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9月19日(金) 鯨を食いたいけどがまんしているのだ

 小生たち団塊の世代は鯨で育った世代である。小学校の給食で出てくる肉料理の肉はたいていが鯨だった。だから鯨に対する思い入れはひときわ強い世代である。その鯨を口にしなくなって久しい。
 国際捕鯨委員会での日本をはじめとする捕鯨推進派は分が悪い。今、わが国の市場に流れている鯨肉は、ごく限られた調査捕鯨で捕獲された鯨のもの。供給が少ないから当然価格が高い。子供のころのように水菜と鯨のはりはり鍋を腹いっぱい食うなんてことは夢のまた夢。
 捕鯨に反対している国はアメリカ、ヨーロッパなどいわゆる西洋の国々。この国の連中も昔は捕鯨をしていた。幕末にペリーが日本に来た目的の1つはアメリカの捕鯨船の補給基地の確保だ。で、この西洋の連中は今はもちろん、昔も鯨は食べていない。連中は鯨の油を使うだけ。主に灯油や機械油として使っていた。それらの油は今は石油から作られる。もともと鯨を食べる習慣のなかった彼らは、鯨は、今はまったく用のない生物である。用がないから捕らなくても一向に困らない。ところが小生たち日本人は昔から鯨を食べていた。鯨は日本の食文化の大きな柱の1つなのだ。
現代の日本は鯨を食べなくても困っていないように見える。これはそう見えるだけで本当は困っている。鯨を食べたいけれど我慢しているだけ。捕鯨ができなくて困り果てている。アメリカ人に牛肉を食うなというみたいなものだ。
 もし、石油が完全に枯渇して鯨の油が必要になった時も、連中が捕鯨に反対するか見ものだ。
 
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