増加傾向のアメリカの経常赤字
中國経済への不信感の増大とアメリカの金利引上げへの思惑などで暴落を演じた世界の株価も、このところ急回復で、ホッとしている方も多いのではないかと思います。
一部にはこの乱高下で、巨額なキャピタルゲインを得た投機家もおられるのでしょう。そして、こうした所得は実体経済の動きには関係のない、富の単なる移転で、富の偏在を促進する、格差社会化の一因ということになるのでしょうか。
それはともかく、中国経済の内実は変わらないわけですが、上海市場の安定が「好感」されたことと、アメリカの今年第2四半期の経済成長率が前回の速報値より大幅に改善(2.3%→3.7%)したという2つの情報が、この急速な株価回復に貢献しているようです。
世界の株価が回復することは、経済を回り易くするという意味では結構なことでしょう。特に、世界一の経済大国アメリカの経済が順調に回復しているのであれば、それは世界中にとっても大変結構なことだということになるでしょう。
それに水を差すようなことは余り言いたくないのですが、最近順調と言われるアメリカの経済回復過程の背後で、アメリカの赤字が、相変わらず拡大傾向という点にも、矢張り注意しておかなければならないでしょう。
アメリカの国際収支はまだ第1四半期までしか出ていません。第2四半期の数字は9月発表ということですが、第1四半期の数字を見てみますと、アメリカの経常赤字は1133億ドルで、前期の1031億ドルから100億ドルほどの増加です(いずれも季節調整済み、3か月分)。
年率にすると4000億ドルを超え、18兆円ほどのアメリカのGDPの2パーセント台の数字になります。
シェールオイルが出る前の4~5パーセントからは大分減りましたが、またこれが、景気回復に伴い次第に増えていくようですとアメリカ経済のアキレスになること必至です。
9月発表の第2四半期の数字が待たれますし、GDPの数字発表なども、もう少し幅広い見地からの検討や解説が欲しいように思います。
中國経済への不信感の増大とアメリカの金利引上げへの思惑などで暴落を演じた世界の株価も、このところ急回復で、ホッとしている方も多いのではないかと思います。
一部にはこの乱高下で、巨額なキャピタルゲインを得た投機家もおられるのでしょう。そして、こうした所得は実体経済の動きには関係のない、富の単なる移転で、富の偏在を促進する、格差社会化の一因ということになるのでしょうか。
それはともかく、中国経済の内実は変わらないわけですが、上海市場の安定が「好感」されたことと、アメリカの今年第2四半期の経済成長率が前回の速報値より大幅に改善(2.3%→3.7%)したという2つの情報が、この急速な株価回復に貢献しているようです。
世界の株価が回復することは、経済を回り易くするという意味では結構なことでしょう。特に、世界一の経済大国アメリカの経済が順調に回復しているのであれば、それは世界中にとっても大変結構なことだということになるでしょう。
それに水を差すようなことは余り言いたくないのですが、最近順調と言われるアメリカの経済回復過程の背後で、アメリカの赤字が、相変わらず拡大傾向という点にも、矢張り注意しておかなければならないでしょう。
アメリカの国際収支はまだ第1四半期までしか出ていません。第2四半期の数字は9月発表ということですが、第1四半期の数字を見てみますと、アメリカの経常赤字は1133億ドルで、前期の1031億ドルから100億ドルほどの増加です(いずれも季節調整済み、3か月分)。
年率にすると4000億ドルを超え、18兆円ほどのアメリカのGDPの2パーセント台の数字になります。
シェールオイルが出る前の4~5パーセントからは大分減りましたが、またこれが、景気回復に伴い次第に増えていくようですとアメリカ経済のアキレスになること必至です。
9月発表の第2四半期の数字が待たれますし、GDPの数字発表なども、もう少し幅広い見地からの検討や解説が欲しいように思います。