tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

文化の日に:日本文化の発信を!

2021年11月03日 15時27分57秒 | 文化社会
今日は文化の日です。もともとは明治天皇の誕生日で「明治節」でした。

偶々この日が日本国憲法の公布日でになりましたので(公布が1956年11月3日、施行が半年後の1957年5月3日)、11月3日を国民の祝祭日として残したいという事だったのでしょう、「文化の日」になったのが1948年です。

戦後の日本では「文化国家」というのが新しい国家建設のための重要なスローガンでした。「文化」という言葉は「平和」にも通じるからでしょう。
平和憲法の公布日が文化の日になったことには国内では、(当時の駐留米軍からも特に異論はなく)スムーズに決まったようです。

その後日本の文化は経済成長とともに多様な面で世界でも認められるようになり、順調に向上してきていると言ってもいいでしょう。

この30年ほどは長期不況のせいで経済や科学技術では多少遅れを取っていうようですが、コロナ前の状況で見れば、円レートの正常化以来、「インバウンド」という言葉で知られる海外からの日本への観光客は急激に増え、日本人が気付かない様な多様な観光資源のあることも解ってきました。

漫画やアニメ、ジャパニーズ・クール(かわいい)といった、サブカルチャーなども含む分野でも世界の人気を集めました。更に、フランスやイタリアの食文化に伍して、日本食がユネスコの文化遺産に指定され、ビックリです。
そう言えば、最近は、日本中どこで何を食べてもそれなりの味だと私も気が付きました。

そんな中で問題の一つは、4年前の今日「文化の日」に書いた「争いの文化」と「競いの文化」に関わる問題です。

人の噂も75日と言いますが「戦争の記憶も75年」でしょうか、田中角栄が「戦争を知らない世代がリーダーになると危うい」と言っていますが、日本をもう一度「戦争をする国」にしようという動きが出て来ていることは最大の注意事項でしょう。

「競いの文化」は高め合う事を可能にする文化ですが、「争いの文化」は破壊と停滞(退歩)の文化でしょう。アインシュタインは「第5次世界大戦は石と棍棒でやることになるだろう」と言っています。

戦争(争いの文化)日本には青銅器・鉄器の文化と共に入ってきた外来文化ですが(縄文時代には戦はなかった日本です)、その後1945年まで、日本は「争いの文化」に侵され続けました。

縄文時代の1万有余年、戦のなかった日本だっだからこそ、平和憲法を違和感なく受け入れた日本人なのでしょうが、改めて戦争という外来文化を舶来崇拝で受け入れようというのでしょか。

年2回文化の日と憲法記念日だけではなく、この問題はまさに一般国民の日常の問題として、十分に日本の伝統文化の中で、さらに言えば、縄文時代の日本列島より人類にとって狭隘になった地球の表面上で、確り考え、それを日本文化として世界に発信していくことが必要なのではないでしょうか。