tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

権力につくと判断が歪むのか

2021年11月30日 13時10分01秒 | 政治
今日も、あまり書きたくない事のブログになってしまいますが、人間を批判するのではなく、人間に体化した権力を批判するという事でお許しを頂きたいと思います。

公明党の代表が、5万円のクーポン給付についての釈明をマスコミに発表しました。
前回書きました18歳以下、所得制限付き10万円給付の問題の続きになってっしまいます。

公明党代表の発言の要点は、2つありまして、
・10万円給付をすべて現金にすると使われないことも多いという意見もあるので、使途を特定したクーポン券にすることで、使われることを重視した。
・そのために事務費がかさむという意見もあるが、これは最大限の見積もりで実際に必要な額はより少なくてすて済む。
といった趣旨のものです。

これを見て感じるのは、公明党党首は、給付金は貯蓄に回っているケースが多い事を理解している事、クーポンだと必ず使うと思っている事、事務費を減らすことは可能とお考えという事でしょう。

先ず、給付金を受け取った人が使わないのならクーポンにして使われるようにする、という発言から考えてみますと、当面給付金がなくても困らない人に給付金が行くことはご承知の上でという事でしょう。

更にクーポンの分は使うでしょうと考えていても、クーポンが来たのでそれを使って現金が浮いたので貯金が増えたというケースも結構あるのではないでしょうか。
事務費を削減というのも「どの程度か」はありません。

公明党としてこの給付の目的は何なのでしょうか。公明党が主張したからこの給付が出来たのだという実績づくりといってしまえば実も蓋もありまえんが、本当のコロナ禍対策は、将来を見据えた、あるいはもっと足元(本当の貧困層など)を見た、些か別のところにあるとは考えられないのでしょうか。

公明党は初心に戻れといった意見もあるようです。私は権力の座に長くいるとほとんどの場合判断が「独りよがり」の傾向を帯びてくるというところに問題があるような気がするのです。

遠く異朝のことですが、中国が台湾併合を考えているというのは、中国国民全体の意見でしょうか。歴史に名を残したいというリーダーの執念でしょうか。

近く本朝では、安倍総理はやはり長く居座ることによって、権力の私物化に鈍感になったのでしょうか、モリ。カケ、サクラ問題を起こし、働き方改革の様な(労資を共に困らせる)独りよがりの改革を進めようとしました。

古今東西を問わず、人間は往々にして権力という魔力には弱いようです。

コロナ禍で政治が混乱している中でも、今の日本国民の状態は異常に整然としてコロナに対抗しています。日本人にはそれが出来るようです、

政治家は、少し国民の行動の特質を理解したうえで、国民のことを考え、国の先行きを考えるようにしてほしいように感じるところです。