局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

まぼろしのイケメン能楽師

2008-12-21 20:38:24 | 見る(映画 劇場 美術館など)
昨日は今年最後の能の例会に某能楽堂に出かけた。
先月タイ料理の会のおり私の母と地唄舞の師匠が同じ仕舞の流派であり、共通の知り合いがたくさんいることが発見され、その中で母が代稽古の際に師事している若い能楽師の方が すんごいイケメン(母&師匠談)という話題で盛り上がったことは記事にした。

そして昨日の会のトリのシテ方をそのイケメン能楽師の方がつとめることになり、母と師匠をとりもつ関係で私まで半日能の観賞に駆り出されることになったわけです。
この師走の忙しい時に オババの道楽に半日つきあわされるとは(トホホ)

母と師匠を引き合わせた時、二人とも初対面とは思えない盛り上がりようであった。

普段はあわただしく1曲しか見ないことにしているのだが 昨日は能3曲も見てしまった。

* 春栄 (源平合戦余話の兄弟愛の話) やたら長くて途中で寝た。

* 玉葛 (源氏物語物の一つ) 夕顔と頭の中将の遺子玉葛の亡霊と僧の話。玉葛がその美貌ゆえ もててもててたくさんの男に言い寄られすぎて煩わしくてならなかった恨みを亡霊になって狂乱の姿となるところ。 結構後半の狂女になってからの舞はおもしろかったが、別にもててもてて困るからといって そこまで恨まなくてもいいんじゃないすかね? 

* 乱  (みだれと読む 猩々の別名) 酔っ払った猩々(霊獣)の酔態を舞であらわす。若手の登竜門として毎年年末に舞われる曲らしい。

↑ この最後の曲に注目のイケメン能楽師さんがシテを舞ったのであった。

わざわざこの曲のために 正面の良い席を確保しなおして臨みましたが・・・
なぁんだ 面をつけてるじゃありませぬか。

いでたちは 歌舞伎でいうと鏡獅子みたいな真赤な鬘をつけて豪奢な緋色の能衣装に面をかぶっている。
しかし、顔の小ささ 長身 衣装から出る美しい手と扇を持つ指の長さに イケメンのオーラが放たれていた(笑)
謡の声も朗々として素晴らしかったし、品のある舞であった(我ながらイケメンに対する評価は甘いかも~)

演目が終わって 母と師匠は抱き合わんばかりに 「素晴らしかったわ~」「将来が楽しみですよね~」などと更に盛り上がっていた(ちなみに60半ばと70半ば)
ヨン様に夢中になる韓流オバとノリは一緒であろう。

私は直に顔を見られなかったのが心残りで 「今度は面をかぶってない役の時に見たいから教えてよ」と母に頼んだら 「あんたバカねえ シテ方はたいてい面をつけるのよ」とバカにされた。 師匠からは 「局ちゃん 今度は彼が地謡する時にみなさいよ その場合は正面からじゃなくて左手から見るのよ~」と指導を受けた。
「その時は奥様、またこちらの能楽堂でご一緒いたしましょうね」と母とアドレス交換する師匠・・・気合満々である。

元々師匠と母を引き合わせるきっかけとなったのは 食の伝道師Fさんである。
Fさんは昨日は急用で来られなかったのだが
「OO(師匠)は 人の若さを吸い取る妖怪です。局ちゃん 疲れたでしょ(笑)」とメールが来た。
「家の母もある種の妖怪ですから大丈夫です」と返信しておいた。

確かにぼ~っとしてると残り少ない若さを吸い取られる気もしないではなかった。


今日は娘のダンスの発表会だった。昨日で吸い取られた分 しっかり補充できたかも。
詳細、明日アップします♪
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする