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9月30日(火) なんでもダイエット

 まったく日本人には学習しない輩が多いと見える。こんどはバナナだと。ちょっと前は納豆だといわれて、番組捏造問題の騒動になった。あの時、納豆を食べてもダイエットにはならない、とみんな判ったのではなかったのか。
 こんどはバナナを食べたらダイエットになると、テレビが放送したからバナナが品薄になったとか。どんなモノでもテレビがダイエットになるいえば、良く売れる。みかんだといえばみかんが。くわいだといえばくわいが。時々、農産物が豊作すぎて値崩れをおこして廃棄することがある。そんなときはテレビでダイエットになるといってもらえばいい。あっという間に問題は解決する。
 人間はなぜ肥満するのか。消費する以上に食べるから。実に簡単な算数である。小生も糖尿予備軍といわれて8月からダイエットに励んだ。あれから5キロ減量した。もう少し落とせば適正体重になる。ダイエットの方法は2種類しかない。運動するか、食べる量を減らすか。
 だいたい、モノを食べてダイエットするなんぞは、常識で考えても矛盾しているのが判るだろう。どんなモノでも口に入れれば体の養分となる。極端なことをいえば空気を吸ったって養分を摂取している。空中には微生物など有機物が浮遊している。その有機物が呼気とともに体内に取り入れられる。それが人体の養分となることもあるだろう。
 物理学の原則からも外れている。質量は不変である。減ったと見えるが、形が変わったか、どっかへ移動したか。でなければエネルギーに変換しているのである。人がモノを食っても、体重はある程度以上は増えない。でないと、生まれてから食べつづけてきた食べ物の質量の総量と同じ質量だけ体重は増えつづけ、なんトンという体重になっているはず。そうならないのは、大便小便として排泄され、体の成長に使われ、そして活動のエネルギーに変換されるからだ。
 もし、3キロのバナナを食って、1キロうんこになって、1キロのダイエットになったら、1キロはどこへ行ったんだろう。生活の活動につかわれたとしても、1キロ弱の質量は消滅したということになる。これだけの質量が一度に消滅したとなると、それに見合うエネルギーが放出したことになる。これは、もう大爆発が起こっているはず。大惨事である。バナナを食ったら大惨事、という話は聞かない。モノを食ってのダイエットがいかにバカな理屈かの証左である。
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厨房で逢いましょう


監督 ミヒャエル・ホーフマン
出演 ヨーゼフ・オステンドルフ、シャルロット・ロシュ、デービット・シュトリーゾフ

 極めて善良でいい人なんだが、周囲の人間を不幸にする人物がいる。この映
画の登場人物エデンもそういう人物。
 この映画、どういうジャンルに分類すべきだろう。おいしそうな料理が出て
てくるのでグルメ映画?ラブ・コメディ?いやいやひょっとするとホラーかも
知れない。
 天才シェフ・グレゴアは小さなレストランを経営している。グレゴアの料理
はものすごく美味しく、店の予約はずっと先までいっぱい。デブで料理しか能
のないグレゴアは独身。彼の楽しみは料理と近くのオープンカフェで美しいウ
ェイトレスをながめること。
 そのウェイトレス、人妻のエデンがひょんなことからグレゴアの料理を口に
した。グレゴアの料理のとりこになったエデンは、毎週火曜日にグレゴアの自
宅に通う。グレゴアは試作料理を彼女に食べさす。店は高価(300ユーロ)
で、彼女の収入ではとても食べにいけない。通ってくるエデンにグレゴアはプ
ラトニックな恋愛感情が・・・。エデンはグレゴアを美味しいものを食べさせ
てくれる友人としか思っていない。エデンの夫クサヴァーはこのことを、ここ
ろよく思うはずがない。クサヴァ―はカッとしやすい男である。
 エデン役のシャルロット・ロシュがチャーミング。極めて気のいい女性で無
邪気にグレゴアの料理を、おいしいおいしいと食べる。グレゴアが彼女をどう
思っているかなど、まったく気にかけていない様子。
 善良でチャーミングだが、鈍感な女が二人の男を不幸に追いやる。おそろし
や、おそろしや。
 
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9月28日(日) コイズミの決めゼリフ「親バカご容赦」

 政界を引退するコイズミが次男を後継者にするとのこと。 
「親バカご容赦」今年の流行語大賞はこれで決まり。先日観た「隠し砦の三悪人」で、藤田進演じる敵方の侍大将田所兵衛が「裏切りごめん」といって味方につき、かっこいいきめ台詞と思ったが、それと同じ決まり具合だ。
 今の麻生内閣の閣僚18人中11人が世襲。コイズミ氏とて、世襲に対して強い批判があることをご存知のはず。それを承知の上で、いけしゃあしゃあと、なんのてらいも臆面もなく「息子をよろしく」という。
やはりコイズミ氏はただものではない。かって郵政民営化の時に「コイズミ劇場」を繰り広げたように、マスコミ大衆を操るのが実に巧み。コイズミ氏は実にシンプルに言葉を使う。「カイカクか非カイカクか」「郵政民営に反対か賛成か」深作欣二の名作時代劇「柳生一族の陰謀」での名セリフ「敵につくも我につくも心して決めい」と同様である。今回も実にシンプル「息子をよろしく」それだけしかいっていない。神奈川11区はコイズミ一族にするか、それ以外のどこの馬の骨ともつかぬ議員にするのか、心して決めい、というわけである。
選挙区の会合でコイズミ氏が、次男を紹介すると「4代目」と声がかかったそうだ。まったくなにを考えているのか不思議。政治は歌舞伎じゃない。次男氏が真に国民のためになる政治を行う政治家になると決定しているのならば、彼がコイズミ氏の跡目を継いで政治家になるのならばいいだろう。しかし、未知数の人物、ただコイズミの息子というだけで、「4代目」とするのは民主主義を放棄した考えだ。
この10月に桂小米朝が5代目桂米團治を襲名する。小米朝はその名からも判るように桂米朝の息子。これも世襲である。小米朝は1978年に桂米朝に入門。30年のキャリアのある噺家。コイズミ次男が生まれる前から落語をやってきたわけ。落語はみんなの見ている前で演じる。下手であれば米朝の息子であろうが国宝の息子であろうが淘汰される。小米朝は実力と精進で米團治という大名跡をかちとったのである。実に公明正大である。
スポーツの世界も公正である。相撲にしても野球にしても、みんなの見ている前で勝負する。負ければダメ。横綱の息子だから負けたけど勝ちとはならない。貴乃花も世襲だが「親の七光り」との批判をする者はいないだろう。長島茂雄の息子長島一茂は野球選手として大成しなかった。長島の息子では有るが実力がなかったからである。医者も世襲が多いが、ヤブであればどんな名医の息子であっても、開業した医院には患者は来ない。
 ところが政治の世界はなぜ、こうも世襲という悪しき封建時代の名残が残っているのか。次の選挙のおりは神奈川11区に注目しよう。その選挙結果によっては、この地区の有権者の程度は、その程度のものかと小生は思うのである。

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豚茶漬け


 わたくしのうちでは、朝食にはお茶漬けを食べることがよくあります。今朝は豚肉でお茶漬けを作りました。
 まず、豚肉の薄切り肉をフライパンで焼きます。よーく焼きます。脂が出ますので、キッチンペーパーでていねいに拭き取ります。パリパリになるまで焼きます。ようするに、豚肉のうす焼きせんべいみたいなものを作るわけです。
 お茶碗に炊き立てのほかほかご飯をよそって、豚肉のおせんべいを手で、パリパリとこわして乗せます。塩、薄口醤油で軽く味をつけた出汁を注ぎます。あとはお茶漬けの定番、ぶぶあられ、三つ葉、のりをトッピングして、ワサビをちょっとのせて、さらさらといただきます。薄い豚肉がサクサクとしていて香ばしく、とてもおいしゅうございます。
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9月27日(土) イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

 いいお天気。1時間だけ会社で仕事して、毎年、吉例のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展を見に、西宮大谷美術館へ。この展覧会、毎年、秋に開催される。秋になれば楽しみにしていて、必ず見に行く。 
   阪神香櫨園を降りて、国道43号線の下をくぐって少し南へ。閑静な住宅地に大谷美術館はある。ボローニャ絵本原画展、一人のイラストレーターが5枚一組の絵本の原画を応募、イタリアのボローニャで審査され、入選作が展示されている。ほとんどが無名のイラストレーターだが、作品のクオリティは非常に高い。なかなか見応えのある展覧会である。今年は日本人女性作家の作品が多かった。

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とつぜんリストラ風雪記 16

とつぜんリストラ風雪記15

第16回中高年のための再就職マニュアル実戦編その2

 前回はハローワーク、人材紹介会社と、求人チラシ、新聞案内広告、と求人情報が公開されている情報収集方法について書いた。求職者は鵜の目鷹の目で求人情報を探している。これらの情報も当然目にしているだろう。と、いうことはこれらの案件に応募すればライバルが多いのはあたりまえ。特に中高年の場合は、求人案件そのものが少ないから、少ない案件に多くの求職者が押し寄せる。こういう状況で目的を達成しようと思えば、裏ワザ的な求職活動を行うことも必要だろう。

 条件から外れた案件に応募する。

 これはと思う企業が目についたが、自分の専門分野以外の職種しか募集していない、ということがよくあるだろう。
 小生の場合は、通信機器の会社で資材業務をやっていた。主に電子部品の購買仕入れと生産管理を担当した。
 電子電機通信機器の業界で資材業務という、ぴったりの案件があればいいが、そんなおあつらえ向きの案件はめったにない。それで、業界か職種かどちらかに焦点を絞って求職する。
 
 職種が同じで業界が違う場合

まず、職種は同じだが業界が違う場合。資材、購買仕入れ、生産管理という職種で様々な業界を探してみた。小生は、食品、印刷、機械工業、薬品などに応募した。この場合、職種そのものは募集しているから、企業にコンタクトを取れば面接まではしてくれる。
面接では「ウチの業界は、経験がお有りではありませんが、大丈夫ですか」と聞かれる。その時は「勉強します」と、答えればいい。シンプルに応じよう。色々といい訳めいたことをいうのは、逆効果だ。
実は小生が今の会社に入社したのはこのパターン。今の会社は、業界は重機械工業で、仕事は、在庫管理、倉庫管理、購買仕入れ、納品受付。業界は畑違いで、仕事は小生の専門分野。扱う品物は前は電子部品。手のひらに乗る。今はトン単位の金属のかたまり。手のひらには乗らない。その他溶接材料、高圧ガスなどの仕入れもする。
入社当初はなんにも判らなかった。ところがモノの名前さえ覚えれば、あとはスムースに仕事がこなせるようになった。品物は違うが、先入れ先出し、単価は安く、納期は早く、ジャストインタイムなどの資材業務の原則はどの業界も同じ。
違う業界に飛び込むのは、確かに不安だろう。しかし、大丈夫。物の名前なんぞは1ヶ月もすれば誰でも覚えられる。物の名前さえ覚えれば、やることは今までやってきたことと同じ。

業界が同じで職種が違う場合

小生がいた業界は電子電機の業界。もちろん、この業界の資材業務を探すが、難しい。そこで違う職種を募集している企業に当たった。営業、設計、総務などの職種を募集している電子電機業界の企業にアプローチをかける。柔軟な人で、どんな仕事にもチャレンジしてやろうという、進取の気性に富んだ人なら、今までまったく違う職種に就いて、新たな地平を切り拓いている人もいるだろう。しかし、中高年になって、ゼロから新しい仕事を覚えるのは大変である。小生はとてもそんな気概はなかった。
そこで、どうするか。資材業務のプロとして売り込むのである。まず、ハローワークで、業界を電子電機の関係に設定して、何件か画面に表示する。その中からこれはと思う企業を選ぶ。資材、購買、といった部門がありそうな企業を選ぶわけだが、どこを見ればいいかのポイントがある。
まず、従業員数。最低50人ぐらいの企業。従業員数人の企業では、資材購買といった仕事は、たいてい社長自らが行っている。専門の人間を置く余裕は無い。設計者を募集している所。設計者を必要としている企業は、受注した仕事を設計→部品調達→組立→品質管理→納品、という流れで一括受注していることが多い。こういう企業は資材部を持っていて部品を自社で調達している。
設計者がいない企業もある。そういう企業は図面を発注元から貸与してもらい、部品も支給してもらって、加工して組み立てるだけという所が多い。そういう企業では資材、購買の専門家は必要としない。
 他の条件は合っているが、募集職種に資材購買がない企業の案件は、まず、プリントアウトする。そして、ハローワークのカウンターに持っていかない。持っていっても募集していないから、受け付けてくれない。
基本的な履歴書、職務経歴書を作成して以下のような手紙を同封して送付する。

拝啓
 貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。突然このような手紙をさし上げる無礼をお許しください。
 さて、私は雫石鉄也と申す、現在、求職活動中の者です。昨年11月まで、27年間、K電気に在籍して、資材購買業務を担当しておりました。K電気はM電機の協力会社としては関西では最大手で、光通信、衛星通信、防災無線、ITVなどを、設計から組立、据付まで一貫生産しておりました。私は、主に電子部品の購買仕入れ、在庫管理、その他、生産管理、外注管理など、資材業務一筋で27年間を過ごしきました。ところが、業績不振により、大幅なリストラが敢行され、私も早期退職制度に応募してK電気を退職したしだいです。
 ハローワークで求人検索をしておりましたら、貴社が設計者を募集しておられるのを知りました。貴社のお名前はK電気在職中から存じ上げておりました。プラズマディスプレイの分野では、卓越した技術力を持ち、業界内でゆるぎない地位を築いていられる会社との認識を持っておりました。
 このたび断腸の思いでK電気を退職して求職活動の身の上となりましたが、これを機会に常々注目しておりました貴社に入社できれば、存外の喜びであります。しかし、このたびは設計者のみの募集とか。私は資材の専門家ですので、おかど違いかと存じますが。もし、資材業務の強化もお考えであれば、私もぜひ、貴社の一員としてその仕事に取り組めたらとの、強い希望を抱くしだいであります。
 資材部門は営業部門と同様、いや、それ以上に企業に利益をもたらす部門と私は考えます。資材はいうまでもなくモノを動かすところ、製造業はモノを動かして利益を上げております。そのモノの動きを一番よく知る部門が資材です。また、営業がいくら高い利益を上げても、製品の細胞ともいうべき部品、材料の仕入れが高くつけば利潤はあがりません。企業にとって資材部門に有能な人材は絶対に必要であると考えます。
 ぜひとも、貴社の「利益を生み出す資材」の構築に尽力させていただきたく、どうかご検討をお願いします。
敬具

 と、こういう手紙を同封するわけだが、現実はほとんどが、読まれもせずにゴミ箱行きだろう。しかし、何通も出していくうちに、読んでくれる人事担当者もいる。ほとんどが無視されるが、いくつかの企業からは、ていねいな返事の手紙を同封してきた。私の手紙を読んでもらったことは返事の内容で判った。
1社面接に呼ばれて、この会社に採用になり3ヶ月在籍した。
 手紙で気をつけるべき点は以下の通り。
 
①辞めた会社を悪くいわない。喜んで辞めたように思われないこと。
②その会社を以前から知ってなくても知っていたように書くこと。インターネット等で調べればだいたいのことは判る。その会社の、具体的なほめるべき点を上げて、なぜ私が貴社に入社したいのか書くこと。
③自分の専門分野が、いかに会社に利益をもたらしているか説明する。ただしあまり自慢っぽくならないように。
 
意地悪く読まれれば、あんたみたいな有能な資材のプロがいて、なぜK電気がリストラされるはめになったと、突っ込まれるが。そこはなんとかレトリックでぼやかしたい。
 

  


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9月25日(木) 負け方忘れたジャイアンツ

「唄を忘れたカナリア」のメロディで



負け方忘れたジャイアンツ
お江戸のドームに捨てましょか
いえいえ それはなりませぬ

負け方忘れたジャイアンツ
球児の速球で斬りましょか
いえいえ それはなりませぬ

負け方忘れたジャイアンツ
アニキのバットでぶちましょか
いえいえ それはかわいそう

負け方忘れたジャイアンツ
兵庫の西宮に呼び寄せて
甲子(きのえね)の園(その)で試合すりゃ
忘れた負け方思い出す
 

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隠し砦の三悪人


監督 黒澤明
出演 三船敏郎、千秋実、藤原釜足、藤田進、上原美佐

 小生はスターウォーズ・シリーズのファンである。ジョージ・ルーカスがこの作品をスターウォーズの元ネタに使ったとのこと。確かに思い当たるシーンが何ヶ所かあった。思いつくままに上げてみよう。
 まず、冒頭の千秋と藤原が荒野をケンカしながらさまようシーン。これはSWのタトウィーンの砂漠をR2-D2とC3POが歩くシーンそのまま。
三船が馬で追撃するシーンは、エピソードⅤ「ジェダイの帰還」の林間のスピーダーバイクの追跡シーン。
三船と藤田の槍の決闘。ルークとベイダーのライトセイバーのチャンバラ。
 洞穴で雪姫が横になっている。レイア姫がデススターの牢屋で横になっている。
 ラスト。城中で雪姫が、千秋と藤原に恩賞をやる。レイア姫がハン・ソロたちに恩賞をやる。
 確かにルーカスがいかにこの映画に惚れこんだのかようくわかる。スターウォーズを先に観て、この映画の存在を知らず、初めて観れば、黒澤がルーカスから頂いたとの誤解を持つだろう。事実が逆であることはご承知の通り。
 ところがSWとこの作品とは決定的な差がある。まずお姫様役の女優が違う。SW後期3部作のアミダラ役のナタリー・ポートマンはいい。きれいな女優さんだ。だが、前期3部作のレイア役のキャリー・フィッシャーがだめ。小生はSWシリーズ最大の失敗はレイア役のキャスティングだと思う。なぜならキャリー・フィッシャーはブサイクだから。
 お姫様役は演技は少々下手でも最低限きれいな女優さんでないとだめ。フィシャーのような容貌に不自由な女優ではあきらかに不適格。最初のエピソードⅣのころはまだ若かったから見れた、しかしエピソードⅥのころは目をおおうばかりのブサイク。
 その点「隠し砦の三悪人」の雪姫役の上原美佐はじつにいい。凛としていてキリリとした実に美しいお姫様。常に背筋を伸ばしていて、スタイルが良く、伸びやかなきれいなおみ足がまぶしいほど。つっけんどうで、愛想がなく、映画の中で泣き顔は見せるが笑い顔は見せなんだ。男勝りで座るときはいつもあぐら。ラストのお姫様ファッションの時だけ正座。キャリー・フィッシャーVS上原美佐。これはもう、圧倒的に上原美佐の勝ち。
 もう一点、SWの弱点。それはチャンバラが下手。ライトセイーバーでの立ちまわりが見せ場なのだが、シリーズ6作すべてにチャンバラシーンがあるが、どのシーンも下手くそ。へっぴり腰の立ち回りばかり。これは両手で刀を握る日本刀での立ち回りをSWの殺陣にしたからだろう。このような殺陣はやはり西洋人には向かない。西洋には西洋の殺陣がある。怪傑ゾロとかダグラス・フェアバンクスの一連のチャンバラとか。ルーカスも黒澤を崇拝するのはいいが、演じている役者にも向き不向きがある。マーク・ハミルやアレック・ギネスは三船敏郎や藤田進にはチャンバラでは絶対にかなわないのだから。
 SWの話ばかりしてしまった。で、肝心の「隠し砦の三悪人」だが、これはもう抜群に面白かった。お姫様を連れて、黄金を持った侍が敵中を横断する、という極めてシンプルな話だが、山中の砦、滅んだ国の美しき姫、忠義で無骨な侍。好敵手どうしの果し合い。そしてなにより、千秋、藤原の二人の百姓。仲がいいのだが、すぐケンカするし、強欲で抜け目がないが、間が抜けているところもあり、実に面白いキャラクター。娯楽映画の総ての要素がつまった映画だ。必見の名作。特にSWファンにお勧め。 
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9月23日(火) 秋のお彼岸だからお墓参りに行った

 
 秋分の日なれど出勤。現場が出て仕事をする限り小生が出勤して高圧ガスのバルブを開放しなくてはいかん。現場の人間では小生しか高圧ガス取り扱いの資格を持っていないので致し方なし。液化酸素と液化炭酸ガスの開放とCEタンクの点検をして、別の仕事も少しして、1時間ほどで会社を出る。
 その後、老母を連れて墓参。阪神西宮から、満池谷の墓園までタクシー。車を手放してからは、墓参のときはいつもここからタクシーに乗る。阪神タクシーだが、この前の墓参の折に乗ったタクシーはタイガースキャブだった。阪神ファンの小生はもちろん乗った。喜多哲士さんが以前ブログで紹介していたから、乗ったぞとの自慢のコメントを投稿した。今回も乗れたら乗ろうと思っていたが、今回は停まっていなかった。残念。
 良いお天気なので、いつにも増して大勢の墓参の人。車が駐車場に入りきれない。入り口の花屋で花と線香を買って、わが家のお墓へ。途中、彼岸花が咲いていた。赤い花が多いが、まれに白い花もあるそうな。紅白の花が並んで咲いていた。
 彼岸花、曼珠沙華(マンジュシャゲ)ともいう。お彼岸のころに咲くからこういわれているとも、この植物の根を食べると彼岸の世界に旅立つからともいわれている。有毒植物である。畑の土手や墓地でよく見かけるのは、昔、人の手で植えた名残りらしい。畑や、土葬の仏をモグラやネズミが荒らすのを防ぐために有毒の彼岸花を植えたとのこと。
 墓参をすませて、阪神西宮のエビスタでおはぎを買って帰る。
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9月22日(月) 阪神の優勝は?日本一は?

 阪神が巨人に三連敗して、最大13あったゲーム差がとうとうなくなり、同率首位になってしまった。これからペナントレースが面白くなる。あんなに2位チームとの大差があれば、スリルも何もなくて面白くない。ペナントレースを面白くするために阪神が立ち止まって待っていてやったのだ。との負け惜しみをいいつつも、冷静に見るとどうも阪神の優勝と日本一はかなり危ういと小生は見る。
 色々な虎ブログを見ると、まだまだ阪神有利、巨人の優勝はない、との見方が多いが、とてもそんな楽観的な状態ではないだろう。小生とて長年の阪神ファン。阪神の優勝を信じたい。しかし願望と現実は違う。
 巨人の状態が良い。小笠原、阿部といったベテラン、ラミレス、イ・スンヨプなどの外国人。山口、坂本といった若手が等分に働き、それぞれ活躍している。リリーフエースのクルーンもこのところ不安定さがなくなってきた。もし、単独首位に立ったとしても、それで精根尽き果てるのではなく、勢いをつけてそのまま突っ走りそう。
 阪神は打線はなんとか点を取れるようになってきたが、投手がだめ。開幕以来ローテーションを守ってきた、安藤、下柳、岩田の表3枚で3連敗してしまった。その先発を補うべき中継ぎ陣が崩壊。困ったら江草の江草はお疲れ。渡辺、ウィリアムスもダメ。0封を続けていたアッチソンも打たれた。久保田は2軍。藤川の出番をつくれない。くやしいが優勝はしんどいと小生は見る。
 なんぼなんでもクライマックスシリーズには出られるだろう。と、なると現状では巨人、広島が相手となる公算が大きい。阪神とすれば広島より中日の方が組みしやすいだろう。だから中日には3位に留まっていて欲しかったが、エース川上は2軍。看板の荒木井端コンビの井端が怪我。中日頼りにならず。それに巨人、広島、両チームともがんばらなくてはならない理由がある。
巨人。昨年のセリーグ優勝チームでありながら、日本シリーズ出場を逃し、中日ドラゴンズに日本一の名を成さしめてしまった。今年こその捲土重来の気運がさぞかしみなぎっているであろう。
広島。貧乏球団で苦しい時も、古葉監督時代の栄光の時も、チームの母として育んでくれた広島市民球場。その球場ともお別れ。なんとしても日本シリーズを広島市民球場でやりたいだろう。
以上のごとくクライマックスシリーズは阪神の苦戦が予想される。それに岡田監督は北京で失敗した星野監督以上に短期決戦に弱い。このように考えると、阪神タイガースの野球を楽しめるのもあと14試合ということになりそう。まことに残念だが阪神ファンは覚悟を決めた方いいようだ。こんな悲観的なことはいいたくないが、この小生の見方が外れていることを願うばかりである。最後に、阪神タイガースがどうなっても小生は応援を続けるぞ。

追伸。
阪神VS横浜。3対2で阪神、このところ苦手の横浜に勝つ。なんだかずいぶん久しぶりに藤川がしめて勝つ。初先発の石川は見事なピッチング。あっぱれ。救世主になってもらいたい。石川は5回まで。あとはアッチソン→藤川と2回ずつ。このところお疲れの江草、渡辺、ジェフはお休み。今は頼りになるのはこの二人だな。
巨人も広島に大勝しているが、ちょっとだけ光が見えたかな。
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松茸の土瓶蒸し


 いくら小生が貧乏人といっても、季節になれば1度ぐらいは松茸を食う。京都の寺町に国産松茸の専門店があるが、そこまで買出しに行きたいが、さすがにそれは経済的に無理。で、近所のパルヤマトで輸入物を買って来て料理した。
 松茸なんぞは昔は普通に食べられた。小生のオヤジは工場を経営していた。30年以上昔だが、工場の秋のレクレーションで三田の山奥に松茸狩りによく行った。午前中、松茸狩りをして、昼食は松茸がたっぷり入った三田牛のすき焼き。お土産に一人1篭づつ松茸。それが今や、宝くじでも当たらない限り国産の松茸なんぞは食べられない。
 と、嘆いていてもしかたがないので調理にかかろう。松茸はパッパとほこりを払ってスライス。昆布と鰹節で出汁を取っておく。ここは出汁パックなんぞを使わずにちゃんと出汁を取ろう。
 松茸以外の具はハモと三つ葉。ハモは霜降りにしておく。三つ葉は刻んでおく。出汁は薄口醤油と塩で味をつけておく。ハモと松茸は日本料理の名コンビ。去り行く夏とこれから来る秋が、土瓶の中で出合った。
 土瓶に松茸を入れ出汁を張る。強火の蒸し器で7分程度蒸す。蒸し上がったら、ハモと三つ葉を入れる。スダチをちょっと絞って頂く。松茸の芳香が漂って快楽快楽。天狗舞の山廃大吟醸でもあれば最高だが、今回は桜正宗で。桜正宗だって美味しい酒なんだ。
 土瓶蒸しをアテに桜正宗をチク。極楽極楽。
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サンマそば

 
 ニシンそばは小生も好物で、京都へ行った時は、南座の隣の松葉本店で時々食べる。自分でも作って食べるが、肝心のニシンは市販の棒煮を使うのだが、市販のものは、どうも、気に入った味のものに出会ったことが無い。
 身欠きニシンのいいのが手に入ればいいのだが、それも難しい。そこで考えた。別にニシンを使わなくてもいいのでは。秋の代表的な魚はサンマ。サンマで似たようなそばを作ったのがこれ。
 サンマは3枚におろす。フライパンで焼く。こんがり焼いて、醤油、味醂、水飴で作ったタレを塗る。サンマの蒲焼を作るわけ。これを白飯に乗せても、おいしい丼ができる。
 そばのかけつゆは、昆布と厚削りの削り節で出汁をとって、濃い口のかえしで味付け。そばは都そばの乾麺を使っている。7分ゆでて、水洗い、熱湯をくぐらせて丼に。つゆをはり、サンマを乗せて青ネギをトッピング。
 旬の生サンマを使ったのだから、脂がある。その脂がそばとよく合う。ニシンそばもおいしいが、サンマそばもおいしい。ぜひお試しあれ。
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9月19日(金) 鯨を食いたいけどがまんしているのだ

 小生たち団塊の世代は鯨で育った世代である。小学校の給食で出てくる肉料理の肉はたいていが鯨だった。だから鯨に対する思い入れはひときわ強い世代である。その鯨を口にしなくなって久しい。
 国際捕鯨委員会での日本をはじめとする捕鯨推進派は分が悪い。今、わが国の市場に流れている鯨肉は、ごく限られた調査捕鯨で捕獲された鯨のもの。供給が少ないから当然価格が高い。子供のころのように水菜と鯨のはりはり鍋を腹いっぱい食うなんてことは夢のまた夢。
 捕鯨に反対している国はアメリカ、ヨーロッパなどいわゆる西洋の国々。この国の連中も昔は捕鯨をしていた。幕末にペリーが日本に来た目的の1つはアメリカの捕鯨船の補給基地の確保だ。で、この西洋の連中は今はもちろん、昔も鯨は食べていない。連中は鯨の油を使うだけ。主に灯油や機械油として使っていた。それらの油は今は石油から作られる。もともと鯨を食べる習慣のなかった彼らは、鯨は、今はまったく用のない生物である。用がないから捕らなくても一向に困らない。ところが小生たち日本人は昔から鯨を食べていた。鯨は日本の食文化の大きな柱の1つなのだ。
現代の日本は鯨を食べなくても困っていないように見える。これはそう見えるだけで本当は困っている。鯨を食べたいけれど我慢しているだけ。捕鯨ができなくて困り果てている。アメリカ人に牛肉を食うなというみたいなものだ。
 もし、石油が完全に枯渇して鯨の油が必要になった時も、連中が捕鯨に反対するか見ものだ。
 
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9月18日(木) 桂福団治さんの「ねずみ穴」

NHK教育「日本の話芸」を観る。今回は桂福団治さんの「ねずみ穴」まくらはいつもの通りの、しんどがるネタだが、噺に入るとさすがに聞かせる。
最初は扇子でつっかえ棒しながら、聞き取りにくい声でぼそぼそ。「しんどおまんな」「わて高座でくつろいでまんねん」
まくらから本題の噺への入り方が抜群にうまい。だから「これ本題に入ってまんねんで」というくすぐりはいらないのでは。
噺に引き込まれると、あとはそのまま福団治さんの世界にどっぷり。確かに笑いを取る噺ではないが、福団治さんは、こういう聞かせる噺はさすがである。
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9月17日(水) 神戸元町高架下商店街

 
 神戸は元町、高架下商店街である。神戸駅と元町駅のJRの線路の下に、このような商店街がある。ご覧のように通路は大変に狭く、すれ違うのに苦労するぐらい。
 映画「ブレードランナー」の世界というか、終戦直後の闇市というか、どこか異国の妖しげな市場というか、一種異様な雰囲気のする商店街である。どんな店があるかといえば、それこそひと口ではいえない。すけべなDVD,中古ゲームソフト、中古パソコン、フィギア類、貴金属時計、スポーツシューズ、古本、おかしげな衣類などなど。ゴミとしかいいようのないものから、好事家垂涎の掘り出し物らしき物まで。それこそなんでもかんでも。
 ミナト神戸の最もディープな部分がここにある。小生の知人で、いまだに富士通のワープロ専用機オアシスを使っている人がいる。そのオアシスが壊れた。パソコンに買い換えるつもりはなく、今までのフロッピーもある。あちこち探して、やっとこの元町高架下商店街で手に入れたとのこと。ワープロ専用機の専門店まであるわけ。
 おもしろいところだから、神戸に来られることがあれば立ち寄られたらいい。慣れないと、確かに恐い所と感じるかもしれないが、なに、噛みつきゃせんので安心して歩いていい。
 神戸の観光というと、北野町の異人館、港めぐり、須磨の海岸、有馬の温泉、灘の酒蔵めぐり、南京町の中華街といった、表通りの定番コースもいいが、こういう所をブラブラ歩くのも面白い。

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