は京都にいた。ラブホテルの支配人をやっていた。銭に厳しい関西人らしく、成人して、初めて対面するわが息子に対して発した最初の言葉「カネの無心やったらあかんで」
 この母菊と息子寅次郎の初対面のシーン。シリーズ屈指の名場面だ。ミヤコ蝶々と渥美清の芸の力をイヤいうほど見せつけられる。蝶々演じる菊は、口では上記のごとき憎まれ口をいいながらも、大きくなって訪ねて来た息子にたいする情愛が判る。哀しい母である。
坪内先生の娘夏子は寅にとってはマドンナではなく妹的存在だ。寅にとっては「ガキのころ鼻をたらしてたなっちゃん」だ。代表的マドンナの吉永小百合の歌子でもないし、シリーズ副主人公ともいうべき浅丘ルリ子のリリーでもない。夏子は寅が旅先で出会った人ではない。小さいころから知っていて、ずっと葛飾にいた人だ。実の妹はさくらだが、夏子も第2の妹といっていいだろう。
父、母、もう一人の妹。本作は寅次郎の家族の物語といっていいだろう。シリーズ屈指の情愛の物語だ。 
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ミンチを使わないミートソース


 ミートソースのスパゲッテイは、いろんなパスタの中で、ひじょうに日本人に親しまれているパスタのひとつだろう。若いころは、よく喫茶店などで食べたもんだ。料理をするようになってソースから自分で作るようになった。自作のミートソースは、市販の缶詰やレトルトなんかよりよほどうまい。
 きょうはいつもと違うミートソースを作った。ひき肉を使わないミートソースだ。肉は牛もも肉のかたまりを使った。かたまり肉を包丁で手切りする。フードプロセッサーを使えば簡単だが、肉が細かくなりすぎる。そうだとひき肉をつかったのとあまり変わらない。
 肉の大きさだが、1センチ角ぐらいでいいだろう。大きすぎるとゴロゴロして食感が悪い。小さすぎるとミンチと変わらない。
 調理そのものはいつものミートソースと同じ。煮込み時間はミンチを使ったときよりも短くした。長時間煮込まずにさっと煮た方が肉が硬くならなくて良い。
 いつものミートソースもうまいが、これもうまい。肉好きにはこっちの方がいいかも知れない。肉食ってるという実感がこっちの方が強い。
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秋のお弁当


 お昼はお弁当をしつらえました。秋のお弁当です。秋の味覚を調理しました。まず、左はサンマの巻き揚げです。2種類作りました。サンマを3枚におろします。切り身に片栗粉をふって、梅干の種を取って包丁でたたいて作ったねり梅を塗りつけます。その上にしその葉を乗せて、くるくる巻いてつまようじで止めます。もう一つは、切り身にパルメザンチーズをふります。その上に溶けるチーズを乗っけてくるくる巻いて、つまようじで止めます。
 これらに片栗粉をまぶして、中温の油でカラッと揚げます。つまようじを抜いて盛りつけます。
 右側のご飯はくりご飯です。洗った米に水を入れ、塩、酒で味付けます。そこに栗を入れて土鍋で炊きました。ポイントは栗は自分でむくこと。むいて売ってる栗は、もひとつよろしくないです。
 その下はきくらげの佃煮。きくらげを水で戻して、砂糖、酒、味醂、醤油で煮る。こりこりとした歯ざわりがおいしいです。
 きくらげの下は、小松菜としめじのさっと煮。しめじは空炒りします。しめじに熱を加えると良い香りがします。昆布と鰹節でいい出汁をとって、小松菜をさっと煮ます。調味料は、酒と薄口醤油です。あっさりとした味にするため味醂と砂糖は使いません。小松菜が煮えたら、しめじをあわせて盛りつけます。
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とつぜん対談 第57回 豚肉と牛肉の対談

 今回はお二方の対談です。私は司会を務めます。豚肉さんと牛肉さんの対談です。食欲の秋です。腹ペコによく効くのは、やっぱり肉ですね。野菜も食べなくてはダメだとか、なんだかんだといいますが、やっぱり肉です。でっかい肉にがっつり食らいつきたい時もあります。そこで肉の代表選手のお二方にざっくばらんに話し合ってもらいます。

雫石
 それでは、お二方、お願いします。

牛肉 
 もーもー。

豚肉
 ぶーぶー。

牛肉
 ん、もー。ももも。もー。

豚肉
 おんぐ、ぶひっ。ぶぶぶぶ。

雫石
 ちょっと待ってください。そんな豚語と牛語でしゃべられたら、判りませんが。

牛肉
 ワシは人間語、それも日本語をしゃべれるけど、このご仁に果たして、日本語がしゃべれるかな。もー。

豚肉
 ぶぶぶ。馬鹿にするんじゃねえよ。ぜえろくものめ。おれっちだって人間語ぐらいしゃべれるんでい。ぶー。

牛肉
 へー、アズマエビスのあんさんらは、ぶー、としかしゃべられへんと思うとったわ。もー。

豚肉
 なにいってやんでえ。べらぼうめ。おれっちだって人間の言葉ぐれえしゃべれるんでい。ぶー。

雫石
 はいはい。お二方とも日本語がしゃべれるのが判りました。ところで、肉としては、どっちの方がおいしいんですか。

牛肉
 判りきったことを聞いたらあかんで。そらワシがおいしいにきまっとるがな。もー。

豚肉
 何をバカなこといってやんでえ。名人がカラッと揚げたトンカツを食ってみろ。オレのうまさに腰ぬかすぞ。ぶー。

牛肉
 とんかつ?もももも。笑わせたらあかんで。神戸あたりのステーキ屋に来て、ちょっとしたステーキ食べたらよう判るで。牛肉のうまさを。それに値段が違う値段が。ただのトンカツと神戸牛のステーキ。もー。

豚肉
 値段?肉の値段は人間が市場原理で勝手に決めているものだ。肉の値打ちと何も関係ないんだ。本当にどっちの肉の方が人々に愛されているかというと、豚肉だ。中華料理で肉といえば豚肉だ。この地球上で一番多いのは中国人だ。地球人に一番たくさん食われているのが豚肉だ。ぶー。

牛肉
 多けりゃええというんではないわい。豚肉はイスラム圏では食われへんやんか。それに牛肉はステーキみたいな値の張るもんだけやないんやで。肉じゃがみたいな「おふくろの味」も牛肉やで。もー。

豚肉
 なにをトンチンカンなことをいってるんだい。肉じゃがの肉は豚肉に決まってるんでい。ぶー。

牛肉
 あははは。もももも。とうとう馬脚をあらわしよったな。確かに、草深いアズマエビスは武蔵野の地では、肉じゃがちゅうと豚やけどな、本来は牛や。その証拠に肉じゃが発祥の地といわれる舞鶴でも呉でも肉じゃがちゅうと肉は牛や。もー。

豚肉
 ぶぶぶぶ。肉じゃがなんぞはもともと西洋のビーフシチューのまがいものを作ったのが始まりじゃねえのか。その点、豚の角煮は、中国の東坡肉を長崎のしっぽく料理が正式に受け継いだ由緒正しい料理だぜ。肉じゃがなんかと一緒にしてもらったら困るぜ。ぶー。

牛肉
 中国がそんなにエライいんか。アホ。この豚め。お前ら人間に食われるだけやんか。その点ワシらは乳も提供するし、農作業もするんやで。もー。

豚肉
 ぶ、のろまめ。遅いことは牛でもするちゅうことを知らんのか。おめえら、きたねえケツからクソをボタボタ落としながら歩くことしか能ねえんじゃねえか。ぶー。

牛肉
 アホぬかせ。牛はなあ天神さんのお使いやで、神さんと知り合いや。お前ら豚はぶーぶーゆうだけやんか。もー。

豚肉
 なにを。この、やるんか。ぶぶぶぶぶぶ。

牛肉
 やったろうやないけ。ももももも。

豚肉
 おんぐおんぐ。ぶぶぶぶぶーぶぶぶ。

牛肉
 んんんもももも、もー。

鶏肉
 こけこっこー。

豚肉
 ぶぶぶ。

牛肉 
 ももも。

鶏肉
 あちきを忘れたらイヤでありんす。





 
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SFマガジン2013年11月号


SFマガジン2013年11月号 №692
                     早川書房

雫石鉄也ひとり人気カウンター
1位 真空キッド スティーブン・バクスター 矢口悟訳
2位 シャンナート-世界の王 カリン・ティトベック 市田泉訳
3位 ホワイトフェード キャサリン・M・ヴァレンテ 佐田千織訳
4位 パリンプセスト(前編) チャールズ・ストロス 金子浩訳
5位 最終試験 メガン・アーケンバーグ 鈴木潤訳

第2回国際SFシンポジウムレポート

連載
小角の城(第23回) 夢枕獏
その日への輪舞曲 怨讐星域第28話 梶尾真治
近代日本奇想小説史 大正昭和篇 第4回 横田順彌
SFのある文学誌 第23回       長山靖生
パラフィクション論序説(第13回)   佐々木敦

 The Best of Foreign Short Fictions 海外SF短編セレクションと称して、近年発表された海外SFを選りすぐって5編を掲載。こういう企画は歓迎する。へんなちょうちん企画にからめて、くだらん作品で紙面を埋めるよりよっぽどいい。ただ問題は、だれがどういう作品を持ってくるかということ。作品選択に当たっている人間の選択眼が企画の成功失敗に大きく影響する。どうも、橋本輝幸、東茅子の両名の協力で作品を選んだらしいが、正直、小生が楽しめたのは、1位真空キッドと2位のシャンナート-世界の王だけだった。5作中2作が合格だったら満足すべきなんだろうか。こういう仕事は感性の問題だろう。ようは、橋本、東の両名と小生の感性が合わなかったということ。別に二人が無能だと悪口をいってるのではない。ご安心を。
 第2回の国際SFシンポジウムのレポートが載っていた。第1回が1970年大阪万博の年。43年ぶりであった。大阪で行われた回に行こうと思いはしたが、実行委員長の巽孝之氏には申し訳ないが、腰を上げる気にならなかった。今回の海外から参加の著名な作家はパオロ・バチカルビぐらい。第1回に比べ、実行委員会の陣容も、参加海外作家も、なんとも小粒になった感は否めない。それに日本SF作家クラブも瀬名秀明が会長辞任退会。新しい人が会長になったとか。瀬名さんがなぜ抜けたか判るような気がする。作家クラブも小粒になった。可能ならば巽孝之会長というのが良いかと思うが。
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