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9月30日(日) 豚まん

 
 豚まんを作る。料理にはプロの方が断然おいしいものと、自分で手作りした方がおいしいものがあるが、豚まんは手作りが絶対おいしい。
 小生の手作り豚まんは南京町の老祥記に負けていないと、自分では思っている。特に皮がおいしい。
 まずイースト種を作る。ドライイーストと砂糖をぬるま湯(35度ぐらい)で溶いて15分置く。
 粉は薄力粉2強力粉1の割合。粉にイースト種、牛乳、ごま油を加えてこねる。コネコネコネコネコネコネコネ。コネコネコネコネコネ。こねたら30分発酵。電子レンジの発酵機能を使うと便利。
 あんを作る。長ネギ、しょうがみじん切り。干し椎茸。肝心の豚肉はバラの薄切り肉を包丁で刻んで使う。ミンチよりこの方が肉がおいしい。他の野菜は季節によっていろいろ変える。今は秋だからキノコを入れよう。シメジとエノキ。シメジは少し空炒りする。その方が香りがいい。味付けは醤油、オイスターソース、酒、砂糖、塩、こしょう、ごま油。それらをボールに入れてコネコネ。
 発酵がすんだ生地をスケッパーで切る。あんを包む。蒸篭に入れて強火で18分蒸す。出来上がり。ハフハフいいながら食べよう。
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9月29日(土) ポークカレー


 月に1度はカレーを作って食わないとウズウズする。と、いうわけでポークカレーを作る。
 昨日の晩、阪神の試合をラジオで聞きながら料理する。玉ねぎ、にんにく、しょうがをフードプロセッサでみじん切り。本当ならフライパンで玉ねぎをじっくり炒めるのだが、早くテレビを見たいので手抜きワザを使う。
 耐熱容器に玉ねぎを入れバターを乗せて電子レンジ600Wで10分加熱。かき混ぜてさらに10分。林威助がホームランを打った。ワアー。
 フライパンにバターを溶かせて玉ねぎを炒める。ていねいに炒める。上園が好投している。ふがいない先輩先発陣に比べて、若いのにたいしたやっちゃ。なんとか新人王をとらせてやりたいもんだ。
 しょうが、にんにくを加えてさらに炒める。さすがに今日は勝ちそう。連敗脱出なるか。今日中日が負ければ巨人優勝の可能性が大きくなる。ま、巨人優勝でもいいか。原さんにも少しはいい目を見せてあげよう。前回の監督の時甲子園で監督退任セレモニーをしてもらって、星野さんに声かけてもらって目ウルウルさせてたもんね。ガマガエル落合と目ウルウルの原さんでは小生はどっちかいうと原さんの味方をしてしまう。いしいひさいちのマンガでもキャハキャハとおなじみだし。
 豚肉の処理をする。豚バラ塊肉を一口大に切ってフライパンで表面に焦げ目をつける。スープで煮る。少し煮込んだら取り出してカレー粉をまぶして冷蔵庫で一晩。
 え、6回から久保田。なんで上園に続投させへんねや。これじゃ先発投手が育たんわ。上園なんかしっかり育てたらええ投手になれそうやのに。
 いかんいかん。こんな気もそぞろで料理してたのでは。カレー粉と小麦粉を加えてカレールーとする。カレー粉は2種類を使っている。市販のものと。自分でスパイスをブレンドしたもの。この段階では市販のもの。小生はインデアンのカレー粉を使っている。
 ルーができたらスープで溶かしてフライパンから鍋に移しコトコト煮込む。あとはしばし煮込むだけ。
 テレビをつける。藤川が投げていた。心配心配。ここのところ打たれていたからな。ヒヤヒヤしながら見る。キッチンでは鍋がコトコト。カレーのいい香り。最後の打者井上を打ち取る。ワー、勝った勝った。久しぶり。
 ガスレンジの火を消して、このブログを更新。NHKの「美の壷」を見てSFマガジンを読んで寝る。
 で、今日になった。カレーの鍋に火を入れる。雫石オリジナルのカレー粉をブレンドする。と、いっても難しいスパイスは使わない。使っているスパイスは、
 カルダモン
 クミンシード
 オールスパイス
 クローブ
 コリアンダー 
 ターメリック
 シナモン
 ナツメグ
 カイエンペッパー
 これらを乳鉢でゴリゴリ。冷蔵庫の豚肉を鍋に入れ、野菜は今回はマッシュルームとにんじんを使おう。それも切って煮る。
 バター、マンゴーチャツネ、ウースターソースを入れ、最後にスペシャルブレンドのカレー粉を加えてできあがり。

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9月28日(金) 術と道

 日本人はなんでも「道」にしたがる。柔術が柔道に。剣術が剣道に。闘茶が茶道に。西洋が発祥の野球まで野球道とかいったりする。なにごとも精神性を重視したがる国民性の現れといえよう。
 例えば、昔のスポ根マンガのコーチの言葉はどんなジャンルでも入れ替え可能。「××は△△ではない。心だ」柔道マンガでは「柔道は技ではない心だ」
相撲マンガでは「相撲は力ではない心だ」別にスポーツマンガでなくとも「料理は技術ではない心だ」、と××と△△にいろいろな言葉を代入するだけで、それぞれの競技の真髄がいいあらわせる。だから「心、技、体」のうち「心」が最も重視される。朝青龍の問題にしても「技、体」はだれからも文句は出ない。「心」の面で問題があるとされるから、あれだけ非難されたのだろう。
 さすがに今ではそうではないが、かって日本人は精神力は万能だと思っていた。極論すれば、精神力だけで戦争に勝てると思って太平洋戦争に突入したわけだが、物量と国の基礎体力に勝るアメリカに負けた。日本の軍隊は実際に戦闘にあたる正面装備を重視し、補給、兵站、後方支援を軽視していた。そのことが結果として命取りになったわけだが、軍指導部の心の奥に弾がなくなっても精神力で敵を倒せると思っていたフシがあったかも知れない。
 では「道」を極めた達人と「術」を磨いたチャンピオンではどっちが強いか。これは残念ながら「術」の方が強い。先の柔道の世界選手権で女子はなんとか面目を保ったが男子は惨敗。1本を取る柔道がポイントを取るJUDOに負けたのだ。また400戦無敗の最強の挌闘家は柔道家ではなく、グレーシー柔術の柔術家なのだ。弓道を極めた弓の達人とアーチェリーのオリンピック金メダリストでは、たぶんアーチェリーのメダリストの方が命中率は高いだろう。
 いや、「道」の極める者は勝ち負けにこだわらない。そのようなものを超越した次元の高い世界を目指すのだ、といういい方もある。こういわれると勝った負けたといって騒いでいることがとても卑小なことのように思える。また、負け惜しみにも聞こえる。
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9月27日(木) 阪神タイガースの楽しみ方

 昨日の阪神の敗北、巨人の勝利によって阪神タイガースの今期の優勝はなくなった。小生は昨日の日記で阪神の選手たちを、よくやったと労をねぎらったが、それは年間を通じてのこと。しかし、ここに来ての7連敗。特に昨日の試合はふがいない試合であった。
 小生はクライマックスシリーズなんぞという4月からの戦いを無にするような制度は反対だが、こうなれば阪神にはクライマックスシリーズでがんばってもらおう。とはいいつつも岡田監督はとても短期決戦が得意ではなさそう。短期決戦は故仰木監督のような臨機応変、融通無碍な用兵が必要だが、岡田監督はどう見てもそのタイプではなさそう。オリックス時代に仰木監督の下にいたのだから何らかの薫陶を受けてはいるはずだが。
 ファンとしては日本シリーズに出場してもらいたいが、正直、上記のごとく岡田監督の資質、巨人、中日、阪神の勢いを考えると、日本シリーズ出場は難しいと思う。
 かくなる上は残り少ない阪神の試合で、選手一人一人のプレーを純粋に楽しもうと思う。長年、阪神ファンをしている者としては、シーズン終盤になってもAクラスにいて優勝を目標に据えた戦いをしてくれただけで、ファン冥利につきるというもの。
 阪神ファンはあきらめない。阪神タイガースがどのような状態になったとしても阪神の試合を楽しむすべを心得ているのだ。
 チームに対しては優勝が無理ならAクラス、それでもだめなら4位、例え最下位になったとしても来期に希望を持たす最下位に。 
投手に対しては一つでも多くの勝ち星を。勝ち星が無理なら1イニングでも多く投げ、アウト一つでも多くとるように。それも無理ならストライクを一球でも多く投げられるように。
打者に対しては1本でも多くのヒットを。ヒットが打てなかったら四球を選んで出塁を。それでもダメなら相手投手に1球でも多く投げさす。 
阪神の選手の一つの奪三振、一本のヒットがファンとしてはうれしいのだ。
とりあえず一区切りついたところで、このようなことを書いたしだい。阪神タイガースの全試合が終了した時点で、今期の阪神タイガースを総括した記事を書こうと思っている。 
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9月26日(水) 西村寿行賞

 8月23日に西村寿行さんが亡くなって1ヶ月がすぎました。熱く濃い寿行さんの作品に熱中した若いころを懐かしく思う今日このごろです。
 ところで徳間書店さんに提案というかお願いがあります。亡くなった西村寿行さんの功績をしのび新しい冒険小説の書き手を育てる目的で「西村寿行賞」を新設してもらえないでしょうか。
 大人のエンタティメントとしての冒険小説を日本に根付かせた一番の功労者は西村寿行さんだと小生は考えます。西村さんの「君よ憤怒の河を渉れ」が国産冒険小説のトップバッターの役目を果たしたといえるのではありませんか。
 現在、冒険小説ジャンルは「大藪春彦賞」でカバーしていますが、大藪さんは冒険小説というより活劇アクション小説といった方がいいでしょう。そこで「大藪春彦賞」は活劇アクション小説を対象として、新設の「西村寿行賞」は冒険小説を対象としたらいかがでしょう。
 冒険小説の賞は現在、内藤陳さんが会長を勤める日本冒険小説協会が大賞を出していますが、「大賞」はいわばファンが選ぶ賞、「西村寿行賞」はプロが選ぶ賞という位置付けでいいのではないでしょうか。ファンが選ぶ賞とプロが選ぶ賞で、もちろん、どちらが上でどちらが下でという賞の価値に違いはありません。いわば、SF界でやっているように、星雲賞/ヒューゴー賞=ファンサイドの賞、日本SF大賞/ネビュラ賞=プロサイドの賞、という具合に、日本冒険小説協会大賞=ファンサイドの賞、西村寿行賞=プロサイドの賞、という区分けにすれば自然ではないでしょうか。
「西村寿行賞」西村寿行ファンとしてぜひ実現してもらいたいものです。

阪神VS横浜。阪神負け。7連敗。巨人が勝った。これで阪神の優勝の望みはついえた。
阪神タイガースの選手のみなさん。君たちはよくやった。優勝の夢を見せてくれてありがとう。残りの試合とクライマックスシリーズがんばれ。

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9月25日(火) 首相不合格!政治家としては?

 安倍首相が入院中の病院で記者会見をした。今さら何をいうのだろうと思ってニュースで見たが、たいした事はいってない。
 辞任の理由は健康上の問題。以前から体調が悪かった。首相在任中は自分の健康について、もらすべきでないと考えていた。政府、党に申し訳ない。国民に申し訳ない。(政府、党が先、国民が後)麻生幹事長には感謝している。これからはいち議員として働く。
 要約すればこんなことをいっていた。この記者会見を見て、私たち日本国民はこの1年間、実に、国のトップたる資質に欠ける人物を首相にしていたということがわかって暗澹たる気持ちになった。
 体調不良はたぶん参院選大敗の後からだろう。元々消化器系が弱い人らしいが、選挙大負けによる精神的なダメージが大きかったのだろう。こんな精神力の弱いことではとても首相の任に堪えられない。
 体調が悪いことを隠して首相を続けていたわけだが、確かに一国のトップの健康状態は国を左右することもあり、軽々しく本人が口にするべきではない。体調が悪化した時点では、本人もこのまま切りの良い所までは首相の仕事を続けられると判断したのだろう。ところが、とうとう我慢できなくなって最悪のタイミングでの辞任表明。自分の身体の見通しさえできない人物にどうして国の将来の見通しができようか。
 いち議員として働くとのことだが、これは彼の選挙区山口4区の有権者を実になめた言葉だ。議員として働きたくても当選しなくては働けない。自分は次の選挙に出て当選すると思っているからあの言葉がでたわけ。もし小生が山口4区の有権者なら、あんな無責任な辞め方をした人物には絶対に投票しない。安倍家はあのへんでは何人もの政治家を輩出した名門の一族だろう。それだけのことで自分には票が入ると思っているのだろうか。
 もちろん安倍晋三氏は立候補するのは自由だし、この選挙区の有権者は安倍晋三氏に投票するのも自由である。同氏が政治家としてふさわしいと判断すれば自分たちの代表として国政の場に送り出せばいい。ただ、小生は安倍晋三氏は首相としてはもちろん政治家としてもふさわしくないと判断する。
 次の選挙では山口4区に注目しよう。この地区の有権者のみなさんが真に民主主義を理解して、本当の意味での政治家にふさわしい人物を当選させるかどうかを。
山口4区の有権者たちよ、次の選挙はあなたたちの民意が問われている。安倍晋太郎の息子で岸信介の孫というだけで大切な1票をいれていいものかどうかを、よおく考えてもらいたい。

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悪徳の都

スティーブン・ハンター 公手成幸訳 扶桑社 

 稀代の狙撃手ボブ・リー・スワガーを主人公とする「極大射程」「ダーティホワイトボーイズ」「ブラック・ライト」「狩のとき」の4部作は完結した。これでスワガーシリーズは終わりと思ったが、ハンターはよほどスワガーに愛着があるらしくボブの父アール・スワガーを主人公にしたのが本作。ボブはベトナム戦争の英雄だったがアールは太平洋戦争の英雄。海兵隊員として硫黄島の戦いで大手柄を立てたアール・スワガーは勲章をもらったが、戦争の後遺症で酒びたりの日々をる。
そんなアールに検察官ベッカーと元FBIのパーカーからヘッドハンティングの声がかかる。仕事は賭博・売春が渦巻く悪徳の都ホットスプリングを支配するギャングどもをやっつける摘発部隊を海兵隊なみの戦闘集団に鍛え上げること。パーカー&アールの部隊はならず者どもを情け容赦なく射殺。ギャングどもに大打撃を与える。ガンファイト活劇小説。
 なんだか大藪春彦みたいに思われるかもしれませんが、大藪ほど銃器の瑣末にこだわっていません。それに大藪の主人公は全く悩みませんがアール・スワガーは大いに悩みます。
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9月24日(月) 故郷の山

 朝、涼しいうちから墓参りに出かける。例年だと彼岸の墓参りのころは涼しいのだが、今年は暑い。とはいっても今朝は昨日より涼しかった。暑い暑いといいつつも着実に季節は秋に。
うちの墓がある墓園からすぐ北に甲山がある。ごらんのようにお椀を伏せたような山で西宮市のシンボル。トロイデ式火山の代表のようにいわれていたが、どうも従来いわれていた死火山ではなく、火山の痕跡といったほうが正しいとのこと。ここ数日の阪神の打線みたい。
小生は3歳の時から神戸市民だが、生まれは西宮市。だからこの山は故郷の山。生誕の地は東から風が吹けば甲子園の歓声が聞こえるところ。阪神ファンになるべくDNAに刷り込まれているのだ。困ったもんです。

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9月23日(日) カツサンド

ど~ん。見よ、このぶっとさを。この勇姿を。これがカツサンドだ。

 昼はカツサンドを作る。パンは6枚切りぐらいがちょうどいい。バターとマスタードを塗っておく。キャベツを刻んでほんの少しの塩でキャベツをかるくもむ。ウースターソースととんかつソースをブレンドしておく。
 豚ロース肉に塩こしょう小麦粉、卵、パン粉をつけて揚げる。揚がったらソースに漬ける。
 パンに刻んだキャベツをのせ、ソースを少しかける。その上にソースがついたとんかつを。パンで挟んで圧力を加えて少し置いてから切る。
 カツサンドのパンは厚いめがいい。10枚切りや12枚切りのサンドイッチ用の薄い食パンではバランスが悪い。豚肉もできるだけ厚いめ。
 カツサンドはぶっといヤツを、おっきな口を開けてあんぐとかぶりつこう。
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9月22日(土) サンマのスパゲッティ

 この時期はなんといってもサンマでございますね。と、いうわけで今朝はサンマのスパゲッティを作りました。さっぱりと和風に仕上げましょう。
 サンマを三枚におろします。軽く塩、こしょう。ん、こしょうが出ません。おかしいですね。白こしょうの粒はミルにたんと入っております。壊れたのでしょうか。きょう三宮に出たついでに東急ハンズにでも寄って新しいのを買いましょう。
 サンマを熱したフライパンで焼きます。同時にスパゲッティをゆではじめます。大根をおろし、シソの葉を刻みます。
 ゆで上がったスパゲティをお皿に。その上に焼けたサンマの切り身を。大根おろしをサンマの上に。ポン酢をひとたらし。刻んだシソの葉っぱをトッピングします。ちょっと七味をパラパラ。脂ののった旬のサンマに大根おろしとシソでさっぱり。とってもおいしゅうございます。
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9月21日(金) 宝の山?

 TQC活動のリーダーをやらされたことがある。TQC。トータル・クォリティ・コントロール。品質管理に関する小集団活動のこと。ようするに企業の現場において仕事の質をいかに高めるかを、職場のグループごとにテーマを決めて研究し分析して発表したりする。
 小生は資材業務だったので「払い出しミスをいかに撲滅するか」というテーマで活動に取り組んだ。
 5時以後の時間外に職場の仲間6人ほどで、特性要因図だとかパレート図だとか魚の骨だとかを使って「払い出しミス」の原因を探り再発防止を考えた。で、小生たちのグループは資材部代表として全社発表会で研究成果を発表した。
 TQCは各職場の従業員が、自主的に、あくまで自主的に集まり、自分たちの仕事の質をいかに高めるかを話し合うものとなっている。だから、正式の業務ではなく、時間外に活動する。
 ところが本当は全然自主的ではない。課長が自分の課だけ活動していないのでは他の課にいい顔ができないから強制的にやらされたわけ。リーダーも、いやがる小生を串カツ屋(梅田の松葉だった)に連れ込んで、ビール何本かと串カツ何本かで酔っ払わせてウンといわせてしまった。
 時間外だけれど時間外手当なんぞはつかない。それに発表会で使用するOHPにイラストがあった方が見場がいいとメンバーがいうので、イラストが描けるSF関係の友人をやっぱり梅田の飲み屋に呼び出して、飲ませて食わせてイラストを描いてもらった。もちろん小生の自腹である。
 そのころ会社の掲示板に張ってあったTQCのポスターのコピー。

「宝の山大作戦」
 あなたの職場は宝の山。目には見えないが知恵を絞れば、あちらにお宝こちらにお宝。みんなで掘り出そう宝の山。
 
 宝といっても会社にとって宝なだけで、従業員にとっては宝でもなんでもない。その宝を従業員の収入に反映してくれればいいが、そのわりには安い給料だった。
 日本の製造業を支えてきたのは従業員一丸となってやるTQCの力が大きいとのことだが、現場の現実はこんなもんです。

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緑の雨

 緑の雨が降る。雨水そのものが緑色。水滴が落ちた所が緑色に染まる。水たまりがあちこちにある。緑色の水たまりからあふれた緑色の水は、緑の流れとなって湖や海となる。 ユウは胸をワクワクさせていた。ずっと以前から計画していたあれをいよいよ実行する。大人たちがみんな反対していたので今まで決断できなかったが、もう決めた。ぼくはやる。この雨がやんだらぼくはこの村を出る。次の機会を逃せばまた一年間待たねばならない。
 この世界を支配しているのはミドリアミシノワという植物だ。微細な藍藻類で非常に強力な光合成を行い、この世界の酸素のほとんどはミドリアミシノワが作り出している。いわばこの小さな藻はこの世界の生命の屋台骨を支えている。この藻はこの世界のいたる所に存在する。だから世界の色はこの藻の葉緑素によって決められた。        
 一年間降り続いた雨が明日あがる。そう思うとユウは少し胸が楽になった気がする。この一年、灰色と緑色に包まれて息苦しく生きてきた。
 この世界では一年中緑色の雨が降る。濃い灰色の空は厚い雲におおわれ太陽光線は少ししか地上に届かない。いかに強力な光合成のミドリアミシノワといえども、これでは少ししか酸素を出せない。そのためユウたちは極力身体を動かさずに一年をすごしてきた。村の広場には共同で使う酸素嚢があり一日に何度かここで酸素を摂らなくては身体が保たない。食物は緑色の水を煮詰めて作る緑色の粉末を食べるだけで栄養は必要充分。人々は村から一歩も外に出ないで一生を終える。
 たった一日だけ緑の雨があがる日がある。その日は真っ青な空に太陽が輝き、たっぷりの太陽光線が地上に降り注ぐ。ミドリアミシノワはこの日を待ちかまえ、能力いっぱいの光合成を行い、たっぷりの酸素を世界に供給する。この日だけは思う存分動き回っても胸が苦しくならない。また村々では村中のからの酸素嚢をかき集めてできるだけ沢山酸素を貯蔵しようとする。
 この日は村の中を自由に歩き回れる。遠くでなければ村の外に出てもいい。ただし太陽が沈むまでに帰らなければ、酸素が欠乏して重い障害が出るか悪くすると死ぬ。酸素を袋に入れて持ち出せばかなり遠くまで行けるが、村の酸素嚢は村長の厳重な管理下におかれているので簡単に酸素は持ち出せない。
 ユウは知りたかった。村からうんと遠くへ行くと何があるのか。ここと同じような村があるのか。そこも緑色の雨が降り続ける緑の世界なのか。村長の娘が父にないしょで酸素を持ち出してくれた。彼女を連れて行くことがその代償だった。ユウは彼女が付いてきてくれるから、この日に村を出る決断をした。村に居れば彼女と結ばれない。村の外への好奇心と彼女への愛がユウを旅立たせようとしている。
 夜中に目が覚めた。雨は降り続いている。本当に明日雨が上がるのだろうか。心配になってきた。村の長老たちがいろいろ調べた結果、あらゆる兆候が明日雨が上がることを示しているそうだ。明日にそなえて寝なくては。次に目が覚めた時は雨が上がっているだろう。
 目が覚めた。朝だ。雨音がしない。外に出る。雨が上がっていた。まだ暗い。
 緑色の水たまりと緑の地面がどこまでも広がっている。灰色の空と緑の大地の中間に常にあった緑の水の糸が消えている。
 東の空に太陽が昇り始めた。一瞬、世界が変わった。空が朱色に染まり灰色の雲が茜色に変化した。それに伴って地上のあらゆるものが赤く染まった。世界は赤い世界となった。一年に一度だけの朝焼け。緑色の世界はこの一瞬だけ赤い世界になる。
 ユウは全身を真っ赤に染めて村はずれに立つ。彼女が走ってきた。二人は手をつないで走る。息苦しくならない。人々が走ることができるのはこの日だけ。赤い朝の日のこの日だけはいくら走り回っても苦しくない。
 世界を一色に染め上げていた赤い光が消えた。青い空に白い雲が浮かんでいる。東の空の太陽はまばゆい光をふんだんに降り注ぐ。地上は元の緑色。いや元の緑より濃い緑だ。
ミドリアミシノワが盛んに光合成をしている。二酸化炭素を吸い酸素を出す。この日のミドリアミシノワの働きがこの世界の生き物の命を支えている。
「どこへ行くの」
「行ける所まで」
「そこになにがあるの」
「さあ、もしかして毎日赤い朝の世界が有るかも知れないと思うんだ」 
     
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9月20日(木) あそこは甲子園じゃあ

 命名権ビジネスというのがある。野球場などに企業に好きな名前をつけさせてお金をもらうビジネス。プロ野球の本拠地となっている野球場などは注目率が高いのでPR効果が高い。だから名前を売りたい企業が命名権を買って野球場に自分のところの企業名をつける。
 西武ライオンズの本拠地はグッドウィルドーム。グッドウィルは今はあまり良いイメージではない。だから西武ファンの中にはこの球場名をこころよく思っていない人も多いだろう。
 この野球場の名前。これはあくまで野球場の経営者と命名権を買った企業の間のことだけでファンは全く関係ない。だから今日から「西武ドーム」はグッドウィルドームになりました、と、決まっても、ファンはそれに拘束される義理はない。どう呼ぼうと勝手である。西武の本拠地を「西武ドーム」と呼んでも一向にかまわないはず。だから西武ファンみなさん。「グッドウィルドーム」が気に食わないのなら、みんな、せーので「西武ドーム」と呼べばいいのでは。
 もしわが愛する阪神タイガースの聖地阪神甲子園球場が、新興企業凸凹カンパニーに命名権を買われて凸凹スタジアムになったとしても小生は絶対にあの球場を凸凹スタジアムとは呼ばんぞ。小生一人でも甲子園と呼ぶぞ。
 このブログをご覧の阪神ファンのみなさん。万が一そんなことになっても、あそこを「甲子園」と呼びましょうね。

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9月19日(水) 第45回宣伝会議賞

 9月15日発売の「宣伝会議」誌上で第45回宣伝会議賞の課題が発表された。今回は今までで一番多くて65課題。締め切りは11月15日だから1日1課題か2課題づつ作って行けば全課題ができることになる。とはいうものの毎年この賞には応募しているが全課題を作ったことはない。どうしてもできない課題が必ずある。このあたりはアマチュアの甘さか。プロならなにがなんでも作らなければいけないのだが。
 小生はコピーライターではない。大昔コピーライターをしていた。本業は全く職種も業界も違う。趣味と、小遣いの足しが目的で標語、ネーミング、川柳などをひねっているが、今はアマチュアである。それでもこの宣伝会議賞には毎年挑戦し続けている。
 9月15日から11月15日までの2ヶ月間はオフの時間はコピーライターになる。とはいっても小生はもはや中高年。この歳で広告業界に復帰するつもりはない。それでも応募する。この賞の目的は新人コピーライターの発掘なのだが、年齢を記載して作品を応募することは、賞の目的から考えて不利だとはわかっている。それでも応募する。
 毎年数作の作品が1次審査は通過する。2次審査まで行ったことはない。なんらかの結果を出すまで、この宣伝会議賞には応募し続けるつもりだ。結果が出たらその時に考える。応募をやめるか続けるか。

 上方演芸ホールを観る。
 桂つく枝 狸さい
 笑福亭三喬 転宅

 どちらもなかなか聞かせた。三喬さんの噺は東京落語からの移植とのこと。主人公のおすぎさんが、ええ女でしたたかで魅力的なキャラ。
 つく枝さんの「狸さい」うまいが一ヶ所だけ気になる点が。狸がサイコロに化けたあと主人公に手でコロコロ転がされて「目まわりまんがな」といった。その後もさらにコロコロを続けた。これでは主人公の狸への優しさが表現できない。「目がまわる」と狸がいったら転がすのはすぐ止めるべき。
 DVDで桂米朝師匠の「狸さい」を確認した。米朝師匠は狸が目が回るといったら転がすのを止めた。つく枝さん。古典をアレンジする姿勢は評価できるが先輩の良いところは残すべきでしたね。
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9月18日(火) ボンボンかタタキ上げか

 首相の孫の首相が辞めた。で、次の首相を誰にするかで今の所、首相の孫か首相の息子のどっちかが次期首相になりそう。
 いずれにしてもそれぞれの選挙区で当選してきている人たちだから文句はいえないのだが、どうも腑に落ちない。日本は民主主義の国であり封建時代ではないはず。いいですか、世襲議員に投票している人たち。今はお殿様を選べるのですよ。お殿様の跡目は若君が継がなくてもいいのですよ。そのことをお忘れではないですか。
 では、首相の息子や孫に投票した人たちはどういう考えで投票したのだろうか。首相にまでなった人だから、その選挙区では名士。昔からおなじみのセンセイ。ま、オラがムラの誇りで、センセイにまかせておけば間違いなかったのだろう、少なくとも地元では。
 そのセンセイが引退なすった。あとは息子さんがお継ぎになるらしい。もうすぐ選挙じゃ。どこかの馬の骨よりもセンセイの息子さんに投票しておけば大丈夫じゃろう。と、いうわけで、政界にセンセイの息子や孫が古池のミジンコのごとき大量発生したのだろう。その代表が上記の首相の孫と首相の息子なわけ。
 世襲議員どもは、地盤、看板、金を先代から受け継いで議員になるのだから、ゼロから出発する人たちよりかなり有利である。だから無理をしなくても世渡りができる。ボンボンなのだから周りの者がある程度の流れを作ってくれる。本人はその流れに乗ればいいだけ。
 一方、ゼロから今の地位を築き上げたタタキ上げはかなり無理をしている。昔はヤバイこともやっただろう。その代表が田中角栄。刑務所の塀の上で綱渡りするがごとき世渡りをして、後ろめたい金もたくさん受け取っていたことはご承知のとおり。
 無理をしなくてセンセイになったボンボンか、ヤバイことを重ねてセンセイになったタタキ上げがいいか。考えるところだ。本当は、ヤバイことには手を染めず自分の才覚と能力だけでセンセイになり、自分や自分の地元ではなく国のことを考えるセンセイがいいのだが。そんなセンセイはトキやニホンカワウソのような存在になってしまった。困ったもんだ。

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