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大晦日でございます。

おしつまりましたなあ。なんだかんだといっている間に大晦日とあいなりました。困ったもんです。なにほどのことも成さずに、また無為な1年を過ごし、馬齢を重ねるだけの2016年でありました。毎年、同じようなことをいっておりますが。どうも進歩のないヤツでございますな、小生は。
 例年であれば、このブログ、一日も休まず更新できましたと自画自賛するところでありますが、今年はそうはいきません。2回も入院してしまいました。
 まず、5月から6月。大腸の憩室で出血。六甲アイランド甲南病院に1か月入院しました。この入院中に前立腺が手術が必要なほど肥大していることが判明。と、いうわけで11月に手術を受けるべく、神鋼記念病院に入院しました。ところで手術直前になって発熱。手術は延期。年明け早々、1月4日入院1月5日手術とあいなりました。糖尿病や高血圧、痛風といった病気は、生活態度や食生活に気をつければ、ある程度は防ぐことができます。しかし、私が罹患した、憩室出血や前立腺肥大は、いくら気をつけてても発症します。憩室は体質です。前立腺肥大は中高年の男性ならば、かなりの確率で発症します。これは男として生まれた宿命でしょう。困ったもんです。
 と、いうわけで年明け早々、1週間程度休みますが、それ以外は毎日更新するつもりでございます。どうかお見捨てなくお願い申し上げまする。
 では、みなさん、良いお年をお迎えください。
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とつぜんSFノート 第84回

 今年もあと2日で終わる。小生は今年もSFファンとして過ごしてきた。もう、ずいぶんながい年月SFファンをやっている。いちSFファンとしての2016年はどうだったのだろうか。
 まず、SFマガジン。1967年9月号を買ってから、1号も欠かさず現在まで買い続けている。この雑誌とのつきあいも50年になる。半世紀のつきあいだ。しかも、おどろくべきことだが、各号をちゃんと読んでいる。小生の周辺のSFファンでSFマガジンを毎月買っている人は少ない。読んでいる人となると、小生の知ってる限り小生だけだ。
 そのSFマガジン、2015年に隔月刊になった。で、隔月刊になって内容は充実したかというと、まったく逆である。2016年になって劣化はますますひどくなった。小生はSFを文芸と考える。だからSFマガジンは文芸誌であるべきだ。ところが昨今のSFマガジンは、文芸作品たる小説は長編の連載ばかりで、読みきり短編の掲載は非常に少ない。だいたいが隔月刊の雑誌に連載して意味があるのだろうか。2ヶ月も前に読んだ中途半端な小説のすじなんか覚えてない。雑誌の連載なんてもんは、出版社が単行本の原稿をストックするためのものだろう。出版社の都合でやっているもので読者を考えてのものではない。だから、小生は、原則として連載小説は読まない。読みたければ単行本になってから読む。ところで飛浩隆の「零號琴」はどうなったのだろう。単行本になるのを楽しみに待っておるのだが。たぶん飛さんがあれこれ手を入れているのだろうと、おもうのだ。
 新人のSF作家だが、2016年は、これという新人は出てこなかった。早川、創元、日本のSF2大供給源で新人コンテストをやっているわりには、もひとつ強力な新人は出てきてないような気がする。だから早川は7年も前に亡くなった伊藤計劃にいつまでも頼るのだ。
 公募ガイドで若桜なにがしとかいうおっさんが、盛んにSFは商売にならんといっているが、谷甲州の「コロンビア・ゼロ」は版を重ねている。SFでも良い作品はちゃんと売れるのだ。
「星群」や「風の翼」の友人たちとは定期的に会ってるが、SF関係のイベントは「京都SFフェスティバル」に行っただけ。日本SF大会にも出たいが、最近は関西での開催がない。日帰りで行けるのなら参加したいが、宿泊を伴うモノは仕事の関係で難しい。それに、SF大会の合宿。若いころは楽しかったが、さすがにこのトシになると、夜通しワーワーどんちゃん騒ぎはしんどい。
 来年は、トシはトシなりのSFファンでありたいものだ。それに創作に力を入れたい。
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労働組合はなにをしていたのだ

 女子社員を死にいたらしめた電通が書類送検された。過酷な労働環境を社員に強いた組織としての電通が司直の手で裁かれる準備が整ったわけだ。こういう事態にいたり、電通の石井社長が辞任を表明した。これで少しでも亡くなった高橋まつりさんの無念がはれればいいが。
 石井社長は辞任をするが、電通にはもう一人責任を取らなければならない立場の人がいる。電通の労働組合の委員長だ。労働組合は従業員の立場に立って、より働きやすい職場、良好な労働環境をつくるのが使命だろう。たっだら、電通の労働組合はなにをしていたのだ。報道で伝えられる電通の労働環境はかなり劣悪である。こうなるまで組合は放置していたのか。だとしたら、組合の怠慢だ。使用者側の社長が辞任するのであれば、従業員側の労働組合のトップも責任を取るべきだ。
 電通に労働組合があるという前提で、この記事を書いているが、もし、電通に労働組がないのであれば論外だ。ただちに組合を結成すべきだ。組合のない企業もあるが、そんな企業は企業として欠陥品である。経営と組合は企業の車の両輪である。片輪だけの車は倒れるのである。
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いらっしゃいませ

「お待ちどうさま」
 ウェイトレスがビーフシチューをは持ってきた。ここのビーフシチューは肉がたっぷり入っている。濃い茶色のデミグラスソースの中には、大きな肉とじゃがいも、にんじん、玉ねぎといった野菜がゴロゴロ入っている。
「パンはすぐお持ちします。サラダはサラダバーでどうぞ」
 パンが来た。パンは焼きたてらしくまだ熱い。ここのサラダバーは、野菜もドレッシングも多くの種類が用意してあり、目移りして楽しい。パンも自由におかわりできる。何種類ものパンをバスケットに入れて、持ってきてくれる。
「ごゆっくり」魅力的な笑顔を見せてウェイトレスが去って行く。ウェイトレスの笑顔も大きなサービスだ。この店はどのウェイトレスも魅力的な笑顔だ。

 空の皿がテーブルに並んでいる。
「お下げいたします」
 ウェイトレスが皿を下げる。皿が完全に空になれば、すかさず彼女たちが下げにくる。1卓のテーブルがあいた。次の客が案内されてくる。土曜日のお昼。家族連れが来る。小さな女の子と、もっと小さな男の子。お姉ちゃんと弟だろう。あと、お母さんとお父さん。家族4人テーブルに着く。メニューを囲んでワイワイ。「あたし、お子様ドリア」「ぼく、ハンバーグがいいな」「おれはステーキ。250gのサーロインだ」「わたし、エビフライランチ」
 その家族の様子を見て、ウィトレスがやってくる。
「お決まりですか」
 レストランに入って、なにを食べようか。迷っている時間が最も楽しい。この店はそういうこともよく判っている。客が決断した瞬間を絶対見逃さない。絶妙のタイミングでオーダーを聞きに来る。
 オーダーが調理場に通って、料理が出来てもすぐ出さない。ここの調理場は極限まで調理が省力化合理化されているので、調理そのものの時間は非常に短い。ハンバーグ程度なら5分ほどで完成する。
 料理を待っている時間も楽しいものだ。どんな味なのか楽しみ。ワクワク。このワクワクも大切なサービス。客の様子を子細に観察し、絶妙のタイミングで料理を出す。1秒遅れれば客は「まだかな」と思う。絶対、そう思わせない。
 時間だけではない。料理そのものも完璧に計算されつくされている。このレストランに入った瞬間から、客ひとりひとりは特殊なセンサーで観察されている。もちろん客はそのことは知らない。センサーで得られた情報はデータ化され調理場のコンピュータに自動的に入力される。
 料理の温度、食材の大きさ、そして味付け。それぞれの客の好みに100%適応した状態で料理は提供される。
 最初のセンサーは店入口のマットだ。客がマットを踏むとあらゆるセンサーのスイッチがON。その客が最大限満足して支払いをすませ、店を出るまでが完璧に計算される。

 風が吹く。店の駐車場のいちょうの木の葉が舞う。そのうちの数枚が店入口のマットの上に落ちる。ずいぶん久しく客が来ない。入口を入ったところの順番待ちの椅子も空だ。そこにいる案内係のウエィトレスは、無表情で立っている。彼女が笑顔をしなくなってかなりの時間が経過している。
 ピ。入口センサーに反応があった。瞬間、案内係のウエィトレスが笑顔になった。
「いらっしゃいませ」
「お一人さまですか」
「ご案内いたします」
「メニューでございます」
  なかなかオーダーを取りに行けない。不思議な客だ。あれから5時間。テーブルの上にはメニューがポツンと置かれている。
 店の入り口で犬が1匹死んでいた。
 もう、かなり前だ。いつぞやのクリスマスの1か月後、世界中で白い雪が降った。それから人類はインフルエンザにかかった。すべての人が死にいたるインフルエンザであった。
 そのレストランは、いつ客が来てもいいように、ウエィトレス、ウエィター、レジ係、厨房のシェフ、すべてのスタッフが待機している。
「いらっしゃいませ」
 案内係が笑顔で出迎えた。マットに上にはいちょうの木が倒れていた。そとはひどい風だ。
 
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本多忠勝VSディック・ザ・ブルーザー

 ご他聞にもれず、小生も日曜夜8時を楽しみにしていた。真田丸だ。小生はNHKの大河ドラマは興味はないが、真田丸だけは面白いから観ていた。いろんな面白い登場人物がでてきたが、徳川の重臣、二人の本多が面白かった。近藤正臣演じるところの本多正信。酢でもこんにゃくでもいかん古狸で、居眠りしながらでも家康に的確なアドバイスをして天下取りの手助けをする。
 そうしてもう一人の本多。本多忠勝。アツイ藤岡弘、がアツク演じていた。この本多忠勝、徳川家随一の猛将であまたの合戦で活躍してきた。この本多忠勝、生涯で57度の合戦に参加したが、ただの一度もキズを負ったことがない。
 本多忠勝がキズなし男なのに対して、キズを売り物にしている男がいる。「生キズ男」ディック・ザ・ブルーザー。アメリカプロレスを代表するヒール。大学のフットボールの名選手であったが、あまりの素行の悪さから退校。酒場の用心棒していたが、腕力を買われてプロレスにスカウトされる。殴る蹴る乱暴狼藉の暴走ケンカファイト。アニメのタイガーマスクで、タイガーに死を覚悟させたゆいいつの実在のプロレスラー。ジャイアント馬場がデビューしたとき、当初、脳天唐竹割りは、危険だと師匠の力道山に禁止されていた。馬場が初めてブルーザーと試合するとき、「ま、あいつならだいじょうぶだろう」と脳天唐竹割りを解禁された。
 
さて、ここに究極の異種格闘技戦が、いま、はじまる。キズなし男本多忠勝VS生キズ男ディック・ザ・ブルーザー。キズなし男か生キズ男かどっちが強いか。
さあ、両選手の入場です。最初にブルーザーがあらわれました。葉巻をくわえビールをラッパ飲みしています。なにやらしゃがれ声でわめいています。
 本多忠勝の入場です。おおっと、黒かわおどしの大鎧、白檀みがきの篭手脛宛、鹿の角立てたる五枚しころの兜、手には名槍トンボ斬りを持っております。
双方セコンドを伴ってリングサイドにつきました。ブルーザーのセコンドは長年のタッグパートナー「ぶっ壊し屋」クラッシャー・リソワスキー。本多忠勝のセコンドは徳川家臣団の服部半蔵。おたがい「ぶっ壊し屋」と忍者の頭目がセコンドについております。続いてレフリーの入場です。レフリーは二人です。双方が連れてきたレフリーです。まず、レッドシューズ・ドゥーガン。アメリカのマットで活躍した名レフリーです。さて、もうひとり。真田昌幸です。徳川に何度も煮え湯を飲ませた名将。娘稲の義理の父親です。本多忠勝は真田昌幸をレフリーに指名しました。
 カーン、ヴォー。ゴングとほら貝が鳴りました。試合開始です。おおおっと。ブルーザーいきなりパンチ。本多、はっしとブルーザーのパンチを受けます。ブルーザーの手首をひねって投げ飛ばしました。さすが勇猛をもってなる本多。柔の達人でもあります。ブルーザーあおむけに倒れました。本多、ブルーザーの喉首に手をあてがいました。ブルーザーの首を取るつもりです。いきなり試合は一方的になってきました。あっとブルーザー、本多の手を振り払いました。そのまま立ち上がり、本多をかかえあげた。ボディスラム。そのままロープに駆け上がりました。トップロープから飛んだ。アトミック・ボムズ・アウェイ。ブルーザー、本多の腹を踏みつけた。本多忠勝あやうし。
 あ、だいじょうぶです。本多、立ち上がりました。さすが57度の戦で無キズの男。鍛え方が違います。ひるんだブルーザーに本多が柔の当身を食らわします。ブルーザー、ロープを背にしました。出た、オキテ破りの本多忠勝の三河ラリアート。こんどはブルーザーが危機におちいりました。おおっと、セコンドのリソワスキーが乱入です。本多にパンチの雨を降らせます。ぶっ壊し屋リソワスキーの殺人パンチが本多忠勝の顔面に炸裂します。さすがの本多もキズを負ったか。ボッ。いきなりリングに火炎が舞い上がりました。本多側のセコンド服部半蔵が火遁の術を使ったもようです。火はすぐ消えましたが、あたりは白煙もうもう。ああ、リングには4人の武将が立っております。本多忠勝、酒井忠次、榊原康政、井伊直政。徳川四天王そろいぶみです。
あ、もう一方のリングには、ディック・ザ、ブルーザー、クラッシャー・リソワスキー、ブルート・バーナード、スカル・マーフィ、ブルーザー・ブロディ、スタン・ハンセン。名だたるレスラーがいっせいに出てきました。
リング上は大混戦です。  
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ちはやふる 下の句


監督 小泉徳宏
出演 広瀬すず、野村周平、真剣佑、松岡芙優、上白石萌音、國村隼

 前作は高校のクラブ活動モノとしては、なかなかの佳作に仕上がっていた。その続編である。う~む。残念ながら前作を超えることはなかった。
 前作では、自分の高校に競技カルタ部を創った主人公の千早。幼なじみで、小さいことからのカルタ友だちの太一をはじめ、部員を集めて東京都大会出場までが描かれる。千早、太一と再会→競技カルタ部創設→東京都大会出場→強豪校と対決、と1本のストーリーラインに沿って物語が進み、ラスト、強豪校との対決というスウィートスポットにお話が収斂していく。だから観ている方としても映画の世界に入れる。
 ところが本作は肝心のストーリーラインがフラフラ。その上枝分かれしている。主人公の千早がフラフラしているからだ。カルタをやめた太一と同じく幼なじみのカルタ友だち綿谷新をカルタに復帰させたいのか。団体戦で全国大会で勝ちたいのか。個人戦でカルタクイーンに勝ちたいのか。意思がはっきりしてない。このフラフラしている千早に代わって、主人公役を太一が務めているが、太一の思惑もわからない。太一は千早に気があるのだろう。千早は新をいっぱい意識している。だったら主人公代理たる太一は新のことをどう思っているのだろう。
 映画のスウィートスポットは最強のクイーンとの対決だろう。映画のすべてのベクトルがこのスウィートスポットに向けて収斂しなくてはいけないのに、千早一人がかっかしてるだけ。ここでも、また、競技カルタの真髄は団体戦か個人戦かなるテーマが浮上してくる。仲間の絆なるテーマが映画の後半になって強調されたり、どうも落ち着かない。
 で、千早はクイーン詩暢と対決するのだが、詩暢を強く描きすぎ。詩暢のカルタは千早とは次元が違う。とても千早は詩暢に勝てそうにない。勝負の判っている試合を観ても面白くない。
 詩暢を演じた松岡芙優がいい。真田信繁の正妻春とはまったく違った、クールな美少女で、クイーンぶりが見事であった。ただ、おかしげな関西弁は練習する必要がある。
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牛肉とごぼうのおこわ


 おこわである。もち米だ。もち米でおこわというと、せいろで蒸したりとか、めんどうに思われるかも知れないが、簡単である。普通のうるち米で白飯をたくようにすればいいのである。せいろなんかいらん。炊飯器で炊けるのである。
 もち米を洗って、1時間以上、水につけておく。水きりして炊飯器に入れ、分量の水を入れて普通に炊けばいい。
 もち米をたいている間に、具の用意をしておこう。今回は牛肉とごぼうを用意した。牛肉とごぼうは好相性である。ごぼうはささがきにして、しばし水にさらそう。アク抜きをするのだ。
 鍋に肉を入れて、水と酒、しょうがの絞り汁を入れよう。点火。アクをとりながら中火で煮る。ごぼうを加え、調味料も入れよう。味醂、醤油を追加。最後に塩で味を調える。あとは煮汁が少なくなるまで煮るだけ。
 そうこうしてるうちに、もち米が炊けだろう。炊けたもち米に、ごぼうと牛肉を汁ごと混ぜ込んだらできあがりだ。すだちを添えたから、ちょいと絞って食べる。たまにはおこわもいいもんだ。 
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鍋焼きラーメン


 鍋焼きうどんがあるねんから、鍋焼きラーメンもあってもおかしない。あるねんな。鍋焼きラーメン。四国は高知の須崎が発祥のご当地ラーメンやそうや。
 ここ数日は比較的あったかいけど、やっぱり冬や、あったかいもんがええ。きのう外でまずいラーメン食ったから、くちなおしや。
 まず、スープやけど、ちゃんと鶏ガラでとろう。味覇や創味シャンタンでつくるのは簡単やけど、やっぱ鶏ガラでとったスープはうまいで。
 で、麺やけど、細めでまっすぐなんがええな。で、かんじんなんは土鍋を使うこっちゃ。土鍋にスープをはって麺を入れる。麺はゆでるんやけど、あとで土鍋で少し煮るから、硬い目にゆでようぞ。
 具は鶏もも肉、ちくわ、ネギや。ネギは岩津ネギの青いとこや。岩津ネギは日本3大名ネギで、うまいネギや。卵をぽとっと落として、できあがりや。フーフーいいながら食おうぞ。
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包丁を研ぎに出す

例によって休日出勤。10時まで会社で仕事をする。大阪は梅田へ。阪急梅田店の7階へ。ここに京都有次の売り場がある。愛用の牛刀を研ぎに出す。一か月以上かかるというので、スペアに同じ包丁をもう1本買う。
 最初の計画では、12月23日の休日は京都まで出かけて、錦市場にある有次の本店に直接行って研いでもらい、その近くの大藤に立ち寄り、千枚漬けを買って帰るつもりであった。千枚漬けは京都を代表する漬物やけど、この大藤が元祖。実は小生の古くからのSFの友人の実家がこの大藤。彼女の妹(お姉さんだったかな)が今のご当主。大藤の千枚漬けはネット通販で買った。
 1月の5日に手術の予定なので、12月中はおとなしくしておこうと思い京都行はやめ、阪急梅田店で取次ぎをしてくれるというので、近くの梅田まで来たというわけ。
 冬のボーナスも出そろったこの時期、大阪は梅田の阪急の本店である。さぞかし混雑しておろうと思っていたが、存外すいている。アベさんがいうほど景気は良くないのだな。
 昼食に某所のラーメン屋で味噌ラーメンと炒飯のセットを食べる。不合格。ラーメンも炒飯も小生の方がよっぽどうまい。ラーメンはスープがまずい。半分残した。炒飯はまったく香ばしくなくパラっとしてない。あれじゃ炒飯ではなく、ただの混ぜ飯だ。あんなんでよく950円も取るな。

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落語のDVDを観ている

 小生の職場は朝が早い。6時には家を出て7時半には仕事にかかっている。ときどき、1番電車で出かけることもある。そのかわり残業が無い。午後6時には帰宅している。夜が長いのである。プロ野球が始るとナイターを観る。小生は阪神タイガースファンだ。おかげさまで、ここ関西では地デジBS両方でタイガースの試合はたいてい観れる。特に地元神戸のサンテレビは無条件で試合終了まで放送してくれる。サンテレビに栄光あれ。
 で、プロ野球があるときはいい。いまみたいに、ない時はどうしてるか。いま、観てるテレビは「美の壷」「グレーテルのかまど」「ブラタモリ」ぐらいか。「真田丸」も観てたけど終わった。「日本の話芸」で上方落語があるときはそれを観ている。NHKの「上方落語の会」もあるけど、国会中継やらなんやらあるとすぐ中止になる。「平成紅梅亭」もあるけど不定期だ。
 と、いうわけでそれ以外の夜はどうしてるか。土曜日か日曜日はDVDで映画を観ている。あとDVDに録画してある落語を観ている。
 小生、高校のとき、東芝EMIから出てた桂米朝師匠のLPレコードを購入してから、ずっと機会があるごとにいろんな媒体で上方落語を保存している。レコードはテープに、映像のベータ、VHSのビデオテープはDVDに移してある。小生はコレクション癖はないが、これが小生のコレクションである。しかし、落語のコレクションはいい。場所をくわない。本や骨董のコレクションなら広い場所がいるがDVDだから小さなスペースに保管できる。それにブルーレイにしたから1枚のお皿に山ほど落語が入る。
 そういうわけで、この落語のコレクションを、チェックも兼ねて観ている。「上方落語の会」を録画したものが多いが、この番組の司会は落語作家の小佐田定雄さんだが、小佐田さんのおつむを見ると、古いものか最近のものか判るのだ。

 星群の会ホームページ連載の「SFマガジン思い出帳」が更新されました。どうぞご覧になってください。
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とつぜん上方落語 第7回 掛け取り

 もうすぐ大晦日ですな。大晦日の落語もいろいろおます。そんなかで、きょうは「掛け取り」をやってみよう。
「掛け取り」借金取りのことでんな。おしつまった大晦日に、今年の借金を全部払って、すがすがしく新春を迎えようちゅうわけや。ところが無いそでは振れん。押し寄せる借金取りをあの手この手で、ごまかして、お引取り願うちゅうのんが、この噺や。
 5代目桂米團治さんが、小米朝時代から得意としたはる噺でや。長屋のクマはんが、借金取りの好きなもんを話題にしてケムに巻いて、返済を待ってもらう。米團治さんはオペラやクラシックがお好きで造詣が深いから、オペラ、クラシックネタをおりこまはる。
 で、ワシやけど。ワシ、ほんまは金貸しやねん。大勢の貧乏人どもに、ようけ金貸しとる。ここだけの話しでほかでいうたら困るけど、ワシの掛け取り対策にええのんがあるねん。ワシの好きなもんは、なんちゅうてもSFや。そやからワシを撃退すのんは、こうすんのが一番や。

 待っておくんなはれ。なにもハイラインとはゆうてへん。師走になってからクラークなるまで働いたさかい、新年になったら、バラードと降るように金が入るねん。あんさんが小松ってるのは、ようわかりま。堀やから、イーガンの胃カメラも延期して、こないにハル・クレメント。だから、テッド・チャンと払うゆうてまんがな。え、いま、半村だけはらえて、見てみなはれ。あての財布。ボネガッとホコリがたまってまっしゃろ。きょうのところは、そのへんをブラッドベリと散歩して帰ってハミルトン。
 ええ、そんなことでごまかされんて。シマック。ばれたか。いや、こっちのことダン・シモンズ。わかってマシスン。甲州っとはらいたいんはレムもおんなじや。今日泊だけやから、待ってくれとゆうブラウン。
 ええ。ディックりしまんがな。そないにおこらんでもウィンダム。わかりました。あてもラッセル。ヴァン・ヴォークト用意しますさかい、ここはとりあえずケン・リュウとしまひょ。え、わかってくれはった。おおきに。ウェルズと感謝しまっさ。おおきにベルヌ。感謝感激雨アシモフ。どうぞニーブン。
 
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スーパーのレジ

 小生は、イラチでわがままだから、なにが嫌いかというと、待つことが大嫌い。交通信号は、順法精神は持ち合わせているから、ちゃんと守るが、イライラする。この信号、いつから赤なんだ。人類が地球に出現してから、ずっと赤なんじゃないんか。人類絶滅まで青になることがあるんだろうか。なんて思ったりする。
 そんな小生だから、スーパーのレジで待つのも嫌いだ。できるだけ早そうなレジを見極めて列にならぶ。先日、買物したスーパーでレジの列に並んだ。短い列だったが、なかなか進まない。レジ係がもたもたしている。そのおばさんの腕を見ると「実習生」の腕章が。しまった、と思ったが別の列に並びなおしても遅くなりそうだ。イライラしながら「実習生」にレジしてもらった。
 しかし、あの「実習生」の腕章、どういう意味だろう。この者は新人につき、多少不慣れなところは勘弁してください。と、いうことなのだろうか。だとすると、客にあまえていることになる。ほんとうならば、店員に充分な訓練を行って、プロとしての作業ができるようになってから客の前に出すべきじゃないのか。なんで客が新人店員の訓練の練習台にならなくていけないのか。
 どうしても「実習生」に実務をさせたいのなら。それなりの対価を客にも払うべきだ。快適なレジもスーパーの大切なサービスだろ。だったらサービスの質が落ちる「実習生」のレジでした買物の値段は少し割引すべきじゃないのかな。
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グランドフィナーレ


監督 パオロ・ソレンティーノ
出演 マイケル・ケイン、ハーヴェイ・カイテル、レイチェル・ワイズ

 老人映画である。主役は老人、その彼の友だちも老人。前立腺が話題になる。朝のおしっこの出で一日の吉凶を占う。老人といっても、足りない年金できゅうきゅうとしているような老人ではない。世界的なセレブな優雅な老人である。優雅な老人でも悩みがある。生老病死の悩みはだれでもあるということ。
 フレッド・バリンジャーは世界的な音楽家。今は引退してスイスの高級リゾート施設で保養している。ここにはフレッドと同じく年老いた名士たちが、温泉につかり、マッサージを受け、長年の疲れをいやしている。ハリウッドの映画監督のミックもその一人。フレッドとミックは親友。
 フレッドは引退した。もう二度とオーケストラの指揮をすることはない。だれにたのまれても断る。たとえ女王陛下の頼みでも断る。彼はなぜ、そんなにかたくなに復帰を拒むのか。
 美しいスイスの風景をバックに、年を取るとはどういうことか。それを華麗な映像で描写していく。この映画、ストーリーはあるが、それは主眼ではないだろう。フレッドとミックの交友。フレッドの娘とミックの息子の関係。そしてフレッドの妻。こういう主枝に咲いた花のような象徴的な映像を楽しむ映画でもある。
 監督のパオロ・ソレンティーノはよく知らないが、CMを制作した経験があるのではないか。映像がコマーシャルフィルムを見ているように感じた。CM制作出身の大林宣彦の映像とよく似ている。
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中華茶漬け


 お茶漬けでおま。お茶漬け、よろしおまんな。ワシ、お茶漬けすきや。飲んだあともシメはラーメンちゅうことが多いけど、アレは身体に悪いらしいで。でも、お茶漬けやったら身体も堪忍してくれるんやおまへんか。それに飲みすぎの朝、オエッとなってなんにも食えんかて、お茶漬けやったら食えるもんね。
 ワシは、飲みすぎの朝やのうても、朝食にようお茶漬けを食う。今朝もお茶漬けや。鮭茶漬け鶏茶漬けといった定番もええけど、ちょっと毛色の変わったお茶漬けにしたで。京の茶漬けつうのんもおもろいけど、今回は中華茶漬けや。
 ようするにラーメンの上に乗っかとるもんでお茶漬けにしよかちゅうわけや。まず、スープ。お茶やのうてスープを使うで。こないだラーメンした時に残ったスープを冷凍しておいたんや。ちゃんと鶏ガラでとったで。
 具は焼豚、ザーサイ、青ネギや。焼豚もワシの手作りやで。市販の焼豚はどうもワシの口にはあわん。合格なんは新生公司の焼豚ぐらいのもんや。おかずに大根の皮の紹興酒漬けをつけたで。うん、中華の茶漬けもえええもんや。
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ボローニャのミートソース


 ミートソースである。日本ではナポリタンとともにスパゲッティの定番。もともとはイタリアのボローニャ地方が発祥だとか。イタリアのボローニャは、毎年、絵本の原画展が開催されるところ。小生も秋になれば、西宮大谷美術館にボローニャ国際絵本原画展を見に行くのを楽しみにしている。やはり、文化芸術を大切にするところは、おいしいものが生まれるのだ。
 日本ではミートソースと呼ばれるが、ボロネーゼという。ミートソースより肉が多く、肉肉したソースだ。だから、小生は市販のミンチ肉ではなく、かたまりの肉をフードプロセッサにかけて細かくしたものを使った。
 それに、このソースには細いスパゲッティよりも、平たいきしめん状のフィットチーネの方がよく会う。こうして仕立てると、おなじみのスパゲッティ・ミートソースが本格的なイタリアンになる。

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