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ぼっかけちまき


 神戸人のソウルフードぼっかけです。牛すじ肉とこんにゃくを甘からく煮たものです。お酒のアテによし、ご飯のおかずによし。牛すじは安いからたくさん仕入れて煮込んでおけば日もちがします。
 うどん、お好み焼き、カレー、いろんなものの具にすればおいしいです。今回はちまきにしてみました。
 ぼっかけのお供はそら豆とごぼうに務めてもらいました。竹の皮で包んで40分ほど蒸せばできあがりです。おいしゅうござい。なお、包むのは必ず竹の皮にしましょう。アルミホイルなんかで包んだってちまきになりません。竹の皮はそのへんのスーパーではなかなか売ってません。わたしはいつも三宮の東急ハンズで買ってます。
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トラキチ酒場せんべろ屋 6月29日

「ビールや。おもやん」
「ワシもや」
「おもやん。ん、おもやんは」
「大将、おもやんは」
「え、休み。しゃあないな。ビールや。アテ。大将にまかせるわ」
「しかし、よう打ったな」
「10対9。両軍合わせて25安打。安打の大安売りやったな」
「そや。乱打戦やな」
「いやあ。乱打戦ちゅうより、ピッチャーへぼ合戦ゆうた方がええかもしれんな」
「阪神は、そのピッチャーへぼ合戦で負けたわけや」
「そや、陽川らの活躍でなんとか貧打地獄から抜け出しそうやけど、こんどは阪神の生命線ピッチャーが打たれるようなったな」
「うまいこといかへんもんやな」
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とつぜんSFノート 第102回


ハーラン・エリスンが亡くなった。享年84歳。そうかエリスンがもう84歳だったのか。しかも亡くなったのか。
 人間だれでも歳を取るし、亡くなる。しかし、この事実とエリスンはどうも違和感がある。他の人ならいざ知らず、エリスンが歳取ってなくなる。不思議な感じだ。
 今の若い人はベタな恋愛小説の元ネタの作者ぐらいの認識しかないかも知れないが。エリスンの小説をSFマガジンでリアルタイムで読んでいた、小生のごとき古狸SFファンはハーラン・エリスンといえば、アメリカSF界の大スターであった。
 才人とはエリスンのような人をいうのだろう。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、そしてもちろん日本の星雲賞海外部門、主たるSFの賞の大常連にして受賞した賞は凄まじいばかりの数である。エリスンの才能はSFばかりではない。「スタートレック」「アウターリミッツ」「ラット・パトロール」など数多のテレビドラマの脚本を書き、まさに八面六臂の大活躍である。
 人間、賞を取ったら大人しくなるとか。福本豊さんは国民栄誉賞を打診された時「そんなんもろたら立ちしょんべんもでけへん」といったとか。エリスンは違う。立ちしょんべんはしたかしてないか知らないが。アメリカSF界一のカリスマであり、たいへんなごんたくれ。問題児、トリックスターなる立居地は維持していた。
 その戦闘的な姿勢は仕事にもあらわれていて、「危険なビジョン」なんて先鋭的なアンソロジーを編んでいる。
「死の鳥」は読もうと思って買ってある。読まなくっちゃ。
 ハーラン・エリスンさんのご冥福をお祈りする。
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西宮八園虎日記 6月28日

「広島には3連敗するけど、DeNAには3連勝しますな」
「そうですな。久しぶりの岩田でしたな」
「なかなか好投してましたな」
「そうですねん。その岩田の勝ちを藤川がホームラン打たれて帳消しにしおってからに」
「しゃあないですな。そのかわり能見が100勝目です」
「ま、相手にもろた勝ち越し点やったけどな」
「お、女将、今夜はビールね」
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ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン


 ピーター・トライアス 中原尚哉訳        早川書房

 第二次世界大戦は日本とドイツが勝った。ドイツは東海岸を日本は西海岸を領有した。アメリカ合衆国は崩壊。大日本帝国はロスアンジェルスを首都に日本合衆国を建国した。
 と、いう設定の小説である。フィリップ・K・ディックの「高い城の男」に触発されて書かれた小説である。著者自ら献辞でディックに感謝の意を表明している。
 表紙のイラストを見て、そういう小説であると期待したら失望する。かような巨大人型兵器は出てくるが、期待ほどは活躍しない。後半で少しアクションを披露して読者のご機嫌をうかがってくれる。
 アクション小説というより、カリフォルニアに建国された日本合衆国なる国を行くディストピア小説である。この合衆国も大日本帝国だから、絶対君主は天皇である。国民は天皇に忠義を尽くすのが美徳とされている。
 主人公は二人。まず石村紅功大尉。ベンという。士官学校をベタから数えたほうが早い成績で卒業した劣等生。同期がみんな佐官になっているのに昇進が遅れている。剣道がヘタで仕事のことより女のことを考えている落ちこぼれ将校。そしてもうひとり。槻野昭子。特別高等警察(特高)の女性課員。石村大尉と違い、めちゃめちゃ有能で沈着冷静。冷酷非情。平然と人を射殺する。陛下の絶対忠臣を任じていて、陛下にあだなす者には容赦しない。どんな拷問には耐える。
 このカリフォルニアの日本合衆国にもアメリカ人の抵抗組織がある。その組織にもぐりこみ、「USA」というアメリカが勝った設定のゲームを開発した、元帝国陸軍の将軍を石村、槻野のコンビが追う。
 
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西宮八園虎日記 6月27日

「こんばんは。女将。お、牧野さんも」
「やあ玄白先生」
「お、水槽置いたな」
「はい、牧野さんが設置してくださって」
「こんばんは」
「あら甚兵衛さん」
「お、水槽すっかりできてますね」
「はい。底の砂利、水草、照明、ヒーター、サーモスタット、エアレイション、フィルター。全部OKです。あとはこのまま置いて水のカルキが抜けたら、あとは魚を入れます」
「楽しみだわ」
「女将、ひとつだけ注意しとくけど、最近、地震が多いじゃない。地震が来たらヒーターの電源を切ること。水槽が揺れでひっくり返って、電気が停電。で、電気が復旧したらヒーターが加熱して、火事をおこしそうになる」
「ま、それはそれとして、阪神、バカ勝ちじゃな」
「はい。あの貧打点取れんはどうなったんじゃ」
「相手のピッチャーはがへぼやとこうなる」
「そうですな。巨人の菅野をこんな目にあわしたらええねんけどな」
「明日が心配ですな」
「そうですな。1対0ぐらいで負けるでしょうな」
「ワシもそう思います」
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西宮八園虎日記 6月26日

「こんばんは。女将」
「あら。おひさしぶりです。センセ。どこ行ってたの。せんべろ屋さんばかりに行ってらしたんでしょ」
「いやあ。ちょっと学会の用で海外に出張してたわ。甚兵衛さんは」
「いらっしゃってますよ」
「おや。玄白さん、ひさしぶり」
「ごぶさた。甚兵衛さん」
「勝ちましたな」
「そうですな。やっと連敗を止めましたな」
「女将。今夜のお酒は」
「はい。獺祭です」
「お、ええな。で、アテは」
「豚の南蛮漬けです。豚のロース肉の塊をオーブンで焼いて、うすく切って冷蔵庫で冷やしました。このタレをかけてどうぞ」
「ま、先発がメッセンジャーですから、そんなに点は取られない」
「で陽川一人で打って勝ちましたな」
「玄白さん。こんど熱帯魚屋の牧野さんが水槽を持って来てくださいます」
「そうか。楽しみやな」
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西村寿行伝説だ


 本の雑誌7月号は西村寿行の特集だ。「巨魁・西村寿行伝説!」を銘打って、寿行番編集者の座談会と、ご息女西村亜子さんたちのエッセイ。それに水鏡子先生の手による「西村寿行作品リスト!」
 西村寿行。昭和の時代、1970年代後半から1980年代にかけて、日本のエンタティメント小説界を席巻した化け物作家である。この当時「さんむら」の時代といわれていた。森村誠一、半村良、西村寿行。このなかでもっともパワフルな作家は寿行だろう。ハードロマンと呼ばれるその作品は、熱く、寿行の小説はページを開けただけでヤケドがしそう。まさにモンスター作家である。
 その寿行が最も活動してた時期に担当だった編集者が寿行の思い出を語る。最盛期の寿行は月産800枚から1000枚。一晩にアーリータイムズを1本開けながら書く。寿行番の編集者が何人もやってくるが、気難しい寿行にすぐ出入り禁止になる。そのくせさみしがりやだから、編集者がたくさんいないといけない。
 日本刀を振り回す。犬好きの寿行は猟犬を飼っていて、その犬に噛まれた編集者がたくさん。
 締め切りまぎわ。原稿の督促をする。寿行べろべろに酔っぱらっている。「オレはもう書けん。代わりにお前が書け」編集者なんとか書く。書いた原稿を見てもらおうと持っていく。酔っぱらった寿行一読。「だめだ。ちょっと待っておれ」1時間ほどして原稿を編集者に手渡す。その回の原稿が最初から書かれていた。
 なんせ、わがまま。横暴。好き勝手。むちゃくちゃ。それでも作品が飛ぶように売れた。
 いやあ。手塚治虫番の編集者も地獄であったそうだが、西村寿行番の編集者も地獄であったのだな。やっぱりアツイ作家だった西村寿行。また読みたいな。 
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そして父になる


監督 是枝裕和
出演 福山雅治、尾野真千子、リリー・フランキー、真木よう子、

 息子が小学校に入学する。子を持つ親として最もうれしい時だ。6年かけて育ててきた子供が学齢に達した。こんなうれしいことはない。ところが、わが子は自分の子ではない。生まれたとき、病院で取り違えられたのだ。
 2組の親子が出てくる。野々宮家は息子慶多は一人っ子。夫良多はエリート。大きな会社で大きなプロジェクトを任されている。裕福。高級マンションに住み、慶多を私立の小学校に入学させる。息子をかわいがっているが、仕事人間で育児家事はみんな妻のみどり丸投げ。その慶多は野々宮の子供ではない。
 その慶多の本当の親は斎木夫婦。田舎の電器屋で子供は長男琉晴を頭に3人いる。斎木家は庶民的で夫雄大はやさしくざっくばらん。妻のゆかりはしっかり者。慶多はこの斎木家の子供で、琉晴は野々宮の子供だったのだ。
 6年間手塩にかけて息子が自分の子ではない。人の子の親として、最も残酷な課題を課せられた二組の夫婦。この4人の親のキャラわけが素晴らしい。野々宮良多は鼻持ちならぬエリート。野々宮みどりは専業主婦。やさしいがメンタルメン面での弱さを見せる。斎木雄大はやさしくおうようだが、エリートの良多に負けてない。斎木ゆかりはしっかり者。この4人で一番芯のある人物で、弱さを見せるみどりの支えともなる。
 この4人を演じた福山、尾野、リリー、真木。4人ともうまいが、特に主演ともいっていい野々宮良多の福山がうまかった。最初はどうしようもない仕事人間でエリート意識のかたまりであった。息子慶多を物足りなく思っていたのが、自身が左遷され、斎木夫婦とも知り合って、だんだん変わっていった。最後はタイトルどおり「そして父になる」慶多、琉晴、どっちの父になったのだ。小生は両方と解釈した。慶多、琉晴、二人の子は別に、二人のおとうさんがいてもいいじゃないか。
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トラキチ酒場せんべろ屋 6月24日

「あきまへんな」
「そうでんな。きょうは勝てると思ったのにな。同点にすんのんがせいいっぱいやったな」
「それにしても、よう6回7回おいついたな」
「ま、あれだけで良しとしよう」
「広島のヒーローは9回どたんばで満塁ホームラン打って阪神にとどめを刺した鈴木がでてきたけど、ワシはアドゥワちゅう若いピッチャーがほんまのヒーローやと思うな」
「ワシもそう思う。若いのに満塁の絶体絶命のピンチに出てきて、よう同点でおさえたで」
「しかもイニングんまたぎで投げたやろ。ようやったと思うな」
「しかし、このままやったら来期は金本の監督続投はむつかしいな」
「金本はエライと思うで、真弓、和田時代にあれほど若手を使えちゅうとった連中もアホみたいに金本を批判しとる。金本は若手を使っとるやないの」
「来期、だれが監督やるか知らんけど、もし好成績を残したら、金本の遺産の上の好成績やろな」
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メープルハムサンド


 ウチは甘味調味料は3種類使っている。砂糖、シュガーカット、メープルシロップの三つ。以前ははちみつを使っていたがメープルシロップに替えた。メープルシロップの方がはちみつよりさっぱりしてておいしい。
 そのメープルシロップを使ったサンドイッチがこれ。カナダあたりで人気だそうだ。
 食パンに溶けるチーズをのっけてトーストする。それと同時にハムをフライパンで軽く焼く。メープルシロップをふり、ナツメグをパラパラ。トーストしたパンにマヨネーズを薄くぬり、焼いたハムとレタスをのせてサンドする。あまいハムがおいしいなかなかけっこうなサンドイッチとなった。
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トラキチ酒場せんべろ屋 6月23日

「負けたな」
「そやな」
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中華混ぜご飯


 ハラへったぞ。ハラへり日本人はなんでもええから米を食いたいもんや。炊いたメシをわさわさ食う。これが一番や。おかず。いちいちおかずにハシ伸ばすのもめんどうなり。ええい。おかずもいっしょにメシに混ぜこんでしまえ。ちゅうんで混ぜご飯や。中華にしたで。
 干しエビと干し椎茸を戻す。この戻し汁でメシを炊くんや。乾物の滋味やで。土鍋に米、戻し汁を入れる。八角と五香粉も入れて香りをつけよう。調味料は醬油と酒や。米の上に長ネギを刻んだのを置いて炊く。あ、きをつけなあかんのんは、炊き込みご飯を炊く時は、具は米に混ぜ込んではあかんで。必ず米の上に置くんや。米に混ぜて炊くと、米の炊き上がりにムラがでけるで。
 さて、ご飯を炊いてる間に、混ぜ込むの具の準備をしよう。戻した干し椎茸と干しエビ、それに豚肉や。豚肉はバラ肉のかたまりをさいの目に切ったで。これを砂糖、酒、醬油で甘かろう煮る。
 あとは、炊き上がったご飯に具を混ぜ込んで、茶碗によそって、青ネギをパラパラしたらできあがりや。さて、食おうぞ。
 
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トラキチ酒場せんべろ屋 6月22日

「おや、せーやん、ひさしぶり」
「きーこ、どないしてたん」
「いや、ま、いろいろあって忙しゅうてな」
「あ、おもやんビールや」
「ワシも」
「あて、そやな。豚キムチ炒め」
「ワシは、揚げ出し豆腐」
「セリーグ再開やな」
「そや、いきなり首位の広島とや」
「あいかわらず打てんな」
「そやな。しかしちょっとは抵抗するようになったで」
「まあな。なすすべもなく完封されへんかっただけでもマシか」
「そやろ。3点返したやんか」
「ま、広島のリリーフピッチャーにもろたみたいな点やけどな」
「きょうは秋山がもひとつやったな」
「そやな。困ったもんやな」
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火の鳥 太陽編


 手塚治虫         角川書店

 大手塚のライフワーク「火の鳥」手塚の構想では、未来と過去を行き来しながら、最終的に「現代」に収束して「火の鳥」は大団円を迎えるはずであったとか。手塚の死によって、それは幻となったが、この太陽編は1作のなかで、未来と過去を往復している。この「太陽編」が最後の「火の鳥」である。
 天智天皇の時代、壬申の乱前夜と、乱終息後の時代を背景に物語りは進む。白村江の戦いで倭国は大敗。倭国の支援を受けた百済の王族の一員ハリマは敗残兵となり唐軍に捕らえられ顔の皮をはがれ狼の頭をかぶせられる。ハリマは仙術を心得る老婆に助けらて生きのびる。海岸を歩くと虫の息の倭国の将軍を見つけ助ける。
 ハリマは老婆、将軍とともに倭国に渡る。倭国でハリマは将軍のはからいで領地をもらい豪族となり、犬上と名のる。
 そのころ倭国には仏教が渡来していた。時の天皇天智天皇は仏教に帰依、仏教を人民に強制する。倭国土着の産土神の狗族の長老の娘を助けた犬上は狗族と親交を結ぶ。狗族をはじめ産土神たる倭国土着の守護神たちと侵略者仏法者との決戦が始る。
 この作品では、仏教は外来の侵略者で、それに帰依した天皇は民衆への抑圧者として描かれる。宗教の存在が人の不幸の元凶となっているわけ。
 主人公犬上は渡来人でありながら倭国の土着の神々と契りを結び仏教と戦う。その犬上が頼ったのが天皇に反乱を起こした大海人皇子。
 この犬上の物語と並行してスグルの物語が描かれる。スグルの世界ははるかな未来。そこは「火の鳥」をご神体とする「光」教団が支配する世界。スグルは「光」と戦う「シャドー」のゲリラ戦士。「おやじさん=猿田か?」」の指示で「光」の本殿に潜入する。そこで「火の鳥」を見つける。
 犬上とスグルは同じ人物が転生したのか。またその恋人も。大海人皇子は反乱に勝利し天武天皇となる。「おやじさん」も「光」の教祖を倒し新たな宗教の教祖となる。犬上/スグルは勝利者側に与したにも関わらず静かに去っていく。権力者を倒しても新たな権力者が生まれるだけだ。
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