tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

平和の破壊者が居なくなる努力こそ必要

2023年10月16日 16時06分45秒 | 国際政治
平和の破壊者が居なくなる努力こそ必要
ロシアのウクライナ侵攻が長引き、世界の懸念が消えない状況が続く中で、ハマスの大規模なイスラエル攻撃が起きました。

既に双方に2000人を超える死者が出、こうした紛争への恐怖、惨状、希望を失う人々の苦悩の声が大きくなるばかりですが、こうした平和の破壊者がまた行動を起こしてしまったのです。

プーチンのあからさまな平和の破壊行動が、今回のハマスの行動に影響を与えたかどうかは解りませんが、プーチンがハマスの行動を自らの行動の正当化に利用しようとしている事は明らかです。

勿論ハマスにはハマスの事情があり、中東戦争も繰り返し起きていますが、今回の紛争は急激かつ近代兵器を多用した強烈な衝撃を与えるものです。

とはいえ、かつてはオスロ合意に到達するという世界の人々がホッとするようなこともあったイスラエル・パレスチナ問題です。
戦後のアメリカ主導の世界の中で、イスラエル、パレスチナの問題は未だに暫定自治区といった形で残っているのも不自然に感じます。

そしてイスラエルはキブツの活動から始まり急速に近代国家として発展し、パレスチナは、国としてのガバナンスの問題もあってでしょうか、ハマスのような勢力が実効支配する地域を持つという不安定状態にあるようです。

一方、アラブ世界も地球環境問題、脱石油、再生可能エネルギーといった大きな地球人類の歴史の変化の中で、新しい経済体制に脱皮の必要の迫られることを予見し、壮大な変革期に入っているようです。

こうした巨大な変革期の中で、覇権国であるアメリカの在り方は極めて重要でしょう。少なくとも、国連の申合わせを無視して大使館をエルサレムに移すようなことをするリーダーが出て来ると、世界は混乱するばかりでしょう。

武力による紛争、特に最近のミサイルや無人機を多用する紛争・戦争では仕掛けられた方は勿論、しかけた方も忽ちに大きな人的被害が発生るのは必定で、その多くは平和な日常を求めている一般市民なのです。

そうした犠牲を承知のうえで紛争を仕掛けるのは、多くは領土や独立性の問題がきっかけですが、それはその国の国民の意思ではなく、偶々リーダーになった人の個人的な意思によるのが一般的ではないでしょうか。

だからこそ国連憲章の第2章第4項は、「そうした行動は慎むべし」とはっきりと掲げているのです。

こうした問題は、仕掛ける国がなければ起きません。交渉、話し合い、ビジネスベースなど方法はいろいろあり、今日のような情報化の進んだ地球社会では、世界の世論を背景に国連憲章に則った結論を得ることは民主主義の原則が通れば容易でしょう。

若し、威嚇や武力で出した数多の犠牲の上の結論が罷り通ることになれば、平和より己の力を過信するリーダーは、こぞってそうした行動に出、地球社会は混乱するばかりでしょう。

今必要なことは、そうして紛争に走るリ-ダーが居なくなる事であり、そのためには、そうした企てが成功することはないという事、国連憲章の精神を蔑ろにするリーダーは、平和を愛する世界人類の意思によって、必ず自らの責任を取ることになるという実績を着実に積み重ねることでしょう。

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