1950年代のロカビリー Rockabilly のスーパースターは、なんといってもエルビス・プレスリーだろう。
ロック、ロックンロール、ロカビリーが、反体制的で反権力、リベラルでアナーキーで反国家、というのは、ある一部でしかない。エルビス・プレスリーは、愛国者だった。陸軍に入隊して、積極的にアメリカ軍とアメリカ合衆国の広報活動をおこなった。
エルビス・プレスリーは、敬虔なクリスチャンでもあった。毎年のようにクリスマスの前には讃美歌集(ゴスペル)を発売した。
アメリカのロカビリー・ブームの影響で、日本でも短い期間だがロカビリーが流行った。‘アニメソングの大王’といわれる、歌手で俳優、声優の、ささきいさお(佐々木功)さんは、エルビス・プレスリーのカバーを歌ってデビューしたのだ。1960年のことだ。
現在活躍するロカビリーのミュージシャンの話にもどろう。
イメルダ・メイ Johnny Got Boom Boom http://www.youtube.com/watch?v=ZucJAkzCNq8
イメルダ・メイは、1974年、アイルランドのダブリンで生まれた。現在37歳。ロカビリーのシンガーで、ブルースもジャズも歌う。キャリアは長い。16歳のときからダブリンのクラブでプロとして歌っているのだ。
小さいときから、歳のはなれた兄たちや姉たちが聴いていたフォークソングやブルースやロカビリーに心ひかれたという。エルビス・プレスリーの熱烈ファンの兄がいて、エルビスやエディ・コクランやジーン・ビンセントなどロカビリーのテープをたくさんもっていた。それらを聴いて、9歳のときにはロカビリーに恋をしていたという。エルモア・ジェイムスとビリー・ホリデイを聴いて、ブルースとジャズにも魅せられた。そして、14歳のときは、クラブで歌っていた。
以来、ダブリンのトップ・ミュージシャンのバンドで歌い、世界的にメジャーなミュージシャンと共演している。
2006年、自分自身のバンドをもった。そして、ファーストアルバム Love Tattoo がリリースされた。2009年、このアルバムはアイルランドのチャートで№1になった。アイルランドの女性シンガーが1位になるのは、メアリー・ブラック以来20年ぶりのことなのだ。
イメルダ・メイ Tainted Love http://www.youtube.com/watch?v=BMOgSdc8OAI&feature=related
2010年にリリースされたイメルダ・メイのアルバム Mayhem は、LPレコードでも発売されている。
イメルダ・メイのシングル“Psycho " は、17センチ、45回転のまさにシングル盤レコードもあるのだ。これも、2010年の発売。
イメルダ・メイ Psycho http://www.youtube.com/watch?v=k-_gSOFJ2lM
イメルダ・メイ Big Bad Handsome Man http://www.youtube.com/watch?v=AlO_6zkB4Dg&feature=related
イメルダ・メイは、ジェフ・ベックとも共演している。
イメルダ・メイ&ジェフ・ベック Cry Me A River http://www.youtube.com/watch?v=OxHTUuktmAQ&feature=related
イメルダ・メイ&ジェフ・ベック Danny Boy http://www.youtube.com/watch?v=4lAIcNF8rdE&feature=related
ジェフ・ベック&イメルダ・メイ How High the Moon http://www.youtube.com/watch?v=P9H0j17XTyA&feature=related