tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

岸田総理の宿題? 自民党の宿題?

2021年11月01日 11時27分56秒 | 政治

選挙が終わって、自民党政権が継続することが決まりました。

日本は、まさに自民党の長期政権ですが、野党が細かく分かれているのに比べて、自民党は細かい点では意見が違っても大同につくという感じで大きな組織になっていることも理由の一つでしょう。

同じ自民党でも、政権担当派閥が変われば、方針も変わるという面があって、その故に、組織内革新も可能で、長期政権の維持が可能になっていたという点も大きいように以思うところです。

今回はどうでしょうか。安倍カラーから岸田カラーに変わったと思わせた事も今回の選挙では有利に動いたという面もあったのではないでしょうか。

安倍政権への批判で、あたかも呪文のように言われる「モリ、かけ、サクラ」それに日本学術会議の任命問題は、選挙戦ではあまり触れられなかったようですが、数ある日本に残された宿題?の中で、経済活性化や財政再建や改憲問題、日米、日中という大きな問題は、新政権の宿題というより、これからの日本の重要課題というとこでしょう。

それに対して、「モリ、カケ、サクラ、学術会議」といった問題は、政策レベルの問題というより政権の行動に関する「倫理の問題」で、政策といった次元以前に、政権の人間性のレベルの問題でしょう。

その意味で、これらは、自民党の政策云々の問題ではなく、派閥が変わり、リーダーが変わり、人間性が変われば、当然是正されてしかるべき倫理上の問題という事になるのでしょう。

その意味で、このブログでも、新らしいリーダーである岸田総理の倫理観の中で解決されなければならない宿題という位置づけにしたわけです。
そしてそれは同時に、自民党の倫理観の是正にもつながることが望ましいという意味でのタイトルにしたものです。

森友は、総理の個人的政治生命維持のために公文書の改ざんが行われ、一人の生真面目な公務員の命が失われた問題と多くの国民から理解されています。

加計学園は、総理の名を騙って許認可と補助金を引きだし、大学を作ったことを、総理が黙って見過ごしている問題と多くの国民から理解されています。

桜を見る会は、国民の税金を、総理が地位を利用して自らの選挙運動に一部転用してしまったという理解が多いでしょう。

学術会議の問題は、多くの国民に理解できない決定を、党の慣例を破って行い、国民に何の説明もしないという問題です。

繰り返しますが、これらは総て政策論争をするような問題ではなく、自民党のリーダーが自らの倫理観に則って対応すべき問題でしょう。そしてそれは、だまって追従してきた自民党全体の中に蟠った宿題の解決でもあるという事ではないでしょうか。