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2月29日(金) 坂道発進の秘技

 小生はオートマチック車が大嫌い。人の車とか会社の車ならば、しかたなく乗るが、自分の車はマニュアルシフトしか乗ったことがない。今時のことだから、オートマチックしか運転したことがない人がほとんどだろう。そんな人がたまたま何かの都合でマニュアルシフトを運転して一番困るのは坂道発進だろう。
 マニュアルシフト車での坂道発進はなぜ難しいか。それは三つのペダルを2本の足で操作しなくてはいけないから。足は3本ないから、こういう場合はサイドブレーキを使う。サイドブレーキを引っ張って車を固定。アクセルを踏みつつクラッチをつなぐ。タイミングを見計らってサイドブレーキを解除する。間違えると車はエンストする。あるいは後ろにズルズルと下がる。後ろの車にブーブーいわれる。あせる。運転初心者のころ、こういう経験した人も多いだろう。
 サイドブレーキを使うよりもっと良いワザがある。2本の足を3本に使うのである。どうするか。左足でクラッチを踏む。これは同じ。そして、右足の爪先でブレーキを踏んで、足を斜めにしてかかとでアクセルを踏む。発進の時は左足を浮かせてクラッチをつなぎつつ、右足の爪先を上げてそらしてやる。するとブレーキがゆるむと同時にアクセルが踏める。つまり、ヒール・アンド・トゥーを坂道発進に使うわけ。
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2月28日(木) 環境に優しい?

 環境にやさしい車と称してガソリンエンジンと電気モーター併用の車がある。確かにガソリンを燃やす量は減ったが、この車は「かんばん方式」などという環境にやさしくない生産方式で作られている。
 また、太陽発電パネルを作っている企業が「環境」を盛んに訴えている。CO2削減に取り組んだ製品とか、その他いろいろ「環境」を考えた製品がたくさん生産されている。
 では聞きますがそれらの製品はどんな工場で作られていますか。その工場の機械はなにで動いていますか。人力ですか。牛馬ですか。その工場のロボットはゴトゴト回る水車が原動力ですか。クレーンは「よいとまけ」「よいとまけ」といって労働者が滑車でロープを引っ張っているのですか。その工場に原料を搬入する車は大八車ですか。その工場のコスト計算や従業員の給料計算はソロバンで計算しているのですか。照明はロウソクですか。本社への連絡はのろしを上げてしているのですか。もしそんな工場で作られている製品なら本当に「環境にやさしい」製品だ。
 ところがそうではないでしょう。工場の機械は電気で動いている。その電気は原子力発電や重油を燃やす火力発電で作っている。工場に原料を搬入するトラックは軽油を燃やすディーゼルエンジンで動いている。つまり環境にやさしくない工場で作っているわけ。
「環境にやさしい」製品として広告して、売上を伸ばし「環境にやさしい」製品がどんどん売れれば環境にやさしくない工場が活発に生産活動をして、CO2やら窒素酸化物やらの環境にやさしくないモノをどんどん出す。
 ようは人間が活動する限りは環境にやさしいものなどない。「環境にやさしい」とは人間に都合がいいだけ。いま盛んに心配されているCO2の排出も地球が温暖化するから。地球が温暖化すれば人類にとって都合が悪いだけ。温暖化を歓迎する生物もいるかも知れない。
 人類の活動によって起きる変動など地球にとってはおり込み済みのことかもしれない。その変動も地球の変動の一つにすぎないのだ。人類がその変動に対応できなかったら滅亡するだけ。そしてその変動した環境に対応した種が繁栄する。これが地球上の生命の進化の大きな流れなのだ。人類もこの流れに乗っている。人類は決して特別な存在ではない。
 
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2月27日(水) バリバリと仕事?


 サラリーマンが出てくるマンガで、がんばって仕事をしている様を表現するのに、机に座って書類を書いている図がある。
 真剣な顔したおっさんがバババババとボールペンで書類になにやら書いている。書類が見る見る出来ていき、おっさんの右少し上空には、紙が何枚かヒラヒラ舞っている。で、おっさんの頭の周辺にはバリバリと擬音語が。
 あれ、何をしているのだろうか?作業服を着てないから、製造現場の人間ではない。技術者でもなさそう。というと、だいたい、営業、総務、経理といったところか。漫画の登場人物だから、営業の人間である可能性が高い。
 営業の人間が書く書類ってなんだろう。見積者、稟議書、始末書?
まず、稟議書。何かコトを成すのに予算が必要。ついては上司に、認めて欲しい時に書く書類が稟議書。あんなに大量の稟議書を書いていると、こいつこんなに稟議ばかり上げて、実績を上げているのだろうか、ひょっとして業者と結託して、よからぬことをしているのでは、と、エライさんに思われるだろう。
始末書。普通の会社に勤めるサラリーマンで、こんなにたくさん始末書を書いていて、クビがつながっているのは不思議。
で、一番可能性が高いのが見積書。営業マンで、周りに飛び散るほど、見積書を作成しなくてはならない。と、いうことはそれだけの量の引き合いを取ってきているわけ。となると、かなり有能な営業マンだ。
 小生は営業の相手側、つまりモノを買う仕事、購買を長年やってきた。購買は、売り込みに来る営業にはとりあえず、見積を出させるものである。新規の発注の場合、必ず複数の業者に見積を出さす。合い見積りは購買業務の鉄則である。
 以上のことを考えると、この営業マンは有能かどうか判らない。それに営業にとって見積書の内容は他に知られてはまずい。競合見積もりで、競合相手に見積りの数字を知られることは、仕事を取られることである。こんな大切な書類を、そのへんに飛び散らかしている営業マンはロクなもんではない。
 以上のことを考えると、かような漫画の登場人物はいかにも有能で、がんばっているようだが、実際はまったく無能でムダめし食いなわけ。
 と、ここまで書いたが、実際は今はボールペンで見積書を書いていない。エクセルかなんかで作成している。従って、書類は周辺に散らばらないが、USBメモリーをそのへんに忘れたらもっとエライことになる。いずれにしても、あまり有能とはいえない。

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とつぜんリストラ風雪記 4

 とつぜんリストラ風雪記1
 とつぜんリストラ風雪記2
 とつぜんリストラ風雪記3

第4章 27年ぶりの失業者

 失業者となる。もう、どこの会社の社員でもない。誰に命令されることもない。また、誰を命令することもない。スースーとした気持ちだ。このような無為無冠無職の状態は、コピーライターを辞めてK電気に入るまでの間に経験したが、それ以来27年ぶり。
これで今月からの収入は雇用保険のみ。雇用保険が切れれば、まったく無収入となる。退職金が出て、いくばくかの貯金ができたが、その程度の貯えでは、年金受給年齢までもたない。また年金が受給できるようになっても、それだけで生活できるような年金とはとうてい思えない。早急に再就職する必要がある。

2002年11月22日(金)
 国民健康保険に加入したため、新しい保険証ができたので、東灘区役所まで、引き取りに行く。小生は胃潰瘍持ちにつき、胃酸を押さえる薬を常用している。また、血圧の薬も服用している。家族も持病を持っている。
 失業者なので医療費の全額負担は絶対に不可能。早急に保険を切り替える必要があった。最短で新しい保険証が入手できた。
11月25日(月)
 大阪、梅田の新阪急ビルにあるパソナへ行く。ガイダンスを受ける。受講生は小生ともう一人。もう一人は小生よりいくつか年上と思われる管理職風の人。大手の住宅メーカーを早期退職したとか。
 ガイダンスしてくれたのは、チーフコンサルタントという肩書きの60過ぎのおじさん。世慣れた感じで、上手なおしゃべり。元は大企業の総務ではないかと見たが、あたっていた。なんでも大手家電メーカーの総務にいて、パソナにヘッドハンティングされたとか。
11月26日(火) 
 灘ハローワークへ初めて求職に行く。求職検索用の端末に、収入、休日、勤務地などの条件を入力して検索するのだが、K電気を辞める直前の条件で検索する。ほとんどヒットしない。収入の希望を大幅に低くして検索すると何件かヒットする。現実の厳しさを認識する。いままで通りの生活は維持することは不可能。いったん生活をリセットする必要がある。
 ハローワークから東灘区役所へ。国民健康保険の保険代と市民税の減免について聞く。失業者になったのだから、それなりの救済処置があるはず。区役所の説明では、確かに保険と税金の減免は可能とのこと。この人は確かに失業者であるとの証明があればいいとのこと。では具体的にどうすればいいか。ハローワークで雇用保険受給者証をもらってきて、提示すればいい。
 お役所はわれわれ市民から、税金などお金を取ることは積極的にいってくるが、こっちが払うお金を負けてもらうことはだまっている。
 小生は区役所に出向いて減免の制度はあるかと、聞いたから判った。もし、そういうことに気がつかなければ、失業者でありながらフルでお金を払わなければいけないところだった。
 その時の区役所でのやり取りを再現してみよう。
 まず、保険の窓口に行った。
「あのう、私、会社辞めて無職になったのですが」
「では国民健康保険に加入してください」
「加入しました」
「あ、そうですか」
 次の人を呼ぼうとした。
「無収入になったのだから、保険代は負けてもらえるのですか」
「減免は可能です」
「どうすればいいですか」
「無収入であることを証明してください」
「具体的にどうすればいいのですか」
「どちらにもお勤めではないのですね」
「はい」
「雇用保険は受給されてますか」
「まだです」
「では、ハローワークで雇用保険受給者証をもらってきてください」
「それを見せればいいのですね」
「はい」
「雇用保険は収入にならないのですか?」
「なりません」
「税金も負けてもらえますか」
「わかりません。ここは保険の窓口です。3階の税金の窓口で聞いてください」
 で、区役所の3階に行って、まったく同じやり取りをした。
 この時点では小生は保険の切り替えをしている。国民健康保険に加入済み。ずっと自営でずっと国民健康保険の人ならば、いざ知らず、途中で国民健康保険に切り替える人は、ほとんどが小生のように会社を辞め、職を失った人だろう。当然、収入も失っている。だから保険の切り替え手続きの時に、保険代と税金の減免のことを教えるようにすれば、上記のごとき余計な手間をかけずに済む。
 もう一度いう、役所は金を取るときは、市民にヤイヤイいってくるが、取る金を少なくする時は黙っている。こっちからいわなければ、そのまま取られ損。もし、これを読んでいる貴方が失業して直後なら、すぐに地元の役場に走ろう。
 区役所からの帰りしな、年末ジャンボ宝クジを買う。3億円当たれば、求職活動をしなくてもいい。SF三昧。上方落語三昧。阪神タイガース三昧。料理三昧しながら、のんびりと好きなモノ書きでもして暮らそう。書斎を持とう。車も買おう。

                      つづく

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2月26日(火) 正直が一番

 うちは塩は「伯方の塩」を使っている。この塩の袋には次のようなことが書いてある。以下「伯方の塩」の袋の説明文を紹介する。

なぜ「輸入天日海水塩」を使うの?
 伯方の塩は、昭和48年に塩田存続を願った消費者運動から生まれた塩です。
 当時は、法律で海水から直接製塩することが禁止されていました。そのため従来の塩田塩のような塩を製造するには、輸入塩を使うしかありませんでした。平成9年、専売法の廃止により海水から製塩することができるようになりましたが、当社では、安定した品質の塩を安く供給するために現在も輸入塩を使っております。

 ごまかし食品が横行している。様々な食品会社が偽装食品を作っている。こういう食に関わるごまかしが多い世の中で、上記のような正直な企業の存在は一服の清涼剤のようである。昨年、マスコミをにぎわしたズルした企業ならば「うちは輸入物はいっさい使っていません。100パーセント国産です」とごまかすところであろう。ところが伯方塩業では輸入の塩を使っているから、そのとおり正直に書き、理由をはっきりと説明している。引用したこの一文を読むと、なぜ輸入塩を使うか説得力がある。
 食品に関する(食品に限らないが)表示をごまかすよりも、正直に書いて消費者に好感をもたれた方が、長い目で見て企業にとっても利益となる。

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警官の血


佐々木譲     新潮社

 清二、民雄、和也の安城家3代の男たちの物語。3人とも東京警視庁に警察官として奉職する。終戦直後の昭和20年代から平成の現代まで、戦後史を背景に警官一家の苦悩と喜びを描く大河小説。
 終戦直後の混乱が残る昭和23年、安城清二は警察官になる。清二は入所した警察練習所で3人の同期生と親友になる。この交流は終生続く。
 清二は、上野公園のオカマ殺人事件と鉄道員殺人事件の2件の事件に遭遇する。両方の事件とも迷宮入りとなる。納得のいかない清二は個人的に捜査を続ける。そして、上野天王寺の五重塔が火災。火事の最中に清二は持ち場を離れ、線路上で死体となって発見される。
 清二の息子、民雄は父と同じ、駐在所の「おまわりさん」になることを望むが、優秀な民雄は、警視庁の予算で北海道大学に入学。「意識ある学生」として北大の過激派に潜入。大菩薩峠での赤軍派一斉逮捕という大きな手柄をたてる。
 民雄は念願かない、駐在所の「おまわりさん」になる。地域の住民にも溶け込み、駐在所での日々の仕事を全うしていく。また、民雄は父清二が解明しようとした、2件の殺人事件の謎を追う。
 そんな民雄も拳銃を持った立てこもり犯に対峙。人質の少女を助けるために撃たれ、非業の死を遂げる。民雄は命を捨てて、人質を救出、犯人を逮捕した、警察官の鑑として、殉職扱い2階級特進。盛大な葬儀を行ってもらう。
 民雄の息子、和也も優秀な警官になった。「あの警官の鑑、安城民雄警部」の息子さんとして所属先に迎えられるが、命じられた仕事は民雄と同じような仕事だった。捜査4課(暴力団対策担当)のベテラン警部の部下となり、警部の行状身辺を探り、警務課(警察人事担当)に密かに報告せよというもの。派手な生活の警部は暴力団との癒着が疑われている。
 そして、和也も祖父清二、父民雄が追っていた終戦直後の2件の殺人事件を追う。そしてついに犯人と確証すべき人物と会う。
 清二、民雄、和也の3人の主人公の三つの物語。その三つの物語を貫く2本の串のような存在が2件の殺人事件。この事件は最後に和也が解決するが、犯人はあの人。ま、だいたいの読者は、あの人かこの人だろうな、しかしこの人は××しているし、となるとあの人しかいないな。と、推理するだろう。それで正解。だからミステリーとしては本格とはいい難い。それよりも、この作品はもっと重いテーマを含んでいる。
 正義とは何か。悪とは何か。警官の最も必要な資質は正義を尊ぶ精神だろう。仕事とはいえ、民雄は信頼してくれた仲間を、和也はかわいがってくれた上司を裏切った。
 爆弾を作って無差別に市民を殺傷することは悪だ。警官でありながら暴力団から金をもらって私腹を肥やすことも悪だ。しかし、仲間を、上司を裏切ることは悪ではないのか。悪を制するため、悪を成すことは許されるのか。
 007を読んでスパイになりたいと思う人はいるだろう。しかし、この作品を読んで警官になりたいと思う人はいるだろうか。
 この1文の冒頭に「警官一家の苦悩と喜び」と書いたが、この作品の3人の警官は「苦悩」の方が多い。警察官とはなんとしんどい仕事であることか。少なくともこの作品に登場する警察官は。実際の警察官はもっと仕事に喜びを感じておられるだろう。ご苦労様です。
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2月24日(日)その2 桂あやめさんの華

 NHK「わがまま演芸会」を観る。今日のゲストは桂あやめさん

 桂あやめ コンパ大作戦
 桂文珍 茶屋迎え

 あやめさんの代表的な噺。こういう30越した独身女性のアセリ噺はあやめさんの独断場。やっぱり面白い。ピンクレディー、ホウソウの跡など、ある程度の年齢以上の女性を表すアイテムを散りばめるワザはあやめさんならでは。
 ところであやめさん、ますます、あでやかに華やかになってきたなあ。女性ならでは視点で古典を見直しているとのこと。楽しみ。
 文珍さん。なんだか枯れてきたなあ。けなしているのではありません。いい感じになってきた。師匠の桂文枝の「はんなり」とは違う、ちょっと塩味のする「はんなり」が出てきそう。
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2月24日(日) どて煮こみ


 小生はタバコは吸わないが酒は飲む。といっても、そんなに大酒飲みではない。家で飲むことが多い。飲酒日は原則として土、日、木曜日と決めている。土曜日はテレビを観ながらウィスキーを水割りで2杯ほど。木曜、日曜は、冬はお鍋で日本酒を2合。夏はビールを2本。これが現在の小生の飲酒量。
 若いころは無茶もやった。友だちとロンリコの飲み比べ、なんぞというバカをした。インディ・ジョーンズ第1作のネパールの酒場のシーンでやっていたように、ロンリコを入れたショットグラスを並べて、クィ、クィと交互に飲んでいく。翌日は二人とも廃人だった。
 酒宴も嫌いではない。気のあった友だちと酒を酌み交わす。大人の大きな楽しみの一つだろう。店は居酒屋が多い。スナック、バーの類はあまり行かない。高くつくし、小生はカウンターの向こうの女性が、ごじゃごじゃ話しかけてくるのは、わずらわしいたちだ。
 赤ちょうちんがぶら下がっている店が一番しょうにあっている。そんな店の定番の酒のアテに、どて煮こみがある。小生も大好きで必ず注文する。家でも作る。
 そんなワケで、今夜の酒のアテはどて煮こみと行こう。そんなにむつかしい料理ではない。まず、牛すじを下ゆでする。同時にこんにゃくもゆでておく。牛すじとこんにゃくを細かく切って、串に刺す。こんにゃくは手でちぎる。
 鍋にみそ、酒、味醂、しょうが汁を入れて、牛すじとこんにゃくをコトコトと弱火で長時間煮る。今夜の酒のアテにするが、昨日の昼から煮ている。
 刻んだ青ネギと七味をパラパラ。すじ肉がトロッとして酒のアテには最高。
今夜はこれに、季節のもんということでタラの芽の天ぷらをつける。シメのめしは、残ったみそを白いホカホカごはんにのっけて食う。これがうまいんだな。
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アヒルと鴨のコインロッカー

監督 中村義洋
出演 濱田岳、瑛太、関めぐみ、松田龍平、大塚寧々

 原作は伊坂幸太郎。この映画をレビューするのは難しい。このブログの友好ブログ「読みほす」の管理人「まくら」さんは伊坂幸太郎の大ファンだとか。もちろん原作の「アヒルと鴨のコインロッカー」も読んでおられる。その「まくら」さんは、この原作を映画化するのは不可能と思われていたそうだ。
 で、この映画を観ることをメールすると「まくら」さんも観ておられた。あの原作が映画化されたことだけでも感動モノと、おっしゃっていた。
 レビューだから、どんな映画かを紹介しなくてはならないのだけれども、何を書いてもネタばれになる。
 本屋を襲って広辞苑を奪う。ひきこもりのブータン人。ペットショップの店長に気をつけろ。広辞苑と広辞林の違い。ボブ・ディラン。アヒルと鴨の違い。悲劇は裏口から始まる。神様を閉じ込める。ペット殺し。
 と、キーワードを散りばめるしかレビューの方法を思いつかない。なお、この映画、タイトルが最後に出てくる。この演出は見事であった。これで話が見事にしまった。
 ともかく観てください、としかいいようがない。傑作。  
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2月23日(土)その2 菜の花のスパゲッティ

 
朝食にスパゲッティをよく作る。使いやすい食材だ。麺のゆで時間にさえ気をつければ、まず失敗しない。調理時間が短くてすむから朝食に具合がいい。どんな食材ともよくあう。イタリア料理なんだから、もちろんイタリア料理の食材にあう。
 和風の食材にもあう。和風スパゲッティは「壁の穴」という店が発祥とのこと。タラコのスパゲッティなんかは和風スパゲッティの傑作料理だと思う。
 野菜のスパゲッティも捨てがたい。野菜といえば、これから春にむかおうというこの時期は、菜の花がうまい。
 と、いうわけで、菜の花のスパゲッティを作る。作り方はいたって簡単。フライパンにオリーブオイルを少々。にんにく、赤とうがらしを加熱して油に香りと風味をつける。アンチョビーも入れて味だしにする。
 軽くゆでた菜の花をフライパンに。しばし炒める。そこに、アルデンテにゆで上がったスパゲッティを加えて、菜の花と和える。
 緑も鮮やかな早春のパスタでございます。
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2月23日(土) いちごジャムを作る


 いちごジャムを作る。ジャムはそんなに難しくない。ようは、くだもんを砂糖で煮るだけ。
 ヘタを取ったいちごを鍋にいれ、グラニュー糖を振りかけて20分ほど置く。レモン汁を加えて中火。沸騰したらアクを取りながら弱火。25分ぐらい、木ベらでかき混ぜながら煮る。鍋は小生はチーズフォンデュで使うホウロウの鍋を使う。この鍋が具合がいい。
 木べらで1の字を書いて鍋底が見えたらできあがり。
 いちごジャムはいろいろ使える。トーストのお友だち。プレーンヨーグルトに浮かべればしゃれたデザート。紅茶に入れればロシアンティ。
 調味料としてカレーに入れたり、酢豚に使ってもいい。
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2月22日(金) 満月ポン

 

 ワシはあんまり間食はせえへん。とはいうもののたまにはおやつに、お菓子も食べる。やっぱり昭和の駄菓子が好きやね。 昭和の駄菓子ゆうと、昔、ポン菓子つうのがあったな。おっさんが黒いおっきなダルマみたいな機械をリヤカーに乗せてやってくんねん。 街の辻にリヤカーを止めると、そのへんの子供らが米持ってやってくる。おっさん、その米を機械に入れて圧力をかけながら炒る。で、ころあいを見てレバーを引くと、ポン と大きな音。機械のカゴの中にフワフワのお菓子が出来とる。溶かした砂糖をかけて食う。これがポン菓子や。 この満月ポン、このポン菓子と同じように圧力をかけて膨らませているんやて。ワシ満月ポン好きでな、よう、おやつに食うねん。サクサクしてて、醤油のええ香りや。おいしいで。

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2月21日(木) 動物に芸をさせない

 サーカスなどで動物に芸をさせる出し物があるが、小生はあれが大嫌い。動物が嫌いではない。動物に芸をさせる人間が大嫌い。動物愛護の精神が行き渡っている現代で、未だにあのような出し物があることが信じられない。
 サーカスは西欧が発祥の地。捕鯨に目くじらを立てて騒ぐ西欧人どもが、動物の芸をなぜ問題にしないか不思議だ。クジラは保護するが、熊やライオンはサーカスでいじめられていてもOKらしい。
 なぜ動物の芸を人は喜んで見るのか?(小生は人だが喜ばない)それは動物が人間のいう事を聞くのが面白いからだろう。自転車に乗る、計算をする、綱渡りをする、など、人間ならするが、動物では絶対にしないことを動物がする。それが面白い。
いうことを聞かない動物を、いうことを聞かす。あたかも人間のように振舞う動物を見て喜ぶ。つまり動物を無理やり人間の領域に引きずり込んで喜んでいるわけ。まったくもって人間の傲岸不遜さがよく表れている。特に西欧人の自然と人間の関わり方がよく表れている。
西欧では自然と人間は対立するもの、人間は自然を征服するもの制御するものとされている。東洋では人間は自然と調和するもの、自然は畏怖すべき対象で神と同義語とされる。この論理の、自然に動物を代入すれば、動物が芸をしているのを見て、西欧人どもはあたかも自然を手なずけたように見えるのだろう。
こんな動物の芸を東洋人たる日本人が見て喜んで(小生は日本人だが喜ばない)いるのが不思議。これもきっと明治以来続く日本の西欧化の表れだろう。
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2月20日(水) 松平不昧公と橋下知事

 島根県に友人がいる。だから出雲、松江にはよく行った。松江、都会である。ものすごく独断でいうならば、小生、思うに、日本で真の都会は、京都は別格として、神戸、横浜、仙台、金沢、松江ではないだろうか。この中で神戸、横浜は港町で、それ以外は江戸時代は、名家の大名が治めたところ。仙台は伊達家、金沢は前田家、松江は松平家の藩だった。いずれも文化に力を入れた大名の藩。その伝統がいまだに残っていて文化のレベルが高い都会となっている。
で、松江に行くと、よく目にする人物の名がある。松平不昧公。松江に行くと、ともかく、やたら「不昧公好み」というのを目にする。主に食べ物、和菓子、茶道関係でよくこの言葉を目にする。
松平不昧とは松江藩第7代藩主松平治郷(まつだいらはるさと)のこと。稀代の茶人でグルメで超一流の文化人だった。この不昧公のおめがねにかなった、茶器、菓子、料理が「不昧公好み」というわけ。
「ぼてぼて茶」なる食い物が松江にある。大きなお茶碗に茶を入れて、その器の底に、おこわ、刻んだ高野豆腐、漬物などを沈めて、ズズズとすすりこむ。これなんか「不昧公好み」といわれから、ありがたそうに見えるけど、何もいわれなかったら、お茶漬けの残りをすすってるだけ。
 この不昧公、自分の趣味にお金を使って、藩の財政を圧迫したとか。政治家としては落第だったそうだが、どうもアホな人物ではなかったみたい。
 松江藩があまり裕福になっては幕府に警戒されるので、藩主の不昧公が趣味に没頭する道楽者を演じていたとか。これは、加賀の前田、仙台の伊達に関しても同じようなことがいわれる。
 文化とは金がかかるものだ。判りましたか橋下くん。府の財政再建も大切だが、あんまり、あれもムダ、これもいらん、それもカットといってると、大阪府は文化の荒野になるよ。
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