tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

TPPの胡散臭さ

2011年11月06日 11時41分39秒 | 経済
TPPの胡散臭さ
 TPPという言葉が言われ始めた頃は、日本にとって、最大の問題は農業問題だといった論調が中心だったように思います。 テレビの画面でも、農業団体が反対をいう場面などが主流でした。
 確かに日本の農業は、これまでの保護中心政策のせいで、大変効率の悪い部分が多く、国民は、おかげで大変高い農産物を食べることになってしまっていて、それがなかなか治らないということで、少し外的な刺激を与えて、効率化促進などという意見も多かったでしょうか。

 しかし時がたつにつれて、金融問題、医療問題、国際投資問題、などなどいろいろな部門で多様な問題が提起されることになってきました。
 民主党、自民党の中でも、与党、野党という事ではなく、それぞれに賛成派、反対派がいて、意見は対立しています。

 野田総理が、加盟賛成を表明し、「最後は私の決断で」といっていますが、民主党内の反対意見をどう扱うのでしょうか。
 一方、谷垣さんは、「情報が少なくて判断できる状態にない」といっています。自民党総裁が「情報が足りない」というのですから、われわれ国民は当然十分な情報を持っていません。
 野田さんが十分な情報を持っているとすれば、それは「アメリカとの特別な関係にある」という事なのかと勘ぐったりしてしまいます。

 われわれ庶民は断片的な情報や、国際関係・環境という状況証拠から判断をしなければならないというのが実体でしょう。

 そういう目で見ると、一番気にかかるのは、言い出しっぺのアメリカが、万年赤字から抜け出せずに四苦八苦していること、その状態も最近はかなり切羽詰まっていること、今までもプラザ合意やサブプライム問題、リーマンショック、勝手な格付けシステムなどで、外国に迷惑をかけ続けていることなど、言い出しっぺの(道徳的)資格要件を満たしているのかという問題が気になります。

 一方、日本は、世界最大の貯蓄国で、また、独自のやりかたで、国内の安定した制度(国民皆保険、金融、法律・行政など)を作り上げてきている国です。国民は真面目で穏和で、20年もの間、円高という外圧を耐え忍んで、真面目に働いています。

 更にアジア諸国はといえば、社会システムなどに未整備な部分を持ちながらも、経済的には発展の時代を迎え豊かになりつつあります。

 アメリカにとっての美味しい餌は環太平洋にあり、という状況を客観的に見れば、矢張り「TPPは胡散臭い」という事でしょうか。


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