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チャプチェ

 
 このところ韓国の人と接する機会が多い。小生の本業は購買仕入れ係。会社でいろんなモノを購入しているが、その中でも韓国は現代製の溶接材料は、金額的にかなり大きい。現代ジャパンの人たちとは、日々、納期交渉やら単価交渉で、丁丁発止とやりあう中だ。ついこの前も現代製溶接材料の価格アップをいってきた。これは容認せざるを得ない。小生が仕入れている溶接材料は現代ばかりではない。日鉄住金や神戸製鋼の溶接材料も仕入れているが、これら国産勢はもっと前に価格アップをいってきている。どこか1社なら価格の低い所に乗り換えるのだが、全メーカーが同時に価格アップを表明したから飲まざるを得ない。どうも世界的に鉄鉱石が値上がりしているのと、例によって中国での需要が急増しているのが原因だろう。そんな状況であっても韓国現代はずっと旧価格で納入してもらっていた。それもとうとう限界になったと見えて価格アップをいってきた。現代も価格は上がるが、よく今まで旧価格でがまんしてくれたと感謝せねばなるまい。とはいいつつも韓国製は、国産とは違う所があるのは事実だ。現代の営業もたびたび意見を求めてくる。小生も思うところをいって、現代の品質向上に貢献しているつもりだ。もちろん国産メーカーの営業にも同様の意見をいっている。日本、韓国を問わず、メーカーがより良い製品を作ることに切磋琢磨して、モノ造りのクオリティが上がればいいと考えている。
 日韓の国家間は竹島問題があったりして、蜜月とはいいかねる関係だが、小生と現代ジャパンの人たちとは良好な関係だといっていい。お互い会社の業務としてモノを売ったり買ったりしているのだから、原則としてビジネスライクなつきあいだが、いくらビジネスといっても人間関係が大切。
 発注した品物が日本に在庫がない。来週韓国から入荷予定。しかも入荷量は限られている。その品物を使うユーザーはわが社だけではない。その限られた入荷品を、どこの発注元に流すかは、現代の担当者の胸先三寸。大口や良好な関係の所に優先的に流し、小口やその他のユーザーは次の入荷まで待ってもらう。と、いうわけで購買担当者としては納品先との関係を良好に保っておくのは大切なことである。買ってやるんだといって、仕入先に威張る購買担当者は最低である。自分の社の生産工程にも大きく影響する。
 と、いうわけで、小生、韓国の人と仲良くしている。そこで今日は韓国料理といこう。チャプチェを作る。
 材料は牛肉、もやし、春雨、いんげん、干し椎茸、パプリカ、卵。春雨は熱湯で戻しておく。卵は錦糸卵にする。干し椎茸は水につけて戻しておく。いんげんは軽くゆでて切る。パプリカは炒めゆでして細切り。牛肉は細切りにして、醤油、酒、すりしょうが、塩、こしょうで下味をつけておく。これで下ごしらえは終わり。
 鍋にゴマ油を取り、にんにくで香りを立たせ、牛肉、干し椎茸を炒める。パプリカ、もやし、いんげんを加える。干し椎茸の戻し汁を入れ、砂糖、醤油、塩、こしょうで味付け。ザッザッと炒めたら、皿に取って、ゴマを振って錦糸卵で飾ればできあがり。
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スレッジ一人にやられた

 昨日の夜はちょっと出かけとって、見れんかったけど、なんや横浜に負けとるやないけ。試合経過をネットで見ると、2番手小嶋を引っぱりすぎたんが敗因やな。それよりも、スレッジ、5打数5安打3ホームラン8打点。こないな大当たりがおったら、そら勝てんな。こっちもブラゼルが2本ホームラン打ったけど焼石に水や。スレッジの全打席を敬遠しとったら勝ったかも知れん。
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なすのキッシュ

 
 前から思とったやんけど、キッシュはようするに茶碗蒸しの、紅毛碧眼バージョンちゃうやろか。茶碗蒸しは、卵を出汁で割って蒸したたんやけど、キッシュは卵を生クリームと牛乳で割ってオーブンで焼くんやろ。ようは卵をなんぞで割って加熱して固めるんや。おんなじとちゃうやろか。
 今日は茶碗蒸しを冷やしたもんを作ろうと思うたけど、冷凍室を見るとパイシートが残っとるやんけ。メニュー変更や。これを使うてキッシュを作ることにした。
 なんのキッシュにしよ。う~ん、そやな。なすや。なすのキッシュを作ろやないけ。 
 パイシートを冷凍庫から出して室温に置いておく。凍っとったら使われへんやろ。タルト型の内側に薄くバターを塗っておく。軟こうなったパイシートを型に乗せる。これでパイシートの準備はOKや。ほんなら中身にかかろか。 
なすは薄切りにしてオリーブオイルで炒めておく。ついでにベーコンも炒めておこ。次に卵液や。これぐらいの大きさやったら、卵2個、牛乳1/2カップ、生クリーム1/2カップ、ま、こんなもんやな。よく混ぜて塩こしょうしておく。
あとは簡単や。型になすとベーコン並べて、卵液を流し込み、200度のオーブンで20分、180度で10分焼いたらできあがりや。うまいで。
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とつぜんSFノート 第21回

 久保田宣伝研究所のコピーライター養成講座。一般コースが終了した。小生は、修了生の中でも優秀で、最優秀賞を受賞して、一般コースを終えた。食い足りなかった。もっとコピーを、広告を勉強したいと思った。
 小生は大学は農学部水産学科である。経済や社会学の学部ではない。大学のクラブで広告研究会にいたわけでもない。養成講座には、そういう人たちが多くいた。いわば、小生はまったく専門外のことを、社会人になってから学ぼうとしたわけだ。正直、そういう勉強をしてきた連中には負けたくなかった。
 さらに養成講座に通うことにした。専門コースの受講を申し込んだ。一般コースが大教室での講義形式の講座であったが、専門コースは小人数のゼミ形式の講座だ。20人ほどの人数で、もちろん先生も固定されている。大学でいえばゼミの担当教授といったところか。
 二人の先生が週替わりで指導してくれる。大広の間瀬英作氏と松下電工の田原晋氏のお二人である。
 間瀬さんは、眉村さんが大阪耐火窯業を退職して、嘱託でコピーライターをやっておられた時に、机を並べて仕事をしていた人。眉村さんの「消滅の光輪」の主人公はマセというのだが、そのマセの名前は間瀬さんから.取ったものと思われる。一度眉村さんに確認しようと思うのだが、お会いするたびにそのことを忘れている。8月にまた、眉村さんを囲んで酒宴があるが、その席ででも聞いてみよう。
 小生たち受講生は、間瀬、田原の両先生を中心によくまとまっていて、非常に仲が良かった。教室が終ると、たいてい飲みにいった。所在地が大阪北区のど真ん中だったので、スナックや居酒屋などの飲む場所には困らない。この教室の同級生に、関西で詩人として活躍していた滝本明氏がいた。滝本さんは、大阪文学学校で、詩のチューターをやっていたのではないか。世間は狭いというか、関西でモノ書きをやっている人間は、なんやかやとつながりがあるということだろう。
 このお仲間とは何度か合宿をやった。酒を飲みながら、みんなでコピーを書いたり、川柳、俳句をひねったりして、一晩過ごした。今から40年近く前のことだから、4回ほどやった記憶がある。確か、大阪狭山市、大阪市内、六甲山中、そして、よく覚えているのが京都での合宿だ。大山崎のサントリーの工場の横の道を山の方へ歩いた所にあるお寺で合宿をやった。たしか宝寺というお寺だった。
 このグループ「情熱の17期」「ハラマセ会」といって、久保田宣伝研究所コピーライター養成講座では、伝説的なグループとなったのである。
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江田法相は法務大臣としての職務を果たせ

 江田法務大臣が、当面は死刑執行を命じないとの意向を示した。議論の最中に死刑執行はなかなかできない。とのこと。
 これ、職務怠慢ではないか。裁判所が死刑判決を下し、死刑が確定した死刑囚の、刑の執行を命じるのは法務大臣の職務ではないのか。死刑にかんする議論はずっと行われてきた。これからも行われるであろう。議論の最中だから死刑執行できないというのであれば、この先、ずっと死刑執行ができないのではないのか。
 死刑という刑罰に関しては賛否ある。死刑を廃止している国も多い。日本は少数派だろう。しかし、現に日本には死刑という刑罰が存在し、それを命じるのが法務大臣の職務であるなら、江田氏個人の考えはともかくとして、決然と職務を遂行すべきだろう。それができないのならば、早々に辞任すべきだ。
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優勝をこうる歌

文部省唱歌「ふるさと」のメロディーで

♪優勝狙いし今年は
 小林取りしリリーフの
 夢はいまもめぐりて
 あきらめがたき優勝

 いかにいますトリプルK
 榎田頼りの7回
 それにつけても打線の
 援護なきや阪神

 リーグ制覇を果して
 いつの日にか狙わん
 夢ははるか日本一
 見果てぬ夢ぞ優勝

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残念、中日に3タテならず

 今日は勝たなければいけない試合だった。借金を完済して、あきらかに集中力を欠いている中日の守備。ここで一気に中日に3タテを喰わせ、阪神VSヤクルトの一騎打ちに持ち込むべきだった。
 それが、初モノ、外国人、左の3重苦のソトだとかウチだとかいうピッチャーを打ちきれず、結局、岩田を見殺し。かわいそうな岩田、投げども投げども報われず。
 でも、ま、ヤクルトとに直接対決がたくさん残っている。セリーグの天下取りのチャンスはまだまだこれから。
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小松左京氏が亡くなった

 小松左京氏が亡くなった。80歳。晩年は認知症を患い、恍惚した状態の方が多かったと聞く。ちょうど、神戸文学館で小松左京展が開催されたばかりだ。
 柴野拓美、野田昌宏、矢野徹、星新一、光瀬龍。日本のSFを創った人がどんどん逝く。そして、とうとう小松さんまで逝ってしまった。致し方なきこととはいえ、SFを生涯の友としている小生としてはいいしれぬ寂しさを感じる。
 小生はこのブログで何度か追悼文を書いている。その中で追悼文の常用句のこの言葉は一度も使わなかった。「巨星墜つ」しかし、今回ほどこの言葉を使うにふさわしい故人はいないだろう。
 小松左京はまさしく「巨星」であった。日本のSF界のど真ん中で、でんと構え、悠然と周囲にエネルギーを降り注いでいた、巨星であった。
 巨星、という言葉とともに最も小松さんにふさわしい言葉がある。「親分」そう、小松左京は日本SF界の大親分だった。これほど頼りがいのある親分はいないかった。「コンピューター付きブルドーザー」との異名のとおり、日本のSFの幼年期より、その凄まじいパワーで未開の荒野であった、日本のSFを耕してきた。
 日本のSFを支える大きな柱が一本抜けた。これで1つの時代が終った。これからは「小松左京」のいない時代が始まる。
 小松左京氏のご冥福を心よりお祈り申し上げる。
 ありがとうございました。小松さん。
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神戸文学館 小松左京展レポート

 神戸文学館へ小松左京展を見に行った。会場に入って、まず思ったのは、小松左京という巨人のすべてを紹介するには、あのスペースでは狭すぎる。小松左京のごく一部、そうだな40パーセントほどが、展示してあったという印象だった。昨年、宝塚の手塚治虫記念館で「星新一展」開催されたが、あれぐらいのスペースが欲しかった。
狭いスペースを広くするわけにはいかない。とはいいつつも、あれだけの限られたスペースで、小松左京の横顔はかいま見ることはできた。だから、長年の小松ファンにとっては、小松左京を再確認するのはいい機会だし、これから小松左京ファンになろうという人にとっては、小松左京入門には、手際よくこじんまりとまとめられており、親しみやすい展示となっている。
展示内容は、パネルは、小松さんの幼児のころから、少年、青年、中年、晩年の写真。あたりまえのことだが、み~んな小松さんである。ただ、実さんから左京さんに変わっていったのは面白かった。
写真パネルでひとつ、小生の個人的な好奇心を満足させるものが1枚あった。大昔、ラジオ大阪で「題名のない番組」という番組があった。小松さん、桂米朝師匠に、菊池美智子アナウンサーの3人でやっていた番組で、リスナーからの投稿も受け付けた。小生も投稿したことがあったが、採用されたことはなかった。この「題名のない番組」の構成原稿が展示してあった。今も交際が続いている、小松さんと米朝師匠の二人はこの番組で知り合ったとのこと。そのこともさることながら、番組放送時の写真が展示してあった。そこに小松さんと一緒に女性アナウンサーが写っていた。この人が菊池美智子さんだろう。小生が熱心にこの番組を聞いていたころは、小生はすでにSFファンで落語ファンだったから、もちろん小松さんと米朝師匠のお顔は知っていた。あと一人菊池美智子さんってどんな人だろうと思っていた。それが、約40年ぶりに疑問が氷解した。なるほど、想像した通り素敵な女性だった。
あとの展示は生原稿に、初出の雑誌、小松さん愛用の品など、この手の企画展としては定番の展示だった。小松さん肉筆の原稿が多く展示されていたのが良かった。ただ、「日本沈没」「さよならジュピター」などの映画化された作品関係の展示が多かったのは、ビジュアルの資料が豊富にあり展示しやすいからなのは理解できる。惜しかったのは70年の万博関係の展示に力を入れてもらいたかった。今年は、岡本太郎生誕100年ということで、人気が再燃していて、太陽の塔制作者の岡本太郎に焦点があたっているが、SFファンとして見れば、万博のテーマ展示は岡本太郎が手柄を独り占めしている感じが否めない。あの万博のテーマ展示プロデューサーは確かに岡本太郎だが、小松左京もサブプロデューサーである。だから万博のテーマ展示のコンセプト作成に小松さんも大きな寄与をしているはずだ。そのあたりの紹介もあっても良かったのではないか。
 
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阪神、借金完済!

うひゃひゃひゃひゃ。見たかオチアイ。
エラー、エラー、ミス、ミス、チョンボ、チョンボ、タイムリー、タイムリー。
そして、どっかーん。快勝快勝。
これで借金完済。11もあったのによう返した。
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日本の新幹線はだいじょうぶか?

 心配になってきた。ものすごく心配だ。「もって他山の石となす」ということわざがある。他人の失敗を教訓として、自分は失敗なきよう油断なきよう、事に備えることをこういう。こうであってくれれば心配ない。ところが日本の反応を見ると「対岸の火事」という感じだ。
 中国が国の威信をかけて造った高速鉄道が大きな事故を起した。まずは、亡くなられた方々のご冥福と、負傷者の回復を祈る。また、中国の関係者には再発防止に励んでいただきたい。この事故に関して中国当局の対応に様々な意見がある。そのことに関してはここでは触れない。ただ、関係者には謙虚な姿勢で事故原因の究明を望むとだけいっておく。
 心配なのは日本の新幹線だ。「日本の新幹線はATCで管理しているから、先行する列車に追突することはない」「日本では落雷があってATCがダメになっても非常ブレーキが作動する」「日本の新幹線は、いかなる異変があっても無条件に列車は自動停止する」「このような事故は日本場合絶対に考えられない」
 本当にそうなのだろうか。確かに、ひと通り考えをめぐらせて、その考えの中でなら日本の新幹線で、かような事故が起きることはない。そうであればいいのだが。本当だろうか。
 阪神大震災の1年前、アメリカはロスアンゼルスで大きな地震があった。高速道路が倒壊した。それを見た日本の道路関係者は、日本ではいかなる地震が起こっても、高速道路が倒れることは絶対にない、といいきった。ところが阪神大震災。震度7の激震に見舞われた阪神高速は無残にも横倒しになったのはご承知の通り。
 3月11日以前、日本の原子力発電所は絶対に大丈夫。隕石の直撃を受けない限り、地震津波といった自然災害で原発が破損することはないといって、原発を大いに推進した。ところが福島原発はご承知のような情況となっている。確かに原子炉本体は津波に耐えた。ところが冷却水循環用の電源が津波で流出、原子炉が冷せなくなったわけだ。で、東電はじめ関係者のいい分は、想定外の大きな津波が来た、ということが。阪神高速が横倒しになったのも、震度7という想定外の揺れだったからだ。
 日本の新幹線は確かに、考え得る限り、想定される限りでは、人身事故が起きることはない。事実、新幹線は開業以来、乗客を事故で一人も死なせていない。極めて安全な乗り物といえよう。しかし、明日、誰も考えられなかった、それこそ想定外の事態が発生し大惨事になる可能性はゼロではあるまい。このたびの中国の事故は決して対岸の火事ではない、もって他山の石とせよ。
 
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値千金、森田プロ初打席初ホームラン

 さてさて後半戦が始まったわい。最初の相手は中日。嫌な相手やな。他のチームやったら、こら勝つな、また、こら負けるな、と判るんやけど、中日相手やったらよう判らん。きょうもそうや、能見、ネルソンの先発で、2点リードされとる。ネルソンけっこう好投しとるから、こらあかんなと思うけど、イケそうな感じもして、もやもやする。
 その、もやもやを吹き飛ばしてくれたんは、プロ初打席初ホームランの森田やな。あれでいっぺんに阪神に流れが来たな。値千金の一打ちゅうのんはあのことや。これで印象に残ったんはブラゼルの態度。ホームで迎え入れた時に、森田を熱くハグ。さらにベンチに座っている森田にやさしく声をかけとる。ブラゼルええ男やな。
 夏休み子供解説ちゅうんで、子供を放送に入れるのは止めてくれへんか。子供はちゃんとしゃべらへんし、そこで放送の流れが切れるし、なんもええことあらへん。何を狙ってあんな企画しとるんかよう判らん。アレはもう止めてサンテレビはん。
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おとうと


監督 山田洋次
出演 吉永小百合、笑福亭鶴瓶、蒼井優、加瀬亮、加藤治子

 山田洋次、アホな兄弟がいる 賢い女性、となると、「男はつらいよ」を思い浮かべるのは自然なことだろう。「男はつらいよ」はアホなお兄ちゃんと賢い妹だったが、本作はアホな弟に賢い姉だ。
「寅さん」とは全く関連のない映画と見るべきなのだろう。とはいいつつも、小生は「男はつらいよ」シリーズのファンで全作見ている。だから、つい「寅さん」と比べてしまう。山田自身は市川崑に本作を捧げているとの献辞がでるが、「寅さん」との関連は言及していない。ただ、弟鉄郎が姉吟子の店の前でウロウロするシーンなどは、寅が車屋の前でウロウロするシーンにそっくりで笑わせられる。
 本作はリアル寅さんと観てもいいのではないか。「男はつらいよ」シリーズはファンタジーである。寅さんのような男は現実にはいない。確かに人に誤解を受ける男ではあるが、本当はみんな寅さんが好きなんだ。そして寅さんも、みんなが好きだ。だから「それをいっちゃあおしめえよ」といって、車屋を飛び出しても、必ず葛飾に帰ってくる。みんなも「寅には困ったもんだ」といっているが、本当はぜんぜん困っていない。
 ところが本作のおとうと鉄郎は、正真正銘の「困った」だ。吟子は鉄郎の借金の肩代わりまでしている。姉吟子は実害をこうむっているわけだ。
 そして最後に特大の「困った」が待ち受ける。鉄郎が全身を癌におかされ余命いくばくもなくなる。吟子は弟の最後を看取るため、大阪へ行く。姉にとって、年下の弟に先立たれるほどつらい事はない。
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夏野菜の煮物


 夏野菜の煮物である。小生も、時々はこういう地味な料理もするのである。小生は男だ。男の料理というと、ハデで手間のかかる料理が多いのではないか。男の料理は趣味で、家事ではない。お楽しみで料理しているのであるからして、ハデな料理になるのも致し方ない。でも、こういう地味な料理にしっくりと取り組むのも、なかなか面白いのである。
 ごらんのように、なす、かぼちゃ、おくらを煮た。煮汁に使う出汁はちゃんと取ろう。昆布を一晩水に漬け、加熱、沸騰直前に取り出す。鍋を火から外し、鰹節を入れて、再加熱。ひと煮たちで、火を止め、落ち着いたらこす。これで出汁が取れた。
 野菜を鍋に入れ、ひたひたに出汁を張り、火をつける。砂糖、味醂、酒で味付け。落しブタをしてしばし煮る。最後に醤油を入れる。野菜がお好みのやわらかさになれば出来上がり。煮あがったらすぐ食べないで時間が経ってから食べよう。その方が味がしみておいしい。煮物は冷める段階で味がしみるのだ。夕食に食べるのなら、お昼に煮て半日置いておこう。
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とうがんのスープ


 とうがんのスープです。とうがんは冬瓜と書くけれど、夏の野菜です。丸ごと冷暗所で保存すれば冬までもつということで冬瓜というそうです。
 今日は中華風のスープにします。中華のとうがんのスープというと、とうがんを丸ごと容器代わりにして、皮に彫刻を施したりして、龍や鳳凰のくりからもんもんのとうがんがデーンとテーブルに乗せられたりしますが、家でそんな料理をすれば、とても食べきれません。
 スーパーで一番小さくカットしたとうがんを買って来ました。これを乾物の滋味を生かした蒸しスープにします。いわば貧乏人のミニミニ佛跳牆といったところでしょうか。
 とうがんはワタを取り、食べやすい大きさに切ります。干し椎茸は一晩、干しエビは15分ほど水に漬けて戻します。あ、戻した汁は捨てないでね。
 耐熱容器にとうがん、椎茸、エビと戻し汁を入れます。ガラスープの素、紹興酒、塩、薄口醤油で味付けして、蒸篭で蒸します。蒸し時間は5分か10分ぐらい。様子をみながら蒸します。あんまり長い時間蒸すと、とうがんがやわやわぐずぐずになります。そのへんはお好みで。私はちょっとかたいめが好きです。
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