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モダン・ブルース・ギターの父 |
隣りの市の図書館利用カードをつくった。住んでる市の中央図書館より、隣りの市の中央図書館のほうが断然近い。帯広でいうと、札内に住んでる幕別町民、あるいは木野に住む音更町民のようなものだ。町立図書館より帯広市の図書館が近いはずだ。
職場が、隣りの市にあるなら文句なくつくれるのだが……。先週のこと、「隣りの市民だが、貸し出しカードをつくれないか?」と、ダメモトで、聞いてみた。すると、隣の市民でも近接したところに住んでいれば、多少制限があるが利用できます、という。聞いてみるものだ。すぐに申請をして、今夜、カードができた。
きっと日本中がおなじような状態だったはずだが、50年代60年代に北海道の町に育って、まともにブラック・ミュージックを聴くチャンスはなかった。テレビはもちろんだが、ラジオで流れることはない。ジャズは、ジャズ喫茶にいく、という手があった。しかし、HBCやSTVラジオで、R&Bやブルースを聴くことは難しかった。レコード屋にも在庫がなかった。仕入れても売れないのだ。レイ・チャールズか、モータウン・レーベルがヒットするだけだった。
そんなわけで、電氣屋・レコード屋の孫のわたしも、ジョン・リー・フッカーを聴いたのは、じぶんがレコード屋になってからだった。そして、シカゴ・ブルースをまともに聴いたのもそのころ、1968年だった。キングレコードから発売になった2枚組のアンソロジー「シカゴブルースのすべて」だ。オーティス・ラッシュやバディ・ガイ、マジック・サム、メンフィス・スリム、エルモア・ジェームス、オーティス・スパンなんどの存在をはじめて知った。そして、T-ボーン・ウォーカーを知った。
60年代の終わり、3人のキングのレコードも発売されるようになった。フレディー・キング、アルバート・キング、B.B.キングだ。ぞくぞくと発売になるブルースのレコードを聴いて、いままで聴いていたイギリスやアメリカのロックは、ブラック・ミュージックを淡泊に漂白したコピーだったんだ、と気づいて、ショックだった。
T-ボーン・ウォーカーは、1910年生まれのブルースのギタリストで、作曲家、シンガーだ。オールマン・ブラザーズ・バンドが、フィルモアのライブでやっていた名曲「ストーミー・マンデー Call It Stormy Monday」の作者だ。「ストーミー・マンデー」は、なんと1947年に発表された曲だ。ジミ・ヘンが少年時代、T-ボーン・ウォーカーをアイドルにしてコピーをした、といわれる。ジミ・ヘンが、ギターを背中で弾いたり、歯で弾くのは、T-ボーンの影響なのだ。3人のキングも、T-ボーン・ウォーカーの影響なくしてあり得ない。チャック・ベリーもまた少年のとき、T-ボーンをコピーしたという。そのギターのスタイルも曲もボーカルも、いま聴いてもじつに新鮮だ。
ジミ・ヘンドリックスが、T-ボーン・ウォーカーをアイドルにしていたとは、おもしろい因縁だ。ジミ・ヘンの祖母は、チェロキー族だが、T-ボーン・ウォーカーもまたチェロキーの血が入っているのだ。ジミ・ヘンは、それを知っていてシンパシーを感じたのだろうか?
T-ボーン・ウォーカー Stormy Monday http://www.youtube.com/watch?v=hVR8lg1YLuc&feature=related
T-ボーン・ウォーカー Live in UK 1966 http://www.youtube.com/watch?v=pFqK6PBq-hA&feature=related
T-ボーン・ウォーカー Don't Throw Your Love On Me So Strong http://www.youtube.com/watch?v=V1xvx0UHa0A&feature=related
1970年代のはじめのことだ。ヤマハのバンド・コンテストで高校生のバンドが、「ストーミー・マンデー」を演奏した。楽屋のモニターで聴いていたゲスト・バンドのソウル・パワーが、本格的なブルースを演奏するバンドがあるので、あわてて舞台そでに来て見ていた、という話がある。その高校生バンドは、帯広北高のバンドで、東川佳人くんがギター、田中みのるくん、富川くんがメンバーだった。舞台そでで見ていたソウル・パワーのボーカルが、沢チンだ。もちろん、ベースがチャーさんで、バンマスは、ギターの大塚さんだ。札幌パワーハウスの社長・大塚さんも、背中でギターを弾き、歯で弾いた。体型的には、3人のキングにちかい。
アルバート・キング Born Under A Bad Sign http://www.youtube.com/watch?v=BKY8KIt9kqc&feature=related
フレディー・キング Hide Away http://www.youtube.com/watch?v=aimj-mTeFKA&feature=related
フレディー・キング Ain't No Sunshine When She's Gone http://www.youtube.com/watch?v=16AnGcB7MHA&feature=related
B.B.キング B.B. King on Ralph Gleason's Jazz Casual 1968 http://www.youtube.com/watch?v=tBWcSc3nPow
オールマン・ブラザーズ・バンド(フィルモア・イースト)で有名になりました。
原曲が3コードだった物のを、モダンなジャズっぽいコード進行にアレンジして演奏しました。
今聞いても全然カッコイイです。
後にオールマンのコード進行のカバーでB・B・キング、クラプトン、バディ・ガイ、ボビー・ブランドなどが取り上げているのは皆さんご存知でしょう。
実はオールマンと同じ71年に同じコード進行でやっているバンドがあります。
オールマンの演奏を聴いて自分達も即取り上げたと思うんですが、コロシアム ライブです。
これもなかなか良い演奏です。74年に来日したロバート・ジュニア・ロックウッドも
これと同じコード進行で演奏しています。T・ボーンの影響を受けながら自分のスタイルで
味のある演奏をしています。
B.B. King on Ralph Gleason's Jazz Casual 1968 のB・B・キング、いいですね!
この頃のB・Bは一番良い時期です。歌とギターのキレ、セクシーさが一番の時期です。
下記はT・ボーンとB・Bが共演している映像です。B・Bは若いから早弾きしています。ちょっと笑えます。
http://www.youtube.com/watch?v=B0q_EEugHw8&feature=related
実は最近オールマンのストーミー・マンデーのカラオケを手に入れました。これも笑えます!
今度送ります!