Ommo's

古い曲が気になる

雪かきの季節だね

2015-11-25 | 日記・エッセイ・コラム

 

 父親は、夕方、寝室から起きてきて、朝までどころか翌日午前中いっぱいテレビの前のソファーで、酒を飲んで夕飯というか酒のツマミを食って、居眠りしては起きて、酒飲んでタバコ吸って、また、テレビのリモコンを握ったまま、居眠りをしてる。

 そういうデタラメな生活時間の父親の、食事の支度をしているので、わたしも夜明けまで起きていることになる。

 大雪の昨日は、近所の内科医の往診をお願いしている日だった。別に悪いところはないのだが、父は、血圧降下剤を飲んでいる。長い間処方してくれてた病院が、診察しないともう処方箋は出せません、という。とうぜんだわな。父に、「医者は1年も診察してないので、もう、薬はだせないというから、病院に行って、診察してもらわないかい?」と、言うと、「俺が行くのか!」と、怒鳴る。

 いったい誰の薬なんだ、と、わたしは、キレた。キレてもわたしの場合、いまやココロやさしい。老人を怒鳴ったりはしない。(心優しいのではなく、怒って怒鳴ったりしたあと、きまってひどく落ちこむ。なんにも抗弁できない、無抵抗の、年寄をいじめてしまった、と。自分のダサさに、ウダウダとひどく落ちこむ。これが嫌なのだ。だから、父の行動の不愉快なことに、もうなにも言わないことにしている。母の看病のために帯広にもどったばかりのときは、父の、なんとも不気味な認知症をよく理解してなかったから、何度も怒鳴った。そのたびに後悔してウダウタ落ちこむ)

 

 しかし、わたしは、キレた。勝手気ままに嫌がる父親は、もう病院に行かなくていい。アンタは行かなくていいの。医者に来てもらう。

 末期ガンの母を看病しているとき、週3日往診してもらった先生にお願いした。月2回往診していただく。そして、血圧降下剤の処方をしてもらう。

 聴診器をあてて、血圧を測るだけなのだが、医者の先生と婦長さんが来てくれるということで、父は元気づくらしい。往診があった、その晩は、食欲もすごい。酒飲んで、テレビを観ながら大笑いしている。

 

 雪かきをして、往診の先生たちをみおくり、父の夕飯をつくって、近所のスーパーまで買い物にいく。父の食べる、アイスキャンデーだの、牛乳だの、チョコレートだの、毎日を補充しなきゃならん。まぁ、わたしのように30年以上一人暮らしで、貧民で、一汁一菜の素朴な食生活をしてきた人間には、信じられない豪勢な人生だわな。父親のタバコを買うたびに、ムカつく。ワンカートン(10箱)、4200円だよ。わたしが、30年くらい前、東京に出たとき、すぐにタバコをやめられた最大のワケは、『タバコひと箱で、一日の食材費になるな』と、当たり前のことに気づいたのだ。”貧すれば鈍する” の逆かな。

 

 話もどって、そんなわけで、医師の先生を見送って、父親の飯を作ったあと、吹雪のなか買い物に行ってから、また、深夜まで雪かきをやった。なかなかハードな一日だったのだよ。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。