tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

政府が専門家の意見を容れて大騒動

2021年05月15日 15時37分09秒 | 政治
政府が専門家の意見を容れて大騒動
 コロナ対策を巡って、政府は昨日専門家会議に諮って新たに蔓延防止措置とうの方針を決めると言っていました。

 これまでも、何時も最終的には専門家会議の意見を聞いてと言っていましたが、その前日にはやる事は決まっていて官房長官などから説明がありますから、専門家会議に諮るというのは形だけのことだと思っていました。

 はじめは専門家会議ときちんと摺合せが出来ているのだろうと思っていました。しかしこの所、誰が見ても内容がおかしかったりする事も多く、後から専門家の方からの反対意見がテレビに出たりして、やっぱり専門家会議は「隠れ蓑」かと思うようになって、困った政府だなと思うようになっていました。

 そしてその実態が昨日明らかになったのです。専門家会議はコロナ終息を出来るだけ早めたいと考えるのが当然でしょうし、政府は、オリンピックや経済活動や産業支援などいろいろなことを考えているのでしょう。虻鉢取らずが多くなリ、コロナの影響は長引くという印象でした。

 しかし、最近の論調は産業界も含めて、2兎、3兎を追って失敗するよりも、先ずコロナ克服に最重点を置き、それを前提に産業、企業、経済を考えるのが最も近道だろう。そうでないと最3波、第4波ときりがないという意見が主流になっています。

 多様な思惑のせいでしょうか、そうした世論の動きに確り気付かない政府の緊張感を欠く方針に、痺れを切らした専門家会議が、世論を背景に専門家としての責務を果たそうと動いたのが今回の北海道、岡山、広島に緊急事態宣言の発出を強く提言したという事態の背景でしょう。

 専門家会議も、これまで大人しくしていたのは、菅総理がごり押しして、理由も説明しない日本学術会議の委員任命問題もあったのではないでしょうか。どうせ学者の言うことなど聞く人ではない。

 しかしあれは、多分安倍さんからの申し送りで菅さんの考えではなく、今回はコロナを征圧し国民の生命と安全守ると繰り返している菅総理が、自分の意思で決められることでしたから、菅総理の普通の人間としての常識が導いた決定だったのでしょう。

 与党の中には、専門家の意見など容れたのは怪しからんという声と、専門家の意見を真摯に聞いたのは良かったという肯定の意見があるようです。
 野党からは方針の変更は国民の不信感を招くといった批判もあるようです。

 国民のためよりも党利党略に走る意見が結構与野党双方から多いようで、もっと本質を突いた意見を与野党から聞きたいと思っている国民が多いのではないでしょうか。