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「なんでも電動」を見直そう

 西日本で節電するのは、被災地の東日本とは電気の周波数が違うから、無意味だとの意見もあるが、小生は無意味とは思わない。なぜなら、将来にそなえての練習になるから。
 原発安全神話は崩れた。原発の新設増設はもう無理だろう。地元で反対されたら、住民を説得しようがない。原発は安全です、とはもう絶対にいえない。CO2を盛大に排出する火力発電にも頼れない。ようは何かで発電機を回せばいい。原子力は核燃料で、火力は重油で湯を沸かして蒸気でタービンを回して発電している。水力は水の落下エネルギーで、風力は風で風車を回して、発電しているわけだ。原理は簡単なものだ。原理は簡単だが、原子力、火力の代替えのエネルギーは難しい。政府は太陽発電など、クリーンエネルギーの開発に力を入れるとのことだが、一朝一夕にはいかない。
 電気を湯水のごとく使う生活は改めざるを得ないだろう。震災以前に電力会社が盛んにPRしていたオール電化などはもってのほかだ。
 小生は朝、コーヒーを飲むことが多い。豆をミルで挽いてコーヒーを淹れる。インスタントコーヒーは飲まない。あれはコーヒーではない。コーヒー風飲料だ。ウチのミルは手廻しだ。電動ではない。朝、コーヒー豆を、ゆったりと挽き、心静かに朝食を摂る。わずかな手間を惜しんで電動にする必要はない。
 わずか数メートル歩くのをめんどうがって、テレビのスイッテをリモコンで入れる。そのため、見てもいないテレビに待機電流がずっと流れっぱなし。テレビ本体で操作すればリモコンは要らず、待機電流は不要だ。
 深夜の国道。道端にポツンと置かれた自動販売機。灯りには蛾やカナブンが群れ飛んでいる。横を狸が歩いている。自動販売機はいつ来るとも知れぬ客を待ち続けている。電気を消費しながら。
 生クリームをホイップする。心を込めておいしくな~れ、おいしくな~れと念じながら、手で泡だて器で攪拌する。電動ミキサーで攪拌するよりおいしくなるはず。
 なんでも、電動に頼る生活は見直すべきだろう。
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東電で脆弱なのは原発だけではなかった

東電で巨大災害に弱いのは原子力発電所だけではなかった。想定外の巨大津波の前では、安全神話を誇った原発はなんとも脆弱であった。もう一つ脆弱なものもあった。社長である。
 東電の清水社長が体調を崩して入院した。原発事故の最高責任者たる人物がリタイアしたわけだ。66歳という高齢でありながら、連日の激務をこなしてこたことは理解できる。非常に酷ないい方ではあるが、なんと情けないことか。もっとしっかりできないのか。
 電力会社のごとき、いったんトラブルが発生すれば、非常に多くの人に迷惑をかける企業のトップは、心身とも頑健な人物でなくてはならない。なんでも清水社長は資材部門からのたたき上げで、コストカッターと呼ばれ、発電所の資材調達費を大幅に低減させた手柄で社長になったとか。かような人物を原子力発電所という超危険物を管理運営するトップに据えたのが、そもそもの間違いではないか。今回の原発事故、いよいよ人災の様相が濃くなってきた。
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市民はどこまで手間をかけるべきか?

行政のゴミ処理の現場のご苦労は理解しているつもりだ。ゴミは分別して定められた場所に出すべきことも判っている。それでも、いささかひっかかる感じがする
 神戸市のゴミの出し方が4月から変る。容器包装資材は燃えないゴミに出していたのが、独立した1つのカテゴリーとなり、1つの袋にしなくてはならない。つまり、4月から、「燃えるゴミ」「缶・びん・ペットボトル」「容器包装プラスチック」「大型ゴミ」「燃えないゴミ」「カセットボンベ・スプレー缶」6種類に分別しなくてはならない。小生のごときアホな頭では覚えきれない。ひょっとすると、ゴミ分別士という資格があって、それの試験に合格しないとゴミは出せないのかと思うぐらい。
 確かに、「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「資源ゴミ」「ガラス・金属」などに、市民一人一人が分別することは必要だ。膨大なゴミを処理現場で分別することは不可能に近い。しかし、ここまで市民が細分化する必要があるのだろうか。
 分別するだけではない、食品トレイやマヨネーズ、ケチャップはちゃんと洗うべし。ペットボトルは、本体は平たくつぶして「缶・びん・ペットボトル」に、キャップは金属なら「燃えないゴミ」プラスチックなら「容器包装プラスチック」に、ラベルは「燃えるゴミ」にと、3種類に分けなければならない。
 市民はそこまでしなくてはならないのか。ルールに従っていないゴミは持って行かない、といわれれば黙って従うしかない。
 なにもただでしてくれといっているのではない。安からぬ住民税を払っているのだ。どこまでも税に見合う、市民が受けるべき行政サービスか、マナーとして市民が行うべきことなのか、その線はどこに引かれているのだろう。
 小生は、分別は市民一人一人が行うべきだと考える。しかし、マヨネーズのチューブの中まで洗えというのは、少々、市民に負担をかけ過ぎの感じがするのが正直は感想だ。
 これに止まらないのではないか。いずれペットボトル、プラスチック類は細かく裁断して出すべし、となるのではないか。
 今度の神戸市議会選挙で、ゴミを出すのに、市民に手間をかけないことを公約にうたっている候補者がいれば、小生は投票する。

 星群の会ホームページ「SFマガジン思い出帳」が更新されました。どうぞご覧になってください。
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悪人


監督 李相日
出演 妻夫木聡、深津絵里、岡田将生、満島ひかり、柄本明、樹木希林

 悪意に満ち満ちた映画である。哀しみに満ち満ちた映画でもある。未曾有の大災害に見舞われ、放射能を振りまいている壊れた原発をかかえ、今、日本国中が陰鬱な雰囲気に包まれている。そういう時に観ようと思うような映画ではない。でも観てしまった。
 陰鬱な気分で陰鬱な映画を観たが、満足した。傑作といえよう。優れた脚本、妻夫木、深津の主役二人と満島、柄本、樹木の助演陣の演技、さらには、余貴美子、松尾スズキ、宮崎美子といった芸達者がまわりを固めている。優れた映画はどんな気分で観ても優れているのだ。
 母に捨てられた男と、国道から離れられない女。最低のバカ女と、女を車から蹴り出すバカ大学生。バカな娘でも、かわいい娘。娘を殺された恨みを、真犯人でない男にぶつける父。出会い系サイトで女を得る孫を育てる祖母。その祖母にインチキ漢方薬を売りつける悪徳商人。みんな悪人か?
 スカイラインGT-Rに乗る土木作業員の男は、出会い系サイトで、洋服量販店店員の女と知り合う。メールのやり取り。お互い本気のメールだった。男は幼い頃、母に捨てられて祖母に育てられている。女は、小学校、中学、高校、そして今の勤務先も、同じ国道沿い。狭い土地から出たことがない。二人は求め合い、SEXする。
 男は女に告白する。「ぼくは殺人者だ」孤独な男女の逃避行。人里離れた岬の灯台に逃げ込む。警察が来る。男は女の首をしめる。この終盤の首をしめるシーンをどう解釈するか。
 男は母に捨てられた。これがトラウマとなっている。自分から去っていった女は2度と自分の元に帰ってこない。永遠にこの女を自分のモノにするために首をしめる。
 自分は殺人者。犯罪者だ。このまま警察に捕まれば、彼女は殺人犯の逃亡幇助の犯罪者になってしまう。共犯だ。警察の目の前で彼女の首をしめる。これで彼女は犯罪者ではなく、被害者となる。
 どう解釈するかは観る人に委ねられている。
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空見 黙祷


 今年も、いつもの場所にハクモクレンが咲きました。どんな天変地異がおきようとも、どんな大きな不幸が訪れようとも、季節は巡り、花は咲きます。
 ハクモクレンを通して、神戸の空を見上げました。遙か東北に思いを寄せ、しばし、黙祷を捧げました。
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スパゲッティ・ボンゴレ・ロッソ


 アサリのスパゲッティというと、スパゲッティ・ボンゴレだが、アサリの旨味がパスタにからんでおいしい。このパスタはボンゴレ・ビアンコという。白いボンゴレ・スパゲッティということ。
 アサリのパスタにはもう1種類ある。それが、このスパゲッティ・ボンゴレ・ロッソ。赤いボンゴレ・スパゲッティである。
 ようするにトマトソースを使うアサリのスパゲッティのこと。まず、アサリの処理。海水程度の塩分の塩水に漬けておいて砂出しをする。一晩置いておけばいいだろう。アサリがピュピュと水を吹き出すので、風呂場にでも置こう。そのへんが水で濡れる。
 トマトソースを作る。にんにく、玉ねぎをオリーブ油で炒める。ホールトマトの缶詰をそこに開ける。しばし煮る。乾燥バジルで香りづけ。
 フライパンにアサリと白ワインを入れて強火にかける。アサリが口を開けだしたら、ゆでたパスタとトマトソースを加える。さっとフライパンをあおって、ソースをアサリとパスタにからめてできあがり。アサリが口を開けだしたら、手早く。アサリは熱を加えすぎると硬くなる。もたもたしていてはいけない。
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アジのフライ


 フライだ。よし、昼飯はフライを食うぞ。なんのフライにしよう。アジだ。アジのフライと行こう。
 まず、アジの買出し。太っていて、ヒレがピンと立って、目玉が澄んだアジを選ぼう。アジを買って来たら、何をおいても、まず3枚にさばく。ゼイゴ、ウロコを取り、頭を落として、中骨にそって包丁を入れる。胸の骨をそぎ、小骨を骨抜きで抜く。さて、アジの3枚おろしができた。軽く塩こしょう。
 油を熱する。170度ぐらい。溶き卵とパン粉を用意する。パン粉は多い目がいい。アジに小麦粉をまぶす。溶き卵をくぐらせ、パン粉をつける。パン粉をつけたら時間を置かず、すぐ油の中へ。泡が小さくなれば揚げあがり。さ、食べよう。揚げたてのアジフライは軽く、サクサクでうまいぞ。

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孤独のグルメ


  原作 久住昌之  作画 谷口ジロー       扶桑社

 主人公井之頭五郎は個人で輸入雑貨を商っている。30代後半か40代前半と思われるちょいといい男。商売柄、商談優先で食事が不規則。昼飯を食べそこねて、しょっちゅうハラを減らしている。
 で、そのへんの定食屋か回転すしに飛び込む。そして、豚肉炒めライスなんかを1人もくもくと食う。それだけの漫画である。店に飛び込んだら、五郎は食い物のことしか考えない。どれにしようか迷うこともない。迷えば、両方頼んでしまう。だから、つい食いすぎる。
 五郎は確かに孤独だが、グルメではない。食い物にうるさくない。出されたものは、たいていおいしく食べる。入る店も、ミシュランに載っているような店ではない。食べる物も、コンビニの惣菜や新幹線のシューマイ弁当なんかを喜んで食べる。ただ、食べる時の雰囲気にはこだわりを持っている。1人、自由に静かに食べたい。それを邪魔した店のオヤジに怒って関節技をかけたりする。
 自由で、自分のスタイルを持っていて、寛容ではあるが、守るべき一線を持っている。この漫画、ハードボイルドなのだ。
「美味しんぼ」の海原雄山は井之頭五郎の爪のアカを煎じて飲め。雄山は食い物についてごたくを並べ(雫石も「とつぜんキッチン」でごたくを並べるが)、気に食わなければ「こんなもの食えるか」と食べ物を投げ捨てたりする。雄山は、自分のものさしに合わない食べ物は否定するのだ。たぶん、本作に出てくる食べ物のほとんどは雄山は否定するだろう。
 五郎は、どんな食べ物でもおいしく食べる。食べすぎなぐらい食べる。彼は食べ物を肯定しているのだ。料理の素材や調理についてあれこれいわない。「ソースの味って男の子だよな」と、口に入れた時の素直な感想を思い浮かべるだけだ。
 食べ物を否定する漫画と、肯定する漫画。どっちがお好みか?「美味しんぼ」を見捨てた人にお勧め。 
 
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とつぜんSFノート 第17回

 創作研究会の会合も回を重ねてきた。代表者には、流れで、南山鳥27氏がなった。これは別に、選挙したわけでも、ご本人が自薦したわけでもない。自然とそうなってしまったわけだ。
 南山鳥27氏。関西ファンダムで、ある程度キャリアを積んだ方なら、お名前ぐらいはご存知だと思う。某国立大学の理学部で理論物理を選考しておられた。だから、理科系のご仁だが、とても理科系とは見えない。それどころか、ある意味究極の文科系人間といえるかも知れない。書く作品はものすごく観念的で非常に難解。早川のSFコンテストの最終選考に、何度か残ったことがあるから、創作の実力はかなり有するご仁だ。レポート用紙に、ものすごく細いシャープペンシルで原稿を書く。虫眼鏡で見ないと判らないような、小さな小さな字がびっしりと並んでいる。
 自我が強いというか、いいあいをすると絶対に引かない。小生も何度か口げんかをしたことがあったが、勝ったことがない。独特の理論で武装していて、早口でパーとたたみかけられると、どういい返したら良いか判らなくなってしまう。多分、南山鳥氏に口げんかで勝てる人はめったにいないだろう。いいあいに強いというと、と学会会長山本弘氏も強い。小生は、お二人とも、昔から存じ上げているが、このお二人がツーショットでおられる所を見た記憶がない。年代的には南山鳥氏の方が上だが。このお二人の論争というのを一度は見てみたかった。南山鳥27VS山本弘。これはもう、アリVS猪木をしのぐベストマッチとなるのではないか。
 こういうご仁だから、時間の観念もわれわれ凡人とはちと違う。南山鳥27氏と待ち合わせ、なんてことは慣れない人は決してやってはいけない。ひどい目にあうことは必定。1時間2時間待たされることは序の口。小生などは5時間ぐらい待たされた記憶がある。いらちの小生がよく5時間も待っていたものだ。まあ、あの人のことだから時間どおりには来ないだろう、と覚悟して待ち合わせ場所に行った。もう少しもう少しと時間が経ってしまったというわけ。
 こんな人だから、電話をかけてくる時間も普通の時間ではない。真夜中の2時か3時ごろかけてくる。軒下三寸下がる丑三つ時、電話がかかってくる。受話器を取ると、聞き取り難い小さな声が、受話器の向こうでボソボソいっている。これはもう、ちょっとしたホラーである。この南山鳥氏の電話、「涅槃の電話」といって、関西ファンダムでは都市伝説あつかいの怪談であった。いや、あれは都市伝説だ、そんなものは存在しないという説もあったが、確かに存在する。かくいう小生が「涅槃の電話」を受けたことがあったのだから。確か、巽孝之氏も受けられたことがあったはずである。
 こんなご仁だから、腹の立つこともたびたびあったが、南山鳥27氏は不思議なリーダーシップを発揮して、創作研究会をまとめていた。そして、当然ながら、同人誌を出そうという話が持ち上がった。誌名は「北西航路」となった。編集は南山鳥氏があたった。もちろん小生も原稿を投稿した。
 小生も長年のファンダム生活で、数多くのSFファンと知己を得てきた。個性的なファンも何人か知っている。その中で、南山鳥27氏以上に個性的なSFファンは知らない。久しく会っていないが、どうしておられるだろう。
 伝説と化したSFファンだから、名のみ知っている人も多い。何かのおりに小生たち古手のファンが複数集まった時、南山鳥氏の話題が出ることがある。話題には事欠かないご仁である。あんな伝説、こんな伝説、と話していると、同席している若いSFファンが興味を持つ。こんな人やねんで、古手同士が共通の話題で盛り上がるのである。
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とつぜん対談 第26回 ジャッキとの対談

 今日の対談相手はジャッキさんです。車に積まれていて、タイヤの交換がお仕事です。仕事場の車は、前のオーナーからお役ご免となり、中古車ディーラーで次のオーナーに売れるのを待っています。

雫石
 どうです。この車、売れそうですか。

ジャッキ
 売れるわけないよ。こんなポンコツ。不人気車種だし。

雫石
 どうなるんですか。

ジャッキ
 スクラップさ。

雫石
 あなたはどうなります。取り外されて他の車に行くんですか。

ジャッキ
 オレもいっしょにスクラップさ。

雫石
 ジャッキとして使えるんでしょう。

ジャッキ
 最近の車はスペアタイヤなんか付いてないよ。だからオレも用なしさ。

雫石
 この車で何年働いてました。

ジャッキ
 10年.

雫石
 オーナーは何人変りました。

ジャッキ
 3人。

雫石
 その間、あなたは何度働きました。

ジャッキ
 1度。

雫石
 10年間で1度!パンクは1度しかなかったのですか。

ジャッキ
 何度もしたさ。

雫石
 パンク修理はどうしたのですか。

ジャッキ
 最初のオーナーは若い男だった。この男のときに1度パンクした。彼はオレをトランクから出して、自分でタイヤ交換したよ。オレが働いたのはその時だけさ。

雫石
 二人目のオーナーは。

ジャッキ
 50ぐらいのおばさんだった。

雫石
 パンクの時、どうしました。

ジャッキ
 おばさん、どうしたらよいか判らず、オロオロするだけさ。後ろから来た車がJAF呼んでくれた。

雫石
 3人目は。

ジャッキ
 若いねえちゃんさ。

雫石
 その人はどうでした。

ジャッキ
 ひどいもんさ。パンクしたことすら気がつかず、そのまま高速道路に入ろうとした。

雫石
 危ないですね。タイヤがバーストすると事故になりますね。

ジャッキ
 だから、オレがトランクの中でガタガタ音を出して知らせてやった。

雫石
 その時もJAFですか。

ジャッキ
 違うさ。車のディーラーをその場に呼びおった。

雫石  
 ディーラーを?

ジャッキ
 この車イヤになったから、もういらない。新車買うから、このパンクした車持っていって、だとさ。

雫石
 1度パンクしただけでポイですか。

ジャッキ
 そ。カネは彼氏が出すんだとさ。この車は女の免許取り立ての練習用の車だとさ。今度はポルシェに乗るそうな。

雫石 
 ポルシェというと、ある程度腕のあるドライバーでないと真価を発揮しないのでは。そんなパンク修理ひとつできない女にはもったいないのでは。

ジャッキ
 そんなことオレが知るか。パンク修理をまともにできないドライバーがうようよいるということさ。
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4月12日までプロ野球の観戦を拒否しよう

 例年であれば、この時期、「今年の阪神タイガースは?」なる記事を書いたりして、目前に迫ったプロ野球開幕をワクワクしながら待っている。今年の阪神タイガースは、今年こそ優勝や、いやいや今年は4位がええとこやで、と、楽しみなことである。これからの季節、風呂上りにビールを飲みながら、タイガースの選手たちが、投げ、打ち、走り、守るのを観るのが何よりも楽しみなことだ。
 ところが今年は「今年の阪神タイガースは?」なる記事は書かない。書く気がしない。とはいいつつも、甲子園のお膝元兵庫県西宮市川添町生まれの私は、阪神ファンがDNAに刷り込まれているゆえ、阪神ファンを止められない。
 阪神ファンは止められないが、私は、阪神ファンである前に、日本人であり、神戸市民で阪神大震災被災者だ。
 16年前、わが愛する街神戸が大きく傷ついた。私自身の何かも傷ついた。その傷が癒えぬまま、阪神大震災を凌ぐ巨大な災害が東北を襲った。災いにあった者は、その災いにあうのは自分だけで充分、他の人には決して自分と同じ目にあって欲しくないと思うものだ。ところが、私があった災いより遥かに大きな災いにあった人たちがいる。しかも、東北の人々は原発事故という、現在も進行中の災いの中にいる。こういう状況で素直に阪神タイガースを楽しめるであろうか。
 セリーグは3月29日に開幕予定だ。当初、予定通り3月25日開幕となっていたが、文部科学省の強い要請で29日になった。1カードだけ飛ばして25日が29日になったわけだ。これほどバカにした話はない。わずか4日延ばしたとてどれほど状況が変ろうか。なんら変わりはない。要請に従って開幕を延ばした、という言い訳の4日間にすぎない。このセリーグの所業に高木文科相、蓮舫節電啓発等担当相は激怒しなくてはならないのではないか。あなたたちはセリーグになめられているのだ。
 政府、選手たち、ファン(少なくとも私が目にする阪神ファンのブロガーのみなさん)みんなセリーグ開幕延期を望んでいる。ただナベツネをはじめとする球団経営者どもが一刻も早く開幕したがっているだけだ。
 プロ野球のプレーを見せることによって、被災地を勇気づけようとのことだが、そんなことはもっと落ち着いてからのことだ。命の危険にさらされている人がまだまだいる。そんな人がプロ野球を観るか?エコノミー症候群を心配しなくてはいけない避難所でプロ野球が観れるか?ごく身近に放射能を振りまいている原子力発電所があるのにプロ野球が観れるか?節電しなくてはならない。計画停電が予定されているのに、こうこうと明かりをつけたドームで野球をやっていいのか。
 本来なら、仮設住宅がある程度建設され、救出されるべき人は救出され、遺族の元に戻されるべき遺体は戻され、避難所に食料医薬品が必要な量が配布され、計画停電も解消されてから、プロ野球なんてものは開幕すべきだと思う。だから、2011年の日本のプロ野球は休止すべきだ。
 しかし、1年まるまる休止というのもなんだから、せめて4月12日のパリーグ開幕にセリーグも歩調をあわせるべきだ。選手会会長の新井貴浩会長は、試合ボイコットは考えていないとのことだが、ここはぜひともストライキを打って欲しかった。新井会長はあきらめず訴え続けるといっている。ぜひがんばって欲しい。
 さて、私たちファンは何ができるのか。観戦拒否だ。球場へ行くのを拒否する。テレビで観るのも拒否。みんなプロ野球を観なければいいのだ。
 少なくとも、私は4月12日までプロ野球は観ない。
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トイレット


監督 荻上直子
出演 アレックス・ハウス、タチアナ・マズラニー、ディビット・レンドル、
   もたいまさこ

 日本映画でありながら、舞台は北米。出演者ももたい以外全員カナダ人。ただ1人の日本人出演者のもたいまさこは、荻上映画の常連だが、回を追うに従って妖怪度があがっている。本作では、もう完全に座敷わらしと化している。もたいの圧倒的な存在感に支えられた映画だ。彼女が映画の中で発したセリフは一言だけ。英語が話せないという設定だから、不機嫌そうな顔でボーと立っているだけ。それでもしっかり演技しているのだから、すごい女優さんといえよう。
 3人兄妹を残して母が死んだ。ひきこもりの長男。オタクで理科系人間の次男。勝気で生意気な妹。センセーという名の猫も。そしてもう1人、母が死ぬ直前日本から呼び寄せたばーちゃん。
 朝、ばーちゃんは長いトイレから出ると、必ず深いため息をつく。この家のトイレに何か思うところがありそう。
 3兄妹は嗜好も趣味も考え方もバラバラ。仲が悪くはないが家族としてまとまっていない。このバラバラ3兄妹のところに、何を考えているのか判らない異国人ばーちゃんが加わった。言葉を発しないが、彼らに愛情を注いでいることが判る。このばーちゃんを軸に兄妹は新たな道を歩み始める。ばーちゃんは、やっぱり家に幸をもたらす座敷わらしだったんだ。
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海のつみれ鍋


 もうそろそろお鍋のシーズンも終わる。とはいいつつも、まだまだ寒い日があるので、お鍋に熱燗というのも捨てがたい。さて、今夜もお鍋だ。どんな鍋にするか。海の鍋がいいな。と、いうわけで海のつみれ鍋が今夜の鍋だ。
 まず、つみれだ。市販のつみれを買ってくるのが一番簡単だが、市販のつみれはもひとつおいしくない。ここはぜひ手作りのつみれといこう。2種類のつみれを作るぞ。
 一つ目はイカ。さばいてフードプロセッサに入れる。塩、卵白、片栗粉を加えてガーと回す。これでできあがり。簡単簡単。次はイワシ。これは少々、めんどう。1尾1尾手開き。中骨も取った方がいいだろう。イワシの処理が終わったらフードプロセッサへ。しょうが汁、みそ、卵黄、片栗粉と一緒にガー。
 これでつみれの用意はできた。野菜は、えのき、くずきり、ごぼう。絶対入れたいのはごぼう。今の時期は新ごぼうがおいしい。ささがきにしてたくさんいれよう。
 鍋に羅臼か利尻を1枚ひいて湯を沸かす。湯が沸いたら野菜を入れ、つみれを入れてどんどん食べよう。
 ポン酢をつけて食べるのだが、できればポン酢も手作りしよう。ゆずやすだち、かぼすの柑橘類の汁、醤油、出汁を同量混ぜればいい。
 しめはなんといっても、雑炊が最高。
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菜の花のくるみ和え


 ハウス栽培の発達によって、たいていの野菜が年中食べられる。食卓に季節感が少なくなった。それでも、その季節にしか食べられない野菜もある。例えばクワイだ。小生、クワイが好きなんだが、正月にしか食べられない。
 菜の花もそうだろう。春しか食べられない。小生は菜の花も好物である。春のうちにせいぜい食べよう。
 おひたしや、辛子和えが、菜の花料理の定番だが、今回はちょっと目先を変えて、くるみ和えにしよう。
 菜の花をゆでる。野菜をゆでる。最もシンプルで基本中の基本の調理だが、これがむつかしい。食べられればいい、というのなら適当にゆでればいいが、おいしくしようと思うのならむつかしい。ゆですぎるとクタクタになる。ゆで足らないと野菜の甘味がでない。野菜ひとつゆでるのも奥が深いのだ。
 すり鉢にクルミを入れて細かく砕く。西京味噌、砂糖、薄口醤油、からしで味付け。だしでのばす。ゆでた菜の花をクルミで和えればできあがり。
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第4の自衛隊

 阪神大震災の時、一番頼りになったのは自衛隊であった。警察と消防は、彼ら自身が被災しているから、思うような活動はできなかった。震災翌日、芦屋市民グランドで、初めて自衛隊の給水車から水をもらった時は、感激のあまり涙が出そうになった。
 このたびの、東日本大震災でも、救援活動のメインとなって動いているのは自衛隊である。生存者の救出、遺体の収容、瓦礫の撤去、救援物資の運搬、被災者の生活支援と、その活動の分野は多岐にわたる。
 日本には憲法上軍隊は存在しない。自衛隊は軍隊ではないとされているが、その機能は軍隊と同じといっていいだろう。軍隊の仕事は非常時にある。他国が責めてきた時に、盾となって国民を守るのが主たる仕事だが、中には国民ではなく権力者を守る軍隊がある国もあるが、大きな災害から国民を守るのも軍隊の仕事であろう。平時は訓練に時間を費やすだけだが、非常時に真価を発揮するのが軍隊だ。
 日本のように災害が多い国は自衛隊が出動することは多い。今回の大震災も、今までにない数の自衛隊員が動員され、さらに予備役まで招集がかかっている。そして、自衛隊に命を救われた人も多いだろう。
 仙石官房副長官がいったように、自衛隊は「暴力装置」である。彼らが所有する兵器は全て人殺しの道具である。戦車砲からは花の種は出ない。着弾したところにはお花畑はできない。砲からは弾丸が出て、着弾した所に人がいれば、その人は死ぬ。これは全て他国から国民を守るためである。幸いなことに、自衛隊は創設以来、軍隊本来の仕事はしていない。ところが、不幸なことに災害派遣は数多く行っている。こうしている今も東北地方で活動している。
 イージス艦ちょうかいが、津波で流され沖を漂っている人を救助した。本来はミサイルを発射して、敵を撃破する船が救命活動をしている。この活動には、ちょうかいに装備されている、127ミリ速射砲や、ハープーンミサイル、20ミリバルカン砲はなんの役にも立たない。じゃまなだけである。ちょうかい以外にも多くの護衛艦が救命や救援物資の輸送に当たっているが、それらの艦船の大砲やミサイルが無ければ、もっと多くの救援物資を積めるだろう。
 仮想敵国は今まで一度も攻めて来た事が無い。大砲やミサイルを実際に使ったことは無い。ところが、地震、津波、台風は何度も日本にやって来た。これからもやって来るだろう。一度も攻めてきていない敵と、何度も攻めて来て、これからも100%攻めて来る敵では、どちらの敵に対応する方が合理的だろう。
 災害の時にはじゃまなだけの兵器を持たない自衛隊を創設すべきだと思う。いろいろな意見があるから、自衛隊の兵器をすべて捨てろとはいわない。現行の、陸上、海上、航空の3自衛隊を少し削減して、災害対応専門の自衛隊を創設したらどうか。自衛隊は、陸、海、空、災害の4自衛隊になるということだ。
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