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「大陸が動いて」政権交代

 1989年の参議院議員選挙のおり、当時の日本社会党委員長土井たか子は「山が動いた」といったが、このたびの選挙は、それどころではない。「大陸が動いた」といっていいだろう。
 大陸を動かしたマントル対流は、長年にわたって積もりに積もった自民党政権に対する不満、不平、鬱屈、憤慨、怒り、怨嗟、恨み、つらみだろう。その構造はプレート型巨大地震に似ている。マントル対流によって、太平洋側のプレートが日本列島の下に沈みこむ。日本海側のプレートが太平洋プレートに引っ張られ、押し曲げられエネルギーが貯えられる。そして、ある日エネルギーを極限まで貯めたプレートが大きく弾ける。これがプレート型巨大地震だ。これと同じ事が選挙で起こったのだ。
 巨大地震はこういう構造上、必ず起こる。このたびの自民党惨敗も、巨大地震同様、必ず起こることだった。それが、昨日2009年8月30日だったのだ。マントル対流の流れがだれにも止められないように、自民党の愚政に怒る民衆の意志はだれにも止められないのだ。
 民主党の勝利は、各マスコミが事前に、あまりに大勝利を予想するから、「揺れ戻し」が心配されたが、予想通りの大勝利となった。ここは、小生も素直に政権交代を喜ぶ。
 政権が自民から民主党に変わってもさして変わらない、という人もいるだろう。確かにその一面はある。しかし、自民党=経団連、という式の左辺に民主党を代入すると、右辺は連合だろう。支持勢力が経営側から、労働側に変わったわけだ。このところ一段と厳しさが増している雇用問題など、労働者にとっては良い環境となるものと期待はできる。
 民主党は、自民党竹下派、日本社会党、民社党、日本新党などが合わさって出来た党である。もともと水と油がいっしょになってできた党だ。民主党政権が崩壊するとしたら、内部分裂によるものだろう。鳩山代表をはじめ、今の民主党執行部の党内まとめの手腕が問われる。
 ともあれ、巨大地震を発生させたマントルのエネルギーは、今度は民主党のプレートにたまり始めていく。次の巨大地震も必ず起こる。それがいつ起こるか見極め、いかような対応をするか有権者は見ている。もし、その対応がまずければ、次の巨大地震は思いのほか早く起こる。民主党のお歴歴よ、ゆめゆめご油断めさるな。
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図鑑に載ってない虫


監督 三木聡
出演 伊勢谷友介、松尾スズキ、菊地凛子、岩松了、ふせえり、水野美紀

 美人女優の水野に屁こかして「あ、ミ出たっぽい」なんてセリフを、映画の始めにいわせる。いきなりのツカミである。
イン・ザ・プール」「亀は意外と速く泳ぐ」で、おかしげな世界を繰り広げた三木監督がまたまた、奇妙奇天烈な世界へ観客を誘う。
 フリーライターで主人公の俺が、美人屁こき編集長に、臨死体験をしてルポを書くように命じられる。なんでも「死にモドキ」という虫の体液を飲むと、死んで、また生き返るという。
 俺は、相棒のエンドーとともに「死にモドキ」を探す旅に出る。途中、出会うのは、鯉のぼりのダボシャツを着たおかしなヤクザ、目玉のおっちゃん、その子分チョロリ。自殺願望者でリストカットの常習者にして、手首でワサビがおろせるサヨコ。上半身だけの半身男。などなど、奇人珍人怪人のオンパレード。これらおかしげな連中を使って、小ネタギャグ、だじゃれ、くすぐり、を次々と繰り出す。おかしなのは人物だけでない。
 俺、エンドー、目玉のおっちゃん、チョロリ、サヨコらのたまり場の、もつ煮こみ屋をはじめ、いろんな店が出てくるが、どれも独特のネーミングと色彩センスのインテリア。屋外のシーンになって普通の景色になるとホッとする。
 主人公の俺が「探偵物語」の故松田優作を思わせる、かっこうをしているのにはニヤリとさせられる。 
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鶏釜めし


 鶏釜飯というと峠の釜めしの横川駅の駅弁で有名だが、不勉強なことに小生は食べたことがない。そもそも横川駅のある群馬県にあまり縁がない。群馬にはSF同人誌宇宙塵25周年記念のイベントで草津温泉に1度行ったぐらい。
 容器のお釜だが、駅弁のは陶器だが、三宮の調理器具専門店で、アルミ製のを買ってきた。
 ご飯は、ごぼうのささがきを混ぜた炊き込みご飯。だし、醤油、味醂で米を炊く。具は鶏もも肉、干し椎茸、うずら卵、枝豆。鶏もも肉は照り焼き。干し椎茸は戻し汁で煮る。うずら卵、枝豆はゆでる。
 ご飯が炊けたら、錦糸卵をしきつめて、具を乗せる。紅ショウガを添えて出来上がり。そ~ら、おいしそう。
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投票してきた。かなり高い投票率ではないか

 今、投票所から帰ってきた。大変な人出であった。受付で行列。投票用紙を受け取る所で行列。投票箱の前で行列。長年、投票には行っているが、投票所にあんな沢山の人が来ているのを見たのは初めて。かなりの高率の投票率だと見る。
 政権交代が現実のものとなってきた。非常に喜ばしい。
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阪神、打線はがんばとうけど、投手力で巨人に負ける

 7対5で負けはしたが、ええ試合やったな。常に巨人が押しぎみに試合をやっとった。阪神打線もようやった。なんとか、追いすがる。でも、2点まで。追いすがって突き放されの繰り返し。
 今日は打線は互角の勝負をしてたんとちゃうやろか。差は4番やな。ラミレスと金本。ラミレス絶好調。金本不調。4月の金本やったら結果は逆やった。
 4番の差もあるけど、今日の敗因は投手力。先発グライシンガーVS阿部。あとのピッチャー、巨人、山口、越智、クルーン。阪神、江草、金村暁、筒井、アッチソン。こん中で合格はアッチソンだけ。巨人の先頭バッターを出さんかったんは2回、7回、9回だけ。そのうち3者凡退に退けたのは、7回の筒井と9回のアッチソンだけ。これじゃ打線がなんぼがんばってもあかんわ。
 ウィリアムス帰国の報に接する。嗚呼JFKの栄光今いずこ。
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中華粥


 おかいさん。夏の朝に、熱いおかいさんは、暑苦しいと思うかもしれないが、暑いといって冷たいもんばっかり食ってると身体にようない。
 夏のおかいさんもええもんや。今朝は中華粥を食べた。粥ゆうてもスープで煮るからリゾットに近い粥やな。
 米を鍋に入れて鶏スープを注ぐ。八角を2、3個入れると香りがええ。具は鶏胸肉。肉をレンジで3分ほどチン。ほぐしてゴマ油を少しまぶしておく。
 米を煮ているあいだに、長ネギ、ザーサイをみじん切りにしておく。米がええあんばいになったら、肉と長ネギを加える。器によそって、ザーサイ、白ごま、香菜をトッピングしてできあがり。滋味豊かなおかいさんや。
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SFマガジン2009年9月号


SFマガジン2009年9月号№642     早川書房

雫石人気カウンター
1位 遥かな草原に・・・ 栗本薫
2位 氷惑星の戦士    栗本薫
3位 求道に幸あれ    菅浩江

 今号の総ページ280ページ。このうちの125ページを、5月26日に亡くなった栗本薫の追悼企画に費やしていた。故栗本氏は大河ヒロイックファンタジー「グイン・サーガ」の作者であり、早川書房にとっては、大きなドル箱作家だっただろう。早川の受けた衝撃は理解できる。また、グイン・サーガファンの人たちの悲しみも判る。しかし、残念ながら小生は栗本氏のファンではない。
 栗本薫/中島梓がデビューした時のことは覚えている。早稲田出身の女の子が、評論とミステリーで同時に大きな賞を受賞した。えらく、才能のある才気煥発な才女で、SF好きらしい。
 そのうちSFマガジンで短編をいくつか発表し始めた。それらの作品を読んだ。読ませる。面白いが、それだけ。内容のない話を腕力だけで読ませているような作品であった。今号の二つの短編。「氷惑星の戦士」はヒロイックファンタジーであり。「遥かな草原に・・・」は宇宙SF。いずれも読ませる技術はもの凄くうまく、大変に面白く読めた。でも、お話そのものは、そのへんのファンジンに載っていてもおかしくないような話。それを栗本氏の筆先の技術で読ませられた。
 星、小松、光瀬、筒井、眉村たちが築いた現代の日本SF。これら第1世代のあと、田中光二、山田正紀、堀晃、横田順弥といった第2世代の作家達がデビューした時、日本SFに強力な新戦力が加わったと思った。ところが栗本薫がデビューした時はそうは思わなかった。確かに量的は新戦力だっただろう。しかし、質的には新戦力とは思えなかった。
 このことは栗本氏自身も自覚していたようで、今号でこういう言葉が紹介されている。
「SF界は私を容れてはくれませんでした。SF作家クラブにも入り、SFを書きつづけているつもりですが、しかししょせん私はよそものにすぎなかったようです」
 そうです。小生の愚見では栗本薫はよそものなのです。ご自分でも判ってらっしゃる。なぜか。栗本氏は栗本SFを生み出さなかったから。
 星氏は星SFを、小松氏は小松SFを、筒井氏は筒井SFを、眉村氏は眉村SFを生み出した。これら諸先輩は、ゼロの状態から、図面を書き、旋盤を回して金属を加工してエンジンを作り、板金を自らプレスして車体を作って、世界中で自分だけの車を造った。そして自ら運転して、自作の車の性能を証明した。
 栗本氏は車の製作をしなかった。「グイン・サーガ」は「コナンシリーズ」だし「魔界水滸伝」はクトゥルー神話だろう。SFは、先ほどいったようにアイデアそのものは、そのへんのファンジンにあるようなアイデアだ。
 ただ、栗本氏は車の運転は抜群にうまかった。車は造らなかったが運転はうまかった。あまりに優れた運転技量だから、栗本氏の駆る車は新しい車に見えただけ。圧倒的な才能の作家であった。才能だけの作家であった。
 ご冥福をお祈りする。
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能見VS内海、またまた能見の勝ち。狩野逆転スリーラン

 阪神先発は能見、となると巨人先発は内海。で、またまた能見が投げ勝つ。能見はいまや立派な巨人キラーといっていいんとちゃうやろか。それにしても原さん、能見にきっちり内海をあててくるな。普通、阪神先発が能見やったら、内海ははずすんとちゃうやろか。今シーズン、内海は能見に勝てへんねんから。で、次もやっぱり能見VS内海になるんやろか。それの方がうれしいけど。いやいや、今度こそ内海が勝つかも知れんな。
 阪神、1点先に取られたけど、狩野のスリーランで一発で逆転。その後、効果的に追加点。打線は調子ようなってきた。金本アニキが元気がないんが心配やけど、鳥谷、新井、ブラゼル、桜井が調子ええ。特に桜井がええ。林とのレギュラーあらそいに勝ったかな。
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俵美術館


 私は足を痛めてはいるが、散歩が好き。外出の時は装具をつけているから、1時間足らずの散歩ならできる。それにメタボも少々気になるから、会社からの帰宅時はひと駅分は歩くようにしている。
 阪急芦屋川周辺もよく散歩する。兵庫県芦屋市というと高級住宅地。関西言葉でいうと、「ええし」の街ということになっている。ところが、芦屋といっても、国道2号線より南、阪神沿線は庶民的な普通の街だ。
 いわゆる芦屋、ええしのセレブは、ずっと北、山の方、六甲山の中腹の、芦屋市六麓荘あたり。この阪急芦屋川駅周辺も、高級な雰囲気はある。駅のすぐ北側には谷崎の「細雪」に出てくる、医院のモデルとなった医院が今もある
 芦屋川駅を出て、川沿いに南へ。3筋目、一番最初の信号を西へ曲がると、おもしろい石像が2体、玄関前に立っている建物がある。これが俵美術館。江戸時代の矢立を蒐集展示している。住宅地の真ん中にあるかわいい美術館。
 散歩の醍醐味は、良く知っている道でも、いつもと違うところを気まぐれに曲がると、「あれ、こんな所に、こんなもんが」と、思わぬ発見をすることだ。もうかなり昔になるが、私も初めてこの美術館を発見した時は、そんな感じだった。お気に入りの散歩道のひとつだ。






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阪神自滅。四死球の大安売り

 きのう、ブラゼルの2発をふくむ5回の猛攻で、9対3で豪快に勝ったタイガース。きょうは、これまたうってかわって、なんともしょぼい負け方。久保、江草、金村の阪神3投手でフォアボールの大安売り。横浜の得点はぜんぶ阪神のピッチャーの死四球。ヤクルトが負けたからゆうて、つきあわんでもええのに。どういうつもりやろ。
 ところで、サンテレビで阪神戦を見ていたら、こんなCMを見まっしゃろ。
「とりやのひねす とりやのひねす ばんしゅうのあじ」ゆうて、べっぴんの前でおもろいおっさんが「とりやのひねす」なるものを食うヤツ。なんともおもろいCMで、おっさんが実にうまそうに食う、なかなかようできたCMやと思う。で、その「とりやのひねす」を食べた。
 うん、なかなかうまかった。鶏肉がちょっと固いけど、酸味がええあんばいで、オツな味やった。メシのおかずというより、ビールのアテにええんとちゃうやろか。
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とつぜんリストラ風雪記 35 

とつぜんリストラ風雪記 34

 NP社をクビになった小生は、新聞のおり込み求人チラシで見つけた、派遣の仕事に就いた。大手薬品販売会社の傘下の人材派遣会社に採用された。もちろん契約社員である。職場は、その大手薬品販売会社の配送センター。
 給料はお話にならない。家族を養っていけない。ここで働きながら、次の就職先を見つけるつもり。

2005年7月26日(火)
 AF社へ初出社。家から近い。30分あれば通勤できる。今までいろんな会社に通勤したが、ここが一番近い。7時30分始業で午後4時終業。7時に家を出れば充分に間に合う。小生、起床は午前4時のため、だいぶんゆっくりできる。いろいろやりたいことができる。また、午後5時前には帰宅できるため、タイガースの試合をプレイボールから確実に観られる。
 自宅から近い職場は時間を有効に使える。ただし読書量が少々減った。小生の主な読書の場は電車の中だから。
 先輩のM氏に仕事の手順を教わる。3ヶ月早く入社した人。M氏は午後4時にここの仕事を終った後、別の職場でアルバイトをしているとのこと。それでも生活は苦しい。契約の派遣とアルバイトじゃ確かに収入は少ない。小生はこの職場だけだが、早急に次の就職先を見つけるつもり。

7月28日(木)
 6月28日に面接したSTから電話。先方に欠員ができたので、小生のことを紹介するとのこと。ぜひとも話を進めてくれとお願いする。

7月29日(金)
 STの件、ダメだった。残念。
 この職場に自分の机はない。場所は薬品倉庫。椅子もない。一日中立ちっぱなし。派遣の分際でそんなもんは不要ということか。疲れる。昼食の時だけ事務所の机を貸してくれる。そこで弁当を食べる。派遣先の事務所なり。気を使う。就業時間中の、手待ちの時、どこかに座っていれば、派遣が怠けとると白い目で見られる。

8月2日(火)
 ここの仕事がおおむね判った。AF社は病院、医家向けに薬品を販売している薬問屋である。小生がいる配送センターは神戸市内向け。
 須磨区の大配送センターから、トラックが1日に3度来る。トラックから荷降ろしして、商品を分類、各棚に収納する。荷は薬品だからそんなに重いものではない。トラックにはカーゴテナーに収容されて運搬されて来る。トラックはパワーゲート付だから、荷降ろしは楽だ。ところがこのセンターにはフォークリフトがない。倉庫の入り口はスロープになっているから、満杯のカゴテナーを人力で押して入れなくてはならない。ハンドリフトを使うが、これがけっこう重くてつらい。1日立ちっぱなし。重い荷物を押して入庫。現在、小生は左足に装具を付けている。なしでも歩けるが痛い。小生の足の不具合はこのあたりから始まっていたのかも知れない。
 倉庫に搬入したカゴテナーから、薬品をそれぞれの収納棚に収納する。ほとんどの薬品は段ボール箱入り。この段ボールを破損することは許されない。収納する時は、新しい物は下、古いものは上に置く。先入れ先出しは在庫管理の基本中の基本である。
 約1時間に1枚出庫品リストが出る。棚から商品を取り出し、パレットの上に置く。これを営業が車に積んで、受け持ちの医院や病院、調剤薬局に配達する。
 だから、医院でもらう薬は、元の配送センターでの出庫は、小生たちのような素人の派遣社員がやっているのだ。もちろん営業が持ち出す前にチェックをしている。これで、もし小生が間違え、営業がそれを見逃しそのまま納品。薬局の入庫で見逃し、そして、そのまま患者の手に渡るということも考えられる。だから、医院、調剤薬局で受け取った薬は必ず患者本人が確認した方が良い。
 仕事は、段ボール箱の薬品を棚に入れ、棚から出す、というもので、単純作業で、薬の名前もすぐ覚えられる。ただ肉体的にきつい。座れるのは、昼食の時だけ、トラックから倉庫への入庫のさいは、真夏のことだから汗だくになる。
4時に仕事が終った時は、身体はドロドロ、足はガタガタになる。
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阪神楽勝。ブラゼル1イニング2ホーマー

 今日は楽勝やな。5回に9点のビッグイニング。ブラゼルなんか1イニング2本のホームラン。9対1。こりゃなんぼ岩田の調子が悪うても安心してみられる。岩田を完投さすかなと思うとったけど、9回は西村。これでよかったと思う。1点とられたけど西村の授業料や。
 ブラゼル、息子さんが生まれたとのこと。おめでとう。
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最高裁判所裁判官の国民審査。もっと判断材料を

 いよいよ今度の日曜日は衆議院選挙の投票日。政権交代を望む小生は、絶対に投票に行くつもりである。大方の見方では、自民党に引導を渡す選挙となるとのことだが、選挙もタイガースの野球と同じで、フタを開けて、終らないと何があるか分からない。関係各位におかれましては、ゆめゆめご油断なさらぬよう。
 衆議院選挙と同時に行われるのが、最高裁判所裁判官の国民審査。あれに大きな関心を持って、この裁判官には必ず×をつけようと思って投票所に行く人はどれだけいるであろうか。正直いうと小生は、どの裁判官がどんな仕事をしていたかさっぱり判らない。もっと勉強して審査に臨むのが本来だが、いかんせん情報が少ない。
 少し前、新聞に1票の格差に関しての各裁判官の判断が、意見広告という形で掲載されていた。経歴などは新聞にも載り、選挙公報にも掲載されるだろう。それにしても、衆議院議員の候補者より、裁判官に関する情報は圧倒的に少ない。少ない材料で判断すべしということか。
 最高裁判所は衆議院参議院とならんで、3権のトップである。だから最高裁裁判官審査は、衆議院選挙を同等ではないか。ところが、マスコミの扱いは選挙に比べてほとんどないのが現状。こういう報道もきめ細かく行うのがマスコミの使命だと思うのだが。われわれ国民はマスコミを通じてしか知りようがないのだから。
 投票には必ず行くが、正直困っている。これはと思う人物がいない。人物がいないのなら、人物は目をつぶって党で選ぶしかないかと考えている。
 ところで、小生の選挙区では当選して欲しい人はいないけれど、落選して欲しい人はいる。だから、当選して欲しい人に投票するのとあわせて、落選して欲しい人にも投票できるようにすればどうか。落選して欲しい人に×をつけるわけ。いくら得票数が多くても、×の割合が多ければ当選しない。どうだろうか。
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やればできる阪神打線。チャンスをモノにする

 寺原に好投され、佐伯、藤田にホームランを打たれて、安藤じゃやっぱり勝てんのか、こりゃ今日は負けるかも知れんと思うとった。
 広島と並走しながらヤクルトを追いかける阪神。ツバメの遠い背中を考えると、ちょっと連敗すると今シーズンは終わる。横浜さんには悪いけど、3連勝を期待しとったけど、あかんな。
 ところが8回。ノーアウト満塁の絶好のチャンス。今年前半はこういう場面で何度ため息をついたことか。今の阪神は違う。きっちり桜井が勝ち越しタイムリーツーベース。打った桜井もえらいけど、アニキの盗塁が効いた。このところ打撃の調子が悪いけど、ちゃんとチームの勝利に貢献する。さすがアニキや。
 
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崖の上のポニョ


監督 宮崎駿
出演(声) 奈良柚莉愛 土井洋輝 山口智子 長嶋一茂 所ジョージ

 今まで「空を飛ぶ」にこだわっていた宮崎監督が、空を離れ、海に行った。この映画に空を飛ぶシーンはない。宮崎監督のアニメでは初めてではないだろうか。
 いちおうストーリーはある。アンデルセンの「人魚姫」をモチーフにしたもの。魚の子のポニョが、崖の上の家に住む、5歳の少年宗介と知り合い、宗介を好きになる。自分も宗介と同じ人間になりたいと、海を離れ、宗介の持つポリバケツに住む。ポニョを海に戻そうと、ポニョの父フジモトが小型の台風を発生させ、津波を起して、宗介の住む町を水浸しにする。
 と、いうストーリーはあまり気にしなくていいだろう。観客は、宮崎監督の創りだしたイメージを素直に受け止めればいい。CGを使わず手描きのアニメは「絵」が動くという、アニメの原点に回帰した素朴な味わいがある。
 宗介の住む町は瀬戸内海沿岸の町と思われる。内海だ。行き交う船も1000トン以下の小型が多い。そのおだやか海も、フジモトの魔法で、突如津波が発生して、町が海に没する。その海はデボン紀の生物が遊泳する海と化す。水没した横断歩道の白黒ダンダラの上を、ダンクルオステウスが悠々と泳ぐ。
 楽しい映画ではあるが、実はすごく恐ろしい映画だ。おだやかな瀬戸内の海も、ひとつ間違うと、牙をむいて襲ってくる。しかも、その海はデボン紀、カンブリア紀といった古代から連綿と続いている海なのだ。人間ごときがかなうはずがない。
 宗介がポニョと知り合ってなかったら、町は水没しなかっただろう。宗介の父耕一は内海航路の貨物船の船長だが、耕一の船「小金井丸」は八〇〇トンぐらいの鋼船なのだが、この程度の船なら、あんな大きな津波ならいちころだ。助かったのは奇跡だ。
 海は恐ろしいのだ。「触らぬ神に祟りなし」宗介はポニョに出会わなかった方が良かった。海にすむ美しいミノカサゴは猛毒を持っている。南の海にいるかわいいきれいなタコ、ヒョウモンタコは猛毒のテトロドキシンを持っている。解毒剤はない。かわいいタコだと思って手を出し、噛まれると、呼吸困難、心肺停止、死ぬ。
 知らない海の生き物には絶対に手を出してはいけない。
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