雫石鉄也の
とつぜんブログ
イカナゴの新仔
イカナゴ漁が解禁され、近くのスーパーでも新仔が売れ出されました。家人が買って炊いてくれました。まだ高いです。キロ1580円。解禁日の新仔としては少し大きいように思います。
新聞には今年は不漁と載っていました。知人に漁業関係者がいるのですが、その人によれば不漁かどうかは本格的に操業してみないと判らないといってました。さてどうでしょう。
これで神戸に春がやって来ました。神戸の春の味です。
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弱い人間がトップでいいのかな
人が一番かわいいのは自分だ。自分の次にかわいいのは血を分けた子供親兄弟そして配偶者だろう。
これが一個人の一個の家庭内の話なら当然のこととして賞賛されることだろう。自分を大切にし、家族を愛する。だれから見ても善人である。ところが、会社企業そして国となると、善きこととはいいかねる。
苦労して会社を興し発展させ育ててきた。自分も引退だ。だれにその会社をたくそう。いっしょに苦労した有能な幹部たちがいるが、結局、自分の子供を次期社長に指名するということになる。世襲の企業が多いのである。自分が大きくした会社だ。会社がかわいい。その会社を継がせるのはかわいい子供というわけだ。客観的に見て、あの人がいい、あの人の方が有能だ。でも社長は自分の次にかわいいのは自分の子供だから、会社を子供に譲るのだ。中には、頭ではあの人の方が良いと思っている社長もいるだろう。でも、自分の欲、我欲に負けて子供を後継者にするのだ。そう、人は弱い。自分の欲、我欲に極めて弱いのだ。会社ならその会社の社員と株主が被害者だが、これが国となると、北の某国みたいに、その国の国民、いや世界が迷惑する。
人は我欲に弱い。自分のふところを増やしたい。贅沢な暮らしをしたい。これは国のトップについた人に取っても同じこと。
ウクライナ騒動で、ヤヌコビッチ大統領(元をつけるべきかな)の自宅が公開された。金ぴかの豪華絢爛な暮らしぶりがうかがわれる。国のトップだった人物が追放され、民衆の苦しみを知りながら、私服を肥やし贅沢三昧していた。かってのフィリピンのマルコス、ルーマニアのチャウシェスクを思い出す。北の某国の三代目ボンもたぶん同じようなものだろう。
人間は弱いのである。自分がかわいい。自分の肉親がかわいい。自腹を肥やしたい。贅沢したい。ほんとうは、強い意志で自分自身を制御して、真に社員国民の幸せを願って、会社の経営国の為政に当たらなければいけないのに、つい自分に負けて、子供を社長にする、国民の税金をかすめとって贅沢三昧。
人間は弱い。だったら機械に会社の経営国の政治を任せればいいかもしれない。コンピュータなら、合理的に判断して次期社長を決めるだろう。飲み食いしないから贅沢しようとは思わない。で、そうしてコンピュータに感情が芽生えて人間を支配する。と、いうのがSFの定番だが、アホでバカで弱い人間よりコンピュータの方がマシかも知れない。それがイヤなら、完璧に我欲を抑えることのできる人が出てくるのを待とう。
これが一個人の一個の家庭内の話なら当然のこととして賞賛されることだろう。自分を大切にし、家族を愛する。だれから見ても善人である。ところが、会社企業そして国となると、善きこととはいいかねる。
苦労して会社を興し発展させ育ててきた。自分も引退だ。だれにその会社をたくそう。いっしょに苦労した有能な幹部たちがいるが、結局、自分の子供を次期社長に指名するということになる。世襲の企業が多いのである。自分が大きくした会社だ。会社がかわいい。その会社を継がせるのはかわいい子供というわけだ。客観的に見て、あの人がいい、あの人の方が有能だ。でも社長は自分の次にかわいいのは自分の子供だから、会社を子供に譲るのだ。中には、頭ではあの人の方が良いと思っている社長もいるだろう。でも、自分の欲、我欲に負けて子供を後継者にするのだ。そう、人は弱い。自分の欲、我欲に極めて弱いのだ。会社ならその会社の社員と株主が被害者だが、これが国となると、北の某国みたいに、その国の国民、いや世界が迷惑する。
人は我欲に弱い。自分のふところを増やしたい。贅沢な暮らしをしたい。これは国のトップについた人に取っても同じこと。
ウクライナ騒動で、ヤヌコビッチ大統領(元をつけるべきかな)の自宅が公開された。金ぴかの豪華絢爛な暮らしぶりがうかがわれる。国のトップだった人物が追放され、民衆の苦しみを知りながら、私服を肥やし贅沢三昧していた。かってのフィリピンのマルコス、ルーマニアのチャウシェスクを思い出す。北の某国の三代目ボンもたぶん同じようなものだろう。
人間は弱いのである。自分がかわいい。自分の肉親がかわいい。自腹を肥やしたい。贅沢したい。ほんとうは、強い意志で自分自身を制御して、真に社員国民の幸せを願って、会社の経営国の為政に当たらなければいけないのに、つい自分に負けて、子供を社長にする、国民の税金をかすめとって贅沢三昧。
人間は弱い。だったら機械に会社の経営国の政治を任せればいいかもしれない。コンピュータなら、合理的に判断して次期社長を決めるだろう。飲み食いしないから贅沢しようとは思わない。で、そうしてコンピュータに感情が芽生えて人間を支配する。と、いうのがSFの定番だが、アホでバカで弱い人間よりコンピュータの方がマシかも知れない。それがイヤなら、完璧に我欲を抑えることのできる人が出てくるのを待とう。
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とつぜんSFノート 第52回
星群祭は第3回星群祭を1976年の7月に行って、その後の開催は決まっていなかった。この第3回星群祭の実行委員長は小生が勤めたのだが、小生、こういう事をやるのは初めてであった。不慣れな点ばかりだったが、みんなの助言協力を得ながらなんとか無事実行できた。
その第3回星群祭の反省会の意味合いもあって、その年の9月に合宿をやった。京都のお寺の宿坊を借りて、酒盛りをしつつ星群会員の親睦を深めるための合宿だ。その席では、当然ながら来年の星群祭も話題となる。第3回をやる前もそうだったが、この時も第4回をやる、やらないで意見が分かれた。
「星群祭」というイベントが自走しはじめた。われわれ星群のメンバーの手を離れ、星群祭そのものが勝手に動き出したという見方もあった。星群祭をやらないという選択肢もあった。しかし、星群祭は3回やってある程度の評価を得ている。ファンダムや一部のプロのサイドからも期待されているという声も、われわれ星群の会にも届いていた。結局、そういう期待に応えるべし、ということになって第4回星群祭を開催するはこびとなった。
開催決定となると、テーマを決めなければならない。そこで話題となったのが、女性のSFファンの急増である。昔はSFというと作家もファンも圧倒的に男性が多かった。事実、第一世代のSF作家は全員男性であった。ファンもほとんどが男性であった。しかし、1970年代の後半になり、日本SF大会参加者に女性が増え始めた。実は第3回星群祭参加者の三分の一が女性だった。
と、いうわけで第4回星群祭のテーマは「女性とSF」に決定。当然、実行委員長は女性ということになる。星群最古参の女性同人の清水弘子が実行委員長に決まった。
ゲストは柴野拓美氏、眉村卓氏、風見潤氏のお三方。それにテーマに即してぜひとも女性作家にゲストに来て欲しいとなった。当時は女性のSF作家は少なかった。山尾悠子氏と鈴木いずみ氏に声をかけた。
山尾氏は1973年にSFマガジンSF三大コンテスト小説部門で、「仮面舞踏会」が選外優秀作に選ばれ、1975年に作家デビューした。山尾氏は当時、同志社大学在学中で京都在住だった。出席を快諾していただいた。
鈴木氏は元ピンク女優で、小説現代新人賞候補となり、確か眉村さんの勧めでSFを書き始めたのではないかと記憶する。鈴木氏も出席する意向だったが、体調不良で断念。星群のために何かできることがあれば、お手伝いするとのお言葉もいただいた。
開催日時は1977年8月7日。会場は京都教育文化センターと決まった。ところが難問が。実行委員長の清水弘子が渡米することになった。清水はプロのバレリーナでその関係で急きょ渡米が決まった。早急に代理をたてなくてはならない。白羽の矢が立ったのが、12歳で星群に入会した菅浩江。当時13歳。13歳の少女を100人程度とはいえイベントのトップに据えたのだ。今から考えるとなんとまあ、無謀なことをしたものだが、菅浩江は若年ながら、それだけしっかりしていたということ。
問題はそれだけではなかった。眉村氏が痛風になり、出席できなくなった。眉村氏は代わりの作家の出席を星群に打診してきた。小松左京氏の出席を。もちろん喜んで小松氏に出席をお願いした。
そして1977年8月7日京都教育文化センターにて第4回星群祭が、菅浩江実行委員長代理の開会宣言で始った。ゲストは小松左京氏、柴野拓美氏、風見潤氏、山尾悠子氏。客席には、その年、第1回奇想天外賞で佳作をとった新井素子氏が一般参加者として出席していた。期せずして、この時、この場に、菅浩江、山尾悠子、新井素子という日本SFにとって重要な女流SF作家3人が、主催者、ゲスト、一般参加者、とそれぞれ違う立場でいたわけだ。
その第3回星群祭の反省会の意味合いもあって、その年の9月に合宿をやった。京都のお寺の宿坊を借りて、酒盛りをしつつ星群会員の親睦を深めるための合宿だ。その席では、当然ながら来年の星群祭も話題となる。第3回をやる前もそうだったが、この時も第4回をやる、やらないで意見が分かれた。
「星群祭」というイベントが自走しはじめた。われわれ星群のメンバーの手を離れ、星群祭そのものが勝手に動き出したという見方もあった。星群祭をやらないという選択肢もあった。しかし、星群祭は3回やってある程度の評価を得ている。ファンダムや一部のプロのサイドからも期待されているという声も、われわれ星群の会にも届いていた。結局、そういう期待に応えるべし、ということになって第4回星群祭を開催するはこびとなった。
開催決定となると、テーマを決めなければならない。そこで話題となったのが、女性のSFファンの急増である。昔はSFというと作家もファンも圧倒的に男性が多かった。事実、第一世代のSF作家は全員男性であった。ファンもほとんどが男性であった。しかし、1970年代の後半になり、日本SF大会参加者に女性が増え始めた。実は第3回星群祭参加者の三分の一が女性だった。
と、いうわけで第4回星群祭のテーマは「女性とSF」に決定。当然、実行委員長は女性ということになる。星群最古参の女性同人の清水弘子が実行委員長に決まった。
ゲストは柴野拓美氏、眉村卓氏、風見潤氏のお三方。それにテーマに即してぜひとも女性作家にゲストに来て欲しいとなった。当時は女性のSF作家は少なかった。山尾悠子氏と鈴木いずみ氏に声をかけた。
山尾氏は1973年にSFマガジンSF三大コンテスト小説部門で、「仮面舞踏会」が選外優秀作に選ばれ、1975年に作家デビューした。山尾氏は当時、同志社大学在学中で京都在住だった。出席を快諾していただいた。
鈴木氏は元ピンク女優で、小説現代新人賞候補となり、確か眉村さんの勧めでSFを書き始めたのではないかと記憶する。鈴木氏も出席する意向だったが、体調不良で断念。星群のために何かできることがあれば、お手伝いするとのお言葉もいただいた。
開催日時は1977年8月7日。会場は京都教育文化センターと決まった。ところが難問が。実行委員長の清水弘子が渡米することになった。清水はプロのバレリーナでその関係で急きょ渡米が決まった。早急に代理をたてなくてはならない。白羽の矢が立ったのが、12歳で星群に入会した菅浩江。当時13歳。13歳の少女を100人程度とはいえイベントのトップに据えたのだ。今から考えるとなんとまあ、無謀なことをしたものだが、菅浩江は若年ながら、それだけしっかりしていたということ。
問題はそれだけではなかった。眉村氏が痛風になり、出席できなくなった。眉村氏は代わりの作家の出席を星群に打診してきた。小松左京氏の出席を。もちろん喜んで小松氏に出席をお願いした。
そして1977年8月7日京都教育文化センターにて第4回星群祭が、菅浩江実行委員長代理の開会宣言で始った。ゲストは小松左京氏、柴野拓美氏、風見潤氏、山尾悠子氏。客席には、その年、第1回奇想天外賞で佳作をとった新井素子氏が一般参加者として出席していた。期せずして、この時、この場に、菅浩江、山尾悠子、新井素子という日本SFにとって重要な女流SF作家3人が、主催者、ゲスト、一般参加者、とそれぞれ違う立場でいたわけだ。
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岡本へ観梅に行きました
きょうは、半日有給休暇を取りました。午前中だけ仕事をして、昼から退社しました。久しくお休みを取ってないし、お天気が良いので観梅に行きました。観梅は毎年行ってますが、今年の梅の開花は例年より一週間程度早いようです。
摂津本山で家人と待ち合わせて、山手幹線を越して岡本方面へ歩きます。まずは、お食事ということでシェ・ドンクへ入りました。神戸の老舗パン屋ドンクがやっているレストランです。ドンク岡本グルメ館の2階です。1階はパン売り場です。
パスタランチを食べました。1300円です。サラダ、かぼちゃのポタージュスープ、ウィンナと野菜のバジルソースパスタ、パン、コーヒーというメニューでした。まあ、おいしかったです。あの味でこのお値段でしたら安いのではないでしょうか。しかし、この程度のスープ、サラダ、パスタなら私でも作れます。パンはさすがにおいしかったです。日本一のパンどころ神戸の老舗ですから当然ですね。
さて、お腹もいっぱいになったし、天井川ぞいの道をぶらぶらと歩きます。川底でイノシシが昼寝をしております。
少し歩くと岡本梅林に着きました。私の観梅はここと決めております。広さも適当でゆっくりと梅を愛でつつ歩いても、さして時間はかかりません。毎年、3月に入ってから来るのですが、2月のこの時期でも梅の開花は80パーセントというところでしょうか。桜は満開でもいいですが、梅は満開の少し手前の方が良い風情ですね。顔を近づけると良い香りがします。
この梅林は高台にあるので、大変に眺めが良いです。神戸の街が一望の下に見渡せます。1995年の大震災の年も、ここに観梅に来ました。破壊された神戸の街が広がって、ブルーシートで覆われた屋根があちこちで見え、心が痛んだ記憶があります。
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クロワッサンで朝食を
監督 イルマル・ラーグ
出演 ライネ・マギ、ジャンヌ・モロー、パトリック・ピノー
ヘンコツ頑固じじいの映画はよくある。例えば「アンコール!」とか「グラン・トリノ」などがそうだ。ところがヘンコツ頑固ばばあの映画はあまりない。やはり、じじいというと、ヘンコで頑固コワイ顔というのが相場だろう。上記映画のテレンス・スタンプもクリント・イーストウッドもコワイ顔をしていた。ばあさんとなると丸顔でやさしいという印象だ。
この映画は、ヘンコツ頑固でコワイ顔したばあさんの映画だ。ばあさんを演じたのはフランスの大物女優ジャンヌ・モロー。おん年85歳。こんなべっぴんが、こんなばあさんになるのだ。面影は残っているが。
エストニア人のアンヌは長い間介護していた老母を亡くす。そんなアンヌにフランスはパリでの家政婦の仕事の話が来る。二人の子供も独立しているし、老母の介護も必要なくなった。アンヌはこの仕事を請け、エストニアからパリに来る。
雇い主はカフェを経営しているステファン。アンヌはステファンに連れられて、高級なアパートに行く。そこではフリーダという老婆が一人暮らししていた。ところが、このフリーダ、とんでもないばあさん。今まで何人もの家政婦が辞めて行った。
アンヌは老母を介護するために退職したが、長い間老人施設で働いていた。老人介護のプロである。さらにはフリーダはエストニアからの移民。エストニア人で老人介護のプロ。ステファンはこんどこそとアンヌに期待する。
最初の朝、朝食を出す。「私、クロワッサンと紅茶しか朝は食べない」
アンヌ、スーパーでクロワッサンを買ってくる。
「こんなプラスチックみたいなモノ食べられない」アンヌが買ってきたクロワッサンを食べない。「あ、紅茶こぼしちゃった」紅茶を床にこぼす。アンヌ、床をふく。「あ、またこぼしちゃった」
わがまま放題。いいたい放題。さすがのアンヌもエストニアに帰ろうとするが、ステファンに説得されて思いとどまる。
ま、結局はフリーダはアンヌを受け入れるのだが、フリーダの孤独が際立つ。彼女もアンヌ同様エストニア人だが、同国人というだけで心を許すほど甘くはない。一度アンヌが良かれと思って、パリ在住のエストニア人仲間を呼んでパーティーをしようと思ったが、フリーダの逆燐に触れ、怒ってみんなを帰してしまう。みんなは若いころフリーダの世話になったようだが。
この映画の原題は「パリのエストニア人」この原題の方がいい。エストニア、元大関杷瑠都の母国だが、古くから北方の脅威にさらされ、ナチスドイツに蹂躙され、ソ連に占領され、ソ連崩壊後にやっと独立を取り戻した。苦労した国である。フリーダの年から考えて、彼女も、ナチスやソ連の迫害から逃れてフランスに来たのだろう。大変な苦労を重ねたと思われる。あるいは彼女の、頑固偏屈といった性格も、この苦労が作ったものかもしれない。
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失敗ミートパイ
これはでっかい餃子みたいに見えるが、ミートパイのつもりである。この料理、失敗であった。
冷凍パイシートを半分に切って、めん棒で伸ばして、ミートソースを挟んでオーブンで焼いたが、写真では見えないが、パイの下が切腹してミートソースが流れ出した。パイが大きすぎてミートソースの重量を受けられなかった。それにミートソースが煮込み不足で水分がだいぶん残っていて、パイシートをぬらして、そこで破れたようだ。それにミートソースがすっぱい。いつものレシピに従って作ったつもりだったが、なにをとち狂ったのかホールトマトを2缶も入れてしまったらしい。
次はミートソースをちゃんと作って、型にパイシートを入れて焼こう。
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カブとラディシュのサラダ
メインの料理はこってり肉料理が多いですが、こってりばかりだと辟易してきます。さっぱりとサラダも欲しいところです。
冬の野菜でサラダを作りました。冬においしいカブのサラダです。カブだけですと、白だけでのっぺらぼうみたいなサラダになってしまいます。ラデッシュをカブの相棒に迎えて、赤くアクセントをつけてもらいました。
作り方はいたって簡単です。カブとラデッシュは薄く切ります。それに塩を少しふってもんでやります。あとはオリーブオイルとワインビネガーで作ったドレッシングをかければできあがりです。ラデッシュの葉っぱも添えました。
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卵を買って帰る
目覚まし時計の音が、おれの後頭部にぶつかった。ヤツは忠実に仕事をしてるから、叱られるいわれはないが、とりあえず怒りをぶつける相手はヤツしかいない。
俺のパンチを喰らったそいつは、壁際まで転んで行った。転がりながら仕事をしている。
俺は鳴っているそいつを黙らせ時間を見た。九時か。昨夜はいつ寝たのか覚えてない。
洗顔、歯磨き。鏡の中にくたびれた中年男が鎮座している。どうやら、こいつが俺らしい。無精ひげが生えている。髪もボサボサだ。いつ散髪に行ったのだろう。憶えてない。
腹が減っているようだ。冷蔵庫を開ける。卵が二個。変色したキャベツ。テーブルの上に食パンが一枚。そいつをトースターに放り込む。
やかんに水を入れガスレンジに乗せる。ツマミを回す。カチカチいうだけでいっこうに点火しない。電池がへたったようだ。マッチで火を点ける。ウボッ。赤い弱々しい火がついた。
インスタントコーヒーの瓶を探す。冷蔵庫の横に転がっていた。空のようだ。瓶をふると、なんとかスプーン一杯ほどのコーヒーの粉がこそげ取れた。マグカップにコーヒーの粉を入れる。
小鍋に水を入れ、卵を二個放り込んで火を点ける。
変色したキャベツをほぐす。食べられそうな葉っぱが二枚あった。そいつを手で小さくちぎる。これで、野菜が食べられる。
玄関の郵便受けを開ける。カバーが錆びつき、変形もしている。引っかかって開かない。
むりやり引っ張る。ギギギギ。イヤイヤながら郵便受けのカバーが開いた。ガタン。そいつは内容物を吐き出した。
昨日の夕刊、今日の朝刊。あとは広告のチラシ。郵便物もいくつかあった。郵便物と朝刊以外は資源ごみの箱に入れる。
郵便物を点検する。請求書と公共料金の引き落とし通知書、高校の同窓会のお知らせ。それと、一週間前に行ったあの会社からも封筒が。中を見る。郵便物も資源ごみの箱行き。
チン。トースターが鳴った。取り出したパンは焦げ目が強く付いている。黒こげの少し手前。トースターのタイマーが壊れているようだ。
冷蔵庫の隅にマーガリンがひとかけら残っていた。そいつをパンになすりつける。ずいぶん以前に買ったマーガリンだ。
テーブルの上に、キャベツ、トースト、コーヒーが並んだ。あと、ゆで卵ができあがれば朝食にとりかかろう。卵が俺の好みのかたさになるまで、まだ少し時間がかかる。
朝刊を読む。五分で捨てる。
十三分たった。卵をゆで始めて十三分。火を止め、小鍋から卵を出す。水に当てながらカラをむく。白い卵が二個皿の上に乗った。
焦げたパンをかじり、塩をふっただけのキャベツを食べる。薄いコーヒーを飲む。
卵に塩を振って食べる。ポクポクする。固くゆでた卵だ。俺は断じて半熟卵は食べない。きっちり十三分ゆでた卵しかたべない。
固ゆで卵を二個食って、俺の朝食も終わる。さて、出かけるとするか。
今日は、東の方に行く。毎日、どこに行くかはローテーションで決まっている。だれに指示されたわけではない。俺が自分で決めた。自分で決めたルールに自分が従う。
駅を出て北に歩く。風が冷たい。身体が冷える。自販機でコーヒーを買って飲んだ。そんなモノを飲んでも冷えた身体は温まらない。
国道を越えて、牛丼屋の隣の建物に入る。俺はあと何回ここに来なくてはならないのだろう。今日は昨日より先客は多い。
番号札を取る。俺が札を取ったあと、次の札が出てきた。発券機が俺を愚弄しているらしい。
硬いベンチに座る。隣に座った、どす黒い顔色をした男がせきをした。尿意をもよおし、トイレに行く。曇った眼鏡をかけた男が先客。初老だ。六〇は越えているだろうか。俺が隣に立つと、大きなため息をついた。
俺が用をすませて、手を洗っているときも、その男はまだ立っていた。
トイレから帰ると、俺が座っていた場所に、女が座っている。暗い表情で携帯をいじっている。
番号を呼ぶ声が聞こえた。ポケットの番号札を見る。俺が呼ばれたらしい。カウンターで番号札を見せると、四四番の端末を指示された。
一番北側の端っこの端末だ。検索する。収穫ゼロ。
ハローワークの建物を出る。最近、収穫が少ない。明日は西へ行く。相変わらず風が冷たい。雨が落ちてきた。国道の前に立つ。信号は赤だ。この信号、赤信号しか表示しないらしい。
卵を買って帰ろう。
俺のパンチを喰らったそいつは、壁際まで転んで行った。転がりながら仕事をしている。
俺は鳴っているそいつを黙らせ時間を見た。九時か。昨夜はいつ寝たのか覚えてない。
洗顔、歯磨き。鏡の中にくたびれた中年男が鎮座している。どうやら、こいつが俺らしい。無精ひげが生えている。髪もボサボサだ。いつ散髪に行ったのだろう。憶えてない。
腹が減っているようだ。冷蔵庫を開ける。卵が二個。変色したキャベツ。テーブルの上に食パンが一枚。そいつをトースターに放り込む。
やかんに水を入れガスレンジに乗せる。ツマミを回す。カチカチいうだけでいっこうに点火しない。電池がへたったようだ。マッチで火を点ける。ウボッ。赤い弱々しい火がついた。
インスタントコーヒーの瓶を探す。冷蔵庫の横に転がっていた。空のようだ。瓶をふると、なんとかスプーン一杯ほどのコーヒーの粉がこそげ取れた。マグカップにコーヒーの粉を入れる。
小鍋に水を入れ、卵を二個放り込んで火を点ける。
変色したキャベツをほぐす。食べられそうな葉っぱが二枚あった。そいつを手で小さくちぎる。これで、野菜が食べられる。
玄関の郵便受けを開ける。カバーが錆びつき、変形もしている。引っかかって開かない。
むりやり引っ張る。ギギギギ。イヤイヤながら郵便受けのカバーが開いた。ガタン。そいつは内容物を吐き出した。
昨日の夕刊、今日の朝刊。あとは広告のチラシ。郵便物もいくつかあった。郵便物と朝刊以外は資源ごみの箱に入れる。
郵便物を点検する。請求書と公共料金の引き落とし通知書、高校の同窓会のお知らせ。それと、一週間前に行ったあの会社からも封筒が。中を見る。郵便物も資源ごみの箱行き。
チン。トースターが鳴った。取り出したパンは焦げ目が強く付いている。黒こげの少し手前。トースターのタイマーが壊れているようだ。
冷蔵庫の隅にマーガリンがひとかけら残っていた。そいつをパンになすりつける。ずいぶん以前に買ったマーガリンだ。
テーブルの上に、キャベツ、トースト、コーヒーが並んだ。あと、ゆで卵ができあがれば朝食にとりかかろう。卵が俺の好みのかたさになるまで、まだ少し時間がかかる。
朝刊を読む。五分で捨てる。
十三分たった。卵をゆで始めて十三分。火を止め、小鍋から卵を出す。水に当てながらカラをむく。白い卵が二個皿の上に乗った。
焦げたパンをかじり、塩をふっただけのキャベツを食べる。薄いコーヒーを飲む。
卵に塩を振って食べる。ポクポクする。固くゆでた卵だ。俺は断じて半熟卵は食べない。きっちり十三分ゆでた卵しかたべない。
固ゆで卵を二個食って、俺の朝食も終わる。さて、出かけるとするか。
今日は、東の方に行く。毎日、どこに行くかはローテーションで決まっている。だれに指示されたわけではない。俺が自分で決めた。自分で決めたルールに自分が従う。
駅を出て北に歩く。風が冷たい。身体が冷える。自販機でコーヒーを買って飲んだ。そんなモノを飲んでも冷えた身体は温まらない。
国道を越えて、牛丼屋の隣の建物に入る。俺はあと何回ここに来なくてはならないのだろう。今日は昨日より先客は多い。
番号札を取る。俺が札を取ったあと、次の札が出てきた。発券機が俺を愚弄しているらしい。
硬いベンチに座る。隣に座った、どす黒い顔色をした男がせきをした。尿意をもよおし、トイレに行く。曇った眼鏡をかけた男が先客。初老だ。六〇は越えているだろうか。俺が隣に立つと、大きなため息をついた。
俺が用をすませて、手を洗っているときも、その男はまだ立っていた。
トイレから帰ると、俺が座っていた場所に、女が座っている。暗い表情で携帯をいじっている。
番号を呼ぶ声が聞こえた。ポケットの番号札を見る。俺が呼ばれたらしい。カウンターで番号札を見せると、四四番の端末を指示された。
一番北側の端っこの端末だ。検索する。収穫ゼロ。
ハローワークの建物を出る。最近、収穫が少ない。明日は西へ行く。相変わらず風が冷たい。雨が落ちてきた。国道の前に立つ。信号は赤だ。この信号、赤信号しか表示しないらしい。
卵を買って帰ろう。
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神戸市営地下鉄 三宮・花時計前
「三宮・花時計前」という駅名であるが、花時計のすぐ真下の地下ではない。花時計は神戸市役所のすぐ北、1.17阪神大震災の追悼式を行い、また神戸ルミナリエの終着点である東遊園地の市役所の建屋を挟んだ北側にある。
この駅の改札を出たあたりは国際会館の地下にあたる。ここにビゴの店がある。ビゴの本店は芦屋だが、三宮は通勤経路だから、ここのビゴで小生はよくパンを買う。
小生は通勤にJRと神戸市営地下鉄を利用しているが、JR神戸で乗り換えたり、JR三ノ宮で乗り換えたりしている。帰りは買い物があったり、ジュンク堂に寄ったりする時は、この駅で地下鉄を降りるが、朝は気分で神戸でJRから地下鉄ハーバーランドに乗り換えたり、三ノ宮でJRから、この駅で地下鉄に乗る。歩く距離はだんぜん、神戸→ハーバーランドの方が短いが、なぜか三ノ宮→三宮・花時計前の方がお気に入り。神戸の地下街さんちかを歩くのだが、なぜか気分がいい。さんちかは大阪など他の都市の地下街と比べると、うんと小規模な地下街だが、そこはそれ、小生のとって、ふるさとの地下街である。愛着があるのだ。ふるさとといっても山や川といった自然だけがふるさとではない。地下街といったモノでもふるさとの一部だろう。
この駅は、神戸市営地下鉄海岸線の始発駅である。この駅の乗降客数は和田岬、新長田に次いで3番目である。一番乗降客数が多い和田岬は三菱重工、三菱電機の企業城下駅。三菱重工神戸造船所が商船造りを止めて、乗降客数もかなり減った。新長田は西の方の郊外から、神戸の都心への通勤通学客が乗降する。この駅は市役所の最寄り駅であり、神戸の都心三宮の駅である。地下鉄海岸線の赤字解消の効果はこの駅の乗降客数に表れるのではないか。
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ひとつの価値観でくくらないで
どうもロシアのどっかでオリンピックをやっているそうな。連日、新聞やテレビでだれそれがメダルを取ったとか逃したとかで大さわぎ。毎夜、夜遅くまでテレビにかじりついての観戦で、寝不足でしんどいムキもおられよう。ご苦労さまなことですじゃ。
好きで雪遊びや氷滑りを観ている方々には、どうのこうのいうつもりはないが、この件についてマスコミなどの言い方に気になる点がある。
「日本全部が待ち望んだメダル」「国民こぞって応援している」「メダルを逃してみんながっかり」この「全部」「こぞって」「みんな」の中に小生を入れないでほしい。こういうことを言うのなら「オリンピックに関心のある~」という枕詞をつけてもらいたい。小生は日本の国民だが、オリンピックに全く関心がない。だれそれがメダルを取ろうが、最下位のドンベタになろうが、どうでもいいのである。みんながみんな、オリンピックに関心があって日本選手を応援しているわけではないだろう。人の価値観は千差万別。一つの価値観ものさしで、ひとくくりにするのはやめてもらいたい。
小生はSFファンである。オリンピックには関心はないがSFには関心がある。SFにも日本全国規模の「日本SF大会」がある。世界的には「世界SF大会」がある。この二つの大会では大会参加者の投票によって、年間最優秀のSFが選出される。日本SF大会で選出される賞を「星雲賞」といい、世界SF大会で選出される賞を「ヒューゴー賞」という。星雲賞は日本最初のSF雑誌の名前にちなんで、ヒューゴー賞は世界で始めてSF雑誌を創刊したヒューゴー・ガーンズバックにちなんでつけられた賞の名前だ。
このヒューゴー賞を受賞した日本人はいない。もし、ある年の世界SF大会で日本人がヒューゴー賞の有力候補との下馬評があって、さて今年度のヒューゴー賞の発表という段になって、「日本全部が待ち望んだヒューゴー賞」「ヒューゴー賞受賞を国民こぞって応援している」「ヒューゴー賞を逃してみんながっかり」ということはないだろう。日本国民全員がSFファンではないからだ。SFファンでない人にとって、そんなことはどうでもいいのである。もちろん、小生たちSFファンは「だれがヒューゴー賞でもどうでもええやん」といわれても「ああそうですか」というだけ。大事なことだかから、もっと関心を持てと怒りはしない。もちろん、オリンピックに関心があるムキと、SFファンとどっちが多いかというと、というよりSFファンにもオリンピックが好きな諸賢もおられるだろうし、圧倒的にオリンピック大好き日本人の方が多いだろう。しかし、小生のようにオリンピックに全く関心のない日本人もいるのだ。一つの価値観でみんなまとめてくくるのはやめてもらいたい。
好きで雪遊びや氷滑りを観ている方々には、どうのこうのいうつもりはないが、この件についてマスコミなどの言い方に気になる点がある。
「日本全部が待ち望んだメダル」「国民こぞって応援している」「メダルを逃してみんながっかり」この「全部」「こぞって」「みんな」の中に小生を入れないでほしい。こういうことを言うのなら「オリンピックに関心のある~」という枕詞をつけてもらいたい。小生は日本の国民だが、オリンピックに全く関心がない。だれそれがメダルを取ろうが、最下位のドンベタになろうが、どうでもいいのである。みんながみんな、オリンピックに関心があって日本選手を応援しているわけではないだろう。人の価値観は千差万別。一つの価値観ものさしで、ひとくくりにするのはやめてもらいたい。
小生はSFファンである。オリンピックには関心はないがSFには関心がある。SFにも日本全国規模の「日本SF大会」がある。世界的には「世界SF大会」がある。この二つの大会では大会参加者の投票によって、年間最優秀のSFが選出される。日本SF大会で選出される賞を「星雲賞」といい、世界SF大会で選出される賞を「ヒューゴー賞」という。星雲賞は日本最初のSF雑誌の名前にちなんで、ヒューゴー賞は世界で始めてSF雑誌を創刊したヒューゴー・ガーンズバックにちなんでつけられた賞の名前だ。
このヒューゴー賞を受賞した日本人はいない。もし、ある年の世界SF大会で日本人がヒューゴー賞の有力候補との下馬評があって、さて今年度のヒューゴー賞の発表という段になって、「日本全部が待ち望んだヒューゴー賞」「ヒューゴー賞受賞を国民こぞって応援している」「ヒューゴー賞を逃してみんながっかり」ということはないだろう。日本国民全員がSFファンではないからだ。SFファンでない人にとって、そんなことはどうでもいいのである。もちろん、小生たちSFファンは「だれがヒューゴー賞でもどうでもええやん」といわれても「ああそうですか」というだけ。大事なことだかから、もっと関心を持てと怒りはしない。もちろん、オリンピックに関心があるムキと、SFファンとどっちが多いかというと、というよりSFファンにもオリンピックが好きな諸賢もおられるだろうし、圧倒的にオリンピック大好き日本人の方が多いだろう。しかし、小生のようにオリンピックに全く関心のない日本人もいるのだ。一つの価値観でみんなまとめてくくるのはやめてもらいたい。
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腰を痛めてしもうた
いててて。あかん。どうも腰をイワしてしもうたようだ。昨日、20キロ程度のもんを持ったのだが、なんの気なしにひょいと持ち上げたのだが、その時はなんともなかった。ところが夕方になって腰から足にかけて違和感が。今朝、目覚めて、布団から立ち上がったら腰が痛い。まっすぐしてるぶんには違和感がある程度だが、少しでも腰を曲げると痛い。立ち上がるときに、ウウウウとうならないと立ち上がれない。
足に関節を痛めているのでモーラステープを常備している。それを貼って出かける。モーラステープも効くが、桂米朝師匠の「まめだ」に出てくる「家伝びっくり膏」やったらもっと効きそうな。小生はかすりの着物を着た子供ではないのでモーラステープを使うのだ。
重いものを持ち上げる時は、腰をまっすぐにしてヒザの屈伸で持ち上げないといけないのに、腰で持ち上げてしまったらしい。判っていたのだが、ついうっかり。このブログをご覧の諸賢はどうかお気をつけください。
いててて。
足に関節を痛めているのでモーラステープを常備している。それを貼って出かける。モーラステープも効くが、桂米朝師匠の「まめだ」に出てくる「家伝びっくり膏」やったらもっと効きそうな。小生はかすりの着物を着た子供ではないのでモーラステープを使うのだ。
重いものを持ち上げる時は、腰をまっすぐにしてヒザの屈伸で持ち上げないといけないのに、腰で持ち上げてしまったらしい。判っていたのだが、ついうっかり。このブログをご覧の諸賢はどうかお気をつけください。
いててて。
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ラストスタンド
監督 キム・ジウン
出演 アーノルド・シュワルツネッガー、エドゥアルド・ノリエガ
ひさしぶりのシュワちゃん映画である。それも「コマンドー」以来の、理屈抜き痛快アクション活劇。とはいいつつも、シュワちゃん、知事閣下やったりして、ずいぶんブランクがあったし、なんといっても還暦をだいぶん越した御老体。だいじょうぶかいなと思って観た。心配無用であった。確かに年とって「コマンドー」や「プレデター」みたいな、むちゃくちゃ荒唐無稽なアクションは見れなかったが、年とったら年とったなりの立ち回りをして楽しませてくれた。
このようなアクション映画は、いかにアクションを見せる設定を作るかが大切。映画が始ってから終わるまで、ただひたすら、撃ち合い、どつきあい、斬り合いを延々と見せるだけでは、いかなアクション好きでも飽きてしまう。その点、この映画は大変にうまい設定であった。
麻薬組織のボス、コルテスが脱走した。1000馬力時速400キロという化け物みたいな車で逃走。しかも、こやつ元レーサーで抜群のドライビングテクニックの持ち主。助手席には人質の女性捜査官。国境を越えてメキシコへ逃げるつもり。国境の町ソマートンへ向かっている。
ソマートンの保安官レイは年配の元ロス市警の麻薬捜査官。今は平和な町でのんびり保安官をやっている。部下は若い男ジェニー、中年のフィギー、若い女性サラ。みんなあんまり荒ごとには向いてなさそう。
このソマートンにコルテスの手下どもがやってくる。ジェニーは殺される。コルテスは町を通らせろと要求。保安官レイは拒否。戦う決意をする。かくしてレイは、生き残った女性と中年の副保安官、加勢を申し出た囚人フランク、古い武器の収集家ルイスの5人で戦う。町長たち町の人はお祭りで外へ出てる。カフェに集う年寄りだけが町にいる。レイたち5人はコルテスの大勢の部下たちを迎え撃つことができるのか。
宿場町に陣取った少数の手勢で、大勢の敵を迎え撃つ。これはもう、アクション映画の王道である。西部劇では「リオ・ブラボー」「荒野の7人」時代劇では「十三人の刺客」「のぼうの城」もそうだな。それに、なんといっても黒澤の「七人の侍」もこのパターンだろう。この映画もその王道のアクションをたのしませてくれる。よかったのは保安官レイとシュワちゃんは、ほぼ同じような年齢ということ。レイが「トシだ」と嘆きながら銃撃戦を繰り広げる。
カーチェイス、銃撃戦、そして最後は素手のどつきあい。アクション映画のいろんな要素が楽しめる。そして、やっぱりこの映画、西部劇だったんだ。西部劇ファンの小生としては大満足であった。ラスト、コルテスをお縄にしたレイが、大破した車で縄でひっぱってコルテスを連行するところなんか、西部劇でおたずね者を馬でひっぱってくるシーンだな。
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ブリみぞれ鍋
やっぱり鍋ですな。寒い時は熱燗にお鍋が最高です。今夜は冬にうまい魚ブリのお鍋でいっぱいです。
材料は、ブリと長ネギ、大根、それに厚あげです。ネギと大根、いずれもブリとは好相性の野菜です。
まずブリとネギを焼きます。ブリに片栗粉をまぶし、ネギに切れ目を入れてフライパンで焼き目がつくまで焼きます。
土鍋に出汁を張って、酒、醤油、味醂、塩で味をつけます。これに焼いたブリとネギを入れます。厚あげも入れましょう。そして大根おろしをどっさり入れます。大根をおろすのはたいへんです。私はフードプロセッサを使いましたが、ない人は手でおろしてください。良い運動になって、お鍋を食べる前に温かくなるかも知れません。最後にユズの皮を散らしてできあがりです、
このお鍋、ものすごくおいしいです。さっぱりとして、ブリがいくらでも食べられます。ぜひお試しください。絶対、お勧めです。
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カキのチャウダー
寒い夜はあったかいスープがなによりのごちそうです。今夜は海のスープにしましょう。クラムチャウダーです。アサリやハマグリのクラムチャウダーが多いですが、せっかくですから旬のカキを使いましょう。
スープの具は、もちろんカキ。野菜はじゃがいもとにんじんです。まず、長ネギをバターで炒めます。玉ねぎではないんです。カキの香りには玉ねぎより、長ネギの香りに方がよく合うんではないでしょうか。ある程度ネギを炒めたら、少し水を入れ、じゃがいもを投入します。にんじんも入れましょう。白ワインを少し入れて香りとうま味を引き立てます。
水を注ぎ弱火で煮ます。同時にタイムも入れましょう。じゃがいもとにんじんが軟らかくなったら牛乳を入れ加熱して、水溶き片栗粉でとろみをつけます。とろみ具合はお好みで。最後にカキを入れます。カキが少しプッとしたら出来上がりです。くれぐれもカキを煮すぎないように。煮すぎたカキは小っちゃくなっておいしくないです。
スープボウルに入れて、黒こしょうをふって、ネギの青いところを飾れば出来合あがりです。冬はやっぱりカキはおいしいです。
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とつぜん対談 第62回 溶接面との対談
うう、さむ。寒いですね。あ、あそこや。あの赤ちょうちんの居酒屋。あそこで待ち合わせてます。今日の対談相手はお酒好きです。職人さんです。
こんばんは。おやじ、溶接面さんは?あ、まだ。それじゃ先に飲んどこう。
酒や。熱燗でな。アテ、そやな。かんとだきがええな。スジ、大根、こんにゃくや。あ、きはったきはった。
雫石
こんばんは。
溶接面
こんばんは。遅れてすまんかったな。
雫石
お酒、なんにします?
溶接面
そやな。焼酎。寒いからお湯割やな。アテはどて煮込みくれ。
雫石
ま、いっぱい。
溶接面
お、すまんな。もっと早よ来るつもりやったんやけど。あしたまでにやらなあかん仕事があってな。
雫石
溶接の仕事ですか。
溶接面
そや。ワシ溶接しか能ないんや。
雫石
どんな仕事ですか。
溶接面
造船所の下請け仕事でな、船のブロックの一部をつくっとるんや。
雫石
そういえば溶接面さんは、神戸のM重工神戸造船所で仕事してたんですね。
溶接面
そや。しかしあそこは今は潜水艦しか造ってへん。ワシら渡りの職人はお払い箱や。
雫石
あ、空いてますよ。
溶接面
うん。お湯割りおかわりや。それにホッケのひらき。
雫石
あ、おやじ。酒。こんどはひやで。銘柄?。なにがあんねん。呉春、秋鹿、八海山、天狗舞?呉春くれ。それから小エビの空揚げ。で、ずっとM重工神戸に?
溶接面
うんにゃ。いろんなとこ行ったで。K重工も行ったし。造船所以外も、小っこい鉄工所をようけまわったな。
雫石
今の職場は。
溶接面
小さな鉄工所や。
雫石
景気はどうですか。
溶接面
確かに仕事の量は増えたな。
雫石
収入は増えましたか。
溶接面
増えるもんか。溶接棒やアーク溶接用のフラックスワイヤーが値上がりぎみや。
雫石
そんな材料は会社持ちではないんですか。
溶接面
ワシらは会社にやとわれとるんやない。工具、材料持込で契約で仕事しとるや。
雫石
そしたら溶接材料なんか自分で買ってるんですか。
溶接面
そや。
雫石
溶接材料ちゅうとどんなメーカーですか。
溶接面
国産やったら神戸製鋼や日鉄住金が大手やな。海外やったら韓国の現代もよう使うな。
雫石
溶接面さんはどこのメーカーをお使いですか。
溶接面
ワシは国産やな。神戸製鋼と日鉄住金が半々やな。現代は安いことは安いけどワシは使わんな。
雫石
あ、あいてますよ。どうぞ。ここの支払いは私が持ちます。遠慮なくじゃんじゃん飲んでください。
溶接面
すまんな、そやったら、焼酎や。ロックでな。それから焼き鳥くれ。ずりときも、あ、だし巻も欲しいな。
雫石
そんじゃ私も。おやじ天狗舞や。アテももらお。なにがええかな。竜田揚げや。
溶接面
あんたも酒強いな。
雫石
いやいや。溶接面さんにはかなわんです。溶接の仕事ながいんですか。
溶接面
そやな、もう40年やっとう。ワシら渡りの職人、特に機械工作やっとるヤツには、とんでもないヤツがおるんやで。
雫石
どんなんですか。
溶接面
ワシの手見てみい。指がちゃんとついとうやろ。
雫石
はい。うっぷ。
溶接面
ワシら渡りの職人には指がついとらへんヤツがおるで。
雫石
不始末してケジメつけたんですか。
溶接面
アホ。ヤーさんとちゃうで。ワザと旋盤の機械にくっつけて指飛ばすんや。事故やゆうてな。ほんで休業補償もろて、寝て暮らすんや。そいで金のうなったら、また指飛ばして寝て暮らすんや。
雫石
うう。ほんまにそんな人がおるんでっか。
溶接面
昔はけっこうおったな。そんな豪傑が。
雫石
ぐぐぐぐ。オヤジ酒や。うっぷう。
溶接面
だいじょうかいな。
雫石
っだ、だいじょううううぶい。ぐぐぐ。う、げー。
溶接面
こら、吐くんやったら便所いってこい。
雫石
ううう。
溶接面
便所で盛大にはいとる。
雫石
ちょっとは楽になった。溶接面さん、もう一軒行きまひょ。
溶接面
そやな。ようし今夜は徹底的に飲むぞ。
こんばんは。おやじ、溶接面さんは?あ、まだ。それじゃ先に飲んどこう。
酒や。熱燗でな。アテ、そやな。かんとだきがええな。スジ、大根、こんにゃくや。あ、きはったきはった。
雫石
こんばんは。
溶接面
こんばんは。遅れてすまんかったな。
雫石
お酒、なんにします?
溶接面
そやな。焼酎。寒いからお湯割やな。アテはどて煮込みくれ。
雫石
ま、いっぱい。
溶接面
お、すまんな。もっと早よ来るつもりやったんやけど。あしたまでにやらなあかん仕事があってな。
雫石
溶接の仕事ですか。
溶接面
そや。ワシ溶接しか能ないんや。
雫石
どんな仕事ですか。
溶接面
造船所の下請け仕事でな、船のブロックの一部をつくっとるんや。
雫石
そういえば溶接面さんは、神戸のM重工神戸造船所で仕事してたんですね。
溶接面
そや。しかしあそこは今は潜水艦しか造ってへん。ワシら渡りの職人はお払い箱や。
雫石
あ、空いてますよ。
溶接面
うん。お湯割りおかわりや。それにホッケのひらき。
雫石
あ、おやじ。酒。こんどはひやで。銘柄?。なにがあんねん。呉春、秋鹿、八海山、天狗舞?呉春くれ。それから小エビの空揚げ。で、ずっとM重工神戸に?
溶接面
うんにゃ。いろんなとこ行ったで。K重工も行ったし。造船所以外も、小っこい鉄工所をようけまわったな。
雫石
今の職場は。
溶接面
小さな鉄工所や。
雫石
景気はどうですか。
溶接面
確かに仕事の量は増えたな。
雫石
収入は増えましたか。
溶接面
増えるもんか。溶接棒やアーク溶接用のフラックスワイヤーが値上がりぎみや。
雫石
そんな材料は会社持ちではないんですか。
溶接面
ワシらは会社にやとわれとるんやない。工具、材料持込で契約で仕事しとるや。
雫石
そしたら溶接材料なんか自分で買ってるんですか。
溶接面
そや。
雫石
溶接材料ちゅうとどんなメーカーですか。
溶接面
国産やったら神戸製鋼や日鉄住金が大手やな。海外やったら韓国の現代もよう使うな。
雫石
溶接面さんはどこのメーカーをお使いですか。
溶接面
ワシは国産やな。神戸製鋼と日鉄住金が半々やな。現代は安いことは安いけどワシは使わんな。
雫石
あ、あいてますよ。どうぞ。ここの支払いは私が持ちます。遠慮なくじゃんじゃん飲んでください。
溶接面
すまんな、そやったら、焼酎や。ロックでな。それから焼き鳥くれ。ずりときも、あ、だし巻も欲しいな。
雫石
そんじゃ私も。おやじ天狗舞や。アテももらお。なにがええかな。竜田揚げや。
溶接面
あんたも酒強いな。
雫石
いやいや。溶接面さんにはかなわんです。溶接の仕事ながいんですか。
溶接面
そやな、もう40年やっとう。ワシら渡りの職人、特に機械工作やっとるヤツには、とんでもないヤツがおるんやで。
雫石
どんなんですか。
溶接面
ワシの手見てみい。指がちゃんとついとうやろ。
雫石
はい。うっぷ。
溶接面
ワシら渡りの職人には指がついとらへんヤツがおるで。
雫石
不始末してケジメつけたんですか。
溶接面
アホ。ヤーさんとちゃうで。ワザと旋盤の機械にくっつけて指飛ばすんや。事故やゆうてな。ほんで休業補償もろて、寝て暮らすんや。そいで金のうなったら、また指飛ばして寝て暮らすんや。
雫石
うう。ほんまにそんな人がおるんでっか。
溶接面
昔はけっこうおったな。そんな豪傑が。
雫石
ぐぐぐぐ。オヤジ酒や。うっぷう。
溶接面
だいじょうかいな。
雫石
っだ、だいじょううううぶい。ぐぐぐ。う、げー。
溶接面
こら、吐くんやったら便所いってこい。
雫石
ううう。
溶接面
便所で盛大にはいとる。
雫石
ちょっとは楽になった。溶接面さん、もう一軒行きまひょ。
溶接面
そやな。ようし今夜は徹底的に飲むぞ。
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