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トラック野郎 故郷特急便



監督 鈴木則文
出演 菅原文太、愛川欣也、原田大二郎、石川さゆり、森下愛子

 なんか気分が落ち込んでいる、深刻な映画や重い映画を観る気にならず。気軽に観れてアハハと笑ってすごせる映画が観たい。そんな時は寅さんトラだ。今回はトラさんにしよう。トラック野郎故郷特急便。シリーズ10作目。最終作である。
 今回、桃次郎が惚れるマドンナは二人。ダブルマドンナである。お話のパターンはいつものとおり。桃次郎がマドンナにひと目ぼれ。だから女の頭上でお星さまキラキラは2回ある。もちろん、桃次郎とどつきあうライバルも出てくる。そして最後は、定まられた時間に目的地に到着しないといけない。一番星号、ボロボロになりながら爆走。
 マドンナの一人は売れないドサまわりの歌手。いつか華やかなステージに立つのが夢。もう一人は食堂で働いている女性。病気の母親を介護している。
 ライバルはトラック運転手だが土佐闘犬のブリーダー。トラックの助手席には犬を座らせている。このライバルの親父が二人目のマドンナの隣人で、息子の嫁は彼女しかないと思っている。
 ジョン・フォード西部劇の伝統を汲む、酒場の殴りあいもちゃんとある。さらにはハリウッドコメディーの必殺技パイ投げもある大サービス。
 相棒ジョナサンの病気自殺騒ぎ、二人のマドンナの周辺のドラマ。これだけ多く要素を詰め込みながら、この時間に納めて散漫は印象を受けなかった。見事な脚本である。
 
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サンマのフライ


 サンマです。いまが旬でございます。週に一度はご飯のおかずにサンマをたべています。塩焼きにすることが多いですね。香ばしく焼けたサンマに大根おろしを添えて、すだちを絞って、おしょうゆをちょっとたらして、サンマの身を箸でとって、ほかほかの白いご飯とともにいただく。たまりませんわ。
 サンマは塩焼きが定番でございますが、竜田揚げにしてもおいしいし、つみれにしてもおいしいです。すき焼きというのもぜひものでございますわ。
 きょうはサンマをフライにしました。アジのフライがおいしいのですから、サンマもフライにしてもバチがあたりませんわ。
 で、食べました。う~ん。微妙。おいしいことはおいしいです。でも、アジのフライと比べると、アジの方がおいしゅうございます。サンマはあぶらがいのちです。あぶらののったサンマはおいしいですね。あぶらのないサンマは江戸落語の「目黒のサンマ」の殿様が食べるさんまみたいにおいしくもなんともありませんわね。
 ところがフライにすると、サンマのあぶらのにおいが少しきになります。フライの衣の中でサンマの身が加熱されることで、匂いが強調されるのでしょう。
 サンマのフライ。工夫すればおいしくできそうです。また、やってみますわ。
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モンキーショルダーを飲む


 今回はブレンデッドスコッチを飲みましょう。モンキーショルダーです。2005年に発売になったという大変に新しいスコッチです。スコットランドはスペサイドの三つの蒸留所のモルトがブレンドされています。
 ティスティンググラスに注ぎます。色はご覧のように薄くもなく濃くもない中庸な琥珀色です。香りはフルーティーないい香りです。口にふくみましょう。アルコールっ気はあまり感じません。やさしいウィスキーといっていいでしょう。飲みます。たいへんにスムースです。飲みやすいです。
 ところでボトルの肩に猿が3匹とまっています。だからモンキーショルダーというのですが、この名前の由来がおもしろいです。
 ウィスキー造りは重労働です。職人さんは肩がこります。イギリスでは肩がこることを肩に猿がいるようだ、といいます。スコットランドのウィスキー職人さんが肩に猿をとまらせて造ったウィスキーだからモンキーショルダーというのだそうです。
 イギリス人のセンスは日本人とは違いますね。日本酒を造る杜氏さんも肩がこったり腰が痛くなったりするでしょう。だからといって、肩こり正宗だとか、純米大吟醸腰痛とかいう名前のお酒はないでしょう。
 後ろはこれから飲む予定でストックしてあるボトルです。右から、サントリー山崎、モンキーショルダーの蔭で見えませんが、バーボンのブラントン、サントリー知多、アイラモルトのボウモア12年です。右から順に飲んでいきます。
 
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とつぜん上方落語 第29回 七度狐

 ここにございますのは大阪の気のあいました、喜六、清八の二人づれ。お伊勢参りの旅の途中でございます。道中、ハラが減って、とある煮売り屋に入りました。酒は水くさい酒やのうて酒くさい水しかおません。食べもんは、みんな売りもんやない。この二人、食い逃げして、逃げる途中で、イカの木の芽和えのすり鉢をそのへんの草むらに投げ捨てました。それが、そこにいたキツネの頭に当たりました。このキツネ、七度キツネという、一度アダされると7へん仕返しをするという悪いキツネです
 それから、時代はぐっと下がって、ここはとある病院のデイルームです。
「おい、あの看護師さん、知ってるか」
「石原さとみに似たべっぴんやな」
「うん、べっぴんや。べっぴんやけどワシの担当看護師になってもらいとうないな」
「なんでや」
「あの看護師はな、七度看護師ゆうねん。1度気にくわんことがあると七度意地悪するんや。ほれ、あそこにおる竹内さん。あろうことか七度看護師のお尻をさわりよった」
「で、どうなった」
「採血の注射、なんども失敗された」
「どんなふうに」
「プスと針刺して、痛いか痛いか。痛いぞ痛いぞ。痛いか痛いか。痛いぞ痛いぞ。と何度も何度も。それから竹内さん、懲りて2度と看護師へのセクハラせえへんようになった」
「ふうん」
「あんたと同室の中川さんな。こっそり病室でタバコ吸うとんのを七度看護師に見つかった」
「そら中川さんが悪いな」
「中川さん、頭から水かけられた。あら、スプリンクラーが感知したのだわって」
「907号室の長谷川さんな。時間を守らん人やねん。3時から胃の内視鏡ですからね。というのに病室におらへんことがたびたび」
「ああ、あの人、内視鏡はつらい、ゆうとったわ」
「で、七度看護師がどんな手品使ったんか判らんが、長谷川さんの胃の内視鏡する先生、この病院で一番ヘタな先生になったんや」
「ふうん。長谷川さん苦しんだやろ」
「ゲーゲーゆうてたいへんやったんやて」
「ひじの手術で入院しとる河合さんな。2軍やけどプロ野球のピッチャーやねん。まだひじを動かしたらあかんと主治医がゆうとんのに、こっそり病室を抜け出して投球練習しとる。今年あかんかったらクビやゆうてな。それを七度看護師に見られた」
「で、どうなった」
「血圧測定の時、間違ったふりして手術のあとにコンと血圧の道具のカドを当てよった」
「どうなった」
「痛くなって、しばらくおとなしくしとった。結局それが良かったんやけどな」
「そんな看護師やのになんでクビにならへんねん」
なんでも院長のコレやちゅう噂やで。それに彼女が担当した患者は予想より早く完治して退院しよる。それに七度看護師が担当した患者で死んだ人は一人もおらへん」
「ふうん」
「おい、あれ、あの小さいじいさん。あれをだれか知ってるか」
「しってるで、有名やん。この病院一番のモンスター患者」
「うん。この病院の看護師のケツはみんなわさったった。セクハラし放題。ナースコールせんと、四六時中大声で看護師を呼ぶ。食事がまずいゆうて厨房にどなりこむ。研修医に診察させたら、こんな若僧にワシを見せるんかと院長室にまでおしかける。同室の人とはしょっちゅうケンカ。夜中にイアホンなしでテレビを見る」
「そや、そのモンスター患者がこの階の病棟に移ってきた」
「すると」
「そや。七度看護師VSモンスター患者。どっちが勝つ。あんた、どっちに賭ける」

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親切な老人

女性が一人改札の前でおろおろしている。バックの中を手で探ったり、服のポケットをパタパタたたいている。たいへんに困っているようす。
「あのう、これ落としましたよ」
 老人が後ろから声をかけた。見事な光頭の老人だ。手には定期券を持っている。
「あ、そうです。どうもありがとうございます」
 老人は定期券を手渡すと立ち去ろうとした。
「あのう、お礼を」
「いや。いいんです」
「そんなわけにはいきません。昨日買った六ヵ月定期を失くすところだったんです」
「電車が来ますよ。行きなさい」
「でも」
「いいんですって。商売でやってることなんですから」
「は、商売?」

 男が一人たばこ屋の前でたたずんでいる。携帯電話を出して困惑した顔でにらんでいる。
「どうしました」
 老人が声をかけてきた。ハゲ頭だ。
「会社に大事な電話しなければならないんです。うっかり携帯が電池切れで。たしかここに公衆電話があったはずですが。ないんです」
「それはお困りですね。これをお使いください」
 老人は自分のスマホを貸してくれた。
「はい。小林です。課長。双葉産業から注文が取れました。すぐヒウラに発注してください。あ、そうですか良かったです」
「ありがとうございました。タッチの差でヒウラの工作機械の確保ができました」
「よかったですね」
 小林の目には男の頭がいっそう輝いて見えた。
「お礼させてください。とりあえずそこの喫茶店に」
「いや。いいです」
「そんなわけにはいきません。おかげで五百万の取り引きが成功したのですから」
「ほんと、いいんです。商売でやってるんですから。私」

 夕暮れ。山の中の道。両側はうっそうとした森。赤いセダンが停まっている。車体が少し傾いている。その横で若い女がおろおろ。
 向こう方に光が二つ見える。車のヘッドランプのようだ。軽自動車が停まって、老人が降りてきた。頭に月光が反射している。
「どうしました」
 少し離れたところから声をかけてきた。山の中で見知らぬ男と二人。若い女性なら身の危険を感じるシチュエーションだが、その老人は危険の「キ」も感じさせない。
「パンクしちゃって」
 最近の若い者には自分でタイヤ交換できない者も多い。
「キーを貸してください」
 老人はトランクを開けてスペアタイヤを取り出し、タイヤを交換した。
「これでだいじょうぶです。スタンドでパンクしたタイヤを修理してもらったらいいです」
 老人は軽に乗り込もうとした。
「あのう、ありがとうございました。あとでお礼させていただきます。お名前と住所をお教えください」
「いいんです。気をつけて行きなさい」
 頭を輝かせながら軽の運転席からほほ笑んだ。
「でも、」
「いいんですって。これも商売ですから」
 そういうと老人は軽自動車を発進させた。
「商売って?」

「ありがとう。あの赤い車どうしたの」
「買い替えたの」
「あら、咲江、そこ毛が抜けてはげてるわ」

「小林君。飲んでくれ。きみのおかげでわが課は社長表彰を受けた。ん、きみ、髪の毛、えらい薄くなったな」 

「清美、定期忘れてるよ」
「ありがとう。おかあちゃん」
「あんた髪の毛少なくなったね」

 老人が庭の植木に水をやっている。はげ頭に薄く毛髪がはえている。
「おじいちゃん、なんか毛が生えてきたね」
「おじいちゃんは、人に親切だから神様のごほうびよ」
 数日後、老人の頭はふさふさになった。
「なんか、最近、若はげの人、多くなったような気がするね」 

星群の会ホームページ連載の「SFマガジン思い出帳」が更新されました。どうぞご覧になってください。

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三日月をけずる


服部誕 書肆山田

右から二番目のキャベツ」から1年ぶり。詩集である。小生は詩を読む習慣はないが、この本は楽しく読めた。
 詩集といいつつも、いかにも詩詩とした詩ではなく、エッセイともショートショートともいっていいから、詩アレルギーの小生にも読みやすかった。
 著者は芦屋市の出身。芦屋で育った。著者と知遇を得て40年以上経つ。小生と著者はチャチャヤング卒業生。あのころは別のペンネームで芦屋から投稿していた。芦屋といっても北のいわゆるお屋敷まちではなく、南の方である。阪神電車の打出駅の近く。
 と、いうことで、本書には打出、宮川、第2阪神国道(43号線)、鵺塚、おさるの公園などが出てくる。小生は神戸は東灘の住民、芦屋と市境を接している区である。だから上記あげたところは散歩圏内である。地元民意識が刺激されて興味深い。
 阪神大震災を題材としている作品もいくつかある。上の芦屋の南部は大きな被害を受けた地域だ。小生は東灘で震度7を経験した。これらの作品は大変に共感を受ける。
 この詩集、私詩の詩集といってもいいだろう。次の著作が楽しみである。
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旗当番

 小生は転職経験が豊富だ。いろんな会社で働いてきたが、一番珍奇だったのが、関西でひらがな一文字の看板で有名な下半身病気薬専門の会社。ここは会社というより、半村良なんかの小説に出てくる、なんとか衆といった方がぴったりだった。
 一番しんどくて腹立たしいかったのは、尼崎の会社で、パソコンの電源装置を作っている会社。ここで旗当番というのをやらされた。1時間ほど早く出勤し、門を入ったところの社旗のポールの前に立つ。出勤してくるヤツに「おはようございます」とあいさつする。一度、声が小さい、おじぎの角度が浅いと叱られた。始業時間より早く出勤しているが時間外手当は出ない。まったく、アホとしかいいようがない。あんなことをしてなんの意味があるのだろう。
 この会社の昼休みは正午から。ところが正午になっても、みんな席を立たない。ぐずぐず自席で仕事をしている。ちなみにこの会社は自席で食事することはできない。自前の弁当持参でも、食堂に行って食べなければならない。12時15分ごろになってポツポツ席をたって食堂へ行く。退社時も同じだ。午後5時になってもだれも帰らない。6時を過ぎたあたりから帰り始める。用事があって5時に会社を出なければいけないときには、課長に「すみません。用事がありますので」なんで5時に退社するのに、あやまって、ことわって退社しなければならないのか。だまって、堂々と定時に退社するのをためらわせる雰囲気があった。もちろん残業手当はつかない。ほんと、しんどい会社だった。
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カンバセーション 盗聴


監督 フランシス・フォード・コッポラ
出演 ジーン・ハックマン、ジョン・カザール、ハリソン・フォード

 ハリーは盗聴屋。クライアントから依頼を受けてターゲットの言動を盗聴して報告して報酬を受ける。彼はアマチュアののぞき見趣味の犯罪者ではない。プロの盗聴屋だから、ターゲットの言動を記録して分析することだけに興味がある。それ以外には興味はない。
 今回のターゲットは、人ごみの中を歩く若い男女。彼らの言動を録音して、依頼主に届ける。依頼主は大きな会社の重役。ところが重役は不在。秘書が代わりに受け取ろうとする。本人に直接手渡しという約束であったが、秘書が強引に取ろうとするのを、振り切って立ち去る。ここらあたりからハリーの身辺があやしくなる。
 依頼主の会社はどういう会社か、ターゲットの男女は会社でどういう立場の人間か。さらには依頼主の会社重役本人さえなかなか出てこない。なんも判らないことばかりであるが、ハリーの身の回りには不安がいっぱい。
 サスペンス。ちゅうぶらりんの不安。その通りの映画であった。最後にネタはあるが、ネタばれになるので、ここではいえない。
 売り出し前のハリソン・フォードが出ているのがご愛敬。この映画もジーン・ハックマンのうまさが際立っていた。
 
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カツそば


 料理はだんどりと戦略が大切である。メニューの企画から始まって、食事の後のあとかたづけまで。これをいかに効率よく、質のいい料理を作成するかを戦略的な考えで立案し、だんどりを考えるかが重要である。メニューの作成から食材仕入れ、調理、食事、あとかたづけ、こういう流れをいかに流すかを考えるのが料理の戦略。食材をいかに調理するかが戦術。鍋や包丁といった調理器具の使い方、これが料理の戦技だ。料理にも戦略、戦術、戦技があるのだ。
 では、きょうの朝食のカツそばを実践例として記していこう。まずスタート。小生はその月のメニューは先月の20日すぎに考える。だから先月の9月25日に今月10月ひと月分のメニューを作成してある。10月14日の朝食はカツそばと決定してある。これが戦略のスタートだ。
 食材の仕入れ。きのう会社からの帰りしなに三宮のダイエー食品売り場で、業務用けずり節、豚ロース肉カツ用、青ネギを購入。家に帰って夕食後、用意することは昆布をつけておくこと。吸い物などは利尻などの上等の昆布でさっと取る方がいいが、麺類の出汁は濃く取りたいので前日からつけておく。昆布は日高を使用した。
 さて、今日の朝になった。まずやることは出汁取り。昨夜からつけておいた昆布の鍋を火にかける。沸騰し始めたら昆布を取り出す。けずり節を入れる。小生はヤマヒデの「業務用だし」という削り節を使っている。最初は強火。盛大にアクが出るからていねいに取る。ここでも吸い物とは違い、しっかり煮出す。吸い物の出汁はかつお節をいれたらひと煮立ちで火を止めるが、麺類の出汁はこく出す。だから厚削りのけずり節をしっかり煮出す。タイマーを7分にセット。こまめにアク取りをする。火を中火にする。泉がわくがごときの火加減がいい。これを泉だきという。
 この出汁取りと並行して湯を二つ沸かしていく。一つは大きな鍋に。これはそ
ばをゆでる湯。もうひとつはヤカン。この湯の使用方法は後述する。 
 これと並行して行う作業はまず青ネギを刻む。青ネギの刻み方だが、トントンと切っている人がいるがあれはダメ。あんな乱暴にネギ刻んだら、ネギの細胞膜が破壊されてネギの養分が流れ出る。包丁の重みを利用する。包丁を飛行機、まな板を滑走路と考えて、軟着陸するようにすっと包丁を斜め下に下して切る。そにためよく切れる包丁が必要だ。小生は有次の包丁を愛用している。「もこずキッチン」で速水もこみちが野菜のみじん切りが得意らしくて派手にトントンと野菜を切っているが、小生の刻んだ野菜ともこみちが刻んだ野菜では小生の方がおいしいであろう。
それとそばの用意だ。小生、そばは三輪山本の京そばを愛用している。二人分150g計量する。
 さて、そろそろ豚カツの用意をしなければならない。豚肉に塩こしょう小麦粉をまぶす。よく豚カツはスジ切りをする人がいるが小生はしない。肉に余計な包丁を入れるとそこからうまみが流出する。肉がそるからスジ切りをするのだが、油の中の肉を気をつけて見ていればだいじょうぶだ。
 さてタイマーが鳴り出した。ときどきタイマーをセットしてスタートボタンを押し忘れるが気をつけよう。
 次なる作業は麺つゆの完成だ。出汁をこす。ここでも吸い物のこし方と違う。吸い物の出汁はさっとこす。削り節にえぐみ、くさみが出るからだ。今回はしっかりと搾り取ろう。ていねいにアクを取ったのがここで生きてくる。アク取りを手抜きしているとえぐみ、くさみがでる。
 さて濃い出汁ができた。これに味付けをする。小生は和風麺類用に常滑の壺にかえしを入れて常備している。うどん用に薄口醤油+味醂、そば用に濃い口醤油+味醂。これを1対1の割合で壺に入れて冷蔵庫の奥にいつも置いている。今回はそばだからそば用を使う。砂糖や塩はいれない。小生特製のかえしだけで味つけをする。
 出汁が完成して出汁取り用の鍋が空いた。完成した麺つゆは別の雪平鍋に入れてある。この空いた鍋はすぐ洗う。ふいて所定の位置に戻す。調理終了と同時に調理器具は全部かたづいているべきである。調理終了、さて食べようか、というときに台所がごっちゃらこではせっかくのごちそうもまずくなる。
 食事のあとテーブルの上に食器があるだけという状態が理想である。「男の料理」などというと好き勝手料理して台所は大惨事。あとかたづけは奥方まかせというご仁もいるが、そんなご仁は料理する資格はない。
 麺つゆはできた。あとは本日のメインイベント。トンカツ揚げとそばゆでである。そばはゆでたて、トンカツは揚げたてが一番。これを同時に仕上げるのが腕の見せ所である。
 豚カツに先に着手。塩コショウ小麦粉をした肉に、溶き卵、パン粉をつける。パン粉は細目のものを使用。160℃の油に入れる。 なお油はあらかじめ加熱して160度にしてある。油の温度だが、衣を一滴落としたり菜箸をつけたりするが小生は油温計を使っている。
 油に入れた肉は最初はこちゃこちゃ触らない。へたに触ると衣がはがれてそこからうま味が出ていく。肉がそりそうだと箸でそっと修正する。このあたりでそばをゆではじめる。
 豚カツの揚げあがりは、衣の色、泡の様子、油の音などで判断する。ぎりぎりのところを見切って判断する。揚がったと判断したら油から上げる。しばらく置いていくうちに余熱で中まで火が通って完成するのが理想である。
 5分経った。そばがゆであがった。ゆでたそばは水洗いをする。「もり」や「ざる」ならこのままでいいが、今回は温かいそばなので、そばを熱くしたい。そのために最初にやかんで湯をわかしていたのだ。この湯でそばを温める。同時に丼もあたためておく。
 さていよいよ仕上げよう。丼にそばを入れ麺つゆをはる。食べやすく切った豚カツを並べる。青ネギを散って出来上がり。
 七味をふっていただきます。ごちそうさん。
さて台所に揚げ物専用鍋、やかん、雪平鍋が残っている。やかんは残っている湯を捨てる。雪平鍋は水洗い。揚げ物専用鍋は鉄製のモノを使っている。油を扱う鉄製鍋には中性洗剤は使ってダメ。中華鍋にしてもフライパンにしても鉄製鍋は育てるモノである。長年使っていくうちに油分が鉄の鍋になじんで油でコーティングしていくのである。小生の使っている中華鍋やフライパンは20年以上使っている。こうなるとテフロンでなくとも焦げ付かなく使いやすい。中性洗剤を使うとそのせっかくのコーティングが取れてしまう。亀の子タワシで水でていねいに洗って空焚きして水分を飛ばす。
さて調理器具のあとは丼を洗い、みずやにしまい、ガスレンジの汚れをふく、そのふいた布巾をあらう。これで一つの食事が完了するのだ。 
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豚キムチ炒め


 年とってくると、肉とか、辛いもん、こってりしたもんはさけて、さっぱり、あっさりしたもんを食いたいちゅうヤツがおるけど、ワシはこんな年やけど、
そんなことはないで。
 年はとっても元気いっぱいや。メシはモリモリ、仕事はバリバリ、ナニはビンビン、なんの若いもんにはまだまだ負けはせんわい。
 そんなワシやからきょうのメシのおかずはこれや。豚キムチ炒め。キムチ料理の大定番や。豚肉はバラ肉を使こうた。野菜はニラ、赤ピーマン、長ネギ。作り方はいたって簡単。まず豚肉と赤ピーマンを炒める。油はゴマ油や。香りがええからな。豚肉に火が通ったらキムチを加える。で、味つけ。調味料は醬油、コチジャン、砂糖、それにおろしにんにく、キムチだけじゃ辛さが足らんから一味とんがらしも入れたぞ。つぎに長ネギを入れて、最後にニラをいれるんや。ニラは炒め過ぎたらあかんで。余熱で火が通るぐらいでええんや。皿にもってゴマをパラパラしたらできあがりや。辛ろうてうまいで。
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とつぜん対談 第117回 カラーコーンとの対談

 今日の対談の相手はカラーコーンさんです。カラーコーン。ほらよく工事現場なんかに置いてある赤い円錐形のもの。これです。これ。そのカラーコーンさんがこの商店街の奥でお待ちです。しかし、この道、ずいぶん前に工事は終わっているはずなのに、どうしてカラーコーンさんがいるのでしょうか。
 あ、おられます。ずいぶんボロボロになったカラーコーンさんが1つポツンと立っておられます。

雫石
 こんにちは。カラーコーンさん。

カラーコーン
 ・・・・・・・・・・。

雫石
 あれ、どうしたのかな。カラーコーンさん。

カラーコーン
 ん。だれじゃ。ワシをおこすのは。

雫石
 お休みのところを申しわけありません。ちょっとお話を。

カラーコーン
 こないだ電話くれたんはあんたか。こんなうち捨てられたカラーコーンになんの用だ。

雫石
 なぜ、あなただけがこんな所に。

カラーコーン
 忘れられたのじゃ。工事が終わった時仲間はみんな引き上げられて、次の現場に行ったのにワシだけ置いて行かれたのじゃ。

雫石
 なぜですか。

カラーコーン
 ワシを見れば判るじゃろ。

雫石
 そういえば失礼ながら、ずいぶんボロボロですね。下の四角いツバなんか半分以上ちぎれているじゃありません。元は赤だったんでしょう。キズとほこりで灰色じゃないですか。お仲間はどうだったんですか。

カラーコーン
 みんなきれいだったぞ。新品でこの現場に仕事に来たからの。ワシだけが古いカラーコーンだったんじゃ。

雫石
 それじゃ、置いて行かれたというより、捨てられたんじゃ。

カラーコーン
 そうかも知れんな。

雫石
 しかしこの商店街、だれも通りませんね。

カラーコーン
 よく見ろ。シャッターばかりじゃろ。ここで商売してる店はもう1軒もない。あそこの2階にポツンと灯りがついとるじゃろ。あそこにばあさんが一人住んどるだけじゃ。

雫石
 そんな商店街をよく工事しましたね。

カラーコーン
 昔はここもにぎわったもんじゃ。ここでつき当たりになっとるが、以前は駅に通じる道があったんじゃ。

雫石
 駅?駅なんかなかったですよ。

カラーコーン
 昔はH電鉄の急行停車駅があったんじゃ。それが北の方に大きな町ができて線路がそっちを通ることになって、こっちの駅は廃止になったんじゃ。それにその町に大きなショッピングセンターができた。だれもこんな商店街にはこんわ。

雫石
 工事ってなんの工事だったんですか。

カラーコーン
 駅へ行く道を拡張してきれいなレンガを敷き詰める工事じゃった。

雫石
 工事は完成したんですか。

カラーコーン
 中止じゃ。半分できたところで駅廃止の報が入ったのじゃ。

雫石
 そんなことは工事始める前に判らなかったのですか。

カラーコーン
 さあ。市とH電鉄の連絡が悪かったんじゃろ。それに年度末じゃっかたから市の建設課も予算を使い切りたっかたんじゃろ。

雫石
 それから、あなたは、このさびれた商店街のどんづまりで一人で立ってるんですか。

カラーコーン
 そうじゃ。

雫石
 さみしくないですか。

カラーコーン
 べつにさみしくはない。

雫石
 毎日なにしてるんですか。

カラーコーン
 ワシの仕事は交通整理じゃ。人がここを通らんようにするのが仕事じゃ。

雫石
 だれも通らないでしょう。こんなシャッター商店街のつき当たり。

カラーコーン
 そんなことはワシは知らん。人が通ろうが通るまいが、ワシはここに立っておるだけじゃ。こら、そこに足を入れたらダメじゃ。工事中じゃ。

雫石
 工事は中止でしょう。

カラーコーン
 あくまで中止じゃ。工事は完成したわけではない。いつ再開するか判らん。まだ工事中といってもいい状態じゃ。

雫石
 すみません。工事中でした。それではお仕事がんばってください。
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七人のイヴⅡ


 ニール・スティーヴンスン    日暮雅通訳      早川書房

 てえことでございまして
、2巻目である。あれから2年、いよいよ「ハードレイン」が始った。地球はオレンジ色の炎に包まれた。人類は、ほんまに宇宙の「クラウドアーク」の1500人だけになった。
 小生の大好物にスペクタクル映画がある。大災害、大惨事、大事故、ともかく「大」のつく出来事を、わが身は安全な状態に置いたまま、わがことのように「体験」できるのが映画の醍醐味だろう。大地震なら、わがこととして経験した。小生、阪神大震災で震度7を経験した。阪神高速が横倒しになるのを見た。
 と、いうようなスペクタクルを期待してこの小説を読むと期待はずれだ。地球に炎の雨が降り注ぎ、そこに残った人類は全員死滅。これが映画であるのなら、ここのところは大スペクタクルで見せ場である。ところが本書では、かようなスペクタクルはいっさいなし。またクラウドアークの人たちにも地球に大切な人がおったであろう。それに関する愁嘆場もなし。
 だから、地球規模の大災害人類絶滅。迫真の筆さばきでそれを描写してくれるとたいへんな大エンタティメントとなるのだが、この小説、そんなもんはいっさいなし。また、死に別れした地球の大切な人に対する惜別もまったくなし。地球はぶっ壊れた。みんな死んじまったとさ。それだけ。クラウドアークの連中は感情ってもんがないんか。で、生き残った連中は何をやっていたかというと内紛。クラウドアークの元司令官派とアメリカの元大統領派にわかれてケンカ。こんなアホは男がやりそうだけど両方とも女性。結局クラウドアークに生き残ったのは女性ばかり。
 う~む。もひとつ乗り切れない小説であった。3巻目への期待だけで読んだのだが、正直、しんどかった。1巻目の帯にオバマとかビル・ゲイツだとかいうエライ人たちが面白がったとか書いてあるけど、このおじさんたち、ほんまにこれが面白かったのやろか。
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電車の網棚は必要か?

 小生は電車で通勤している。勤め人であるからして、毎日電車に乗っている。で、気がついたのだが、電車の網棚、あれ必要なのだろうか。網棚に荷物を置いている人はめったにいない。たいてい網棚は空っぽだ。あんな使われない設備に余計なコストをかけなくてもいいと思うのだが。
 小生は荷物はいつもヒザの上に置く。大きなモノや二つ目の荷物は足もとに置く。網棚には置いたことがない。あんなところに置くと忘れると思うのである。よく自分が座っている横の座席に置く人がいるが、あれはダメだ。そこは人が座るところであって荷物を置くところではない。前に人が立てば荷物をどける人もいるが、へいぜんと荷物を置いたままに人もいる。いい年した大人が電車の乗り方も知らないのだ。
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神戸はきれいだな

10月に入って少し涼しい日が続いていましたが、ここ数日は30度をこえる暑い日となりました。しばらく休暇を取らせていた、霧が峰くんとダイキンくんにはまた労働してもらってます。
 今年の夏は猛暑でしたね。その反動で冬は極寒になるのかなと心配してましたら、暖冬になるということです。安心です。私は夏の生まれだからかどうか知りませんが、暑いのには比較的強い(とはいいつつも今年の猛暑は応えました)ですが、寒さにはいたって弱いです。「おはよう」が凍るようなところには絶対に住めません。
 土曜日は京都SFフェスティバルで京都に行ってました。日曜日は別のSF関係の集まりで大阪です。大阪ではいつもの居酒屋でワーとやってました。京都では適当なお店を知らず、サイゼリアなんていう女子供が入るようなお店でおっさん3人、ピザでビールを飲んでおりました。
 ここ数日のあいだに京都、大阪と遊びに行って、私の地元は神戸ですから、関西三都比べてみました。やっぱり神戸がいいですね。JRの六甲道から摩耶にかけて北側を見ると六甲山がきれいに見えます。ああ、神戸はきれいな街だなと思うのであります。
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京都SFフェスティバル2018 極私的レポート


 毎年の秋の吉例。京都SFフェスティバルに行って来た。最近の日本SF大会は関西での開催はない。関西のSFイベントはこの京フェスだけになった。
 朝のうちだけ会社で仕事。10時半ごろ、いつもの京都教育文化センターに到着。何人かの友人知人はもう来ている。例によって「やあやあ。久しぶり」をやる。
 午前中最初の企画は「電子書籍で何ができるか」出演、西崎憲氏、藤井大洋氏、大前粟生氏。
 小生(雫石)は持ってないが、最近、電子書籍で本を読む人が増えている。小生は紙の本が大好き。オートマチック車大嫌い、スマホいらん、ほんとは糸電話でもええけど糸のつながらんとことは電話できんのでしかたなくガラケー持ってる。こういう小生だから電子書籍で本を読むということはなさそうだが、時流の流れに抗しきれないかも知れん。
 その電子書籍にも功罪はある。だれでも簡単に本を出版できるようになった。紙の本の積ん読は目に見えるから、そのうち読むかもしれないが、電子書籍の積ん読は見えないから、まず絶対といっていいほど読まない。
 電子書籍はは今は過渡期。現状は紙の本ありきで、紙の本を電子にしただけ。だから電子書籍での読書を「ガラスの下の読書」というそうな。紙の本をガラスを通して読んでいるだけということだろう。
 これで午前の部は終わり。昼食はいつものレストラン十両。会場の京都教育文化センターは京大病院の正門の前という場所にあるが、このあたりは、われわれ貧乏人が昼食を食べる適当な店がない。いつも京フェスの時はここで昼食を食べる。
 さて、昼休みも終わり、午後の部の最初は「とび×とり対談」出演は酉島伝法氏と飛浩隆氏。日本SF会で極めて個性的は輝きを放つお二方の対談。独特の言語感覚で「皆勤の徒」で衝撃のデビューをした酉島氏と、久しぶりの大作「零號琴」が刊行直前の飛氏。いわば日本SF界の旬お二人の対談である。このお二人に共通すること読者は鶴首して待っているのに、なかなか本がでないこと。同類の山尾悠子さんが今年は2冊も出した。刺激を受けておられる様子。楽しみである。対談は飛氏が酉島氏に聞きだすという形で行われた。主に話題になったのは酉島作品独特の造語。どうして、あの奇妙奇天烈摩訶不思議奇想天外な造語ができるのか。酉島氏、飛氏の問いかけに応えているものの具体的は返答はむつかしい。アレはやはり酉島伝法氏ならではのモノで余人にマネができるものではない。
 その酉島伝法氏の執筆場所は川。川のほとりに腰かけて膝の上にパソコンを置いて執筆するとのこと。これが一番集中できるとのこと。
 最後のプログラムは「作家・小川一水の描いた軌跡」出演、小川一水氏、塩沢快浩氏、前島賢氏。
 小川氏の長大な大長編「天冥の標」最終巻第10作目がいよいよ今年中に刊行の予定。それを記念/祈念しての企画。前島氏が司会。作家と編集者という立場で小川氏と塩沢氏が話す。主たる話題はもちろん、「天冥の標」のこと。読んでいる人?との問いかけに会場のほとんどの人が手を上げた。小生も8巻目までは読んでいる。9巻目も近日中の読むつもり。だったら少しぐらいネタばれになってもいいかなと、小川、塩沢両氏が、1巻目から順に言及していく。
 と、いうわけで今年の京フェスも無事終了。このイベント、年々参加者が増えている。今年は立ち見が。京フェス、この京都教育文化センターの会議室では、もう無理ではないか。来年からは、かって星群祭で使っていた京大会館でやったらどうか。
 さて、合宿に参加しない小生たち3人、タクシーで河原町まで移動。メシを食う適当な居酒屋を探すが適当な居酒屋がない。新京極あたりをウロウロ。結局、ハラもへったししんどくなってきた。目の前にあったサイゼリアに入る。女子供のはいるような店におっさん3人。場違いではあるが無事ビールとメシにありつく。ピザを食ったが小生のピザの方がうまい。
 なにはともあれ、毎年、あのようなけっこうなSFイベントを開催してくれる京都大学SF研究会の諸君には頭が下がる。まことにご苦労さまでした。来年も楽しみにしているぞ。
 
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