tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

2021年3月期「日銀短観」が発表になりました

2021年04月01日 09時58分50秒 | 経営
2021年3月期「日銀短観」が発表になりました
 昨日の続きで、格差社会化を防ぐ政府の再分配政策とギャンブル化した株式投資の格差社会化を荘苦心する再分配機能、それを是正する「税制」の問題をと思っていましたが、日銀「全国企業短期経済観測」が今朝発表になったので、タイトルは標記になりました。

 これは経済動向を見るのに大変役に立つ調査ですが、この所、経済の動きは殆どコロナに振り回されるばかりで、「景気は?」と聞かれたら「コロナ次第」としか答えられないような状況なのですが、それでも一応取り上げておきます。

 先ず製造業と非製造業に分けて大企業、中堅企業、中小企業のDI(注)の一覧表です。

製造業    2020年12月  2021年3月  2021年6月予想   
  大企業    -10      5       4
  中堅企業   -17      -2      -6
  中小企業   -27      -13     -12
非製造業  
  大企業    -5      -1      -1
  中堅企業 -14       -11     -12
  中小企業   -12     -11      -16

 景気をリードする大企業製造業は現状も先行きも「良い」と答えた企業の方がいくらか多いという状況です。非鉄金属、機械、電機機械、自動車などが牽引しています。

 非製造業は、製造業ほど落ち込みは大きくなかったのですが、回復が鈍いです。中は業種別に明暗が酷く、小売、情報通信、対事業所ザービス等はプラスですが。 旅行、飲食サービスなどは最悪状態です。

 残念ながら3カ月後の見通しも、良くなると見ている所はほとんどなく企業はコロナが長引くと予想しているっうです。

ただ、調査の中にある2020年度と2021年度の設備投資の比較を見ますと、全般的にプラスを見込んでいるところが多く、しかも研究開発を含み土地を除くという項目や、ソフトウエア投資の項目が2桁の伸びを計画している所もあり、中・長期的には企業は強気、元気と思われるところが救いでしょう。