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西宮八園虎日記 4月30日

「勝ちましたな」
「そうですな。なんとか3連敗をまぬがれましたな」
「しかし、まあ、なんですな。延長までいかいでも、もっと楽勝できたはずですな」
「藪田がようけフォアボールくれて、点やるゆうとんのに、阪神打線は遠慮深いんですな」
「今夜のお酒は何がいいですか」
「そうだな。バーボンといこうか」
「はい。ではこれをどうぞ」
「どれどれ。うん。チェイサーは牛乳か」
「うわ。かなりアルコール度数が高いな。でも、うまい」
「はい。プレミアムバーボンのブッカーズです。63度です」
「うまいですぞ。玄白さん」
「うん。うまい。イライラする試合みせられたから、ちょうどええバーボンですな」
「しかし、きょうは金本監督の采配があたりましたな」
「そうですな。昨日から起用した植田がバントヒットで盗塁ホームに帰ってくる」
「それとキャッチャー梅野の守備途中の交代。みごと盗塁を阻止しましたな」
「それになんといってもロサリオですな。4番に使い続けて正解でしたな」
「金本監督を批判するムキもいるがワシらは金本監督支持ですな」
「賛成です」
「女将、ブッカーズおかわり」
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ミルドレッド・ピアース


監督 マイケル・カーティス
出演 ジョーン・クロフォード、アン・ブライス、ザガリー・スコット

 とある別荘に銃殺された死体。中年の男だ。被害者の妻が警察に。ほどなく容疑者が判明。それは彼女の元夫だ。ところが彼女は元夫は犯人ではないという。
 こういう出だしの映画である。ミステリーのようである。確かにミステリー映画でもある。銃声は聞こえるが犯人を映してない。だれが犯人か最後までわからないし、意外な犯人である。
 欲張りな映画ともいえる。上記のごとくミステリーでもありつつも、男と女の愛憎のもつれ、母と娘の葛藤、子供の教育の問題、さらには家事しかやったことがない平凡な主婦が、何軒もの店を持つレストランチェーンのオーナーとなり実業家と成功する細腕繁盛記な物語。これだけの多様な要素なのに散漫にならず、興味深く最後まで映画を見せたシナリオが見事である。
 しかし、この映画の登場人物は、ろくでもない人間ばかり。失職して無職なのに浮気して、あげくに妻に家を追い出される男。人妻に気がある不動産屋のオヤジ。母親から金を、娘からはカラダをうばう御曹司。わがまま傲慢気位だけは高い高ビー娘。そしてすべてを娘に注ぐ娘コンで究極の教育ママ。追い出され男も、撃ち殺される男も、殺人者になってしまったヤツも自業自得である。

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トラキチ酒場せんべろ屋 4月29日

「あきまへんな」
「そやな」
「打てん阪神がなんとか、こんなとこにおんのはピッチャーががんばっとうからや。そのピッチャーがあかんようになってきた」
「そやな。阪神、どんどん失速しよるな」
「あ。おもやんチューハイや」
「ワシ。日本酒。ヒヤでええわ」
「あて?そやなやっこと枝豆」
「ワシはズリ」
「ミスが相手の点になりよる」
「うん。きょうかてロサリオ落球のあとバティスタにホームラン」
「代わった石崎も四球のあと田中にホームラン。きのうの小野とおんなじや」
「先取点は取るねんけどな。追加点が取れん。そのうち逆転されてしまう」
「投打のかみ合わせが悪いとはこのことやな」
「ま、そのうちおなじみの定位置におちつくやろ」
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くずし明石焼


 ワシ、たこ焼きが大好きやねん。もちろん関西人の必須アイテムたこ焼き器も持ってるで。家でも、さいさいたこ焼きして食う。で、なんぞの用で明石に行った時は必ず明石焼き(地元では玉子焼きとゆう)を食う。
 ほんでもって、家でも明石焼きを食えへんもんか考えた。明石焼きとたこ焼きの違い。まず、明石焼きは生地に浮粉を使う。焼くのは銅の鍋で焼く。で、浮粉なんて買っても、これにしか使わへん。銅の鍋も持ってへん。
 浮粉も銅の鍋も使わんと明石焼きはでけへんもんかいのう。で、考えついたのがこれ。別に丸い形にせんでもええやんか。生地はたこ焼きの生地に卵を多いめにした。それをテフロンのフライパンでしっとり目のスクランブルエッグにする。その上にゆでタコをのっけていく。これを昆布鰹出汁につけて食べる。口に入れたら明石焼きそっくりになったで。
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トラキチ酒場せんべろ屋 4月28日

「お、大将、ええ天気やな」
「そやな。初夏らしい天気になったな」
「ビールや大将。おもやんはどうした」
「きょうは休みや」
「そうか。ビール頼むは。や、きーこ。どないしとったんや」
「仕事や」
「さて、阪神やけど9連戦のアタマやのに負けたな」
「そや。小野の四球で負けたな」
「そや。3連続四球のあと鈴木のぼかんと一発。あれで負けたな」
「やっぱ。ホームランの威力やな」
「ヒットは阪神の方が倍ちこう打っとるねんで」
「しゃあないやん。野球はヒット打ちゲームやのうて点取りゲームやねんから」
「ロサリオがヒット打つようになったやんか」
「うん。それにきょう初登板のモレノ使えるんちゃうか」
「まだわからんぞ。けどマテオはよ帰ってこな居場所なくなるで」
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サワラの幽庵焼き


 サワラ。漢字で書くと「鰆」魚偏に春と書く。字のとおり春が旬の魚だが、ほんとにうまいのは冬の寒鰆だといわれている。
 この魚、瀬戸内海にも多く生息し、こやつがイカナゴを食うから、新仔の漁獲量が減って、神戸の春の風物詩クギ煮が高級料理になってしまったとか。かようにイカナゴ漁不良の犯人とされ悪者あつかいだが、サワラはとってもおいしい魚だ。見た目は白身だが肉の成分は赤身だそうだ。いかように調理してもおいしいが、今回は幽庵焼きにした。
 醬油、味醂、酒、それに柚子の汁で作った漬け汁にサワラの切り身を浸す。今回は半日ほど漬け込んだ。これを魚焼きグリルで焼く。焦げやすいので弱火でゆっくり焼く。焼いている途中で漬け汁をときどき、刷毛で塗ってやるといいだろう。
 さて、焼けた。こりゃ、日本酒を飲むべきである。桜正宗の大吟醸を飲んだ。鰆の幽庵焼きに桜正宗。はからずも去りゆく春を惜しむメニューとなった。
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とつぜんSFノート 第100回

 小生、SFファンとなってずいぶん経つ。そうだな。ファン歴は半世紀に近いかな。子供のころから、この年になるまで、ずっとSFファンをやってきた。
 小生、あくまでSFの愛好家であってプロではない。SFでメシを食っているわけではない。SFは趣味でありアマチュアである。では、小生はなにして食って家族を養っているのか。小生の本業はなにかと聞かれれば、資材購買であろう。
 若いころはコピーライターをしていた。広告制作の足を洗ってから、ずっと資材とか購買仕入れといった仕事をかれこれ30年やっている。今の会社でも購買屋である。
 広告業界から転身して、最初に入った会社では電子部品を扱った。まず最初は在庫管理から。抵抗、コンデンサー、半導体、コネクター、リレー、スイッチ、コイル、基板。電子部品の種類はものすごく多い。それら覚えていかなくてはならない。これらの品物は小さなモノが多い。ほとんどのモノが手のひらに乗る。それを1つ1つ目で見て手でさわって(中には素手でさわってはいけないモノもある)覚えるのだ。コネクターで最もよく扱ったヒロセ電機のサミコンなら、小生は手で握っただけでも型名がわかる。
在庫管理と購買は両輪。在庫管理がまともにできない者は購買もできない。そらそうだろう。在庫量を把握してないで、どうして発注数が決められる。
 在庫管理で最も大切なことは先入れ先出しということ。先に仕入れた品物から払い出していくということ。以前、こんなことがあった。某大手の菓子メーカーでのこと。菓子の原材料の残が少なくなった。購買が発注。納品された。納品された原材料を残の原材料の上に置いて保管。上の原材料から使っていって、下の古いモノは古くなる一方。で、たまたまこの下の古い原材料を使って菓子を製造。品質が悪い菓子となって問題となった。
 かようなことは資材の人間としては絶対にしてはならない。ゆえにモノを発注するのならば、まず倉庫の整理からしなければならない。残と新に入荷するモノをはっきりと区分するようにしなければならないのである。
 さて、購買である。在庫管理業務は社内だけで完結する。購買業務はそうではない。購買とは読んで字のごとくモノを買う仕事である。当然、仕入先がある。購買を行うにおいて、最も大切なことは仕入先といかに良好な関係を築くかということだ。厳に慎まなくてはいけないことは、「買ってやるんだ」という意識を持つこと。買う方がえらく売る方が下ということは決してない。購買と営業はあいみたがい、お互いさまである。こっちは会社の仕事でモノを買う、営業も会社の仕事でモノを売っているのだ。お互い会社のカネでモノを買い、モノを売って会社のカネとしているのである。
 だから、小生、30年購買をやってきて、仕入先には損はさせていない。もちろん小生も自分の会社のカネを使うのだ、極力安く買うのはもちろんである。しかし、仕入先に損をさせてまで仕入れるのは良くない。複数の仕入先に見積もりを出してもらい、極端に安い見積もりを出した仕入先には発注しない。損を出してなければ、そこに発注するが、あきらかに損を覚悟で見積もりを出した業者には発注しない。取引先、仕入先とは長い良好な関係を続けたい。そんなムリをしている所とはいびつな関係になってしまうからである。
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行き先は特異点

 
大森望・日下三蔵編       東京創元社
 
このアンソロジーも10冊目。かような年間傑作選は、SFマガジンの劣化によって短篇SFの飢餓状態にある好事家にとって実にありがたいアンソロジーである。大森、日下のご両所にはぜひ来年以降の継続をお願いする。
SFマガジンの隔月刊化によって、国産短篇SFの供給量が低下するかも知れないと危惧されていたが、その心配は無用であったとのこと。逆に供給は増えている。喜ばしいことである。ご両所の仕事に敬意をはらう。
 収録作は次の20作。

「行き先は特異点」         藤井大洋
「バベル・タワー」         円城塔
「人形の国」            弐瓶勉
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」 宮内悠介 
「幻影の攻勢」           眉村卓
「性なる侵入」           石黒正数
「太陽の側の島」          高山羽根子
「玩具」              小林泰三
「悪夢はまだ終わらない」      山本弘
「海の住人」            山田胡瓜
「洋服」              飛浩隆
「古本屋の少女」          秋永真琴
「二本の足で」           倉田タカシ
「点点点丸転転丸」         諏訪哲史
「鰻」               北野勇作
「電波の武者」           牧野修
「スティクニー備蓄基地」      谷甲州
「プテロス」            上田早夕里
「ブロッコリー神殿」        酉島伝法
「七十四秒の旋律と孤独」      久永実木彦

 ベテランから中堅、新人までバランスのとれた選択である。では、印象に残った作品に言及していこう。
「行き先は特異点」GPSが狂ったか?アマゾンの配送用ドローンがおかしい。グーグルの自動運転も狂ってる。みんなここに集まって来る。 
「バベル・タワー」縦籠家は縦に移動。垂直こそ世界だ。横箱家は横に移動。水平こそ真理。両家は相容れない。縦籠家の者はみんなエレベーターで生まれる。女の子はエレベーターガールになる。へー、円城塔がこんな話を書くのか。ふうん。
「人形の国」サイバーパンク漫画。ナウシカを想い出した。
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」タバコの煙と隕石。
「幻影の攻勢」老人私小説SF。さすがに安心して読める。
「性なる侵入」カメラつき陰毛。 
「太陽の側の島」戦地の夫と内地(広島?)の妻の書簡集。どうも「あの戦争」ではなさそう。傑作。
「玩具」気を失った友人の少女を介抱する。 
「悪夢はまだ終わらない」加害者に被害者になってもらうことが最高の刑罰だ。
「海の住人」この海には人魚がいる。
「古本屋の少女」禁断の魔法の本をあつかってるのかな。
「点点点丸転転丸」たんなる一発芸。
「鰻」恐怖鰻女。
「スティクニー備蓄基地」スティクニー備蓄基地が奇妙な攻撃を受ける。敵は「生物兵器」を使ったのか。
「プテロス」風の惑星。一生飛んで過ごす生物とそれを研究する科学者。傑作。
「ブロッコリー神殿」植物SF.あて漢字満載。こんな原稿アホ辞書のワードでかいたら苦労するだろうな。
「七十四秒の旋律と孤独」読ませられた。本格宇宙SF。この本で一番センス・オブ・ワンダーを感じた。メアリー・ローズ?
 
 今回は豊作である。満腹した。ごちそうさん。
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西宮八園虎日記 4月25日

「こんばんは」
「こんばんは」
「あら、今夜はお二人おそろいで」
「うん。夙川の駅のとこであってな」
「ずいぶん、おひさしぶりですね。どうしてたんですか」
「うん。なんやかんやと忙しゅうてな」
「せんべろ屋さんには行ってたんでしょう」
「うん、なんか今津の方に用事があってな」
「お酒をくださらんか」
「はい。今夜は呉春を用意しましたわ」
「あては」
「そら豆の白あえを出そうと思います」
「ところで玄白さん。阪神勝ちましたな」
「そうですな。3連敗で連敗を止めましたな」
「やっぱりメッセンジャーは頼りになりますな」
「お、女将、この白あえ、おいしいな。香ばしい感じでええ食感や」
「はい、あえころもに厚あげを使いましたの。ほほ」
「なるほど。厚あげをな」
「白あえにはお豆腐を使いますが、今回は厚あげをあえころも使いましたのよ」
「打つのは、ロサリオがちょこちょこ打つようになって、これまで取れんかった追加点がとれましたな」
「そのかわり、桑原、ドリスが去年ほどの威力がありませんな」
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カンヅメ特集


 本の雑誌5月号の特集は面白かった。「カンヅメはすごい!!」カンヅメの特集である。カンヅメといっても酒屋で立ち飲みするときにアテにするサバ缶だとかサンマの蒲焼缶といった缶詰ではない。作家に原稿を書かせるために、出版社がホテルや旅館にとじこめることである。
 原稿依頼した作家を野放しにしておけば、いつ原稿を書くか判らない。そのままじゃ最悪雑誌に穴が開く。そこで怠け者の作家をホテルに軟禁して、編集者が見張って、ムリからにも原稿を書かせようというモノ。
 少しでもイヤなことを先延ばしにしようとする作家と、少しでも早く原稿を確保しようという編集者。虚々実々のかけひきがあったろう。
 どうもカンヅメは絶対イヤだといって断固拒否する作家はいないようだ。原稿が大幅に遅延。「こりゃあカンヅメですね」といわれて、しかたないなあと、カンヅメになるそうな。中には自らすすんでカンヅメになりたがる作家もいた。
で、カンヅメになって、まじめに執筆にはげむ作家もいるし、編集者の目を盗んで逃亡、夜の巷に飲みに行く作家も。
 作家というからにはモノを書くのが好きで始めた仕事だと思うのだが、いやがってなかなか書かない作家もいるわけで、ほっといてもどんどん書く作家もいる。このあたりの作家なる人種のいろんな生態がわかって面白い特集であった。
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遠すぎた橋


監督 リチャード・アッテンボロー
出演 ロバート・レッドフォード、ショーン、コネリー、ジーン・ハックマン

 意志決定者がアホだと現場の人間がいかに苦労するかを描いた映画である。上がアホだと下が苦労するとは書きたくない。組織で仕事をしていて上も下もない。組織として動くために「長」と「員」に分類されるが「長」が上で「員」が下ではない。それぞれの立場でやるべきこと、やってはいけないことがあるだけで、「仕事」を行ううえにおいて上下はない。平等である。社長は社長の仕事、ヒラはヒラの仕事。どっちが上でどっちが下ではないと考える。
 第二次世界大戦。ヨーロッパ。ノルマンジー上陸を果たした連合軍は、オランダを解放し、勢いを駆ってそのままドイツ本国に殴りこみ、一気に戦争を終わらせようと「マーケット・ガーデン作戦」を立案し実行する。
 ドイツまでの主要な橋五つを、大量の空挺師団を動員。降下して橋を確保、陸上部隊を通そうという作戦。この作戦で大切なことはスピード。迅速に部隊を動かして敵を殲滅。ドイツ本国に突入すること。
 ところがドイツの戦車が橋の横に隠れている情報がもたらされた。ある将校がそのことを司令部に報告。作戦中止を申し入れた。ところがこの作戦は決定済み。中止はできないと断られる。その将校は左遷。
 作戦開始。敵の抵抗は頑強でさんざん苦戦する。部隊の到着の大幅な遅延。通信機の故障で現場と司令部が連絡不能。通信機用の部品が到着。違う部品で役に立たない。行き違い。くい違い。かん違い。間抜け。甘すぎる現場認識。希望的観測。その他いろいろ。もたもたしているうちに現場の兵士はどんどん戦死していく。
 アホは連合国側だけではない。橋を爆破しましょうと部下がいっているのに、ドイツが盛り返して反撃する時に必要だから、爆破するなという司令官。こやつは本気でドイツが反撃できると思っているのだろうか。
 意志決定者がアホだと現場が苦労する。これは小生が身を持って経験した。
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トラキチ酒場せんべろ屋 4月22日

「ははははは」
「へへへへへ」
「おもやん。ビールや」
「いやあ。おもろかったなあ」
「そやな」
「かんぱあい」
「かんぱあい」
「んぐんぐんぐ。ぷはー」
「ビールがうまい季節になったな」
「そやな。しかし大笑いやな」
「うん。ま、これも阪神やわいな」
「そや」
「こんなおもろいチームはないで」
「ほんま」
「阪神ファンはやめられまへんな」
「ほんま、ほんま」
「わははははは」
「うひひひひ」
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ヒイカのトマト煮


 この時期になると、かわいい頭足類がよく鮮魚売り場で売ってます。イイダコは旬も終わりましたが、ホタルイカは今が旬です。釜揚げを酢味噌でいただくとおいしゅうございます。
 あと、かわいい頭足類というとヒイカがありますね。手のひらに乗るぐらいのかわいいイカです。ジンドウイカともいいますね。
 そのヒイカをイタリアンにしてみました。まず、玉ねぎ、にんにくをオリーブオイルで炒めます。少したっぷりめがいいでしょう。香りがでてきたらヒイカを入れて白ワインを加えます。しばし加熱。ホールトマトを入れます。ドライトマトも刻んでいれました。味にコクがでます。
 食べやすい大きさに切ったセロリを加えて少し煮ます。セロリとヒイカが食べやすいやわらかさになればできあがりです。お皿に盛りつけましょう。時期のものですから、うすいのお豆さんを散らしました。お豆さんはゆでて水で冷してはいけません。シワがよります。おばあさんみたいなお豆さんになってしまいます。ゆでたらその鍋にいれたままゆっくりと自然にさましましょう。するとシワがよらずに、こんなにきれいなお豆さんになります。さましている間もお豆に熱が加わるので、そのあたりを計算にいれてゆで時間を調整してください。ゆですぎるとおいしくありません。
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トラキチ酒場せんべろ屋 4月21日

「くっそっ。おもろないな」
「そやな。ビールでも飲んどらなやっとられんわ」
「ワシ、きのうは米團治さんの落語会に行って見てへんかったけど、巨人に連敗やないの」
「え、あて。なんでもええわ。ビールもあても、ワシがええゆうまでなんぼでも持って来て」
「しかし、巨人に完敗やな」
「そや。攻走守、ぜええんぶ巨人の方が上手やないの」
「そやな。それでなんで巨人の方が阪神の下やねん」
「そやけど、秋山以外のピッチャーはみんな点とられてへんやん。その秋山も3失点やで」
「やっぱ、打線やな」
「そやな」
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桂米團治独演会に行ってきた

 
 昨晩、芦屋のルナ・ホール「桂米團治独演会」に行って来た。毎年、この時期には米團治さんが、ここ芦屋で独演会をやらはる。毎年、楽しみに行ってるのだが、昨年はルナ・ホール改装工事でなかった。このルナ・ホールでの落語会は「芦屋市民寄席」といって、米朝一門の噺家さんがよく来演される。米團治さんの前は、師匠でご父君の桂米朝師匠が来られていた。
 さて、昨晩の最初の演者は米團治さんのお弟子さん桂米輝さん。前座噺の定番「動物園」噺に「間」がない。なんか急いで演じている。テレビの収録があるのなら時間が定められているから、時間内に噺を納める必要があるが、こういう生の落語会なら少しぐらいなら演じる時間の誤差が許されると思う。急ぐ必要がないと思うが。
 二番目は米團治さんの「稲荷俥」三番目の演者は桂雀五郎さん。「宿替え」雀五郎さんの大師匠桂枝雀師匠が十八番としていた噺である。雀五郎さん、枝雀の「宿替え」をそっくりそのまま、カーボンコピーにように演じてはった。枝雀の「宿替え」は枝雀にしかできない。枝雀の「宿替え」はだれも枝雀には勝てない。米朝師匠も松鶴師匠も枝雀には勝てない。雀五郎さん、自分なりの「宿替え」を創る必要がある。
 さて、米團治さんの二席目は「親子茶屋」ドラ息子の作次郎をおやだんさんが、さんざん説教する。厳格、謹厳、実直一方のおやだんさんと思わせておいて、実はこのおやだんさん、息子の作次郎以上の遊び人。息子に説教したあとミナミのお茶屋に遊びに行くわけやが、お茶屋で遊んでいるおやだんさんと、作次郎に説教しているおやだんさん、この演じわけが、この噺のポイントであり聞かせどころであり、難しいところなのだが、このあたりは、米團治さん、米朝師匠に、ごくわずかだが及ばないと感じた。
 中入り後の大トリの米團治さん、「天王寺詣り」この噺、笑福亭が演じることが多く、米朝一門では雀三郎さんが演じるぐらいとか。小生は先代桂文枝師匠の「天王寺詣り」をテープで持っているが、これは絶品である。
 さて、米團治さんの「天王寺詣り」うん、米團治さんの派手で華やかなキャラがこの噺によくあっていた。天王寺にまつわるウンチクでは、この寺の創建者の聖徳太子はたいへんに開明な人物。キリスト教も知っていたに違いない。仏教に深く帰依した太子ではあるが、キリスト教も取り入れたに違いない。天王寺、正確には四天王寺にはキリスト教の隠れサインがある。なんて荒巻義雄か半村良的伝奇ロマンなくすぐりを入れてはった。
 下げのあと、「この下げ判りましたか」とゆうてはったけど、心配はご無用である。
 久しぶりに生の落語に接して楽しかった。
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