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基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

ずぼらな福寿草の鉢栽培 改3

2024-03-18 22:34:48 | 園芸・家庭菜園
ある方から希望がありましたので書いてみます。
 2024/2/28:佐渡系の品種の訂正と肥料について追記しました。
 2024/3/7(改2、追2):肥料について追記・訂正しました。
2024/3/18(改3、追3):製品が今は違っていたので追記・訂正+アルファ

まずは選ぶべき福寿草の品種です。日本で入手可能な品種に限定しておきます。
まず、福寿草は、全種の代表名でもありますから、名札が紛れて品種名が分からなくなったものまで
含みます。
地域の農協の販売店で売られているものならば、その土地の気候に合っていると思います。
ネットで購入する場合は、出品者の所在地が参照できます。品種名付きで、総合評価の低い方の
出品は、増えすぎた株・鉢の整理のための趣味人の販売ですから放置栽培品ではありません。

 追記3:福寿草は山草ですので、基本として山草専門店から購入してください。
     園芸店からの購入は要注意です。園芸店は、毎日1回は水撒きします。
     これが山草には命取りになります。
     入荷して日が経っていない内なら大丈夫ですが、根腐れで後日枯れます。
     園芸店でも、持ち込み者が水遣りするから店員は水撒きしないようにと注意書きを
     している区画にあるならOKです。

 品種の注意点
  1:キタミ福寿草(2倍体)、陸奥福寿草(ミチノクフクジュソウと読みますが品種のミチノクフクジュソウ
    が命名される前に売られていた4倍体のエダウチフクジュソウです)、エゾ福寿草:北海道に自生する
    品種です。昔調べたときは中空の茎だったのでミチノク種かも。
    雪で保護されない地域と、夏に暑すぎる地域での栽培は少し困難です。
  2:四国福寿草(2倍体):四国と九州の自生種ですから、北側での放置栽培は少し困難かも。
  3:3倍体の品種;福寿海、金福輪は、丈夫で花も大きく花びらも花も多いので、あちこちの
    植物園に人気があります。柄も大きく鉢の直径の3倍までは広がります。より大輪の福禄寿があるよう
    ですが、花の大きさが揃わないので群生した時に見劣りするかも。
    撫子(ナデシコ)、紅撫子、白宝、(追記3)紅福も丈夫です。
  4:秩父系、佐渡系:4倍体で3倍体ほどは強くありませんが、5のミチノク種よりは強いです。
    関東以南は庭でも大丈夫です。
    佐渡系は多雨の地域性のせいか鉢では少し難しいです。
  5:青梅何々、三段咲き、無銘のミチノクなどのミチノク種(2倍体)です。関東以南は庭でも良いかと。
    追3:三段咲きは花が付きすぎるほどに付き、すべてが咲きます。
       そのまま放置すると株が衰えます。三段咲きの花の咲き方にはバリエーションが多いですが、
       咲いた花自体はほぼ変化しません。花に満足したら花を切り落としましょう。
       小さい茎についた花はツボミの内に切り落としてやるのがより良いです。
        ~平成20年以来の株を試しに咲き放題で放置してみた所、1株の3芽しか出てきません。
         危なかった~
    追3:寿(小菊か高遠桜か不明)を販売店(これまで計3店)から買うのは覚悟ください。
       2鉢は開花以前に枯死。1鉢は4回の春を経過するも葉だけ。もう1鉢は葉焼けから緑葉が
       出てはいますが、さっぱり成長できず、緑色でもなくなりかけていて枯死しそう。
       今春のヤフオク入手株は、小菊が咲いています。
  6:韓国産福寿草:キタミ、エダウチフクジュソウ、ミチノクの他に2倍体のコフクジュソウがあるそうです。
    すべて野生種です。並花なのでお薦めはしません。
  7:その他品種モノ
    放置栽培はきついと思います。

  追記3:ポット植えは、後述の禁止事項に当たりますが、必ず鉢に植え直してください。
      ~ポットには元肥も何も無く、また水も保持できません。
      根切りされている場合は、花は最後まで咲かせずに花を切り落としてください。
      ~紅福と白宝で買った鉢(少し小さすぎた)のママ放置して失敗しています。
      入手した年は、花を最後まで咲かせずに切り落とすのがより安全です。

鉢は、何でも良いです。駄温鉢でも十分です。植える土の深さも7cmもあれば十分です。
小蟻がいる地域なら底から侵入して巣作りしないように、目の小さいネットを敷きます。
目が細かいネットを敷いたら、後は土の大小は気にしなくて良いです。
赤玉土小粒、鹿沼土小粒、小石小粒か砂を適当に入れます。
 小石や砂は粘土状に固まるのを避けるためのものなので2年くらいで入れ替える気があるなら不要です。
肥料は、病気など根腐れの原因になることが多いので、改2:鉢底を作った上にマグアンプKを小さじ1杯を
播き根に直接触れないように土を載せてから福寿草の根を落ち着かせます。
 追記3:丁寧にするなら根を紙などで筒状に囲って小粒の土の混合物を入れて揺すりながら
   隙間無く納まるように土を落ち着かせます。筒の外側には中粒の土を入れます。

芽の上の土は1cm弱もあれば良いです。
植えたときだけ、根の間に土が十分に入りきるまで水を掛けでジャブジャブします。
水を掛けて土に穴が開かなくなったら十分です。
置き場所は、半日陰、樹木の下で木漏れ日が当たる場所です。
  棚に並べると鉢の乾きが早いので手抜きできません。
 鉢を埋めることができるなら鉢を少し以上埋めてください。外気温の影響が減って保水と保温が
 庭植えに近くなります。
 自然に雨が掛かる場所ならば、特に水やりする必要はありません。鉢の表面の土を見て乾きすぎたよう
 なら、少しの水を掛けます。鉢底から水が流れ出すような水差しは必要ありません。
 芽が動き始めるのは、十月です。早いモノはすぐに芽が伸び始めますが、遅いモノは2月です。
 芽が地上に出始めたら週2回程の水やりになるようにします。置肥しないなら1回は、液体肥料で。
 花を見るのに移動しても良いです。
 花には水が掛からないジョウロを使ってください。福寿草の花に水を掛けちゃうと、その水は花の中に
 溜ったままになり、花の成長を阻害します。
  ~福寿草の花は最初1cm未満の花で開き始めて、成長を続けます。直径7cm以上の花も同じです。

 福寿草は日が昇って日が当たり出すと花を開き、午後3時頃には日が当たっていても閉じ始めます。
 ちゃんと日の当たる場所に置かないと花がマトモには開きませんのでご注意を。
  (奇形花の品種もあります。環境で奇形花が咲くケースもあります。
   奇形花にもちゃんと高価な値段が付きますが、2年以上見て安定した花か確認ください。)
  (花が閉じない品種も存在します。日輪とか。)

改2:置き肥について 改3:時期に平成福寿草の会の記事でも2通りありますので緩い方に変更。
   植えかえしなかった鉢の置き肥は、12月中旬~1月中旬に1回、3月中旬~4月初旬に1回行います。
   植え替えや株分けをした鉢の置き肥は、3月中旬に1回します。
   置き肥の推奨は(改3)固形骨粉の中粒、チッソ3以下、リン5以上、カリ5以上です。
   五号鉢基準で1回2~3個。株数がわかるなら1株につき1個。2芽以上の株は、2芽増える毎に1個追加。

   (液肥は置肥に代えるものです。使うならハイポネックス等でチッソ5以下です。)
   葉が展開してから与えるとは書いていますが、液肥の与え方を書いているのは見当たりません。
   置き肥の代わりに液肥を与えて良いとしているだけのようですから忘れて結構です。
   ~園芸花と同じように与えるのは、やり過ぎです。あくまでも山草ですから控えめに。

改2:灌水の目安
 9月~開花、または花無し2月まで     4日~7日に1回
 開花、または2月~6月上旬の葉がある期間 3日~5日に1回
 葉が無くなった~9月           7日~10日に1回

 花の後、風通しの良い日が当たりすぎない雨が掛かる場所に移して置き肥だけ忘れなければ良いです。
 鉢土の表面が庭などの面と面一になるように鉢を埋めると乾燥しにくくなって、より安全です。
 ナメクジやカタツムリが被害を与えることがあるそうなのでネットなどでカバーして置くと良いかも。

 十月になると早いモノは芽が動き出します。追3:地上にツボミが現れるのは早生で12月中旬です。
 晩生は2月下旬や3月に入らないとツボミも葉も出てきません。
 3年位経つと株芽は多分当初の倍にはなっているはずです。
 株分けするか植え替えを考慮ください。根が触らない大きさの鉢を選んでください。

追3:
 鉢植えの限度は3年です。2年か3年で植え替えてください。小石は水だけで洗って再利用も
 できますが、土はすべて換えてください。限度の理由は土がカチコチに硬くなってしまうからです。
 混ぜた小石や砂が延命しますが、3年が限度です。

改2:庭植えについて
 栃木県北部なら雪が無いことによる寒すぎで紅花・白花は暖かくなるまで黄花で咲きます。
 暖かくなると紅花・白花で咲き出しますが、終盤は寒さが足りずに、黄花に戻ります。
  ~これは、ほとんど知られていません。
 関東南部や積雪のある地域なら、この問題は、見られません。
 追記3:北風、西風を遮れる環境を作ると紅花、白花で最初から咲きます。
   例えば低い常緑灌木などを配置して北風、西風を緩和して南側に植えると
   放置でも紅花、白花で咲きます。ただ、見る位置が限定されるのと植えられる範囲が
   狭いのが難点です。

 購入した年の庭植えは避けてください。株分けや根切りのダメージが残っているし、売るまでの間、
 冷気から保護されていて、今更零下の環境には耐えきれるか不明だからです。
 庭でも、掘った穴に鉢と同じような感じで赤玉土、鹿沼土、小石、マグアンプなどを入れて植え込みます。
  追3:雑草が普通に生えているようなら、黒土主体で植え込んだほうが安心です。腐葉土も使いましょう。
 置き肥は、思い出した時にで大丈夫です。
 置き肥なしでも数年は大丈夫。ネコが徘徊する地域ならネコが追肥してくれます・・・
 隣家の庭の福寿海は、50年超えても中抜けもせず直径1m強の範囲に広がって満開です。
 ~ネコ30匹はいます。我が家はネコの訪問がせいぜい5~8匹と少ないので20年が限度でした。
 追3:庭での植え替えでは、この先も根が届く範囲が被らない場所に移します。

 追3:平成福寿草の会は元肥に腐葉土を薦めてはいません。しかし、推奨通りの植え方では
   中量肥料も、微量肥料も与えない感じになります(赤玉土にマグネシウムと鉄はあります)。
   生産者は、ウィルス覚悟で黒土の畑で作ってきたはずです。
   平成福寿草の会の「栽培のポイント」という記事では、12月中旬から開花までの植え替えを
   禁止しています。字義通り取ると、販売者は、4月まで売り続ける開花苗はすべて、
   12月中旬前までに鉢植えしておかなければなりませんから、誰も守れていないかも。
   買った株全部が事故無しで生き残るのって、10年超えても未だ経験していません。
   どうせならということで、
   関東なら、赤玉土7+腐葉土3が最高の植え土になるようです。
   これに小石2割くらいを加えます。
   マグアンプくらいは混ぜるとして、今年秋から腐葉土入りでやってみます。
   暇を見て腐葉土の日光さらしもやっておきますか。

種について:
 実生してみる気があるなら、種をビニール小袋などに収めておくとか、
 タネに触るとポロポロ落ち始める時期に拾います。
 タネは、直ぐに赤土などを入れた箱や鉢に播き、表面を軽く土やワラなどで覆い
 雨が掛かるような場所に乾くことが無いように期待して置きます。
 発根するのは秋です。芽が出るのは翌年、双葉で出ますが、福寿草の葉らしさは無いです。
 発芽まで至るのは全部ではないようです。
 3年目の春には(トンガリ芽から福寿草の葉になります)1芽づつ鉢に植え換えてください。
  根が横方向にも伸びて延っていますので注意ください。
 他の福寿草の鉢と一緒に置くと水切れで枯らす危険が高いです。
 屋外の雨の掛かる半日陰の場所に置き、土表面をワラ等で覆っておくとより安心です。
 早ければ3年目には直径1cm程の一重の黄花が見られるかもです。
  追3:3年目の苗から個別の鉢植えが推奨されています。開花前の移植ですが、水切れに
     注意しないと枯らします。花株と同じペース管理では枯らしますから別置きに。
     降雨任せでは、庭放置でも数を減らすようです。
     タネ取りを忘れると、鉢中や鉢周辺に発芽してきます。初葉は、そこら辺の
     雑草と見分けが付かない双葉です。雑草は双葉止まりではありませんから、
     それで見分けて抜くと良いでしょう。残しておくと翌年は福寿草の葉らしい
     芽になります。植え替え時には根株で区別が付きますから、分けられます。
 6年以上経つと、ビックリの新種の花が咲くかもです。
 なぜか、秩父紅だけ?は親と同じ大きさの花を最初から咲かせます。
  ~売っているタネで買って良いのは夏咲き福寿草だけです。
   夏咲き福寿草は日本には自生しない1年草です。翌年春に播けば夏に赤花を咲かせます。
   こいつの日本種と交配は成功例がありません。バイオ技術なら可能かも?
    秋咲き福寿草という1年草は、日本に入っているか不明です。
    追記3:中国産白花福寿草という高山植物扱いの純粋白花が一時販売されていたようです。
       ~純粋の赤花も白花も日本産および日本種の交配種には存在しません。
        バイオ技術なら作れそうですが市場が小さいから商売人は懲りて手を出さないでしょう。
        春蘭のバイオでは市場があっと言う間にパンクしたそうです。

追記3:ズボラで済みそうなのは、庭植えですか・・・
 長寿海は20年毎に母が植え替えたけど、秩父紅、秩父真紅、三段咲き、撫子、紅撫子、金鵄、
 黒羽福寿草(黒羽産に非ず、そして今のその名の品とも別物)は、10年以上は、庭に植えっぱなしで
 放置したのでありました。元肥は入れましたが、追肥も置肥も一切与えていません。
 で、灌木の方が育ってしまって目に付かなくなったからと言われて、植え替えてやったのです。
  で植え替えた方も元肥はいれたけど、追肥も置肥も無しで7年近く放置したのでした。
 両親も花の色までは興味がなかったようです。
 途中退社で田舎に戻って、黄花でしか咲かないトラブルに気付いたのでした。
 同時に、取り残しの秩父紅の株は、紅花で咲いていることにも気付きました。
 実は開花時期には一度も田舎に帰っていなかったので、出戻るまで気付かなかったのでした。
 で、寒冷紗で保護すれば紅、白が咲くだろうと思い付き晩秋から試したら、その通りでした。
 南関東には、多分、この問題は無いですから、庭植えがお薦めです。
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