tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

国連のさらなる役割に期待

2023年10月17日 14時07分25秒 | 国際政治
善と偽善をどう判断するかの典型のような事が、国連を舞台にして起きているようです。

ロシアがハマスの名を出さずに対イスラエル紛争の即時停戦と人質の解放、人道支援などを組み込んだ決議案を国連安保理に提出しましましたが、16日、否決されたそうです。

同様の決議案がブラジルからも提出されているとのことで、これは今日17日に持ち越されているとのことです。

常識的に考えれば、ウクライナに勝手に侵攻して破壊と殺戮を繰り返しているロシアが、どんな顔をしそんな決議案をと思うところですが、ロシアは自らの行動は正当なものとして偽善を押し通す国という事を天下に示したという事でしょうか。

ブラジルの決議案の採決結果はまだ解りませんが、こうした極限状態に至るまでに、国連の果たす役割はあったのではないかという事を感じさせるのはグてレス国連事務総長の記者団への発言です。

グテレス総長は、ガザでは100万人の人達を食料も水も不足し、住む所もないガザ南部に移動させることは危険で不可能ではないかと言い、イスラエルの包囲作戦の撤回を要請したようです。

勿論、国連事務総長に直接の責任があるわけではありませんし、この際、圧倒的な力を持つイスラエルに自制を求めるのは適切なことでしょう。

問題は国連としての普段からの対応という点で、何かもう少し適切な助言や要請があれば、こうした極端の事態になる事は避けられる場合が多くあるのではないかという気がしてしまうところです。

プーチンの様に端から見れば妄想と思われるような考えに捉われて突然に外国を侵略するというのはどちらかというと稀有なことで、今回のハマスの暴挙の場合も含め、外からの圧力に耐える限界が来て暴発というケースが多いのではないでしょうか。

勿論暴発せずに何らかの形で解決策があればという所ですが、そこで一番大事なことは、相談して解決できる機関などかあるかどうかという問題でしょう。

これは個人のいじめの問題でも、国同士の問題でも基本的には同じことでしょう。

若し国連が本当に頼れる組織であれば、国連に頼って解決するというのが最善の手段でしょう。

しかし今の国連は、現在の安全保障理事会の実態に見るように、地球人類に平和と安定を齎す力はないようです。

ロシアのウクライナ侵攻では、グテレス総長は国連の非力を嘆いておられました。
この状態を放置する限り、今回の様な問題が繰り返される可能性は消えないし、若し国連が何らかのガバナンスを持てば、人類社会はずっと安定したものになるでしょう。

矢張り既に広く認識されていますように、そのカギは安全保障理事会の改革、その名前通り「安全保障」の役割を果たす組織になる事でしょう。
人類がそう思うならば、出来ない事ではないでしょう。
人類の知恵が問われています。

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