tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

世界経済一波乱か、問題は米・中

2015年08月21日 11時10分36秒 | 国際経済
世界経済一波乱か、問題は米・中
 アメリカの利上げ時期の思惑、中国の株価下落、巨大事故など、矢張り世界経済に波乱を起こすのは世界の二大大国、アメリカと中国のようです。

 今年の5月に「アメリカの危うさ、中国の危うさ」と書かせて頂きましたが、趣旨は、両国ともに、経済的な無理をしつつ覇権争いをする構図が見えるということです。

 アメリカでは、早期の利上げを望むグループ、慎重を期すグループがあるようです。利上げ、ドル高で世界からカネが集まるのか、はたまた輸出不振で経済成長力が弱まってしまうのか、TPPも思うようにはまとまらない状態です。

 一方利上げを延ばせば、本当にアメリカ経済は強くなるのかというと、金融緩和による消費の拡大、雇用の増加はあるかもしれませんが、覇権の維持のコストも大きく、双子の赤字を解消し、黒字国に転換するような展望は開けません。

 何かを大きく変えなければ、経常赤字の拡大を抱えながら、基軸通貨国アメリカの迷走が続くという様相で、それでは、世界経済は安定しないでしょう。

 中国も新常態というネーミングは良かったのですが、内実に多様な問題を抱えながら、政府は巨大資金を海外で覇権獲得に向けて支出するという政策がどこまで続けられるのか、内外の多くの目が、政治的にも、経済的にも不安を感じているのは否めない所でしょう。
 
 不動産バブルの処理、かつての高速鉄道の事故やその始末の在り方、今回の天津の事故に見るような未成熟な技術や情報処理・管理の中での急速な発展、その内包する多様な不安が感じられます。
 累卵の危うき、修身斉家治国平天下などという中国から学んだ様々な諺が、脳裏をよぎります。
 
 当面、残念ながら、国際経済は波乱含みとなるのでしょうか。
  EUも日本を含む東南アジアの国々も健全な経済建設に一生懸命努力しています。 世界の二大国が覇権を争い、世界経済に波乱を齎すようなことは願い下げにしたいとものです。大国であればあるほど、かつて書きました NGRを大事にしてほしいと思います。